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2011年1月

第5回プレ短コン22がもうのさん作

▲49飛△47桂▲同飛△同馬▲46歩△44玉

▲33銀生△同桂▲14飛△同馬▲56桂まで11手。

解答者数31名(無解2名、評点なし2名)

評点3.31(5-2、4-9、3-14、2-4) 9位

冬「今回の掉尾を飾るのは初登場のがもうのさんの作品」

市「初手から46歩、44玉、33銀生、同桂、14飛で調子良さそうだけど、34合で馬の利きが強くとん挫。いきなり合駒を毟りに行くのはちょっと意外だね」

冬「合駒はちょっと見ればすぐ47桂合が最善とわかりますが、47に馬を追いやると、14飛に同馬と取れるようになっているのが面白い」

市「一筋の2枚の飛車が重さを感じる初形だけに、両方とも一枚の馬に取らせて詰み、ってのは爽快感が残るね」

冬「大健闘の数字でした。今後に期待大ですね」

** 短  評 **

増田智彬さん「パズルチックですねぇ。考え所は少な目ですが、よく出来ていると思います」

☆実戦には役立ちそうもないタイプですね。いや、悪い意味ではなく(笑)

谷口翔太さん「合駒選び?桂しかないな。配置は広いが狙いは単純」

佐藤和義さん「手順が素直なためか、すらすら解けた。解後感はよい」

☆易しいけれど解後感が良い、ほんとオシマイに置くにはベストの選題だったかも。もちろん偶然ですけど(笑)。

変寝夢さん「最後の3手を手順前後しそうになった」

坂本栄治郎さん「馬の移動でスッキリ最後の合駒利用も粋」

利波偉さん「面白いのですが、初手が気に入らない。一案として、54歩配置とでもすれば初手64角の限定移動から始められるのでは?」

☆なるほど、まだ発展の余地がありそう。

風みどりさん「今回は桂合がずいぶんたくさんありましたねぇ」

たくぼんさん「本当に桂合多いな。これは跳ねなかったけど。分かりやすい設計」

☆ねえ。ちょっと皆ソンしたかもしれません。

さわやか風太郎さん「将を得んとすれば馬を射よ」

☆うまい!

竹中健一さん「捨て駒あるもほぼ一本道では評価しづらい…」

中村雅哉さん「49飛とすれば自然に詰んでしまう。もう一工夫欲しい」

☆魅力的な紛れがあると作品価値もだいぶアップしますからね。これからの課題でしょうか。

ssさん「二枚飛車を馬で掃除」

☆お、この評もうまいなあ。

隅の老人Aさん「初手を指したら意外に楽勝」

詰将棋1級さん「詰将棋してる手順だが紛れがあまりなく(人に言えないが)意外性はない。馬で飛車を取る展開は馬さを感じる、、、」

☆あ、おやじ発見。

ほいさん「1四飛を取らせるのが玄人の技」

羅刹さん「飛が消えるのは良い」

けんちゃん「えらく薄味」

☆京都の人だったりして。

きたさん「見た目ほど面白くない」

嵐田保夫さん「まったくの平均作」

不透明人間さん「玉が狭いので考えやすかった」

☆大模様で玉が広いと、解図欲減退しますからね。ちょうどいいかも。

しろねこさん「マニア向けです。最高級品」

凡骨生さん「14飛の実現に、遙かな道のり」

☆なだらかな感じではありますけどね。

馬屋原剛さん「予想通りの手順」

☆さすが。

オタマジャクシさん「馬の守備力の強さを上手く利用している」

今井亜美さん「大駒が綺麗に捌けて大団円」

☆以上でお開き!皆さん解答大変お疲れさまでした!

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第5回プレ短コン21ほいさん作

▲46飛△34玉▲44飛△25玉▲24飛△36玉

▲26飛△45玉▲46飛△34玉▲16角まで11手。

解答者数30名(無解3名、評点なし2名)

評点4.21(5-13、4-9、3-5、2-1) 優勝

市「いや、これは笑えるねえ」

冬「問答無用の楽しさですね」

市「こういった作品に無粋な手順の説明とかどうか、と思うんだけど、要は3手目の局面で36桂が邪魔駒ってことで、それだけなんだよね。逆にそれが手順の楽しさを強調しているね」

