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2010年12月

第5回プレ短コン⑬隅の老人Aさん作

▲67金△同と▲76飛△65玉▲74銀△同馬

▲66飛△同玉▲86飛成まで9手。

解答者数32名(無解1名、評点なし1名)

評点3.23(4-13、3-13、2-4、1-1)11位

冬「Aさんは作品では初参加です」

市「作品集をずっと解いて感想送ったのでご褒美もらえた気分。ありがたいことです」

冬「左に逃げられたらオワなのですが、初手に金を手放すのがポイント」

市「馬筋をそらす工作用で銀を残す必要がある。飛捨てから86飛成は既定の路線という感じ。易しい構想作」

冬「飛躍した手はないですが、丁寧な作りは流石でした。来年もぜひ作品欲しいです」

** 短  評 **

竹中健一さん「最初に金を打って銀を残すのが詰将棋ですね!」

☆盤上の世界くらいは気前良く行きましょう。

さわやか風太郎さん「ワンツー、ワンツーのリズムに乗って」

今井亜美さん「収束が見えすぎる嫌いはあるけど、わかりやすい狙いは好感度大」

☆12番と好対照だったかも。

たくぼんさん「第一感67銀!やっぱりはずれ。一捻りするところはベテランの作者かな」

☆流石にスルドイ。

風みどりさん「金の先着など味はあるが、こぢんまりした順」

坂本栄治郎さん「馬の移動手決めるスッキリ」

☆初形と詰上りを見比べると工作の跡がくっきり。こういうのを見ると、詰将棋はパズルだなあ、と感じます。

利波偉さん「初手がイマイチ。67香同とという形で67は塞ぎたい」

☆65玉型で、というところでしょうか。

山田淳さん「手筋物ながらきれいに纏められている」

変寝夢さん「初手の意外性がポイントか」

佐藤和義さん「金銀の使い方が良いのだが、手が限られているだけに底が浅いのが残念」

☆意外性がない分、感動という面では薄いかな。

増田智彬さん「纏まってはいるけれど、凄さはそんなに感じられない?」

羅刹さん「金先金銀が光る」

谷口翔太さん「お爺ちゃん曰く「金先金銀」、ものは言い様、確かにそうだ」

☆こらっ!

オタマジャクシさん「56に逃げられると捕まらないので,逆に詰め易かった」

馬屋原剛さん「気持のよい手順が続く」

☆手の伸びるままに、って感じですかね。

凡骨生さん「馬筋を上手く外す」

☆詰キストは後ろを「ウマく」って書かなくてはならない、という規則があったと思ったんだけどなあ(笑)。

しろねこさん「駒を取るのが正解。▲9八角の利きが通っています」

不透明人間さん「そつのない、手なれた作り方」

☆作者名で納得。

占魚亭さん「5六歩を死守」

☆新聞出題ならこれがヒントですね。

嵐田保夫さん「典型的な手筋物」

きたさん「きれいにできてる」

ほいさん「シンプルで楽しい作品。好印象」

☆ツボはぎゅぎゅっと押さえてます。

けんちゃん「紐付きの捨駒ばかりでは短編とは呼べない」

ssさん「都玉にしてもう2手逆算してみたい」

☆下図。確かに金先金銀が強調されますね。

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中村雅哉さん「収束が狙いと思われるだけに、8手目は限定したかった」

かまいたちさん「金先金銀はひと目だが、悪くない」

詰将棋1級さん「ツボを心得た作りですね。詰将棋高段者が技を出して見せた感じがする。こういう捌きは好み」

☆この作者の技はもうスゴイ、の一言です。ぜひ作品集を解いてみてくださいね。

☆この記事は12月31日に掲示されるはず。どうぞ皆様、よいお年を。

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第5回プレ短コン⑫オタマジャクシさん作

▲43金△同玉▲63飛△44玉▲54金△同玉

▲53飛打△44玉▲64飛成まで9手。

解答者数28名(無解5名、評点なし1名)

評点2.85(5-2、4-4、3-13、2-4、1-4) 18位

冬「無解5名は今回最多です」

市「初手がスゴイね。詰筋が多そうな右に追わず、24銀しか手がかりのない右への金捨て。これは読みにくい」

冬「そして、作者の狙いは詰上りでした」

市「一見74合が効きそうだけど、同飛引成でそのまま詰むから無駄合、という主張か。なるほどねえ。でもどうかなあ、ちょっと違和感残る部分もあるね。理屈でなくて、感覚的に、だけど」

冬「解答者からの評価もちょっと微妙でした」

市「ただ、こういう試みは面白いね。見えない詰上りだから手順も読みにくい、って部分はあると思う」

** 短  評 **

しろねこさん「マニア向け。詰パラ向け。難しい」

☆どうかなあ、パラも結構保守的だから、この詰上りだと載せないかも。

凡骨生さん「詰めがたい味ありました」

増田智彬さん「解図意欲が減退した初形ですが、手順は意外と普通(失礼・・・)。ただ最後54への合駒が有効か?無駄か?の議論があるかも。すかし詰禁止のばか詰や無駄合概念がない推理将棋をやっていると、無駄合議論は結構うんざりしてしまいますが」

☆最近はネット以外では無駄合議論はほとんど見なくなりましたね。触らぬ神に…みたいな感じですが、まあそれも悪くないと思います。

羅刹さん「不思議な詰上がり」

谷口翔太さん「理屈ぽい詰め上がり、私は嫌い」

変寝夢さん「これで詰んでるはず。間接両王手は大好き」

☆やはり好き嫌いが出ますね。これはこれで詰将棋の正しい姿と思います。

佐藤和義さん「なぜか初手が見えなかった。手順の割には舞台が大袈裟過ぎる」

☆舞台を広めに取ったので、なお初手が見えなくなる、って部分はあると思います。

山田淳さん「2枚飛車の威力は絶大」

利波偉さん「これが詰上がりと見れるか問題提起するのが狙い?ルール上はセーフなのでしょうが、気色悪い。54合33飛成迄11手の解答を×にするのは納得行かないですね」

☆あぁ…33飛成までの解答は来ませんでした。仮に来たら、ちょっと困りますね。でも、これで詰上りとする以上は、やはり誤解扱いかなあ。

坂本栄治郎さん「初手がわかりにくい」

たくぼんさん「この詰上りは賛否両論ありそう。あえてする必要はないと思うが・・・」

☆まあでもこれが狙いですし。

ほいさん「これで9手とはびっくりですね。怪しい透かし詰」

今井亜美さん「あっと驚く森手筋。皆様の短評に興味津々、ワクワク」

☆今頃がっかりされてるかも。

さわやか風太郎さん「7一馬の働きが寂しい。7一馬と6二桂のコンビは必須なのか」

☆狙い上は必須ですね(笑)。

竹中健一さん「配置が重いわりには手順も冴えない。。。」

中村雅哉さん「収束が狙い?最終手に対して合駒したら、王手を掛けている駒とは別の駒で取って無効とする形を無駄合と認めるケースは他にもあるので、一応10手目合駒は無効としてもいいのではと思う。ただし、収束自体も手順全体も面白いとは思えない」

