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2013年11月

第6回プレ短コン⑮鈴川優希さん作

▲34と △22龍 ▲33角 △同龍 ▲27龍 △88玉
▲97龍 △同玉 ▲98金迄9手。

解答者数 29名(無解2名)

評点4.01(5-10、4-9、3-8、2-2) 4位

☆最近大活躍の鈴川さん。今回は構想作での登場です。と金を動かして開き王手は不利感ないところですが、どうやって34に限定しているのでしょうか。

☆そのタネは3手目。76玉の変化に備えるため、角は可成地点に打つ必要があります。しかし、唯一の可成地点になる33角では同龍と取られてしまう。そのときの手段を用意しなくてはいけません。

☆その手段が27龍と龍を縦に使う順。ここで、34と以外の場所では37に合駒されて詰まない、というワケです。

☆97龍捨てで着地もピタリ。作者の充実ぶりを示す好作です。

** 短 評 **

ほいさん「と金の場所が限定されてるのがユニーク!」

流さん「34とは見たことない筋。着地もぴたり」

☆44銀と配置しても良いのですが、35銀よりも34との方が明らかに味が良い。移動可能地点が多いですからね。

EOGさん「うまく収束を付けたが狙いは分かり易い」

幻想咲花さん「派手な手順の裏で、細かいところまで配慮されている」

嵐田保夫さん「深謀遠慮のと金の逆行」

☆深謀遠慮。うん、まさに。

利波偉さん「手順は今となってはよくある筋なのですが、双方の龍のダイナミックな動きが良いです」

夏風さん「清潔な印象。その分薄味です。こういうのは類例が多そうな予感」

奥鳥羽生さん「現代では一種の手筋物、最終龍捨てで一局」

☆開き王手の場所限定自体はよく見る狙いですが、今回の限定の仕方は冬眠蛙的には新鮮でした。ある筋なんですかね。

u-makuさん「うまいとしか。こういうのは余計な紛れがないほうがいいんでしょうね。幻想咲花さんか、ぬさんと予想」

羅刹國さん「と金の寄りが渋すぎる。よく出来ている。鈴川と予想」

☆正解キター!

marsallさん「玉方の龍の効きを隠すためにと金をどこに動かせばいいのかを考えるのが楽しかった」

中村雅哉さん「龍を引くのは少し盲点だった」

黒猫さん「龍を横に使う手順に惑わされる」

☆82龍だと71龍と捨てたくなるんですかね。実は92龍配置でも良さそうですけど。

しまぎろうさん「と金と龍が取っ組み合いをしているように見えます」

名無し名人さん「15番?強いよね。限定移動、限定打、龍捨て、隙がないと思うよ」

☆名無し名人さんは本作を1位予想。ちょっと「駒たちの躍動」が足りなかった?

ぬさん「と金を壁にするのが面白いです」

山田淳さん「初形から期待通りの手順で、今回の中ではこれが一番好み」

水野修さん「初手、と をどこへ開くのかが見えず苦戦しました」

☆どこに動かしても一見同じ、というのがいいですね。

占魚亭さん「豪快で好きです」

蛇塚の坂本さん「敵龍の翻弄自前の龍の誘導」

☆確かにちょっと交通整理のお巡りさんみたいな感じで解けますね。

伏窩さん「既視感のある手順」

秀和歌さん「面白い!ただ、もう少し 54とを有利な感じに見せることができれば・・・」

三輪勝昭さん「収束巧い。幻想咲花さんと予想したかったのですが題名が⑦に付いてるし…」

☆だから、彼はもっと(以下略)

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第6回プレ短コン⑭利波偉さん作

▲12角 △同香 ▲36飛 △同飛 ▲23角 △同玉
▲24歩 △13玉 ▲25桂迄9手。

解答者数31名(無解1名)

評点3.36(5-3、4-9、3-12、2-6) 10位

☆見た感じ城壁に王様が立っているような初形。城の中に入られては詰みそうにないので12角はまず打ってみるところでしょう。

☆首尾よく退路封鎖して36飛が力強い一打。同飛で2筋から守備を逸らせて23角が決め手になります。角を惜しんで25角とすると23玉、24歩、13玉のとき桂が飛べず失敗です。

☆36飛~23角がセットで思いつかないと正解に辿り着けない構成がうまい。攻め方の駒が強く、どうしても守備駒をある程度置かないといけないのは仕方のないところでしょうか。

☆古典的な香りを楽しめる作品と思うのですが、詰パラ1950年(!)10月号の篠崎六段作(不完全)と同一手順なのだそうです(EOGさんのご指摘)。古典的といっても、江戸時代的なイメージだっただけに意外。残念でした。

** 短 評 **

marsallさん「36飛の感触がいい」

山田淳さん「3手目の感触が良い」

中村雅哉さん「36飛は面白い」

☆似た評3つ。3手目は37桂を置かなくても限定にできるので、ちょっと惜しい。のですが、17桂・18歩は形が崩れますし、さすがにやりすぎですか。

幻想咲花さん「初手が単純すぎるけど、36飛は見かけない手。結構面白い」

三輪勝昭さん「36飛が強手でちょっと苦戦しました。26飛が29なら逆に一目なのに」

☆確かに。

EOGさん「36飛が狙いだろうがちょっと弱い」

不透明人間さん「1七歩は余詰対策だったんですね」

☆二歩禁を使って14歩の筋を消しています。

ぬさん「手順を間違えると二歩」

u-makuさん「2枚の角捨ては一目だったけど飛車捨ての好手が入って引き締まった」

伏窩さん「初手佳」

☆大辞林によりますと『か(佳):[名・形動]よいこと。すぐれていること。美しいこと。また、そのさま』だそうです。でも口語では絶対通じないと思います(笑)。

名無し名人さん「なんかスッキリしない。初形の重さと3手収束が原因か」

しまぎろうさん「最後の確認作業で5手目25角ではダメなことに気づきました」

☆惰性で23角と打っちゃうのは詰キストの性でしょうか。

ほいさん「角のリフレイン狙いですか?棚に上げてますけど、単純に大駒捨てる作は評価されない世知辛い世の中になっている気がします」

流さん「36飛~23角のコンビネーションが強烈」

嵐田保夫さん「36飛~23角の連繋がお見事」

☆いただいた解答はテキストで保存しているのですが、「繋」の字が文字化けして最初意味不明でした(笑)。パラだともしかしたら使えない字かも。

羅刹國さん「三手目が見えにくいのがよい」

奥鳥羽生さん「36飛の一手に全力を込めて。23角がよくある打歩詰回避のものと半味(桂跳びの余地)違うよう」

☆あぁ、加藤一二三みたいな前傾姿勢で。あれ、盤に良くなさそう。

秀和歌さん「悩んだ作品の一つ。 36飛が見えなかった。それにしても 12,36,23のパンチの強烈なことよ」

蛇塚の坂本さん「解り易い」

夏風さん「歩の使いどころが限られていますね」

☆うわ、冷静だなあ。なるほど。

占魚亭さん「捨てる順番が大事」

黒猫さん「大駒打捨て3連発は気分よし」

水野修さん「大駒の連打で局面を制する手順が面白いです」

☆やはり捨駒は詰将棋の基本、ということで結構楽しんでもらえたように思います。

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第6回プレ短コン⑬奥鳥羽生さん作

▲37角 △同と ▲48飛 △同と寄 ▲36金打 △同と
▲47銀 △同と上 ▲36金迄9手。

解答者数 30名 (無解1名 誤解1名)