冬「配置駒多いようですけど、全体的にキッチリと計算されています。15銀をヒモつきにしないで済ませた辺りは巧いな、と思いました」

市「まあ解答者は別にそこを気にする必要ないし。単純に楽しんでもらえれば作者は満足だと思うよ」

** 短  評 **

風みどりさん「狙いくっきり。36桂を純粋な邪魔駒にしなかったのも見識か」

☆6手目15玉では働いてますね。手順成立を第一に、ってことでしょうか。

坂本栄治郎さん「飛のグルグル周り面白い。最後の収束も粋」

利波偉さん「36桂消去のための飛車回転。好みです」

山田淳さん「これは楽しい! 5点を献上」

☆5点が乱舞しました。いいなあ。

変寝夢さん「変化でも両王手がでてくるのはご愛嬌」

佐藤和義さん「個性豊かなユニークな作品。フィニッシュも見事」

☆冬眠蛙的には鉄棒の着地みたいなイメージです。

谷口翔太さん「回れ回れ風車、一回りで壊れちゃったよ。どうしよう?」

☆2回りさせようと思えば…あ、そうか15玉で駄目だった。

増田智彬さん「飛を1回転させて原形消去。ただし変化紛れはほとんど無し。なんてマニア向けな・・・私は好きですが」

オタマジャクシさん「見た瞬間回りそうな感じだったが,回った。面白い」

☆期待どおりの手順だと嬉しいですよね。

馬屋原剛さん「まさか1回転するとは」

凡骨生さん「邪魔な36桂を除くのに飛がグルリと巡らせるアイデアがよい」

しろねこさん「実によく練られた作品です。大駒の使い方が勉強になる」

☆55角配置はうますぎるなあ、って思いますね。

占魚亭さん「飛車と玉がぐるりと一周。最後は両王手で御用」

☆銭が飛んできましたか。

嵐田保夫さん「くるくる詰」

きたさん「これは面白い」

けんちゃん「飛車のRundlauf!伝統詰将棋的要素は希薄だが、こういうのはいいねえ。TTTに出したら喜ばれそう」

☆ル…読み方すら分からん。今度教えてもらおう。

羅刹さん「中島みゆきの歌を思い出す」

☆まわるまーわるーよ時代はまわるー♪(鐘1つ)

かまいたちさん「これは傑作です。玉方54銀、攻方42とは、玉方54歩、玉方33歩にした方が軽いと思う。また、35玉の形で、初手47桂から始まる13手にすることも可能」

☆なるほど。手順の方は微妙かなあ。

詰将棋1級さん「これは詰将棋してます。遊んでます、楽しい詰将棋です」

隅の老人Aさん「楽しめる詰将棋」

ssさん「よく見ると飛車だけじゃなく、玉まで一回転!これは楽しい」

☆回転木馬のデッドヒート。

中村雅哉さん「これは笑える手順。1手くらい捨駒が欲しかった気もする」

☆笑ったら負けです。

竹中健一さん「これは面白い!」

さわやか風太郎さん「円月殺法!」

☆作者は眠狂四郎?

今井亜美さん「『バカバカしくっていいや』的世界を詰将棋で描こうという発想力と描ききる作図力。憧れるなあ」

たくぼんさん「ぐるっと回って両王手。34から始めたらちょうど1回転だったのに・・・」

☆いつもより多く回してみました(笑)。

☆ちなみに作者曰く、『一本道だって?いえいえ、これは廻り道^-^』。短評も優勝レベルの巧さでした。ともあれ、優勝おめでとうございました!

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第5回プレ短コン⑳たけとひでさん作

▲16馬△39玉▲17馬△49玉▲27馬△39玉

▲48銀△同龍▲28角△同龍▲59龍まで11手。

解答者数29名(誤解1名、無解4名、評点なし1名)

評点4.07(5-9、4-11、3-6、2-1)3位

冬「たけとひでさんの軽趣向作。見事3位入賞しました」

市「馬鋸か。捨てられる位置に動いているので緊張感があるね」

冬「近づく目的が収束の28角を成立させるため、というのもちょっとイイです」

市「馬鋸成立のカギを握る59銀が、馬鋸終了の瞬間に邪魔駒になってる、という構成は個人的に好み」

冬「評判も上々でした」

** 短  評 **

谷口翔太さん「ミニミニ馬鋸?段々と楽しくなって来るな、最後もアザヤカ」

佐藤和義さん「龍の効きに動く馬の味がとてもよい。邪魔銀を捌いてきれいに収束」

☆主張が明確なので短評も似たようなものが多くなりがちなんですよね。本番のコンクールだと、載せられる数が限られるので悩まされます。プレ短コンは全部載せちゃうから全く問題ないのですが。