☆冬眠蛙も一応無効と判断しての出題でした。

ssさん「詰み筋が見えず苦戦したが、解けた喜びは今一つ」

隅の老人Aさん「詰上がりから逆算した解答だけれど自信なし」

☆うは、よく予想できましたねえ。

詰将棋1級さん「これは配置が大げさすぎて難しい。解後感のよさ<難易度 になってる。推測だが意図的に難しくしてる?マニアじゃなければ見ただけでギブアップしてもおかしくない」

風みどりさん「間接両王手? 33飛成までというのもありなんだかスッキリしない。82とも意味が見えず不安だ」

☆詰将棋1級さんからは代わりの図も提示してもらいましたが、狙いが無くなる図でしたので掲載しないことにしました。82とは初手43飛打、55玉、82馬以下の余詰防止ですね。

☆ちなみに最初の2手をやめて、左に2路寄せれば85と・82とは省けます。でもこれだと手順むき出しなので、多少無理してでも入れる作者の気持ちはよく分かります。

かまいたちさん「こういう詰み上がりは好きになれない」

嵐田保夫さん「初手7三飛の変化が強烈で玉を1筋から9筋まで追掛け回す始末で往生した。最後5四合、同飛成で駒余り11手詰の小キズが惜しい」

☆キズという捉え方ですか。なるほど。

占魚亭さん「飛車の打ち場所を間違えると事件」

きたさん「不可解な作、これで詰んでいるのかどうか」

☆他にたけとひでさんからも、かなり長いご意見を頂戴してました。いずれ、今回一番話題を集めた作品かと思います。そういう意味では作者の狙いは成功しているのかもしれませんね。

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第5回プレ短コン⑪不透明人間さん作

▲43角成△22玉▲32龍△13玉▲14馬△同玉

▲12龍△24玉▲15龍△同玉▲25馬迄11手。

解答者数33名(評点なし2名)

評点2.42(5-1、4-2、3-13、2-8、1-7) 19位

市「ユニークな序奏つけるね。若干筋悪な感じの追い方だ」

冬「第5回プレ短コンの開催を祝って、初形曲詰の『5』だそうです」

市「え、そうなの!?う~ん、かなり苦しい字形だなあ」

冬「気持ちはありがたく頂戴しましたが、気付いた解答者は…」

市「そうだろうなあ。だとすると収束が既成だし、評点伸びなくても仕方ないかもね」

** 短  評 **

中村雅哉さん「直感的にはもう少し回転を増やせそうな素材の気がする」

ほいさん「王様半回転。もっと回ってほしい^-^ 有名な収束をシンプルにまとめてみた感じですね」

☆染之助染太郎を呼ばないと。

坂本栄治郎さん「飛のグルグル周り面白い」

☆23歩を鉄棒にして、玉と龍が回転するような感じですね。

竹中健一さん「これはこれは基本手筋ですね!」

さわやか風太郎さん「手順がなだらかだけに盛り上がりが今一つ」

☆意外性のある手が一手あると良かったのですが。

今井亜美さん「この美形で表現するところが腕。その腕あったらほかになかったの? とかいわないの♪」

☆…言っちゃってるし(笑)。

たくぼんさん「見たようなことのある筋ではあるが、全体の流れの統一感は感じられる」

利波偉さん「よくある筋ですが、馬と龍の動きが良い」

変寝夢さん「頭4手は意味がないと思う」

☆初形に気付かないとそう言われても仕方ないかなあ。

風みどりさん「初形が狙いですね。手順が既製品ですが、キレイにまとまっている」

☆うぅ、気付いてくれた人がいた(嬉)

佐藤和義さん「作意は一見。新鮮味なし」

増田智彬さん「前半4手が平凡なので、他の方向に逆算できなかったのかなと考えてしまいます」

谷口翔太さん「易しいが楽しさが一杯。こんな作品が大好きです」

☆お、翔太さん好みでしたか。

馬屋原剛さん「既成手順のような気がする」

オタマジャクシさん「玉が回る,なのかなあ?」

☆それも狙いの1個なんでしょうけどね。

凡骨生さん「初形と駒数は最高なれど既成手筋なので…」

しろねこさん「分かりやすい作品。流れるような駒の動き。詰将棋カレンダーに掲載してもおかしくない。解きやすい。作品の完成度で最大の評価をしました」

☆あぁ、5月5日の日めくりだったら良かったかも。

占魚亭さん「一本道」

嵐田保夫さん「1五龍に救われたか」

☆う~ん、点数的にはあまり救われてないかなあ。

かまいたちさん「既視感あり」

詰将棋1級さん「これは収束の素材。ここから手数を伸ばして作品になると思う」

隅の老人Aさん「類型有りのご指摘でもこの詰は何時見ても気持ちが良い」

☆わかっちゃいるけどやめられない、ってヤツですね。

羅刹さん「既成手順すぎないか?」

ssさん「今となってはただの収束パターン。もっと逆算しないと新作にはならない」

☆厳しい結果になってしまいました。また次回頑張りましょう。

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第5回プレ短コン⑩ふかわさん作

▲37香△36桂▲23銀生△45玉▲48飛△同桂成

▲34銀生まで7手詰。

解答者数31名(無解2名、評点なし1名)

評点3.57(5-3、4-13、3-12、2-2) 9位

冬「ふかわさんは2年連続の参加。前回は桂打合でその桂を跳ねさせましたが、今回は中合にグレードアップしてます」

市「馬筋を遮断する限定の初手がいいね」

冬「感心したのは2手目の変化。同馬は23飛成以下で45玉は48飛。4筋に効かす合駒は色々な選択肢がありますが、36桂合以外全て早く詰みます」

市「35桂合を同銀で処理するあたり巧い。まあ4銀配置はちょっと微妙かもしれないけどね」

冬「でもこの枚数で仕上げてるわけですから充分すぎるでしょう」

** 短  評 **

不透明人間さん「しゃれた短編。1四銀が2度動くところがよい」

☆作図センスがいいですよね。羨ましい。

しろねこさん「変化がたくさんあります。難しい作品です。飛車成、歩合などでは5手詰と早詰めになります。桂合に限る」

凡骨生さん「寸劇ものナレド37香限定打が巧い」

馬屋原剛さん「解いて4銀配置の意味がわかる」

☆65銀が目立っちゃうのが少しだけ残念な気もします。

オタマジャクシさん「ねらいが簡明に表現されてる」

増田智彬さん「限定打、中合、その中合した駒を動かす、と7手詰の理想手順の1つですね。この駒数で出来ているのもいいですね~」

☆語尾が長嶋風?