評点4.11(5-9、4-14、3-5、1-1) 3位

☆今回随一の力作。見た目からして難しそうで、身構えた人も多かったのではないでしょうか。

☆どこから手を付ければいいのか困りますが、最終的には足場にできそうなのは36地点だけです。しかし、そこを使う前には48を塞がなくてはならないのがわかります。

☆しかし48飛と捨てても、36金打には47玉でダメ。そこで37にと金を誘導しておく必要に気づくのですが、48飛の後ではなく、初手に捨てないといけない、というのが巧い。かくして、焦点を作っておいて焦点捨て、という手筋物の王道が現れます。

☆かくして36金打が実現。同とと取らせておいて47銀がニクイ決め手です。気づけば玉方の応手はすべて同と。作者の技量の高さが感じられる重厚な作品で、見事3位入賞を果たしました。

☆なお、最終手36龍までとしたウッカリさん1名。ゴール直前で陸上競技場の入り口を通り過ぎてしまいました。

** 短 評 **

不透明人間さん「むずかしかった」

嵐田保夫さん「思いっきり引きつけてから4七銀が巧み」

☆効果音入れたくなりますね。

marsallさん「初代宗看流?力強くて好きだ」

中村雅哉さん「表記を間違いそう。2手目47玉に38金も味の良い変化」

☆作者的には「いただき!」といいたくなります。なお、表記は若干甘めに採点してます。

伏窩さん「不動玉がよい」

利波偉さん「初手37角か48飛の2択ですが、37角とと金を呼び寄せてからの48飛が正解でした。もう一つと金を呼び寄せてからの47銀も入り決まった」

EOGさん「と金の翻弄。初手48か37かで迷う」

☆オイシイ方が作意で評価アップでしょうか。

ぬさん「一桁手数と知らなければ解きたくない形」

名無し名人さん「打捨ての妙味抜群。これはガチで好作」

羅刹國さん「初手のにらみが良い」

☆2手目の変化では59の効きも活かしてます。

しまぎろうさん「飛捨てや金捨てなど個々の手は見えますが、結びつけるのが大変でした」

ほいさん「パズルチックで楽しめました。限定打が効いてます」

夏風さん「他の16問に費やした時間よりも、本作1問のほうが長い時間を消費。捨駒に組合せに非常に悩まされました。解けた!という満足感の半面、機械的な手順に若干の味気なさも感じてしまいました」

☆あまり悩まされると、解後感より疲労が勝ってしまうときがありますよね。そんな感じでしょうか。

幻想咲花さん「純粋に巧い。角先角銀がちょっとしたアクセント」

山田淳さん「初手銀ではなく角を打つのがポイント」

オタマジャクシさん「初手に銀を打ってずいぶん悩んだ」

☆初手銀では47玉でも同とでも詰まないのですが、角を短く使うのはやはり抵抗があるようで、結構な方がはまったようです。

黒猫さん「密度の濃い捨て駒の連発」

三輪勝昭さん「組手順の捨駒なのが良い。打ち捨てばかりなのが若干単調かな」

☆3手一組のリズムの繰り返しなので、個人的には気持ちいいです。

鈴川優希さん「今回の最難解作。それらしい紛れがたくさんあって、非常に苦労しました」

蛇塚の坂本さん「これが1番悩まされた」

u-makuさん「初手の角が意外だったけど冷静にみると配置の割には意外と地味。三輪さんと予想」

☆ちなみに今回作者予想にチャレンジされた方が何名かいらっしゃったのですが、大半がハズレまくり。さすがに17作では無理筋でしょうか。

秀和歌さん「変化紛れ、構成力、解後感どれをとっても見事。若干既視感があるというのがネット発表を選んだ理由ですか?中学校でも躊躇無く Aをつけます」

☆どうなんでしょう?いずれ冬眠蛙的にはありがたくいただく一手です(笑)

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第6回プレ短コン⑫ほいさん作

▲23角 △同角 ▲32銀 △同角 ▲61飛 △同龍
▲42銀 △52玉 ▲53銀上成迄9手。

解答者数30名(無解1名)

評点3.00(5-1、4-3、3-19、2-7) 12位

☆初手の紛れが強烈で、42飛は31玉ですぐ届かないとわかるものの、42銀や42歩成の誘惑を断ち切るのはなかなか大変です。

☆23角~32銀と大技を連発して32を塞ぐのが正解。細かい変化がつきまとうので、指しにくい手順になっていると思います。更に61飛が決め手。左右の退路を断つ、という手順は珍しいのではないでしょうか。