変寝夢さん「59銀と19角の使い方がうまい」

山田淳さん「馬には食指を動かさなかった飛車が銀と角はパクパク食べる面白い手順」

☆えり好みすると痛い目をみる、ってとこでしょうか。

坂本栄治郎さん「馬の押し売り銀の消去面白い」

たくぼんさん「ミニ馬鋸が面白い」

風みどりさん「馬鋸が出てくるとは驚いた。34銀の配置に不満を感じなければ一押しだった」

☆ちょっと縦長な印象になっちゃうんですよね。で、ですね。

利波偉さん「もう一枚くらいは配置が減らせると思う。例えば36香配置にすれば34銀は省略出来る。馬鋸を楽しむのが狙いなだけに、配置は一枚でも軽い方が良いと思う」

増田智彬さん「ミニ馬鋸ですか。ただ35香を36(歩でも良さそう?)に置けば34銀は要らないと思いますし、1路左へ寄せれば24歩も不要だと思うのですが・・・」

☆実は作者も迷った結果。当初の投稿図は配置8枚でした。「変化・紛れが少しはないと」とのことで、この図になった経緯があります。

☆正直、冬眠蛙だったら最初の図にしていたと思うのですが、ただ、こういった細部にまで気を使う作者の創作姿勢には感心しています。

今井亜美さん「アヤシゲ感たっぷりの34銀が47馬~36馬を誘う好配置」

☆…という方も実際いましたしね。

さわやか風太郎さん「5九銀が邪魔駒とは恐れ入りました」

中村雅哉さん「やりたい事が明確に表現されており、好み。4段目の配置が惜しい」

竹中健一さん「あららこんなところでノコですか~」

☆催しが催しだけに、意外性が大きいですね。

ssさん「プレ短コンで馬ノコが見られるとは思わなかった」

隅の老人Aさん「首位決定」

詰将棋1級さん「詰将棋してるがこの手順は初体験ではない気がする、でも好みですこれ」

☆馬鋸だけに、若干既視感が発生するのは仕方ないかなあ。

かまいたちさん「持駒無しなのに紛れもあって良いですね」

羅刹さん「ミニ馬鋸から一気に捨てる。爽快」

☆ギアチェンジからの加速感がいいですね。

きたさん「手順はいいが、上部の配置が少し気になる」

けんちゃん「ミニ馬鋸。これは11手で表現すべきなのか?」

☆もうちょい手数伸ばした方がより効果的になる?微妙かもしれませんが。

占魚亭さん「8段目から竜が動けないのを見越した馬の動きが良い」

しろねこさん「入玉は個人的に苦手です。この問題も素晴らしい」

凡骨生さん「馬の追撃が面白く銀角の消去がよい」

☆全部よい、ということですね(笑)。

馬屋原剛さん「まさか馬鋸が出てくるとは」

オタマジャクシさん「馬の動きが面白いし,銀の邪魔駒消去が素晴らしい」

嵐田保夫さん「角2枚の鋭いドリブルが好印象」

☆片方の角を囮にして、見事にゴールが決まりました。

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第5回プレ短コン⑲利波偉さん作

▲15桂△14玉▲23銀△24玉▲13銀△同玉

▲22馬△24玉▲34銀成△同玉▲23馬まで11手。

解答者29名(無解4名、評点なし1名)