佐藤和義さん「馬筋の香と中合の桂の感触良い」

谷口翔太さん「初手、何気なく37香打。運も実力、これじゃ作者はたまらない」

☆直感で馬筋へ。後で限定を確認。これもまた詰将棋の楽しみ方。

羅刹さん「飛は兄貴分の犠牲者」

変寝夢さん「39香、38飛から始めるように作ってみたい気もする」

☆ぜひチャレンジ。

山田淳さん「35中合への処理が巧み」

利波偉さん「よく出来ている」

☆実力者諸氏からもオホメの言葉が。これは自信になりますね~。

坂本栄治郎さん「短手数でスッキリ」

風みどりさん「解き終えた後も、45香の意味を考える」

☆2手目35桂合の変化で役立ちます。

たくぼんさん「馬を影にする初手はなかなかいい味」

今井亜美さん「予定調和の美」

さわやか風太郎さん「出だしが良過ぎた」

☆収束は既定路線っぽいですね。まあでも雰囲気を壊してないので悪くないと思います。

竹中健一さん「連続中合かと思って構えてしまった。。。」

☆あー結構重症ですね(笑)。

中村雅哉さん「何が出るのか?と思ったがあっけなかった」

ssさん「分かりやすい狙いが好印象。ふかわさんかな?」

☆おぉぉ、作風認知されますねえ。

隅の老人Aさん「23銀が好手に見えるから不思議、好形がお気に入りです」

詰将棋1級さん「素材という感じがします。あと4手伸ばして欲しかったです」

けんちゃん「限定打+中合。もう少し味付けがされていたら良かったのだが」

☆確かにもう一歩踏み込んでみたい形ではありますね。

きたさん「ややあっけない感じ」

ほいさん「限定打と限定中合に、中合を動かして高度な技の応酬だ。お見事」

嵐田保夫さん「四銀での詰め上がりは気持ちいい」

☆銀ばかりなので、小金持ち的な気分でしょうか(笑)。

占魚亭さん「限定打がうまく決まりましたね」

☆簡素形から取られる位置への限定打に中合、詰キストのツボを心得た作品でした。今後ますます期待大ですね。

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第5回プレ短コン⑨今井亜美さん作

▲22銀成△42玉▲32成銀△43玉▲42成銀△同角

▲53飛△同角▲32銀△42玉▲54桂まで11手。

解答者数30名(無解3名、誤解1名、評点なし2名)

評点3.82(5-6、4-9、3-12) 6位

冬「正直申しますと、この作品が冬眠蛙は今回一番お気に入りでした」

市「ちょっと実戦形っぽい初形から銀の趣向的な動きが出てくるのは意表だよね」

冬「最後その成銀を捨てる手が焦点捨てになってるし、その後で決め手の53飛、という構成も完璧と思いました」

市「22成銀が邪魔になる、という仕組みがうまいね。手順で欲張った分、紛れが若干少ないかなあ、というとこかな。でも充分高評価だし、これは完成品と思う」

冬「こういう、一見実戦に役立ちそうな感じで、実はいかにも作り物の手順、というのはアチラの世界の方を引きこむ切っ掛けにできそうで、そういった意味でも貴重と思います」

** 短  評 **

ssさん「三度動いて消える銀が印象的」

☆最後消えるのがポイント高いですよね。

さわやか風太郎さん「焦点打はいつも気持ちが良い」

たくぼんさん「これは凄い!序の5手で受賞級だ。中村氏かな?」

☆今回中村さんは欠席でしたが、その中村さんは、と言いますと。

中村雅哉さん「53飛は目が覚める妙手だが、それ以外が平凡で印象が薄い」

☆あらら。趣向的、と見ないと必然の手順に近いですかね。

竹中健一さん「あの銀は何となく捨ててしまうので意外性が全くない。。。」

風みどりさん「3手目32ととかを考えてみたりしました。期待の53飛も登場して満足」

☆確かに32とはちょっと創ってみたくなる手触りですね。

羅刹さん「成銀の動きの妙。セコい小金持ちは長続きしないか?」

利波偉さん「初形13銀配置も初手22との紛れが増えるので在りそうなところ。滑るような銀の動きは好み」

☆あぁ、ほんとだ、13銀でもいいですね。冬眠蛙だったらそちらにしたかも。12金だと…21金で駄目か。残念。

坂本栄治郎さん「パズルみたいで面白い」

変寝夢さん「42全のところで41飛ばかり考えてた。適度に紛れがあるので解けたときに心地がよい」

☆確かにありますね。勢いで42成銀ってのは見てる人だけか(笑)。

佐藤和義さん「1一銀が主役とは! この手順は初めて。最高の感動です」

谷口翔太さん「持駒の出番は遅い。成銀の追撃が面白い」

☆確かに11手詰持駒3枚で、持駒使うのが収束5手だけ、というのは珍しいですね。

増田智彬さん「2手目の局面で初手に指した成銀が邪魔駒になっているのですね。指した駒が直後に邪魔駒になるという珍しいテーマですねぇ」

☆さすが。作者の一番の狙いもそこだそうです。

オタマジャクシさん「銀の動きが,けっこう面白い」

凡骨生さん「成銀のすり寄りは面白い」

馬屋原剛さん「11銀の配置の仕方がなんとも言えない(笑)」

☆クラウチングスタートの姿勢かな?

