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2013年12月

第6回プレ短コン 総評

オタマジャクシさん「好形・好手順の作品が多い。本番の短コンはこれらよりさらに良い作品が投稿されたはずだから、私の目標のシード権維持は危うそう」

☆またまた。自信満々では?

しまぎろうさん「楽しい作品展をありがとうございました!!レベルが高くて驚きました!」

☆しまぎろうさんは作者当てにもチャレンジ。ですが…結果は伏せときますか(笑)。

奥鳥羽生さん「順位予想: ◎⑰ ○⑩ ▲③ △② ×⑯⑭ (有力馬=フロッグエースの出走回避は残念)⑩⑰のワイドが固いと思うが、博打打ちとしては⑰⑩-⑩⑰-③②⑯⑭の三連単勝負」

☆あぁー、典型的な「ギャンブラーの負け方」ですね。連勝なら勝ってたのに。しかも自作が食い込んだためって…。

幻想咲花さん「17、10、2の三連単。1点3つ。2点3つ。3点5つ。4点2つ。5点3つ。結構辛めにつけたつもりでもこれだから、やっぱりレベル高いですねえ」

☆あぁー、幻想咲花さんも…って君はまだ学生でしょーが!

占魚亭さん「いい作品ばかりで高い点をつけたかったですが、心を鬼にして評価しました(辛すぎたかも)」

☆ためしに今回、「みなさんが付けた点数の平均点」ていうのも計算してます。占魚亭さんは32名中18番目だったので、まあ平均的かなと。

水野修さん「どの作品も素晴らしく楽しませて頂きました。チープな短評で申し訳ありません」

☆チープな短評なんてご謙遜。ちなみに、作家の立場ですと、どんな短評でもありがたいものですよ。

山田淳さん「前回に引き続き、好作・力作が多くて楽しめました。メリハリをつけた相対評価としましたが、5段階評価では微妙な差異を表わせないため、解くよりも点をどうつけるかで悩みました。いっそ10段階としてもらった方が悩まずにすむので助かります」

☆これについてはちょっとした腹案がありまして、後日ブログに掲載します。

不透明人間さん「前回は根性で解いたのですが、今回はヘタレてしまいました。ご容赦ください」

☆無解2コでヘタレはないですよ。十分立派だと思います。

名無し名人さん「作者は③○○○○さん、⑥藤井憲郎さん、⑧○○○○さん、⑪○○○○さん、⑬○○○○さん、⑮○○○○さん、⑰○○○○さんと予想します。他はわかりません」

☆名無し名人さんが出したお名前(○に入る)は、がもうのさん、幻想咲花さん、しまぎろうさん、三輪勝昭さん、利波偉さんの5名。さあ、どのように間違えたでしょうか。(おぃ)

夏風さん「ふと見てしまって、ふと解いてしまいました(^^;」

☆ああ、ありますよねえ、そういうこと。これはラッキーでした。しかし、「ふと解ける」とは羨ましい。

ほーぷさん「自分の様に詰め将棋に詳しくない者では評価が難しいのですが、手順に妙があるものは4点、さらに難解な物には5点って感じでやってみました。5点が一杯ありますが、ご容赦ください。とても優劣決められません。あえてベストワンを決めるならやっぱり2番、次いで17番、3番でしょうか」

☆点は好きに付けてよい、っていうのがルールですから。全然気にしなくていいですよ。

藤井憲郎さん「評価に当たっては最初はどの作品も基準を3点とし、手順の良否や意外性でプラスマイナスしました。また初形の駒数9~10枚を±0とし、それより少なければプラス、多ければマイナスとしました」

☆細かいようで意外と標準的かもしれませんね。

利波偉さん「殆ど9手詰でまさにプレ短コン。しかも本家より平均的レベルは明らかに高い。トップの作品は本家の方が上かもしれませんが、、、。やはり短コンの駒数制限はしない方が今回のようにバラエティーに富んだ好作が揃うと思います」

☆今回は特に「ちょっともったいない気もするんだが、ありがたくいただきます」という作品が多かったように思います。久しぶりだったからかな。駒数制限は微妙ですよねえ。もう少し緩めてもいいかとは思うのですが。

秀和歌さん「楽しませていただきました。ただ、解答書くのがしんどかったです (T_T)。今回、優勝すると思った作品にのみ、 5点をつけました。そして 1点はありません。自作は
ともかく、ハイレベルでした。順位予想 1位より、 ⑬、 ⑩、 ⑰、 ⑭、 ⑧ (②)か。最後になりましたが、これを機に、詰パラに入選することを目標に創作に励みたいと思います。参加させていただきありがとうございました」