評点2.86(5-1、4-4、3-14、2-8、1-1)17位

冬「88馬が遠くから睨みを効かせているのが印象的な初形です」

市「上から押さえにくい配置と持駒なので、ちょっと手が付け難い感じ」

冬「15桂から23銀で拠点を作った後、88馬を22まで置き換えるのがポイントとなる手ですね」

市「詰上りが見えた人にはラクチンだったかも」

冬「初手15桂とまず打ってしまった人は見えやすくなってしまうきらいはあるようです。評点がやや伸び悩みました」

** 短  評 **

たくぼんさん「88馬に目を奪われる。近づけると余詰ですか?」

☆初手24銀~43飛成が強烈に危ない筋で、77馬では余詰です。

風みどりさん「飛角の大胆な配置からこぢんまりした駒繰りを出しても悪い意味の意外性しか残らない」

山田淳さん「俗手の混じった気づきにくい手順」

坂本栄治郎さん「遠くの馬までの動き華々しくて面白い」

☆広めの配置をどう見るかでだいぶ印象が違っている感じですね。

変寝夢さん「34銀の紛れに相当はまった」

☆飛が活きている間に工作。詰棋人なら食指が動きそうな手ですね。

佐藤和義さん「紛れに乏しいため、一本道で解けた」

谷口翔太さん「初手、24銀打は?これで作者の苦労が判ります」

☆なんて優しい。

オタマジャクシさん「最後の銀の成捨てが,手筋の一手」

馬屋原剛さん「自然に王手していけば詰んでしまった印象」

増田智彬さん「何が出てくるのかなと思いきや、普通の手筋物でしたか。88馬を近づけると余詰発生?」

☆先頭で書いたとおりなのですが、一応調べた範囲ですと、32香→31香で77馬でも大丈夫そう。角にすれば66角まではOKですね。まあ個人的には大きい駒の動きは好きなので、88馬配置もそれなりに味があると思います。

凡骨生さん「サーカス詰めはスリルあり」

しろねこさん「難題です。今まで最高の作品です。詰め上がりも鮮やかです。テクニックが凝縮されています」

☆この詰上りは緊張感がありますね。冬眠蛙も好みです。

占魚亭さん「9手目が好手」

嵐田保夫さん「拠点を作れば寄せやすいという実戦的」

☆なるほど、意外と実戦的?

きたさん「やや期待はずれ」

羅刹さん「銀の成捨て、味良し」

ほいさん「最後に気を抜いた方多数で本作が優勝です。とかだったら嫌だw」

☆あれ、どっかに罠がありました?

かまいたちさん「もう少し何かあるかと思ったが」

詰将棋1級さん「最終形が全くの予想外だったが、手順は若干平凡で、初形の配置から何かを期待したぶん、解後感がよくない」

☆う~ん、思うんですけど、これ、24銀の紛れ順の方で作った方が意外性という点で上だったかもしれませんね。(作者のことなので、そっちのもあったりして)

隅の老人Aさん「期待した初形ですが、やや期待外れ」

ssさん「よい手順が出そうな初形の割には平凡な手順」

中村雅哉さん「この順はないだろうが念のため、と読んだ順で詰んでしまった」

☆…。

さわやか風太郎さん「澱みのない手順は山奥の渓流を彷彿とさせる」

今井亜美さん「包囲網を再構築しての銀成がいい手。いきなり34銀と打って悩んじゃった」

竹中健一さん「初手に意外性があるかどうかですか。。。」

☆形は広がっていますが、駒数少なく仕上げられており、悪くはないかな、と思います。が、グルメさんには物足りなかった模様。ちょっと残念な結果でした。

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第5回プレ短コン⑱羅刹さん作

▲34銀△同玉▲12角△同と▲44飛△23玉

▲42角成△13玉▲14飛△同玉▲24馬まで11手。

解答者数30名(無解3名、評点なし2名)