しろねこさん「見事です。市販されている詰将棋本にあってもいい作品です」

☆ほんとですね。ぜひあって欲しい。

占魚亭さん「実戦の終盤を取り出してきた感じ」

嵐田保夫さん「連続の焦点への捨駒が光を放つ」

☆ユビシナです。

きたさん「だんだんと盛り上がってくる手順はいい」

けんちゃん「平凡な序が見えずに、結構苦労した」

☆飲みす(…以下略)

ほいさん「銀の押し売りからフィニッシュもお行儀がいい。まとまり良し」

かまいたちさん「切れ味鋭し」

詰将棋1級さん「持駒3枚ある11手で初手からの展開は意表を突かれた。また手がある中で銀を操る技はうますぎ。しかも形も良い。収束は大体予想通りだが解後感よし。優勝か」

☆いや~、予想って当たらないものですねえ。

隅の老人Aさん「持駒を直ぐに打ちたがる悪い癖、上手い邪魔駒隠し、41飛打の紛れで、難航しました」

☆随所に技巧が光る、短編の名手の実力発揮の一局でした。

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第5回プレ短コン⑧橘圭伍さん作

▲66飛△76桂▲同飛△95玉▲96飛△同玉

▲88桂△95玉▲15龍△同馬▲96香まで11手。

解答者数31名(無解2名、誤解2名、評点なし1名)

評点4.00(5-7、4-14、3-5、2-2) 4位

冬「橘さんのストーリー性溢れた短編」

市「初手86飛とすると、95玉、15龍に55角打とされて逆王手で失敗」

冬「66飛が用意周到な一手で95玉ならさっきの55角打が逆王手にならない」

市「ここで76桂合が玉方の工夫。飛筋をずらして再び55角打を逆王手にするけど…」

冬「これには飛を捨てて88桂と打ち換えるのが返し技。今度こそ15龍が実現します」

市「わかりやすい狙いで面白いね」

冬「駒数も橘氏にしては少ない(笑)と思います。4位は見事」

** 短  評 **

占魚亭さん「簡単だけど、これは巧い」

☆氏の構想力はセンスあるなあ、といつも感心させられます。

不透明人間さん「逆王手ライン上の2か所に駒を打つところがおもしろい」

しろねこさん「76歩合にすると8六飛、9五玉、香を入手して早詰みになります。やはり桂でないといけません」

☆あれ?歩合は同飛、95玉、96歩以下です。香取っては55角で失敗ですね。でも正解でラッキー(笑)。

凡骨生さん「空中戦はスリルあり」

馬屋原剛さん「ストーリー性がある」

☆余計な手がない分ストレートに楽しめます。

オタマジャクシさん「お祭り向きの好作。大模様は大好きです」

増田智彬さん「双玉だと限定打と限定合が比較的楽に出来るように思えるから評価が難しいです」

☆ちなみに2手目86桂合は同飛、95玉、85飛以下同手数駒余り。飛の位置の微妙な違いで巧く限定しています。ここで1名転倒しました。

谷口翔太さん「迂闊に15香は取れません。恐い恐い、55角合が待っている」

佐藤和義さん「序奏の一手一手の価値が高く、流れや捌きが素晴らしい」

羅刹さん「限定打に捨合、職人魂を感じる」

☆どっちかというと前衛アーチストっぽい。

山田淳さん「双玉ならではの巧妙な手順。小駒だけの詰上りも良い」

坂本栄治郎さん「わかりやすい筋でした」

☆それもまた良し、ですね。

利波偉さん「この手のネタは山田康平さんが何回もやっているから新鮮味に欠ける」

風みどりさん「持駒変換のマジックをさっぱり表現。短編らしいエスプリが上品」

☆いかにも短編、という感じはしますね。

たくぼんさん「きれいに出来すぎ・・・って褒め言葉か??」

☆あー、作者的には微妙かも(笑)。

今井亜美さん「これはよくできてますね」

さわやか風太郎さん「中合が見所ですね」

竹中健一さん「狙いがわかりやすい!」

☆この作者だと、いつもはもう2ひねり位してきますからね。油断は禁物です(笑)。

中村雅哉さん「意外に素朴な順だった」

隅の老人Aさん「86合ばかり読んでいた、76桂合には驚いた。この1手で、4点」

☆一番中途半端そうな場所ですからね。もう1点欲しかったな~。

ほいさん「限定打と限定中合で勝負!」

けんちゃん「逆王手を防ぐ限定打。意図は分かるが底が浅い」

かまいたちさん「13飛でなく龍なので、15香を取ると予想。飛だと成生非限定になるから」

☆確かに、この手順で13を飛にする人はあまりいないでしょうね。

ssさん「双玉らしいトリッキーな攻防が楽しい」

きたさん「味のあるトリック、こういうストレートな狙いがある作が好き」

詰将棋1級さん「双玉を利用したうまい技を見せてもらいました。感心した1局」

☆エンターテーナーの面目躍如でした。

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第5回プレ短コン⑦風みどりさん作

▲73角△62香合▲同角右成△42玉▲64角成△53歩

▲32金△43玉▲54馬△同歩▲44香まで11手。

解答者数32名(無解1名、誤解6名、評点なし3名)

評点3.76(5-3、4-6、3-12、2-2) 7位

冬「2手目41玉の変化が31角成、同玉、64角成、22玉、31馬、同玉、32金まで綺麗に詰むこともあって、誤解が最も多かったです」

市「その手順だと63歩配置の意味がないので、よく見れば気付く……ってのは結果論だね。ぱっと2枚角捨てが見えちゃうから、まあ誤解しちゃうのも無理ない」

冬「一方で、6手目の合駒は実は香合・銀合でも同じで、ここで若干評判を落としました」

市「作者もこれを気にしてずっとお蔵入りにしていたとか。捨合部分がうまく出来てる分、確かに惜しい」

冬「なんとかならないもんですかねえ。14歩とか」

市「いや、でもよく馬捨てまで入れたなって思う。この手数に納めたのは評価したいな」

** 短  評 **

中村雅哉さん「危うく2手目や6手目を間違えそうになった」

ssさん「偽作意問題のようだが、作意がなんだかすっきりしない」

☆やはり合駒部分かな?

竹中健一さん「香合の延命策から繰り出される手順が見事!」

さわやか風太郎さん「2手目6二香合は意図したものなのかな。5三の角を馬にしたい」

☆作図の出発点は変化手順の方だったのでは、というのが冬眠蛙の予想ですが果たして。馬にするのはちょっと無理筋。

たくぼんさん「53歩とは普通っぽくて変わった感じの応手。それを動かす順はいいですね」

利波偉さん「6手目の合駒が非限定なのが気になりますが、63歩の配置でこの手順を成立させている点は評価出来る」

☆歩一枚で2手目香合限定というのはオイシイですよね。

坂本栄治郎さん「いろんな詰み筋があってよくわかりません」

☆見事正解。

山田淳さん「2手目の中合を右の角で取るところが良いだけに6手目の非限定が惜しまれる」

佐藤和義さん「右で成る角の味が非常に良く奥が深い。収束の感覚も最高」

☆普通このテの捨て合は王手をかけた駒で取りますからね。少し変わった感触だと思います。

変寝夢さん「53の合駒がわからなかった」

増田智彬さん「6手目の応手がわかりません。全て調べた限りは合駒で非限定っぽいのですが」

☆2手目限定だけに悩むのも無理ないと思います。

谷口翔太さん「簡単に詰むと思ったら、香合あり。駒を取ったり捨てたり忙しい」

☆寸劇のようなあわただしさ。

オタマジャクシさん「取れる馬を取らないで合駒するところが,良い」

馬屋原剛さん「危うく偽作為にだまされるところだった」

凡骨生さん「つい62角左成と指してしまいました」

☆「左右ひっくり返したら感触変わってたかなあ」と思いました。なんとなく本図の方が3手目の変わった感じが強いと思います。左利きの方は違うのかな?