☆収束は息切れ気味で、また初形が横に広がっているので若干印象を悪くしてしまいました。かなり苦心のうかがえる作品なので、ちょっと残念でした。

** 短 評 **

EOGさん「睨んでいると見えてくる手順。配置が少々苦しい」

利波偉さん「よくある筋なんですが、よく出来ています」

嵐田保夫さん「気持ちいい手筋の連発」

☆迫力ありますよね。

しまぎろうさん「筋のいい手ばかりなのに指しにくかったです」

u-makuさん「理想手順がなんとなくわかり後から読みを入れる感じ」

鈴川優希さん「玉から少し離れた所を退路封鎖。図化が難しそう」

☆創作難度はかなり高いと思います。

夏風さん「短編としては変わった初形ですね。手順はよくある手筋物だと思います」

奥鳥羽生さん「大駒2枚の離し打ち等による一貫した退路封鎖だが、形・手順ともに大味の感」

水野修さん「大筋は読めますが変化を読むのに苦戦しました」

☆特に32銀が左に逃げられそうな感じで読みにくい。

伏窩さん「83桂が働かないところが良い」

中村雅哉さん「退路封鎖の連続技。3手収束が残念」

黒猫さん「61飛捨ての感触は好み」

☆個人的には51合のときの42銀、52玉、51銀成の手順がちょっとイイと思います。変かな。

山田淳さん「きれいな手筋もの」

幻想咲花さん「完成度は甘いけど、手の感触は悪くないと思う」

占魚亭さん「大駒を呼ぶ気持ちのいい三連捨て」

☆重量級の左右フック。

三輪勝昭さん「単調な退路封鎖の手順。61飛はちょっと良いけど。配置も手順構成もこれからの人かな?…なら伸び白は大きい分けだから頑張って下さい」

秀和歌さん「右側の手筋と、左側の手筋を連結させた感じがします。その結果、構図が横長になったのが若干気になります」

☆どうなんでしょう?順算創作っぽい感じはしますが。

不透明人間さん「駒が多すぎる印象です」

ぬさん「もう少し配置を整理できそうです」

名無し名人さん「横に広がった初形が好きじゃない」

羅刹國さん「手順はよいが、形が広がりすぎ」

☆玉方73歩、81飛くらいで変同ありでも左辺を整理すべきでしたか。

蛇塚の坂本さん「小気味良い駒捨て」

marsallさん「右から左から穴をふさいでいるようだ」

流さん「少しずつ絞られる網」

☆ああ、なんかそんなイメージもありますね。最後は魚籠に納まりました。

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第6回プレ短コン⑪羅刹國さん作

▲39香 △37角 ▲同龍 △42玉 ▲32龍 △51玉
▲62角 △同銀 ▲41龍迄9手。

解答者数30名(無解1名)

評点2.65(5-1、4-3、3-9、2-16、1-1) 15位

☆まずは作者の言を聞かなくては。

作者「ジャンル的には一発芸ですが、まあ我慢してやってください。売りは「ヤケクソ香遠打&角中合&双居玉」です。なんだこれは」

☆いや~、いかにもプレ短コンという感じ。前夜祭はこれくらいの盛り上がりがないと。それにしてもヤケクソ香遠打って(笑)。

☆初手はこの一手なのですが、角中合が41龍を防ぐ玉方の秘技。…なのですが、落ち着いて同龍と取ってしまえば、なにせ入手できるのが強い駒では耐え切れず。62角であっさり落城します。

☆詰上りでは双方の玉が指し将棋の玉座に納まります。居玉は避けよ、って格言があったような。もう今は死語なんですかね。

** 短 評 **

占魚亭さん「合駒さえ決まれば」

水野修さん「手は限られますが面白いですね」

☆これで初手39龍とかだったら看寿賞間違いなし(笑)。

山田淳さん「双玉ならではの攻防」

蛇塚の坂本さん「短手数の双玉で雄大。面白かった」

☆スケールの大きさだけなら今回一番です。

marsallさん「37角の一発」

中村雅哉さん「妙味が感じられない」

不透明人間さん「初手がわかりやすくて助かります^^」

☆解答者に優しい詰将棋。

名無し名人さん「表現がストレートすぎる感があるが最後62角が入るあたり一応まとまっている」

黒猫さん「角中合は意表の応手」

伏窩さん「29龍を相手にしない所が良い」

☆2手目までは主役級なんですけどね。

嵐田保夫さん「妙防も報われず」

奥鳥羽生さん「初形は意外性があるが、手順に意外性がほしいところ」

幻想咲花さん「手順も形も超露骨。でも、アリやな」

☆でしょ。

ほいさん「おもちゃ箱で桂バージョンを見た気がする。角バージョンですかね」

ぬさん「おもちゃ箱の記録展 No.83と似た狙い?」

利波偉さん「8月のおもちゃ箱の金子清志作があるので、評価出来ない」

こちら(←クリック)。違った味ですし、こちらはこちらで悪くないと思うのですが。

秀和歌さん「これは香の最遠打によく用いられる構図ですね。先日のおもちゃ箱など。個人的には、最後 61玉には 34馬までという変化にドキッとしてみたり」

三輪勝昭さん「絶連だけど最後61玉に34馬が見えずアレっと思ってしまった」

☆読みやすい作品なので、普通の手のはずの34馬が、ちょっといい手に見えたりする?

しまぎろうさん「角中合は面白いけど、なんだか微妙です」

u-makuさん「この角ほぼ一目でわかったから珍しくない気がする」

☆ピン型なので、合駒自体はあるといえばある手筋ですね。

流さん「角合は意欲的。後半もうひと押しほしい」

EOGさん「37角は面白いが後半少し残念」

鈴川優希さん「序の2手が全て。でも、角を捨ててまとまってはいる」

☆双居玉に触れた評が無かったのは残念。結構目だつと思ったのですが、37角の迫力に負けちゃいましたか。

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第6回プレ短コン⑩名無し名人さん作

▲56角 △35桂打 ▲28銀 △49玉 ▲47龍 △同桂生
▲38龍 △同玉 ▲39金迄9手。

解答者総数 29名 (無解2名)

評点4.26 (5-10、4-17、3-1、1-1) 2位

☆本名ではパラで大活躍されている名無し名人さん。本作も鮮やかな手順を見せてくれています。

☆一見して角を動かして開き王手するしかない初形ですが、移動場所に少し迷います。43角成とパクつくのは詰キスト的には論外っちゃーそれまでなんですが、38歩で詰みそうで詰まないのを確認するのがエチケットというものです(ウソ)。

☆56が正解で、この位置自体は自然といえば自然ですが、28銀とするため、というのがカッコいい。35の合駒は最初は不明なのですが、49玉の局面で「あ、これは桂合だな」→「お、しかも不成だ」→「あ、そこで38飛成と不成を逆用できるのか」と芋づる式に筋が見える感じ。しかもツボを巧妙に刺激されながら。