評点3.00(4-9、3-12、2-5、1-2)14位

冬「今回唯一の桂香図式です」

市「まあと金を配置してる時点で、実戦形を主張するのは厳しいけどね」

冬「角を成りたくなる初形ですが、ゴツく34銀~12角として1筋を塞ぐのがポイント」

市「ただ、ここで同香と取る変化が、44飛、23玉、42角成、24合、同飛、13玉、22飛成、14玉、24馬で2手変長になってたのが痛い」

冬「同香の場合、42角成に13玉が24馬までなので、同との場合は無駄合にできる24合が有効になっているのを全くウッカリしました。作者には申し訳ありませんでした」

市「手順は締まったものなだけに惜しい。作者には、これにこりずにまた短編にチャレンジしてほしいと思います」

** 短  評 **

オタマジャクシさん「4手目,同香は4手長い合駒,同とは31馬の別詰があって,キズか不完全か?」

☆同香はご指摘のとおりですが、同との場合は無駄合主張できると思うので、変長キズありですが完全作と思います。

増田智彬さん「12角は退路を断つ捨駒で上部ではなく下部というのが珍しい、のかな?ちなみに私は自陣成駒は気にならなくなりましたが、他の方はどうでしょうか?」

谷口翔太さん「余詰発生。渋々、金からと金へ換えました。諦めきれない、この気持ち」

☆あまり自陣成駒を気にしない作者ですけど、さすがにこれは惜しい、と思ってるかな。

佐藤和義さん「初形は良いのか悪いのか? 2四合は無駄合?1二角には同香? 変同? 変長?」

☆だいぶ悩ませてしまいましたね。

変寝夢さん「4手目の同とが意外だった」

山田淳さん「意外と詰ませ難かった。退路を防ぐ3手目が好手」

☆44に拠点を作りたくなる、この一瞬に、というのがいい緊張感と思います。

利波偉さん「自陣成駒を置いても、なお変長が残っているというのは、、、」

坂本栄治郎さん「大駒の動き面白い」

風みどりさん「むしろ実戦型にしない方が自陣成歩の印象が変わるかも」

☆人間の心理は面白いですよね。

たくぼんさん「収束24合は駒余りだけど・・・紛れ多く面白い作品だけに微妙な気持ちになるなあ」

今井亜美さん「捨て合いしても結局13玉~14飛になるんだし、無駄に近いですけどね」

さわやか風太郎さん「ここまで駒が捌けると爽快ですね」

☆まさにさわやか?

竹中健一さん「ミエミエだけど12角がうまい!」

中村雅哉さん「如何せん22とは無理作りだが、どうしてもこの手を作りたいという若さが感じられるのでおまけで3。なお、8手目24合は無駄合扱いでいいのではないかと思う」

ssさん「初手14銀に誘われてちょっと迷う」

☆ああ、ちょっと筋っぽい手ですね。

隅の老人Aさん「実戦形で22との配置がマイナス1点は惜しい」

詰将棋1級さん「意表を突いたうまい手順で詰将棋してるが、個人的にはと金を配置してまではやりたくないかな。自陣と金は、11香と21桂馬の実戦形との組み合わせはやめたほうが評価がよくなると思う」

☆ちなみに冬眠蛙の傾向分析では、配置駒数1枚程度の差であれば、同じ手順でも「駒数の少ない盤面中央玉配置」よりも「駒数の多い端の玉配置」の方が点数は高くなります。個人的には納得いかないんですけどね。

かまいたちさん「玉方22とは何としてもいただけない」

☆金だとスーパー余詰の嵐だしなあ…。まあいただけないと思われても仕方ないとは思います。

躑躅さん「作意では24合は無駄合ですが、4手目同香の変化だと13玉が24馬までなので24合が無駄合とはいえなくなり、変長だと思います」

☆最初に指摘いただいたのが躑躅さん。おかげで早めに告知できて助かりました(…って自分で気付けっつーに)

ほいさん「一旦脱出した瞬間に技を掛ける▲1二角が面白い」

きたさん「34銀から12角はわりと新鮮な感じ」

占魚亭さん「一度玉を吊り上げるポイントですね」

☆できれば12角の後の手が23銀で呼び戻し、だったら良かったのになあ、というのが個人的な感想。かなり無理筋ですけど。

けんちゃん「この程度では、自陣と金のマイナスを相殺し切れない」

嵐田保夫さん「1二角は山椒の味」

☆ピリリと効きます。

凡骨生さん「短編作に自陣成り駒は…」

馬屋原剛さん「自陣と金が残念」

☆手順本体の評価が良かった分、自陣と金がより残念に思えちゃうのかもしれませんね。

☆作者は最近創作ペースが若干落ち気味?また新作見せてくださいね。

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第5回プレ短コン⑰山下繁実さん作

▲43角△22玉▲31角△11玉▲12歩△同玉

▲34角成△同銀▲22金△13玉▲23金まで11手。

解答者数32名(無解1名、評点なし1名)