しろねこさん「分岐が広く作品といえる。今までで最もいい問題です。いずれも早詰みします。3通りあり盤に並べました」

☆…分岐が広いばかりが作品とは思えないのですが…。ま、人それぞれですけど。

不透明人間さん「2枚も駒を取るのは気持ちよくない。6手目の非限定も気になる」

ほいさん「これは誤答で優勝しようという狙い?。怪しさは満点」

☆そこまでは行かないまでも、誤解者数は気にされてたみたいですね。

きたさん「これでよいのか不安、密度が高い手順とも言えるが、あまりさわやかな気分にならない手順ともいえる」

占魚亭さん「もっさりした感じ」

☆言われてみるとそんな気もしたりして。確かに変化と作意で切れ味が真逆ですね。

かまいたちさん「短篇では合駒(53歩合のところ香合も銀合も可)もすべて限定しないと」

詰将棋1級さん「2手目に香合を出してるのに6手目は非限定なのは痛いところ」

躑躅さん「6手目の歩・香・銀の合駒非限定が気になります。(どうしようもありませんが)」

☆ほんと惜しい。けど、もし限定されてたら本番の方に出されてたんだろうなあ。

隅の老人Aさん「64金の質金が目立つのは減点になりました」

☆あ~、金を誘導する伏線手を入れたくなってますね。わかります(笑)。

羅刹さん「なんかもう、疲れる」

☆疑心暗鬼の世界。怪作でした。

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第5回プレ短コン⑥かまいたちさん作

▲23金△42玉▲31龍△同玉▲32金まで5手。

解答者数31名(無解2名、評点なし1名)

評点2.93(5-2、4-7、3-11、2-7、1-3)15位

冬「かまいたちさんもプレ短コン初参加。実は本名はとっても有名な方です」

市「初手23龍、23角成、32龍、32角成とどれも詰みそうで詰まない中、重くベタっと打つ23金がすぐに見えるかどうか、という問題」

冬「心理的な盲点をついてますね」

市「こういうのはある意味作者と解答者との勝負なわけで、傍からアレコレ言うのもおかしいと思う」

冬「まーた、もっとも風なことを言って、解説サボってますね」

市「…(図星)…」

** 短  評 **

占魚亭さん「うーん……拍子抜け」

きたさん「5手詰とわかっていないので、けっこう難しい おまけして 4点」

☆手数制限なし型コンクールの利点です。本番コレだとキツイですけど。

嵐田保夫さん「いかにも詰将棋らしい100㎏の金打ち」

☆100㎏!!人間将棋並みですね(笑)。

しろねこさん「いろいろ駒があり不要な駒もあるようにも見える」

☆実は全部必要で、しかも調べるとかなり機能的な配置です。流石だなあ、と思いました。

凡骨生さん「まさか5手詰とは!」

ほいさん「大模様を張って実に小さく動き、まさかの5手詰。渋い。配置減点も気にしない男らしさを感じる」

馬屋原剛さん「まさか5手詰とは。効率の悪い初手が面白い」

☆今までのプレ短コンのなかでも最短ですね。

オタマジャクシさん「初手が絶妙手。やや少し尻切れトンボの感」

増田智彬さん「初手に要した時間40分。嵌まりました~」

☆増田さんが40分なら相当ですね。

谷口翔太さん「この配置、5手で詰んだぞ、正解かな?」

がもうのさん「5点詰の時点でおかしいですよね。自信なし」

☆疑心暗鬼になるのも無理ないです。いや、5手詰としては充分な内容なんですが。

佐藤和義さん「効率の良いと思われる初手や手順が多いだけに、この初手は非常に高く買う」

変寝夢さん「こういうのって余詰めを消すのたいへんだよね」

山田淳さん「あまりに短くて拍子抜けした」

☆結構早く解けた?

坂本栄治郎さん「短手数過ぎて味が少ない」

風みどりさん「初手は好みだが仕上げのバランスはどうだろう」

☆少し収束を欲張りたくなるけれど、あまり長くすると初手のインパクトが薄れるしで悩ましいところ。

利波偉さん「出来てはいるけど、大模様かな」

たくぼんさん「ひさしぶりに『やられた感』を感じました。それに敬意を表して…」

☆5点キター!

今井亜美さん「これが一番難しかった。23金みたいな手はホンッッット苦手だワ」

☆実感こもってるなー。

竹中健一さん「初手の意外性だけ?」

羅刹さん「ここに出すのは自分なら気が引ける」

☆短手数はやはりちょっと不利なところはありますが、まあでも「プレ」ですし。

不透明人間さん「初手は意外だった。内容のわりに駒が多すぎる」

さわやか風太郎さん「配置と手順がアンバランス。守備駒をコンパクトにまとめ、3枚に圧縮出来そう」

☆出来そうには見えるんですけど、実際には本当に難しい(というか無理)。でもそういう風に見えちゃう点では、ちょっと損したなあ、と思います。

けんちゃん「実は本作に相当悩まされました。よって5点」

☆年々酒に弱くなってないですか?(笑)

隅の老人Aさん「最後に辿り着いた23金、恐れ入りました(好形なら5点なのに、残念)」

詰将棋1級さん「配置からはいかにも11手作ですね。意表を突かれたぶんプラス1」

☆あ、そうだ、冬眠蛙は短評掲載時、原則として解答者の付けた点数は載せません。どんな強豪の方でも、初心者の方でも、5点がついたらそれは5点ですし。

ssさん「初手の重い金打ちが狙いか?だが、すぐ見えた人はほめてくれない」

中村雅哉さん「すぐ見えたのはビョーキかも(笑)」

☆ったく、これだから詰キストは。ちょっと入院させないといけないな(笑)。

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第5回プレ短コン⑤詰将棋1級さん作

▲35玉△47と▲15歩△同玉▲34玉△55歩

▲27桂△14玉▲35玉△64歩▲36馬まで11手。

解答者32名(無解1名、評点なし2名)

評点3.23(5-4、4-8、3-12、2-3、1-3) 10位

市「うーん、これはまた独特な」

冬「ほとんど紛れないのですが、この王と玉の動きは面白いですね。作者曰く『双玉が嫌いな人が面白いと言ってくれたら』とのことでした」

市「個人的には周りの大駒とそれをパクる駒の配置の方が印象に残った」

冬「ほとんど見たまんまの手順ですからね」

市「なんかアレだよね、目玉焼きを1個自動で創るためだけの、とんでもなく手間のかかる装置を昔テレビで見たんだけど、あれに近いバカバカしさが面白かった。いや、作者には失礼なんだけど」