☆守備駒が少し強すぎる気もしますが、66とは1枚で多くの余詰筋をクリアしており、推敲の跡もうかがえます。

☆演出のうまさが光る作品で、見事2位となりました。

** 短 評 **

u-makuさん「合駒で出した桂馬の不成がかっこいい」

オタマジャクシさん「導入は易しいが3手目と7手目に良い手が入る」

しまぎろうさん「大技・小技を交えて華やかな印象」

☆目いっぱい詰め込みました、という感じですね。

流さん「筋が見えづらかった。ダイナミック」

嵐田保夫さん「混乱して何故か2八銀が見えなくなっていた」

EOGさん「28銀が見えにくい」

☆この手が見えないと56角より16の方が有力に見えるかも。

鈴川優希さん「素晴らしぃ。よくこんな都合の良い手順が成立しますね。優勝予想」

marsallさん「③と同じく、こうだったらいいな、という手順が実現」

☆作り物の世界、という感じですよね。

利波偉さん「47龍を質駒取りではなく実現させるあたりが巧みです」

ほいさん「紛れが多くていいですね。合駒を生で動かす」

ぬさん「初手と2手目の受けが広くて迷います」

☆変化・紛れを広めに取っており、作品に深みを生み出してますね。

伏窩「習いある手順」

羅刹國さん「金子氏の七手を思い出した。文句なし。時間止めるメイドと予想←宮原のことね」

☆あぁ、あれってそういうキャラなんだ(謎)。

奥鳥羽生さん「合駒を生で動かし、大きな動きで豪快に二枚龍を捨てた詰上りはお見事。繋ぎ(28銀)にも気が使われている」

中村雅哉さん「狙いはすぐ見えるが作るのは大変と思う。巧作」

☆さすが皆さんわかってらっしゃる。

占魚亭さん「合で発生させた桂馬を2段跳ねさせられたら――というのは贅沢な注文か」

幻想咲花さん「贅沢言えば中合で出したかったけど、非常によく出来ている」

☆あまり贅沢言うと、この作者なら本当に実現しそうでこわい。

夏風さん「合駒の桂が生で跳ねて、活き造りのような詰上り。最後までピンと筋が通っています」

水野修さん「2手目桂打か桂合かどちらが正解か読み切れませんでした」

☆桂跳は同飛成、同銀、37龍で早いですね。ちなみに水野さんは正解でした。ラッキー。

黒猫さん「意欲作だが、この配置では感動は薄い」

三輪勝昭さん「③と首位争い。2手目が中合ならダントツ」

秀和歌さん「収束からの逆算と思いますが、巧いですね。誰かは判りませんが、面目躍如の作」

☆なんか矛盾してるような…。

山田淳さん「28銀で一気に捕まえた感じ」

蛇塚の坂本さん「盤を大きく飛角が大きく暴れて面白かった」

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第6回プレ短コン⑨ぬさん作

▲43と △同玉 ▲54角 △34玉 ▲52馬 △35玉
▲36金迄7手。

解答者数31名(無解1名)

評点2.00(5-2、3-3、2-12、1-12) 17位

☆ぬさんも前作のしまぎろうさん同様、最近おもちゃ箱で活躍されているのをお見受けします。本名を存じ上げないのですが、パラでも出されているのでしょうか。

☆一見上部を押さえている駒に見える54とをあっさり初手で捨ててしまい、上部に追い出して詰ます意外性が売り。初手53角では32玉、41馬、22玉、31角成、12玉で詰みそうで詰まない形です。

☆ただ、24金配置がある分、意外性が半減している感は否めず、また唯一の7手詰というハンデもあり、残念ながら最下位でした。これに懲りず、次回(がありましたら)、また出品よろしくお願いします。

** 短 評 **

占魚亭さん「意外性のある中段での詰上り」

水野修さん「角のフル活用でなるほどの手順です」

秀和歌さん「実戦からの取材とみた。もう少し妙味がほしい」

☆実戦だったら43とは見えなくなるかもしれませんね。

黒猫さん「意外性の演出が少し弱いか」

三輪勝昭さん「これは変化手順レベル。しかも全て最初に手が行く手で詰んでしまう」

☆初手にはまってもらえないとツライ。

不透明人間さん「さすがに物足りません」

中村雅哉さん「さすがにもう少し工夫が欲しい」

伏窩さん「初手のみよし」

☆収束でもう一手捨駒が入ると良かったかな。

しまぎろうさん「と金捨てがすぐに見えた自分がにくいです」

名無し名人さん「『9』番だけ『9』手詰じゃないという皮肉さ」

☆あ、ほんとだ。もちろん偶然です。7番になれば良かったかな。

EOGさん「9手詰でなくともよかったのか。54角の限定打が主張かな」

蛇塚の坂本さん「何故か7手。物足りない。筋が解り易い」

嵐田保夫さん「9手詰集では」

☆募集要項は”9手詰まで”だったのでOKです。他にもあってもいいかな、と思ってたんですが。

羅刹國さん「あまり意外性がない」

奥鳥羽生さん「詰上り場所の意外性が狙い?、手順に不利感が感じられたらよかったのだが」

利波偉さん「もう2手逆算するとか、初手がもう少し紛れがあって、意外性があれば評価が上がるのだが、、、」

☆そうですねえ。若干カモフラージュするなら、こんな感じでしょうか。

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幻想咲花さん「思いっきり油断してたせいか、顔が一瞬引きつった」

夏風さん「唯一盤を使った作品。といっても、9手順があるんじゃないかと確認しただけです」

☆……。まあ顔や指の運動になったわけで。

u-makuさん「上下に逃がさない角打ちはよいが、収束で捨て駒を入れて欲しい」

ほいさん「43とが捨てにくいのが狙い?でも取りあえず一目なのと、変同のイメージも強くて、評価は厳しくなりそうですね」

☆41金があるので、ほんとは変同はないんですけどね。でもそう見えてしまう人もいるかも。

marsallさん「これでいいのか、と不安になる・・・」

鈴川優希さん「初手さえ見つければカンタン」

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第6回プレ短コン⑧しまぎろうさん作

▲24銀 △同桂 ▲34銀 △同桂 ▲44角成 △同桂
▲53飛成 △同桂 ▲32角成迄9手。

解答者数30名(無解1名)

評点3.45 (5-2、4-15、3-6、2-7) 9位

☆おもちゃ箱で楽しい趣向作を連発されているしまぎろうさん。本作は普通作っぽい?いえいえ違いました。

☆角筋に玉を持ってきて両王手か、と思いきや、飛の横効きをフルに活かして桂の壁を作ります。24・34・44と捨ててキレイな土壁が完成。最後に53飛成と捨てて4桂跳ねを見事達成しました。