評点2.87(5-1、4-3、3-18、2-9)16位

冬「これも実戦型っぽいですね」

市「変化が短いので、比較的易しかったんではないかと思う」

冬「作者曰く『よくある筋だが舞台作りを工夫』とのことでした」

市「駒数増やさずに角打から始められているので、うまい逆算とは言える」

冬「盤面対子図式も作者の主張なんでしょうね」

** 短  評 **

今井亜美さん「63銀てちょっと不自然ですけど、53歩だと余詰?」

☆3手目12金でいっちゃいます。

たくぼんさん「紛れが少ないので気持ちよく解けました。不満のある人もいるでしょうが・・・」

風みどりさん「31角の方を捨てたくて困った」

☆いやあ、重症だなあ(笑)。

坂本栄治郎さん「筋がわかり易い」

☆手なりで指せる順ではありますね。実戦だったら気持ちいい。

利波偉さん「手順が絶連なだけに、角は2枚とも捨てたかった」

変寝夢さん「32金をパクるようにするともっと実戦ぽくなる?」

☆徹底的にこだわるのもアリですね。

谷口翔太さん「『金を引く手に巧手あり』。本当でしたと、園児言い」

増田智彬さん「34角成が狙いの好手ですかね。余詰防止駒として63へ銀を置いた理由は対子図式にしたかったからでしょうか」

☆それもありますが、52と54に効かす配置でないと余詰を防ぎにくいですね。55飛とかならOKですけど、微妙。

オタマジャクシさん「両王手の詰め上がりが面白い」

馬屋原剛さん「実戦型で詰めれたらなあ」

☆精進、精進。

凡骨生さん「上手いのだが…」

しろねこさん「歩と角の開き王手がありお勧めです」

不透明人間さん「6三銀の配置が無粋な印象を与えている」

☆効率的な配置なんですが、詰める方向が逆だけにちょっと離れてるな、という印象は否めないですかね。

占魚亭さん「7手目が入って、詰将棋らしくなったと思いました」

嵐田保夫さん「ありふれた感は否めない」

けんちゃん「淡白な捨駒に終始する」

☆迫力不足ですかねえ。気持ちは良いのですが。

羅刹さん「収束、気持ち良い」

ほいさん「もうちょっと技がほしいなー」

詰将棋1級さん「打った角を時間差で捨てる34角成は好手だが手の流れが実戦ぽくて平凡な感じ」

☆全く、グルメさんが多くて困ったもんだ(笑)。

ssさん「並べ詰みのような手順」

隅の老人Aさん「詰上がりが予想と違いました、成る程ねぇ」

☆そうそうラクしちゃいけません。

中村雅哉さん「素朴な手順。これも新人の作かな?」

竹中健一さん「ほぼ一本道。実戦で出来たら爽快かも」

☆竹中さんなら余裕?

さわやか風太郎さん「変化に乏しい。6三の銀は蚊帳の外」

佐藤和義さん「美しい初形に流れる手順。易しいがこれはこれでよし」

☆一服の清涼剤のような味わいですね。ありがとうございました。

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第5回プレ短コン⑯八級さん作

▲13香△12金▲23桂△同角▲21歩成△同玉

▲12香成△同玉▲21銀△同玉▲22金まで11手。

解答者数33名(誤解1名)

評点3.09(4-10、3-15、2-3、1-3) 同一作有のためノーコンテスト

冬「発表後、suikyouさんからのご指摘で内藤国雄氏作で同一作ありとのことでした。残念」

市「投稿図を見たとき、ちょっと感心したんだけど…。まあこればっかりは、運もあるよね」

冬「手順は2手目金合のとき、ワンポイント23桂と捨てるのがちょっといい味です」

市「飛金合以外は21歩成~22銀打だけど、飛合のときも21歩成で早い。ということは金合のときだけ桂捨てが必要なわけで、これはポイント高い」

冬「収束も含めてムシの良い手順だな、と思います」

市「あの内藤氏と同じ作品創ったんだ、ということで割り切ってもらいましょう」

** 短  評 **

馬屋原剛さん「こじんまりとした印象」

オタマジャクシさん「緩みない手順。最後の21銀が実に良い」

☆基本中の基本手筋ですが、過程が良いので気持ち良い一手になってますね。

佐藤和義さん「これも何度か見た図と手順で一目」

増田智彬さん「これだけ好形&好手順だと同一作があっても不思議ではないですねぇ」

☆大抵そういう場合「ありそう」で済むのですが…ごめんなさい。

羅刹さん「キレイな小品」

谷口翔太さん「幼稚園、合駒のお勉強。香OR飛、どちらでしょう?」

☆いまどきの幼稚園児は"OR"とか普通に知ってたりするんだろうか。

利波偉さん「最近よく見かける、合駒を入れてあとは既存手順で終る作品。ちょっと安易だと思う」

変寝夢さん「19香と打つとえらいことになりますな」

☆14歩で普通に詰まないのでは…?