冬「評価もかなり割れました」

** 短  評 **

隅の老人Aさん「易しい趣向の意欲作で楽しめた」

ssさん「72馬の配置がわざとらしい」

中村雅哉さん「王手してるだけ。狙いがわからない」

☆もう最初の3人で意見分かれまくり(笑)。

竹中健一さん「王のエレベータ(笑)」

さわやか風太郎さん「王の移動による空き王手がユーモラス」

☆作者目線に近いかな?笑ってしまったら作者の勝ち、みたいな。

今井亜美さん「おもしろい。いや、そうでもないか。というような奇妙な味は出ている」

☆まあいいや、ってとこでしょうか(笑)。

たくぼんさん「ほとんど変化がないので簡単だが、ユニークな感じが好感が持てます」

風みどりさん「ぴんとこなかったです」

利波偉さん「いかにも作り物の手順ですが、攻方王がこれだけ移動出来れば満足」

☆11手で3回ですからね。

坂本栄治郎さん「飛角玉の連携キレイです」

変寝夢さん「狙いが分からない。ひっかかった?」

☆そういえば昔、一見攻め方玉の動きを楽しむ趣向短編と見せかけて、捨て合でそれを防ぐ構想作がありました。あれには参った。

佐藤和義さん「王と玉の動きが面白いが、配置から手順が必然なのは残念」

☆確かに、少しでも紛れがあったら、とは思いますね。

谷口翔太さん「王が金なら1手詰なのになぁ。上がったり下がったり、今日の株価は?」

☆未成年は株には手を出さない方が…(笑)。

馬屋原剛さん「王の上下運動が楽しい」

凡骨生さん「王の上下同競演」

オタマジャクシさん「解答が盤面に書いてあった。楽しい」

☆いい表現ですね。確かに書いてあります。

ふじいさん「ユニークですね」

☆個性満点。悪くないです。

しろねこさん「開き王手が良い」

不透明人間さん「おもしろ味はあるが、逆王手の緊張感がほしい。貧乏図式はあまり意味がない」

☆確かに、合駒が出てきそうな匂いは皆無ですね。その分気楽に解けるので、作者の言うとおり、双玉嫌いな人向けかも。

羅刹さん「これで駒取りはきついんでないの?」

ほいさん「大駒を燃料を使って、王様がピストン運動。並列2気筒エンジン」

☆ああ、ちょっとエンジンっぽい構図ですね。

占魚亭さん「王様が騎乗した詰上り」

☆詰上り図を見て、ナルホド。座布団1枚です。

嵐田保夫さん「6三歩と5四歩に苦心の痕が見える」

きたさん「ここまでやると気持ちがいい」

☆好き放題してる感じですね。

けんちゃん「ロイヤルバッテリーを何度も形成するのが主題か」

☆チェス用語には弱い。。どなたか解説をコメント欄にプリーズ。

増田智彬さん「こういうのは思いついた者勝ちですねぇ。評価が分かれそうではありますが、オアシス的な作品なのでこういうのも必要だと思います」

☆ありがとうございます。

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第5回プレ短コン④冬眠蛙作

▲67角△65玉▲76角△同玉▲43角△66玉

▲76角成△同玉▲67龍まで9手。

解答者数31名(無解2名、評点なし1名)

評点4.10(5-11、4-11、3-8) 

市「うそっ、大健闘じゃん」

冬「いやー、狙いが単純なぶんネット出題向きでしたかねえ。邪魔駒消去×2が狙いで、一応想定したとおりの手順は実現しました」

市「ウソこけ、最初は左右から角打する手順だったろ」

冬「バレましたか。あまりに無理筋で諦めました。そんでも2枚角捨てに出来ただけまだツイてたとは思います」

** 短  評 **

嵐田保夫さん「角2枚による邪魔駒消去は小気味いい」

占魚亭さん「邪魔駒を玉に消してもらう」

不透明人間さん「邪魔駒が見え見えだけど、間接消去の連続はおもしろい」

☆65となんて、ちょっと見れば明らかに意味なしですからねえ(笑)。

けんちゃんさん「角による邪魔駒消去の反復。簡単だが、好きなタイプなので5点」

☆おぉ、ラッキー。まさか作者名見て後悔してないでしょうね(笑)

しろねこさん「2枚の角を捨てるところが素晴らしい」

凡骨生さん「邪魔駒が二段になっているのが上手い」

☆腹は三段だったりして。いやいや、まだ体型は痩せ気味です。

馬屋原剛さん「初手75とかと思いこみ難渋。角打~角捨を2回繰り返して2枚の邪魔駒を消す構想は秀逸」

オタマジャクシさん「狭い玉なので軽くみてたら,めちゃくちゃ難しかった。連続間接邪魔消去のアイデアが素晴らしい」

☆その気になれば(笑)、大駒3枚なので意外と紛れがあります。

増田智彬さん「66桂が邪魔駒→桂を消去するには65とが邪魔駒、と明快な論理ですね。邪魔駒消去に使った角2枚共に76で捨てている点がポイント高し」

がもうのさん「感触というか、リズム感というか、とても好きな作品です」

☆感触で楽しんでもらえる、ってのは嬉しいですね。ありがとうございます。

佐藤和義さん「邪魔駒を消しては捨てる連続技はすごいの一言」

谷口翔太さん「巧みに邪魔駒を消去します。そういう事にしておこう」

☆変化ないんで、巧みというよりテキトー感が。なんか指してみたら消えてた、みたいな(笑)。

変寝夢さん「解けた時には間接消去2発以外何も感じなかったが、初手75との紛れに気がつき感心した」

山田淳さん「2枚の邪魔駒消去を統一感のある手順で表現しているところが素晴しい」

坂本栄治郎さん「と桂消滅スッキリ」

☆スッキリ、ということで嬉しいのですが、正直に言いますと…↓

隅の老人Aさん「直感で行けます、形も少し重いですね」

☆って思うんですよねえ。せめてもう一枚は減らしたかったです。上に書いたとおり、手順設定で妥協しちゃったし。

利波偉さん「紛れは無いが、巧い表現」

風みどりさん「見事に凝縮されてる!」

☆3連続間接消去とかも出来そうですけどね。

たくぼんさん「2枚の角を捨てて2枚の邪魔駒消去とはお見事」

今井亜美さん「文学的な香気が漂うっつったら褒め過ぎ?」

☆です。同じ紙媒体なら「東スポ的な香り」とかの方がしっくりきます(笑)。

さわやか風太郎さん「邪魔駒消去の回りくどい手順がいい」

竹中健一さん「2回の邪魔駒消去が入っているのはうまい!」

中村雅哉さん「やや重い初形だが、やりたい事が明確に無駄なく表現されている」

☆今思ったんですが、一回目と二回目の間に一拍置くのも面白かったかも。でもこの構図だとイイ手は入りそうにないか。

ssさん「二枚角を使っての邪魔駒消去。手順のリズムがよい」

詰将棋1級さん「蛙さんかなあ。今月の新作の最後の作のときにこしらえたもの?角を2枚とも動かす手順(角の舞)はさすがにうまい。66桂と63桂馬がうまい配置なのかな」