☆ああ、三連複なら行けてましたねえ。頑張ってくださいね。

三輪勝昭さん「大変楽しめました。単調な退路封鎖(ここに逃げられてはダメな形は単調に感じます)が目立ったのが若干不満ですかね」

☆贅沢ですねえ。これに応える作家の皆さんの奮起を期待しましょう。

鈴川優希さん「ネット出題とは思えないくらいのレベルの高さで、採点するのも難しかったです。ところで、この採点方式だと…」

☆「…」以降の分析の鋭さに感心しました。これは本ブログの方で紹介します。

中村雅哉さん「バラエティに富んだ作品群で、手数も手頃で楽しめました」

☆今回のは本当にいろいろでしたねえ。冬眠蛙も解説してて楽しかったです。

伏窩さん「小数点以下が不可のときは、切捨てで」

☆実は他にもオタマジャクシさんも小数点付けてきたのですが、伏窩さん(なんて読むのでしょう?)と合わせて切り捨てさせていただきました。

黒猫さん「全作それぞれの個性があって楽しめました。ただ、採点は少し辛めだったかも・・・。第7回の開催も楽しみにしています」

☆ギクリ。とかいいつつ、多分やれると思います。こんな駄文で来年も出品してくれる方がいれば、ですけど…。

がもうのさん「好作難解作が多く苦労しましたが、楽しかったです。お疲れ様でした」

☆ありがとうございました!

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第6回プレ短コン⑰黒猫さん作

▲38馬 △同銀成 ▲39桂 △28玉 ▲37角 △39玉
▲49金 △同成銀 ▲28龍迄9手。

解答者数30名(無解1名・評点なし1名)

評点4.30 (5-14、4-9、3-6) 優勝

☆大激戦となった今回の短コン。優勝をさらったのは、この作品、いやこの初手でした。

☆26金や39桂、ひねって18龍くらいでも「ふうん、なるほど」位。その上を行きます。上部を押さえている駒をわざわざ龍の効きを遮るように捨てる38馬!普通こんな手指せるかい。

☆39桂と打ってみると、36玉のときに38龍で詰むようになっているわけで、初めて38馬の意味がわかるのですが、28玉の形が感覚的に詰まなそうに見えます。37角と引く手を見つけて、初めて「あ、この初手なんだ!」とわかる仕掛けになっているのが良いですね。

☆3手目の局面から詰ましてみろ、と言われれば、結構簡単に37角に辿り着けそうなのに、初手からでは想到しにくい。1手の煌めきとはこういうものなのだなあ、と思わせる秀作でした。

☆作者はペンネームですが、本名では知る人ぞ知る短編作家です。長らく冬眠されていたのですが、これを機に本格再開してほしいですね。

** 短 評 **

オタマジャクシさん「初手も形も良く絶品」

鈴川優希さん「まさかの初手。対する銀成も裏をかいているようで面白い」

山田淳さん「入玉図ならではの好手順」

☆この味は上部で出すのは難しいでしょうね。

蛇塚の坂本さん「意外な展開面白かった」

三輪勝昭さん「38馬は龍道を消すので指し難い。収束はつまらない」

u-makuさん「まったくの予想外の手順。すごい初手だ」

☆手順のバランスとしては初手に偏るので、あまり望ましくはないのですが、それをどうこう言わせない迫力があります。

流さん「不利感の強い手が続く。匠の技か」

秀和歌さん「初手が巧く、紛れが増えた」

幻想咲花さん「今回の短コンで唯一「神が微笑んだ作品」、ですかね」

☆賜物、という感じでしょうか。もちろん接頭語は「推敲の努力の」です。

利波偉さん「初手が強烈。以降も破綻なく纏まっている」

☆易しいですが、雰囲気が壊れてないのが良いですね。

marsallさん「重要そうに見える29馬は15角と68龍の引き立て役だったのか。この簡素な配置で38馬を実現させたことに脱帽」

水野修さん「難問でした。玉に下段に逃げられそうでそうでもないところが意外でした」

☆56歩が良く効いています。

占魚亭さん「初手一発と言ってしまえばそれまでですが、これは良い入玉図だと思います」

伏窩さん「既視感のある手」

EOGさん「3手目からはパラ1981年12月号吉田健作にあるが、よく練られているとは思う」

☆吉田さんも舌を巻いていることでしょう。

羅刹國さん「初手の意外性。角引きの味の良さ」

中村雅哉さん「これも難しかった。好作」

ぬさん「2手目、下に逃げたときの変化は読みたくないです」

☆しょうがないなあ。と言いつつ、冬眠蛙も解図時は読んでません(笑)。えーと、2手目36玉は37馬として、25玉は55龍、34玉、33金、44玉、55龍迄同手数駒余り。35玉は26馬、34玉、33金、45玉、65龍で早詰。45玉は65龍、44玉、55龍、43玉、33金迄同手数駒余り。割り切れてますね。