坂本栄治郎さん「簡素だが長手数スッキリ」

山田淳さん「可愛らしい小品。さすがに同一作が有りましたか」

☆かわいすぎましたねえ。

たくぼんさん「23桂をいれるところがミソ。綺麗な小品」

風みどりさん「いかにも色紙向き」

☆(過去作の)作者が作者だけに、もうあったりして。

今井亜美さん「夏風さんが「うちのサイトにほしい!」と思ったのではなかろうか」

さわやか風太郎さん「攻め方、絶対手の連続」

竹中健一さん「飛合と金合で3手目が違うのがイイネ!」

☆構成としてはベストなんですよね、金合だけが捨駒で締められるし。

中村雅哉さん「きれいに出来ている」

ssさん「一目危ないと思いましたが、やはり同一作がありましたか」

隅の老人Aさん「同一作有りは残念でした、ベスト3は狙えた」

☆狙いがシブすぎて、点数的にはもうちょっと、というとこでした。

嵐田保夫さん「金合か飛合か比較だけでいかにも狭い」

詰将棋1級さん「同一作があるとのこと。確かにこの手順は経験してる。21銀はよい手です。盤の端っこでシンプルなものは避けようと改めて思うです」

☆あぁ、そういうもんですかねえ。冬眠蛙は創った後で確認する方ですね。

ほいさん「実にシンプル。実戦的短編ですね」

占魚亭さん「2三桂の前にひと工作」

不透明人間さん「きれいな手順だが、アクセントもほしい」

☆あまりにシンプルだと、ちょっと贅沢になったりするんですよね。

しろねこさん「11手でも難題です。駒は取る。スムーズに解法できました。考えさせる問題です」

凡骨生さん「本作も既視感あります」

☆香打金合(または飛合)の形としてはオーソドックスな部類な分、コンクール向けではなかったかもしれません。

☆実はこちらの作者もベテランの有名な方で、当初作品の集まりが悪かったのを気にされて応募いただいたもの。申し訳ない結果になってしまいましたが、これに懲りず、またよろしくお願いいたします。

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第5回プレ短コン⑮しろねこさん作

▲53金△31玉▲32角成△同玉▲43飛成△31玉

▲42龍まで7手。

解答者数33名(評点なし1名)

評点1.91(3-8、2-13、1-11) 20位

市「これはまたえらくシンプルな」

冬「去年の作品に比べればだいぶ進歩してるとは思います。去年のは本当に一本道でしたから」

市「確かに52金と打ちたくなるところを控えて53金、と打つのは味があるね。でも、これ初形32玉で41角打から始められない?」

冬「そうなんです。多くの解答者からそのコメント寄せられました。その分評点がダウンした面は否めません」

市「せっかく創るなら、できるだけ良い作品にして出してあげたい、と思うので、今一歩の推敲を望みたいね」

** 短  評 **

さわやか風太郎さん「分かり易くていい」

今井亜美さん「角にヒモをつける52金では詰まない点が主張ですね」

☆一路控える奥ゆかしさ。「どうぞ取ってくださいまし」みたいな。

たくぼんさん「プロ棋士の作品にあってもおかしくない。この53金の手触りはたしか・・・」

風みどりさん「塚田賞の太田作の印象が強く、本作を純粋に評価するのは難しい」

☆確かに41角からスタートする図を始め、いくつか作例があるようです。風さんご紹介の太田氏作はこちら。

1975oota

☆なるほど、綺麗に出来ています。

坂本栄治郎さん「簡単過ぎる」

利波偉さん「同一作は兎も角として、この手順自体が一つの手筋ですからねえ」

☆超短編創作はそういう意味では難しい時代になりました。

変寝夢さん「41角から入らないのはなぜ?」

羅刹さん「自分だったら角を持駒にして2手逆算するけどな」

増田智彬さん「31玉で持駒が角金銀の11手詰の様に、いろいろ逆算できるのにどうしてされなかったのでしょうか?」

☆う~ん、まあ、確かに逆算したくなりますよねえ。

佐藤和義さん「何度か見た図と手順で一目で解ける。何か新たな手を入れて欲しい。。」

谷口翔太さん「初手が良いね、保育園なら高得点」

☆入門編という感じはしますね。

凡骨生さん「シンプル過ぎて同一作ありそう」

馬屋原剛さん「角打から始められるはず」

オタマジャクシさん「もう少し逆算できそう。もったいない」

☆"もったいない"、この思いが大事です。

不透明人間さん「初級向けの好図だが、素材に近い」

占魚亭さん「金の打ち場所の問題」

嵐田保夫さん「後を考えた初手。将棋の基本ですな」

☆実戦だと秒読みに追われて52金とか、ありそー。

きたさん「知っているとやさしい」

かまいたちさん「易しいのは良いが、紛れがなさすぎる」

詰将棋1級さん「53金は好手ですが物足りない」

☆私のブログだとどうしても詰将棋をやる人が多いですからねえ。こういう評が多いのも無理ないです。

隅の老人Aさん「初手が狙いなれど、少し弱かった」

ssさん「うーん、狙いがよくわからん」

中村雅哉さん「新人の作かな?」

☆まだわかばマークがついてますね。

ほいさん「ほんわか」

☆短っ!