☆初手32銀成は23玉で危なそうですが逃れています。無理のない構図で実現できていて、詰将棋の違った楽しみ方を教えてくれる作品です。

** 短 評 **

ぬさん「両王手と思いきや、受方全部同桂」

marsallさん「応手が全部同桂なのが評価を上げた」

嵐田保夫さん「玉方応手すべて同桂とは珍しい」

☆こういう作品は同じような感想が出やすいのですが、楽しんだ様子がうかがえて、見ている方もうれしくなります。

流さん「同桂4連打。シンプルな狙いもよい」

羅刹國さん「全応手同桂。収束も決まった」

利波偉さん「玉方四桂跳ね自体も好きですが、2~5の順列になっているところは素晴らしいと思う」

☆全く。でも、逆に他の順番の方が技術点は高いのかな。

黒猫さん「全応手同桂。シンプルさが狙いを引き立てる」

鈴川優希さん「狙い明確。無理して実現させたような跡も見えない」

☆特に44を角成にしたのが巧み。ここを打捨てにしていたら駒数が増えて味が落ちていたと思います。作者のセンスでしょう。

水野修さん「全応手同桂ですか。素晴らしいです」

EOGさん「稚気満々」

秀和歌さん「易しいので、テーマが明確に伝わってきた。全応手同桂の最長手数か」

☆なんと15手の作品があります。

u-makuさん「ほぼ1本道だが楽しんでてよい。アマの詰将棋の1つの理想形。ほいさん?」

☆ハズレ。なぜu-makuさんがほいさん作と予想されたかというと。

ほいさん「応手同桂狙いでユニーク!全応手桂は記録を持っているので親近感がわきます。(謎の自慢)」

☆…ということなんですね。その作品はおもちゃ箱に掲載されています(こちら)。すごい配置ですが、見事なロジックです。

伏窩さん「4連続同桂が良い」

中村雅哉さん「オール同桂の趣向に一票」

名無し名人さん「四桂全て「同桂」で跳ねる。これはプラチナ楽しい」

☆かなり高い評価っつーことですね。この上あるのかしらん。

占魚亭さん「桂の障壁が完成。シンプルで面白い」

不透明人間さん「桂板で天井構築とはおもしろい」

☆天井だけ堅くて、床が無いという。

三輪勝昭さん「4桂跳ねの趣向でしょうか?退路封鎖の捨駒ばかりで手順は単調」

奥鳥羽生さん「玉方応手が全て同桂が趣向?、が、それ以外にも何かほしいところ」

夏風さん「4桂移動させただけでは物足りません」

☆謎解きとしては弱いですかね。

山田淳さん「遠い方から順に退路を埋めていくので易しい」

蛇塚の坂本さん「銀角と桂のやり取りがユニーク」

☆協力詰みたいな雰囲気がありますね。

幻想咲花さん「若干作りが安易だけど、どうしても嫌いになれないんだよなあ」

☆ああ、これは作者の勝ちですね(笑)。

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第6回プレ短コン⑦不透明人間さん作

「バキューム」

▲16桂 △同香 ▲15銀 △同香 ▲14金 △同金
▲23金 △同銀 ▲33銀打迄9手。

解答者数 31名(無解1名)

評点2.62(5-1、4-5、3-9、2-9、1-6) 16位

作者「いつものようにブービー狙いです^^;よろしくお願いします」

☆ブービーってなかなか狙って取れるもんではないはずなんですが、見事としか言いようがありません。

☆小駒図式で持駒たくさん、いかにも解き難そうにもかかわらず、命名があるおかげである程度推測できてしまい、果たしてそのままの作意。もう何も言いようがないです。

☆もう、これは黙って駒が吸い込まれる様を見るしかないのではないでしょうか。ある意味?作者の設定勝ちでしょう。

** 短 評 **

ぬさん「タイトルに答えが書いてありました」

☆親切設計。

鈴川優希さん「ネット発表にはこういう作品があるから楽しい。28桂を持駒にしても問題ないのに、敢えて盤上に置いたのは作者のセンスでしょう」

流さん「どんどん吸い取られる、形も含めてということですね」

☆多分。小駒図式にしたのも狙いだそうです。

ほいさん「かわいらしい作品と思いますが、技の割に配置が多いのでマニア群から酷評されそうで怖いです」

☆大丈夫ですよ。ほら↓

名無し名人さん「これはネタ枠ですね」

黒猫さん「一本道の手順だが、どこかユーモラス」

中村雅哉さん「笑える順」

☆しょーがねーな、的な雰囲気(笑)

奥鳥羽生さん「一マス毎の玉方駒の動きにコミカルなリズム感はある。が、それ以外にも何かほしいところ」

三輪勝昭さん「こう言う遊び心は大好きだけど、どうせやるなら13銀も入れて欲しい」

夏風さん「2列にまたがるのではなく、1列で動かせれば……」

☆なんかやれそうですね。こんなんかな?

06test
☆う~ん、まだちょっと半端。最後も12から動かしたいですね。

幻想咲花さん「素直だねぇ」

蛇塚の坂本さん「筋は解り易いのですが、なんとなくテンポがありユニーク」

秀和歌さん「ちょっと素直かな。香車がもう一枚あれば」

☆なんかできます?

水野修さん「一手一手楽しいパズルです」

占魚亭さん「吸引力抜群」

☆詰まりしらずです。

羅刹國さん「ただ捨てるだけの気がする」

伏窩さん「捨位置が連続しているのが良い」

☆16パズルみたいですね。

marsallさん「面白いが一本道なのが残念」

EOGさん「順序良く捨てる。余詰の排除が厄介そうだがよく出来た」

☆意外と面倒なんですよね。こういうのに限って(笑)。

嵐田保夫さん「バキュームとはこれ如何に」

しまぎろうさん「題名があまり上手くないと思います」

u-makuさん「命名でマイナス1点!ま、それは冗談として見たことある手順だしちょっと平凡かな」

利波偉さん「言いたいことが解る楽しい作品。ただ、命名は何でも吸い込むところからだと思うが、形からバキュームカーのホースを思い出してしまいます」

☆掃除機のホースにしてください。でも最近のは無いか。

☆なお、作者予想した方で、「命名があるから幻想咲花さん」と予想された方も。彼のはもっと厨二っぽ…うわなにをするやめrくぁw(ry

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第6回プレ短コン⑥藤井憲郎さん作

▲14銀 △同玉 ▲26桂 △23玉 ▲41角 △24玉
▲14角成△同馬 ▲34龍迄9手。

解答者数30名(無解1名・誤解2名)

評点3.31(5-3、4-4、3-14、2-7) 11位

☆ちょうど色紙に書いたりするのに良さそうな、いかにも実戦形的な実戦形です。

☆41角は24玉で続きそうに見えて続きません。角を温存して24銀がうまそうな手で、同馬なら41角、32歩、同龍、14玉、34龍でピッタリ。また、同玉なら42角、23玉、33龍、14玉、26桂で詰む(誤解者はこの手順)のですが、なんと24銀には14玉と交わす綱渡り的な芸当で逃れています。

