第5回プレ短コン②躑躅さん作
▲66飛△56桂▲38桂△37玉▲48角△同桂成
▲36飛△同玉▲26馬まで9手。
解答者31名(無解2名、評点なし1名)
評点3.87(5-5、4-16、3-9) 5位
冬「本番の短コンが今回9手だろうと思ったら11手だったので、本来短コン用の作品をこちらに出品した、とのことでした」
市「いやあ、こちら的にはツイてるなあ(笑)。ちなみ毎年手数を決めているのは言うまでもなく編集部です」
冬「さて、その作品ですが、シンプルな初形から実にさわやかな手順が現れます」
市「右が開けてるから73角か66飛か、というところではありますが、55玉に33角を用意した66飛が正解」
冬「48角をけん制する桂合が最善なのですが、それでも"取ってみろ"とばかりに角を捨て、更に36飛が決め手になります」
市「多分順算で創ったのでは、と思うけど、こんなに綺麗に収束しちゃうと、もういじらないね、確かに」
冬「この方の短編は本当にレベルが高くていつも感心してます。短コンの方の作品も楽しみにしてます」
市「まだ解いてないのか…解説できんのかい」
** 短 評 **
羅刹さん「小柄なのに高性能。締まっている」
けんちゃん「少ない駒数できれいに纏まっている」
きたさん「好形好作、飛躍した手はないけど、すべて限定で短編の一つの理想像」
☆解いた後に充足感がありますね。
ほいさん「合駒を動かすを使用駒8枚で実現。いい仕事してますねぇ」
☆ちょっと古い?
占魚亭さん「初手に迷いました」
嵐田保夫さん「一見広い玉だが、6六飛がぴったり」
☆嬉しくなる飛打です。
不透明人間さん「大駒2枚の限定打を含め、きれいにまとまった」
馬屋原剛さん「2度の限定打がよい」
☆初手76飛は56歩、38桂、55玉で、5手目59角は38玉で逃れます。特に初手はよく何も置かずに限定できたなあ、と。
しろねこさん「非常に凝った問題です」
オタマジャクシさん「少ない駒数なのに,手順が上手すぎる」
☆仮に手順だけ教えられて、その手順を満たす形を見つけろ、と言われたら…いやあ、きっとこんな綺麗には仕上げられないだろうなあ。冬眠蛙には無理だ。
凡骨生さん「合いさせた桂を動かす処が良い」
増田智彬さん「もう何度も見た手順構成ですが(凄い手順なのにこう思う自分が哀しい)、少ない駒数で、かつコンパクトな初形に収まっているのが素晴らしいです」
☆どうしても慣れはありますからねえ。
谷口翔太さん「桂合に願いを込めて。飛角を捨てて、ヤッタゾ」
佐藤和義さん「限定打の飛と限定合の桂が動いてきれいに収束。軽やか」
☆もう言うことなし、って感じですね。
変寝夢さん「完成品か単なる素材か。私ならもうちょっと何とかしてみたいかな」
山田淳さん「盤面5枚の簡潔な表現は見事」
☆盤面5枚で済んだので、逆に「もうちょっと逆算とかして駒数増やしてもバチはあたらないんでは」って感じもするんですよね。変寝夢さんも同じかな?
坂本栄治郎さん「短編で簡素が良い」
利波偉さん「完成品」
風みどりさん「打った飛が走って消えるのはやはり快感」
☆こういう感触は盤に並べて味わいたいですね。滑るような動きなのでマグネット盤は×で。
たくぼんさん「広そうな玉だが初手でぐっと狭くなる。その後の展開は予想外でした」
今井亜美さん「惚れ惚れします」
☆いやあ、照れるなあ。
さわやか風太郎さん「軽快です」
竹中健一さん「合駒が変わっても手順が変わらないのは面白くない…」
☆構成的には桂合のときだけ別の収束へ、だと作品に深みが出ますからね。まあこの初形だと贅沢かな。
中村雅哉さん「ややこしく逆算しないところに作者のセンスを感じる」
☆お、中村さんは逆算と見ましたか。果たして真相はいかに。
ssさん「寸分の緩み無く、9手詰としては完璧な構成」
☆あー、きっとssさん的にはツボだろう、と思いました。
隅の老人Aさん「ベテラン作の匂いがプンプン? 公式00みたい」
詰将棋1級さん「これは短編のお手本ですね。ベテランの味」
☆実は結構新鋭の方だったり。作風が熟成されているってことなんでしょうね。
かまいたちさん「ソツなく、ムダなく完成品」
☆しめていただきました。
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