竹中健一さん「これも有名な手筋?ですね」

☆厳しい結果になりましたが、コンクール形式かつ覆面出題なので仕方ないところ。作者には更なる精進を期待します。

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第5回プレ短コン⑭芹田修さん作

▲44角△33桂▲34桂△13玉▲25桂△同桂

▲22角成△同飛▲14飛まで9手。

解答者数31名(無解2名、評点なし2名)

評点3.17(5-1、4-8、3-15、2-5)12位

冬・市「ご覧の皆様、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします」

冬「さて、新年一発目は実力者芹田さん。実戦形テイストの作品で登場です」

市「32飛と打ちたくなるけど、13玉の形が詰みそうで詰まない。飛を温存するのが正解」

冬「というわけで、のっけから合駒読みとなるのですが、手が限られているのでそれほど難しくはないかな?」

市「34桂~25桂が見えてるからね。焦点打の桂捨てから22角成でフィニッシュか。予想できる範囲の手順、とは言えるけど、初形とのバランス感覚がいいね」

** 短  評 **

ほいさん「時間差防御に、時間差攻撃で対抗。(昨年のカレンダー大賞を思い出しちゃった。)」

凡骨生さん「上手いので同一作がありそうだ」

☆芹田さんは基本が好形好作なので、そういう心配も多いんだろうなあ。

馬屋原剛さん「25桂の感触が良い」

オタマジャクシさん「桂合の意味付けが,面白い」

☆44角も25桂も飛で取れる形なのに、あえて桂合桂跳ねとする妙。

増田智彬さん「纏まってはいるけれど、凄さはそんなに感じられない?」

羅刹さん「あまり特徴的ではない」

☆作者当てには向かないタイプですね。

谷口翔太さん「22角成が最後の巧手。こんな初形が私の好み」

佐藤和義さん「形は良いが作意は一目でわかる。新味に欠ける」

☆一目ですか…。うーむ、すごい。

山田淳さん「今回は合駒の桂を動かす作品が多いですね」

たくぼんさん「桂合~桂跳のパターンが今回多いですね。32飛は散々読みました」

☆全くの偶然ですが、手順が気持ちいいですしねえ。特に超短編だと重なりやすいのかも。

けんちゃん「43が歩だったら良かったのだが…」

利波偉さん「43桂⇒43歩54歩にするとか、改良の余地がありそうでは?」

☆なるほど、変化に21飛ですか。駒数増えますが、ちょっと良い味ですね。

坂本栄治郎さん「短編にしてはアヤが多かった」

今井亜美さん「21に隙間があることで変化は厚いのですが、好みをいえばここに桂馬を置いてほしかった。▲13歩を△12歩くらいで成立していそうだし、持ち飛を金にすれば、と金がいらないような気も」

☆移動合にした方が…というとこですか。確かに4×4になるのはちょっとそそられます。

さわやか風太郎さん「飛車よ、どいた、どいた、お馬のお通りだ」

竹中健一さん「合駒が動くということだけでしょうか、ちょと平凡…」

中村雅哉さん「初手32飛を散々読まされた」

☆多分32飛から入った人と、44角から入った人では全然印象が違うのでしょうね。

隅の老人Aさん「合駒選び、だけだけれどポイントを掴んでいる」

詰将棋1級さん「シンプルでうまい手順で詰将棋してるが、類似作があってもおかしくなさそう。(すぐ解けたのでそう思った理由の1つ。)手が限られて易しいので中級者に出題したい作ですね」

☆ヤング・デあたりにちょうど良い?

嵐田保夫さん「はっとさせるものがない」

占魚亭さん「飛車打ちを巡る攻防」

不透明人間さん「打ち場所の限定方法が直接的だ」

☆43桂・16とですか。う~ん、惜しいけど流石にいかんとも…。

しろねこさん「13歩を取った場合の詰めが見えませんでした。よい作品に属します」

☆2手目13玉は25桂以下。

変寝夢さん「13歩、22玉は入らないのかな?。でも、それなら14飛からにするか」

風みどりさん「16とが惜しいねぇ。ところで13歩はそのまま持駒にできそうな感じですけど、持駒5枚を嫌った?」

☆うはっ!なんでそこまで分かるのでしょう。実は最初の投稿図は13歩、22玉からで、後で「持駒5枚は多すぎるので」ということで差し替えされたものです。冬眠蛙だったら多分この2手入れると思うのですが、作者の選択はもちろん尊重しますし、そもそもそこまで作品に対して真摯に取り組む姿勢にいたく感心した次第です。

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