☆正解は14銀で、これなら同玉に26桂で手がつながります。(同馬のときに24銀がいないので34龍とできる)また、14銀に同馬は45角、34歩、35桂で詰みます。

☆41角から14角成と収束も味良く、実戦形の収穫といえるのではないでしょうか。個人的に感心した作品の1つです。

** 短 評 **

鈴川優希さん「こんなに簡素なのに、ものすごく悩んだ。完成品」

利波偉さん「これはこれで一つの完成品」

不透明人間さん「変化がうまく割り切れている完成品」

☆”完成品”という表現が多いっていうのはスゴイことだと思います。

ぬさん「簡単に詰むと思ったけど、意外と考えさせられました」

嵐田保夫さん「2手目の変化手順の方がむしろ面白い順か」

☆35桂がしゃれた感じですよね。

羅刹國さん「初手41角ではないのが驚き。詰め上がりも意外」

伏窩さん「初手が好し」

中村雅哉さん「6手目中合しそう」

☆冬眠蛙も一瞬考えました。同角成で無駄合ですね。

占魚亭さん「角を打つ前にひと準備」

蛇塚の坂本さん「2六桂打ちが、見え易い」

水野修さん「31の龍が良く利いています」

☆龍を2筋に動かせない、という点では考えやすいですかね。

山田淳さん「9手の作意を探すのに意外と手間取った」

marsallさん「意外と玉がふわふわしていて詰ましづらかった」

三輪勝昭さん「単純な手順だけど意外に細かい変化紛れがある。僕なら1番に置きたいです」

☆確かに形的にはアリですね。でも、ちょっと難しいので、最初で躓く人も出ちゃうかも。

幻想咲花さん「手順と形とのバランスが取れている」

EOGさん「銀から行くのか。新発見だと嬉しい」

黒猫さん「一見ありそうな、しかし見たことないような…」

☆一応冬眠蛙のできる範囲で同一作チェックはしてます。…って佐原さんに頼んでるだけですけど(笑)。

奥鳥羽生さん「26桂を据えてから41角の手順に好感」

夏風さん「41角~14角成をひとしきり読まされました」

☆初手からですね。それで一局作れるかも。

ほいさん「シンプル系ですね」

u-makuさん「ちょっと軽いか。詰上がり何かの文字になってる?」

☆ハングルとかでありそうな感じ?

しまぎろうさん「紛れ豊富な簡素形。好みです」

秀和歌さん「一番簡素なことを評価したい。手順も上々」

名無し名人さん「少ない駒数で適度に好手順。シンプル・イズ・ベストですね」

☆手順のインパクト、という点でコンテスト上は不利な部分はありますが、評点以上に好評を集めました。

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第6回プレ短コン⑤ がもうのさん作

▲36桂 △同香 ▲35角 △34玉 ▲25金 △同玉
▲24金 △35玉 ▲25飛迄9手。

解答者数 31名 (無解1名、誤解4名)

評点 3.58 (5-3、4-6、3-13、2-3、1-1) 8位

☆5手目24飛として、35玉、25飛、34玉、24金迄の誤解が4名。24飛に33玉で詰みません。ちょっとしたエアポケットになっています。

☆では5手目は24金か、というとそれは45玉で逃れ。つまり32玉の形でも45玉の形でも金を残しておかなくてはいけない訳で、それを実現する唯一の手段が25金となっている、というのが作者の仕掛けでした。

☆少し上下に広がり気味の初形ですが、その分32玉のところが目立たなくなる効果があるようで、このあたりは作者も意図しなかった部分でしょうか。5.2点分点数が押し上げられました(笑)。

** 短 評 **

利波偉さん「25金が見えなくて苦戦した。25金と捨てて重く24金と手繰り寄せるのは旨い」

EOGさん「3手目まではひと目だったが25金か」

☆強豪の皆さんも苦戦の跡が。

オタマジャクシさん「尻金に七条氏のあの7手詰が浮かんできた」

☆あまり似てないような…。

占魚亭さん「3五角が気持ちのいい一手」

羅刹國さん「角ののぞきがいい味」

☆すっとね。ほら、取れないでしょ、って。

夏風さん「前半が物足りず、25金の好手を活かせていないと思います」

奥鳥羽生さん「25金~24金の味はそれなりも、それなりを超えて一局を支えるまでには届かない」

嵐田保夫さん「収束は見事だが、導入部が見え見えなのが残念」

☆作家的にはナチュラルな序奏で悪くないと思いますけどね。もう少し逆算した方がいいのかな?16金打つ手を入れるとか。

中村雅哉さん「簡単に見えて粘る玉」

ぬさん「5手目、24飛と解答しそうになりました」

☆おぉ、セーフ。

流さん「するする逃げていく。大模様のわりに動きが小さい」

水野修さん「楽しい手順ですがちょっと不動駒が多い?」

☆48角とか、結構苦心の配置っぽいんですけどね。

u-makuさん「金の連続攻撃はよかった」

しまぎろうさん「25金の手触りがいいです」

☆駒を並べて味わいたいですね。マグネット駒は不可。

黒猫さん「25金~24金が良い感触」

幻想咲花さん「25金~24金の感触めっちゃいいね」

☆24金もいいですね。こっちはマグネット駒の感触を推奨(笑)。

ほいさん「名作7手詰にある手筋ですね。この手筋好きです」

三輪勝昭さん「24金は中田章道さんが好きそうな手。僕はその前の25金が巧いと感じます。16金が拠点になる手順を創っているからこそ生きる25金の味に作者のセンスを感じます」

不透明人間さん「駒効率が良くない印象です」

伏窩さん「尾分れ具合が良い」

☆また面白いことを(笑)。でもわかります。

名無し名人さん「宙に浮いてる感じ」

☆ヒモつきの捨駒がないし、24金も35角を守らないので、確かにそんな雰囲気ですね。

鈴川優希さん「手順の目新しさでは今回のベストだと思う」

山田淳さん「この詰め上がりは何度見ても気持ちがいい」

☆作者は収束も気にしていたようですが、全く問題なし。面白い作品でした。

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第6回プレ短コン④オタマジャクシさん作

▲33飛成△同玉 ▲42馬 △22玉 ▲32角成△13玉
▲24金 △同歩 ▲31馬左迄9手。

解答者31名(全員正解)

評点 2.77 (5-2、4-6、3-8、2-13、1-2) 14位

☆オタマジャクシさんは今回は実戦形で登場。初手からいきなり33飛成と大技をかまします。

☆42馬と引いてみると、34玉には45金でぴったり。網に入れた感触がします。22玉には32角成で追って24金が決め手になります。2枚馬で見事に捕まえました。

☆残念なのは初手に有力な紛れがないところでしょうか。馬を31に寄りたい形→飛が邪魔→捨ててしまえ!といったプロセスで、33飛成がファーストチョイスになったのは冬眠蛙だけでは無かったようです。

☆ちなみに盤面31飛を置かず、31馬~42馬と位置変更だけにするのも一案。でもちょっとありきたりですかね。

** 短 評 **

ぬさん「邪魔な飛車を捨ててすぐに詰むと思ったけど、意外と長かったです」

三輪勝昭さん「安易なまとめ方」

☆そうですかねえ、冬眠蛙は逆算かと思ったんですが。

山田淳さん「手順は綺麗だが、もう少し紛れがほしい」

蛇塚の坂本さん「解り易い一本道」

秀和歌さん「詰上がりをきれいだと思うのが詰キスト、ですかね」

☆ああ、そうなのかなあ。指将棋派の方的には「詰めばなんでも同じ」なんですかねえ。

水野修さん「角が良く働いていて素晴らしいです」

ほいさん「基本的な捨て物でサクサクしていいですね」

☆作者的には珍しいかも。

占魚亭さん「序の3手が全て」

流さん「33飛成の意外性が狙いか。なぜかすぐ見えてしまいました」

u-makuさん「初手にもう少し意外性があればよかったかも」

marsallさん「やや当然の手順か」

中村雅哉さん「53香の配置があっては33飛成~42馬に妙手性が感じられない」

☆そうなんですよねえ。せめて歩にしたいんですが、それだと変同か…。

藤田卓志さん「33飛成は詰将棋として指してみたい手第1位です」

☆で、当たると嬉しくなりますよね。そういう意味で、いい導入かも。

不透明人間さん「11香21桂型は、どちらか1枚でも動かしたい」

伏窩さん「初手は好し」

名無し名人さん「ちょっと物足りない感じ。腹が減ってきた。焼肉食べたい」

☆カルビ一丁!