名無し名人さん「好手連発で良く出来た手筋物」

不透明人間さん「初手で時間が取られました」

ほいさん「初手の技の難易度が高いと思います」

☆作図的には相当厳しいハードルですね。初手26金なんて17玉で逃れるようには見えませんもん。

夏風さん「初手の味がかなり良いですね。変化が絡みつつ37角まで引き出したのは好印象です」

嵐田保夫さん「3八金からの俗詰筋に誘惑させる初手の不利感に拍手」

☆手数一桁とわからないと、相当苦戦するはず。棋友に出してみると楽しい気分になれそう(←ドS)

しまぎろうさん「変化がややこしく難しかったです」

奥鳥羽生さん「歩3枚の配置で変化を処理したのはさすが!(といっても作者が誰かは知らないが)新構想・新手といったものではなくても、龍筋遮断の前半手順には充分な新味を感じる」

☆間違いなく「さすが!」です。なにはともあれ、おめでとうございました。

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第6回プレ短コン⑯幻想咲花さん作

▲24金 △同龍 ▲14金 △同龍 ▲13角成 △同龍
▲12馬 △同龍 ▲24金迄9手。

解答者数 30名 (無解1名)

評点 3.78(5-7、4-11、3-10、2-1、1-1) 6位

☆作者が好んで作る翻弄モノ。「①13から12への龍移動は24金を打つため」「②14から13への龍移動は12馬、33玉のときに34金を打つため」「③24から14への龍移動は角筋を通すため」「④25から24への龍移動は14金のときに34玉と逃げられたときに備えて龍を質駒にしておくため」という理屈で25→24→14→13→12と、ちょっと不規則な龍連続移動が実現します。

☆駒数が多すぎる印象はありますが、角・馬を盤上に置いたこともあり、それらしい紛れも多いので、龍連続移動に辿り着いたときに感心できるし、翻弄しつつ豪快な手順も味わえます。バランスの取り方として、こういう手法もありとは思います。

** 短 評 **

蛇塚の坂本さん「最初から最後まで龍の翻弄。一慣性あり」

ぬさん「龍の翻弄」

しまぎろうさん「初手と最終手が同じなので爽快感UP!」

☆あ、ほんとだ。これは隠れたアピールポイントですね。

山田淳さん「龍の翻弄が見事」

オタマジャクシさん「14金は私が苦手とする好手」

嵐田保夫さん「引きつけて引きつけてズドーンは宇宙の本質」

☆比喩の規模が大きすぎてイメージわかないんですが…(笑)

黒猫さん「手筋の捨駒だが、なかなかの迫力」

羅刹國さん「全応手同龍。中村氏のアレっぽい」

☆「奔龍」ですね。その中村さんは。

中村雅哉さん「翻弄物愛好家としてはこれは5点をつけないと(笑)」

☆ですよねー。

u-makuさん「理想手順がなんとなくみえるのが物足りないが綺麗な手順」

伏窩さん「初手好」

☆⑭と同じようで微妙に違う評。ニュアンスが違うんでしょうか。

marsallさん「きれいな手筋もの。きれいすぎて評価は伸びないか」

夏風さん「34玉と動かれた時のことを考えれば、読みやすい順。狭いところを龍がよく動きましたが、最後の龍が動かない変同が惜しいですね」

不透明人間さん「駒効率がもうひとつ」

☆一応2枚くらい減らせそうなんですけどね↓。変同が痛いので微妙。

16kai


EOGさん「12馬のタイミングを図っているとオール同龍になっていた」

奥鳥羽生さん「鋸動きでじりじりと一歩ずつ龍を隠居させる。結果として玉方応手が全て同龍となった」

☆隠居ですか。小さい動きなのでそんな風にも感じ取れますね。

占魚亭さん「龍を収納」

ほいさん「細かく竜を動かしながら角二枚消す。無駄手なくて美しいです」

鈴川優希さん「巧い! 論理的に捨駒が組み合わさっている」

☆作者の真骨頂。理系なんだっけか。

名無し名人さん「2年前の短コンの三輪作と比べて不動駒が多く完成度が低い印象」

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三輪勝昭さん「詰パラ平成23年12月短編コンクールに発表した僕の作品と手順も龍を動かす原理も一緒。類作になると思うけど、料理法が全く違うし発表するのは全然構わないと僕は思います。発表可能なら類作でないとも言えるかも」

☆確かに似てますね。角成あたりが味付けの違いとは言えるかな、と。三輪さんからは改作案もいただいたのですが、原理が違っていたので紹介はしないでおきます。

流さん「配置は広がるもそれに見合う豪快さ」

秀和歌さん「こうなったらいいな、と思った手順そのまんまでした」

水野修さん「捨て駒の嵐が快感です」

☆機関銃を打ちまくる薬師丸ひろ子を一瞬想像。ほんとオッサンだわぁ。

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