☆す…すごい。作図タイミングも動機も全然違うんですけどね(笑)。63桂配置は結構個人的には泣けました。一応変化でも役だってはいるけれど…。

羅刹さん「どちらも邪魔だと・・・これは褒めちぎるべし」

かまいたちさん「筋が良すぎて、ひと目」

☆筋が良いなんて言われるのは久しぶりです(笑)。

ほいさん「邪魔駒消去×2を角捨てのリフレインで実現。感動しました。第5回優秀作」

きたさん「わかりやすい狙いがあるという意味ではよい」

☆良い評価をいただきました。どうしようか、と思ったのですが、参加して良かったです。ありがとうございました。

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第5回プレ短コン③坂本栄治郎さん作

▲42角△32玉▲33角成△同桂▲52飛△43玉

▲34角成△同玉▲54飛成△44合▲35銀打まで11手。

解答者31名(無解2名、誤解1名、評点なし1名)

評点3.17(5-1、4-5、3-19、2-4) 13位

冬「いつも解答をいただいている坂本さんは今回初出品。将棋センターで解いている、というだけあって、なかなか実戦的な骨太の作品です」

市「実は最初見たとき、"え、これは詰まないでしょ?"と思った。42角に22玉がいかにも詰まない形だよね」

冬「22玉でも33角成とするのが好手。同桂、23飛以下で早く詰みます」

市「ちょっと収束が残念だったなあ、って思うんだけど、調べてみると結構ギリギリで、手数伸ばしても良い収束にするのは大変そう。最後まで実戦風味っていう本図の案も悪くないような気がする」

冬「初参加(初創作?)で3点超えは立派な数字だと思います」

** 短  評 **

詰将棋1級さん「いかにも簡単そうだけど意外とてこずった。ただ考えやすい形なのでこういうのは問題に向きますね。最初は中合の筋と思ったが予想が外れた。2手目22玉の変化もよいし角打ち飛打ちも限定打で解後感よし」

☆簡単そうに見える人もいるのか。やっぱり人それぞれですねえ。

隅の老人Aさん「33角成の一手だけでは寂しい」

ssさん「初形は未整理で、作意も変化手順のようだが、解きにくい味はある」

☆ちょっと新鮮ですよね。

中村雅哉さん「力でねじ伏せた感じ」

竹中健一さん「飛角が乱舞するがちょっと大味ですかね。。。」

さわやか風太郎さん「余詰防止の駒が辛い」

☆55銀と15銀がやはり目立ちますよねえ。どっちかだけでも減らせれば、だいぶ印象変わるのですが…。

今井亜美さん「初手限定がいい感じなので3手目もより映える」

不透明人間さん「5三角打をさそう配置がにくいなあ。最終2手はすっきりしない」

たくぼんさん「53角、22玉、52飛、42桂の筋で散々悩んだ。見事な紛れだ」

☆実は52飛に32歩、31角成、12玉で詰まないのですが、確かに一見筋ですね。この紛れがあるので、初手53角の余地を残した55銀配置もなんとなく頷けます。

風みどりさん「作意はすぐに見えたが、2手目22玉の変化に悩まされた」

ほいさん「2手目△2二王に、▲3三角成が見えずに大苦戦。第5回難解賞をゲットです」

利波偉さん「34角成同玉54飛成までの収束で纏まらなかったのは痛い」

☆そっちもちょっと追ってみましたが、やはり紛れがキツイ。

羅刹さん「これは意地悪w 意外性を買う?どうする?」

☆どうしましょう。

山田淳さん「25歩の配置が大きなヒント」

☆なるほど、確かに。着眼した人も結構いるのかな?

佐藤和義さん「角の短打と成り捨ては良いが、とにかく配置が重い」

変寝夢さん「34角成は駒取りにしたくない。どうせなら25歩なんかとっぱらって上部(盤の右下を経由し左下で詰み)で追っかけたい」

☆またワガママな(笑)。

谷口翔太さん「34銀を取るのが意外。俗すぎて詰棋らしくないね」

増田智彬さん「こちらも大駒限定打が2回。でも詰上りが重く感じてしまいます。2番の影響もあるのかな?」

☆確かに、味わいとしては2番と3番は対照的な感じですね。

しろねこさん「3四角成が逃げ道封鎖です。分かりずらい配置で初手に悩みました」

オタマジャクシさん「難しかった!3手目の発見にかなり時間がかかった」

☆悩んだ方多数。

占魚亭さん「3手目の感触が良い」

凡骨生さん「34角成が駒取りでなければ…」

☆ですねえ。でもこういった俗な収束もたまにはいいかな、ってちょっと思ってます。

馬屋原剛さん「2手目22玉の変化が見えなかった。収束の緩みが痛い」

かまいたちさん「収束が惜しい」

☆逆に言うと、収束が緩んでいてもこれだけの評価が得られた、ということはいかに前半の主題部分の手順が新鮮だったかがわかるなあ、と。次回もまたよろしくお願いします。

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第5回プレ短コン②躑躅さん作

▲66飛△56桂▲38桂△37玉▲48角△同桂成

▲36飛△同玉▲26馬まで9手。

解答者31名(無解2名、評点なし1名)

評点3.87(5-5、4-16、3-9) 

冬「本番の短コンが今回9手だろうと思ったら11手だったので、本来短コン用の作品をこちらに出品した、とのことでした」

市「いやあ、こちら的にはツイてるなあ(笑)。ちなみ毎年手数を決めているのは言うまでもなく編集部です」

冬「さて、その作品ですが、シンプルな初形から実にさわやかな手順が現れます」

市「右が開けてるから73角か66飛か、というところではありますが、55玉に33角を用意した66飛が正解」

冬「48角をけん制する桂合が最善なのですが、それでも"取ってみろ"とばかりに角を捨て、更に36飛が決め手になります」

市「多分順算で創ったのでは、と思うけど、こんなに綺麗に収束しちゃうと、もういじらないね、確かに」

冬「この方の短編は本当にレベルが高くていつも感心してます。短コンの方の作品も楽しみにしてます」

市「まだ解いてないのか…解説できんのかい」

** 短 評 **

羅刹さん「小柄なのに高性能。締まっている」

けんちゃん「少ない駒数できれいに纏まっている」

きたさん「好形好作、飛躍した手はないけど、すべて限定で短編の一つの理想像」

☆解いた後に充足感がありますね。

ほいさん「合駒を動かすを使用駒8枚で実現。いい仕事してますねぇ」

☆ちょっと古い?