嵐田保夫さん「初手一発」

EOGさん「初手一発」

☆おぉ、短評が完全一致。

羅刹國さん「初手よし。馬でのトドメもいい」

利波偉さん「初手一発だが、プレ短コンに手筋物の実戦型で挑んだ意気込みを買う」

夏風さん「よく見る形」

鈴川優希さん「4手目同玉で危うく誤解しそうだった」

幻想咲花さん「7手詰にしそうになった。紛れを増やしたい」

☆22玉が簡単そうに見えるんですかね。

しまぎろうさん「なめらかな手順。詰上がりが「7」に見えます」

☆あ、ほんとだ(薄目で)。

奥鳥羽生さん「24金を意識した手順。上部脱出の不利感が感じられたらよかったのだが」

黒猫さん「大駒を狭いところで捌く味」

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第6回プレ短コン③秀和歌さん作

▲38香 △37銀合▲13角 △25玉 ▲26銀 △同銀生
▲35角成 △同銀 ▲15馬迄9手。

解答者数30名(無解1名)

評点3.91(5-6、4-16、3-7、1-1) 5位

☆前2問と違って、玉の可動範囲が広く、捕まえにくそう。特に46~57のラインが目立つので初手13角としたくなりますが、45玉、54銀、36玉でダメ。そこで3筋をふさぐべく38香打ちに気づきます。さあ合駒選択。

☆普通に36歩とかでは先ほどの筋で簡単。36桂と移動合するのが良さそうですが、24角、44玉には26馬があります。ということで37に捨合。

☆合駒の種類を保留して読み進めると、13角、25玉、26銀、同玉、37馬、25玉、15馬で取った合駒が余り。ということで26銀を取れる銀合に限定。同銀生と35に利かすのが最強ですが、それでも35角成と捨てるのが決め手になります。

☆こういう風に書くと、作るのも簡単そうに思われるかもしれませんが、この手順の実現は結構難易度が高いと思います。変化・紛れが綺麗に割り切られていて、かつ初形10枚で押さえているのはポイント高いと思います。それでも、作者曰く「43歩・47桂が不満」とのことで、その強欲ぶりも含めて(笑)、将来有望ですね。

** 短 評 **

しまぎろうさん「角・桂の利きがややこしく苦戦しました」

☆特に22・44の桂が良く働いてますね。

ほいさん「中合を二回動かしてきれいな収束!」

奥鳥羽生さん「金なしで生駒多く、馬と持角のみが成駒(候補)で捉えにくい味。9手で中合駒を生込みで2回も動かすのは立派も、全体手順はやや定型的な感もあり」

夏風さん「貧乏図式で、中合の駒をこれだけ動かされては脱帽の一手」

☆そうそう、盤面金気なし、というのは確かにいい感じです。

幻想咲花さん「よくあるっちゃよくあるけど、構成の巧さを感じた」

黒猫さん「9手で中合の移動2回はおみごと」

三輪勝昭さん「見え見えの中合だけど、生で動かし打った角を捨てる収束と完璧な構成」

山田淳さん「中合の銀を不成で動かすところが良い」

占魚亭さん「合で発生させた銀のいなし方が良いですね」

☆テーマが明確なので、ストレートに味が伝えられるのはこのテの作品の醍醐味です。

蛇塚の坂本さん「最終手1五馬銀の翻弄馬が綺麗に飛び跳ねる」

鈴川優希さん「力強さと華麗さの融合」

水野修さん「スピード感あふれる好作です」

☆最短を突き進む、という感じで迫力あります。

不透明人間さん「初形がどうも…」

伏窩さん「既視感のある手順」

u-makuさん「この銀合いは珍しいのだろうか?なんかチョクチョク見るような気がするのだが微妙に違うのかな?」

☆銀生の限定の仕方がちょっと一般的なのかな?

名無し名人さん「中合キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 不動駒が気になるが中合を2回動かしてまずまず」

☆なんか興奮した割に、後半妙に落ち着いているんですが…(笑)

中村雅哉さん「手順は出来ているが何となく物足りない印象」

羅刹國さん「銀中合はよいが、まとまっていない」

☆ちょっと厳しめの評。収束にもうちょっと意外性があると良かったかな。

オタマジャクシさん「持駒オーバーになるので中合を取る手がないとわかってしまうのが短編の宿命」

☆まあ確かにそうですが、この作品の場合、3手目同香はどうやっても無理筋ですから。

嵐田保夫さん「解いてみれば何の事はないが、手こずった」

流さん「中合を2回動かすのは意欲的。TTT?」

☆どうなんでしょう?投稿文からすると違う感じですけど。

EOGさん「初手から香は打ちたくなかったが打ってからは分かり易かった」

ぬさん「いかにも中合が出そうな形」

利波偉さん「そうなるのは想像出来るが、本当にそうなってしまうのは凄い」

☆期待に沿う手順だと嬉しいですよね。

marsallさん「こういう展開にならないかな、と思った通りになったけど、好きな展開なので高評価」

☆あざーっす。

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第6回プレ短コン②三輪勝昭さん作

▲24金 △同玉 ▲33龍 △25玉 ▲14馬 △同歩
▲23龍右△同馬 ▲35龍迄9手。

解答者数31名(誤無解なし)

評点3.71(5-8、4-10、3-9、2-4) 7位

☆右上隅で持駒なし、ということで取り組みやすそう。初手も23金を捨てるのが自然なのであまり迷いません。

☆…が、ここで33龍と突っ込むのがなんとも見えにくい。25玉と戻られて、初形よりも上部が空いている分損に見えます。心理的な妙手、といったところ。

☆その心理的妙手を際立たせるのが14馬~23龍左の連続技。ぴったり捕まっています。センスの光る作品で、なかなか好評でした。

** 短 評 **

奥鳥羽生さん「利き筋遮断前に玉方駒でその箇所を埋めておく捨駒(=14馬)は想定できるが、それでも、大駒3枚全てを玉下部へ集中させる33龍が何となくやりずらかったのは私だけか?」

☆いえいえ、たくさんおられました。ほら。

黒猫さん「33龍が効率悪そうでやりにくい手」

秀和歌さん「これには時間がかかりました。 33竜が指しにくいのです」

流さん「33龍が意外」

鈴川優希さん「初手は必然でも3手目が盲点。14馬も好手」

ぬさん「初手を疑うぐらい、3手目が見えづらいです」

☆なかにはこんな方も。

中村雅哉さん「実質7手詰なのに3手目が見えず悩んだ。秀作。今回の一押し」

☆作者歓喜。

夏風さん「12龍の活用を考えれば容易。変化はまとまっていますが、初手が安直だと思います」

山田淳さん「22歩の配置から23龍引が見えた」

☆確かに。冷静ですね~。さすがです。

蛇塚の坂本さん「収束は大体察しがついたので、評価は3」

☆冬眠蛙的には結構な意外な詰上りでした。普段解いている人との違いなんでしょうか(汗)

水野修さん「均衡を破る33龍が気持ちの良い一手です」

伏窩さん「46銀が働いている」

☆37への利きを変化で存分に活用してますね。

藤田卓志さん「14馬がなかなか気づきませんでした」

嵐田保夫さん「1四馬が痛快手」

☆23龍、同馬、35龍のときに14玉を防ぐため、先に捨てる、というのがカッコイイ。

不透明人間さん「持駒なしは助かります^^;」

羅刹國さん「収束が好みだ」

EOGさん「33龍と呼吸を整えてからの連続大駒捨てが小気味よい」

☆呼吸を整えて、というのは言い得て妙ですね。

名無し名人さん「気持ちいい収束だが序の付け方にもう少し工夫が欲しい」

利波偉さん「23はと金の方が自然では?(成歩だと見苦しく見えるでしょうけど。)23龍の前の14馬がポイント」

☆私もと金の方が好みですが、まあこれは人それぞれですかね。成歩が一番いい、とかいう人もいたりして(笑)。

marsallさん「こんなに攻め駒が強力なのになぜ詰まないんだと、ずいぶん悩んだ。解いてみないとこの作品の価値は分からないかも」

☆確かに手順を目で追うだけでは伝わらない気がします。

ほいさん「紛れなどバランスよい作です」

u-makuさん「易しそうな顔をしてるのがいいね」

☆同感です。演出って結構大事ですよね。

しまぎろうさん「ごつごつした感じ」

幻想咲花さん「『創り方』を熟知しているのがわかるよね。3位予想」

☆それがわかる幻想咲花さんも、十分すごいというのがわかります。

占魚亭さん「きれいな捌きで解後感よし」

☆気持ちよく次の問題へ。

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第6回プレ短コン①U-makuさん作

▲56飛 △45玉 ▲46飛 △55玉 ▲54飛 △同桂
▲64角 △同銀 ▲56銀引迄9手。

解答者数 31名(誤無解なし)
評点 2.84(5-3、4-2、3-14、2-11、1-1) 13位

作者「この詰将棋の狙いはプレ短コン第6回ということで初形「6」です。気になる箇所がありますが見逃してください^^。「6」の字は諦めて配置的には攻め方73と金が若干の紛れも増やしてよいのですが、もうわざとわかりやすく桂馬を置きました。」

☆気になる箇所っつーのが気が利いた言い回しで冬眠蛙的にストライクです(笑)

☆初形で玉が身動きが取れない状態なのですが、よく見ると57銀もほとんど金縛りの状態になっています。33角から合駒を稼いで…というのは44歩合でフツウに打歩詰。実は45角が邪魔になっていてストレートに消しに行きます。詰上り図で邪魔になっている理由がわかります。

☆54飛と捨てて同桂の局面で73桂の意味もわかります。もちろん無いに越したことはないし、ちょい残念ではありますが、ちょうどコンマにも見えるし!?悪くないと思いました。

** 短 評 **

しまぎろうさん「幕開けにふさわしいですね」

不透明人間さん「第6回を記念して初形「'6」ですね。手順もみごと」

水野修さん「トップバッターにふさわしいテンポの良い作品です」

☆今回の出題は作品を到着順に並べた後で、一定の法則でさらに並び換えたもの。なのでこの作品が①になったのは偶然なのですが、確かに幕開けにふさわしいですね。

marsallさん「初手が盲点になるかが評価の分かれ目か(自分はすぐ思い浮かんだ)」

☆邪魔駒消去に触れた評が多かったです。さてどちらが多かったかというと。

EOGさん「狭い割には初手を考えさせる」

利波偉さん「角打ち角合と見せて、邪魔駒消去と裏をかくのは楽しい」

流さん「角消去が一瞬見えづらい」

伏窩さん「45角配置が良い」

嵐田保夫さん「常用手筋だが初手と3手目の意外性がいい味」

☆↑好評 (ちなみに冬眠蛙も解図時はちょっと考えました)

☆↓イマイチ 

奥鳥羽生さん「45角が無用(邪魔)であることがもう少しカモフラージュできればいいのだが」

夏風さん「角消去が見え透いていますね。81桂も惜しいです」

幻想咲花さん「安直すぎるかな」

羅刹國さん「角が邪魔なのは評価するが、つまらない」

☆…で、中間。(?)

ほいさん「能動的邪魔駒削除から退路封鎖で基本手筋物」

黒猫さん「手が限られている中で角がじゃま駒なのが上手い」

☆ということで、半々くらいだったのですが、実はどちらでも評点3が多かったりします。面白いものですね。

三輪勝昭さん「81桂が無ければ曲詰?僕は詰方の駒が無駄に利いているのが嫌いでちょっと多過ぎ」

山田淳さん「仕方がないとは言え、81桂配置は残念」

占魚亭さん「仕方がないとはいえ81桂配置が残念」

☆作者の言う「気になる箇所」が気になる人もそりゃーいますよね。でも盤面中央を凝視すればほら、だんだん気にならなく…

ぬさん「81の桂馬は何ですか?」

☆…やっぱり見えますか… ( ´・ω・`)

藤田卓志さん「2枚の飛車の動きが面白かったです」

名無し名人さん「まずはパズルチックな作品で気分良くスタート」

鈴川優希さん「飛の横1マス移動というかわいらしい狙い。81桂が惜しい」

☆大駒4枚使いつつ、大駒らしい動きが一切ないので、独特の雰囲気が出てるように思います。

蛇塚の坂本さん「解り易い手順」

中村雅哉さん「曲詰風だが違った」

☆これで詰上りが81桂を含んだ字形だったら、結構なインパクトですね。狙い目かも。

☆さてでは秀和歌さんに総括してもらいましょう。

秀和歌さん「角の消去に大駒捨てと、素晴らしい初形曲詰(?)」

☆?1個つけるだけでニュアンスが違って見えるんですが…(笑)

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