占魚亭さん「初手に迷いました」

嵐田保夫さん「一見広い玉だが、6六飛がぴったり」

☆嬉しくなる飛打です。

不透明人間さん「大駒2枚の限定打を含め、きれいにまとまった」

馬屋原剛さん「2度の限定打がよい」

☆初手76飛は56歩、38桂、55玉で、5手目59角は38玉で逃れます。特に初手はよく何も置かずに限定できたなあ、と。

しろねこさん「非常に凝った問題です」

オタマジャクシさん「少ない駒数なのに,手順が上手すぎる」

☆仮に手順だけ教えられて、その手順を満たす形を見つけろ、と言われたら…いやあ、きっとこんな綺麗には仕上げられないだろうなあ。冬眠蛙には無理だ。

凡骨生さん「合いさせた桂を動かす処が良い」

増田智彬さん「もう何度も見た手順構成ですが(凄い手順なのにこう思う自分が哀しい)、少ない駒数で、かつコンパクトな初形に収まっているのが素晴らしいです」

☆どうしても慣れはありますからねえ。

谷口翔太さん「桂合に願いを込めて。飛角を捨てて、ヤッタゾ」

佐藤和義さん「限定打の飛と限定合の桂が動いてきれいに収束。軽やか」

☆もう言うことなし、って感じですね。

変寝夢さん「完成品か単なる素材か。私ならもうちょっと何とかしてみたいかな」

山田淳さん「盤面5枚の簡潔な表現は見事」

☆盤面5枚で済んだので、逆に「もうちょっと逆算とかして駒数増やしてもバチはあたらないんでは」って感じもするんですよね。変寝夢さんも同じかな?

坂本栄治郎さん「短編で簡素が良い」

利波偉さん「完成品」

風みどりさん「打った飛が走って消えるのはやはり快感」

☆こういう感触は盤に並べて味わいたいですね。滑るような動きなのでマグネット盤は×で。

たくぼんさん「広そうな玉だが初手でぐっと狭くなる。その後の展開は予想外でした」

今井亜美さん「惚れ惚れします」

☆いやあ、照れるなあ。

さわやか風太郎さん「軽快です」

竹中健一さん「合駒が変わっても手順が変わらないのは面白くない…」

☆構成的には桂合のときだけ別の収束へ、だと作品に深みが出ますからね。まあこの初形だと贅沢かな。

中村雅哉さん「ややこしく逆算しないところに作者のセンスを感じる」

☆お、中村さんは逆算と見ましたか。果たして真相はいかに。

ssさん「寸分の緩み無く、9手詰としては完璧な構成」

☆あー、きっとssさん的にはツボだろう、と思いました。

隅の老人Aさん「ベテラン作の匂いがプンプン? 公式00みたい」

詰将棋1級さん「これは短編のお手本ですね。ベテランの味」

☆実は結構新鋭の方だったり。作風が熟成されているってことなんでしょうね。

かまいたちさん「ソツなく、ムダなく完成品」

☆しめていただきました。

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第5回プレ短コン①さわやか風太郎さん作

▲15金△17玉▲26銀△同香▲16金△同玉

▲15飛△同玉▲34馬△55馬▲16香迄11手。

解答者31名(無解2名、評点なし2名)

評点3.66(5-2、4-16、3-10、2-1) 余詰失格

冬「初手15飛とすると、同玉、34馬のときに26玉と逃げられてしまいます」

市「で、15金~26銀がそれを防ぐ事前工作になっている、という仕掛けか」

冬「短編のお手本のような手順構成を端正な初形で表現した佳作なのですが」

市「初手からツブレていました。▲26金△同玉▲56飛以下。あと初手▲56飛△26桂▲19香以下(手順前後して19香からでも詰み)も成立しています」

冬「調べた範囲では△47とを追加すると完全の模様」

市「なぜそれを出題前に調べない…」

冬「すみません、完全に油断していました。作者・解答者の皆様に深くお詫び申し上げます」

市「好みだっただけに本当に惜しい。評点的には3.66で8位でした、参考値ということで」

 

** 短  評 **

かまいたちさん「本番の短コンでも高位にランクされそうな好作」

詰将棋1級さん「難易度が高くても解後感がよければこの詰将棋を解いてよかったと思いますが、まさにこれはそのタイプですね。初手に打った金を時間差で捨てる展開は好みです。客寄せには難しすぎて向かなかったことが痛い」

☆好評が胸に突き刺さる…。ごめんなさい。

隅の老人Aさん「初手15金は打ち難い、17香が常識だよね」

たくぼんさん「香は最後に使うとは予想外だ。手の流れはきれい」

☆香があると、最初の方に使いたくなるもの。この持駒でトドメが香というのは意外性充分で、ポイント高いと思います。

ssさん「一度打ってから捨てる金の味がよい」

竹中健一さん「初手の15金がちょっと打ちにくいですよね!」

中村雅哉さん「26金が第1感。尻金は盲点」

☆序奏の巧さに触れた評が多いです。尻金か、秋元さんなら第一感だったかな(笑)

今井亜美さん「全駒躍動はポイント高い」

風みどりさん「最後に28馬が動いたのが、良かった」

☆予定調和的な感じ?

利波偉さん「15飛の前に一工夫」

坂本栄治郎さん「頭脳的問題」

☆積み崩しはやはり共感を呼びやすいですね。冬眠蛙はサッカーのワンツーをちょっとイメージしちゃいます。

山田淳さん「打った金を捨てる感触が良い」

変寝夢さん「14金、25玉、35飛、16玉の出だしにならないのかな?」

☆趣向的な感じになりますね。検討の余地はあるかも。

佐藤和義さん「金を打って捨てる味と後の捌きは爽やかで見事」

谷口翔太さん「55飛を素抜かれてアッ! まさか?作戦通りです」

☆なんて小生意気な(笑)。

増田智彬さん「15飛~33馬の筋が見えているだけに、初手15金は盲点になりましたねぇ」

しろねこさん「飛車の開き王手が素晴らしい。実戦向けです」

☆実戦でやれたら気分最高なんですけどね。

オタマジャクシさん「金銀を捨てて退路封鎖が,良い感じ」

馬屋原剛さん「初手26金だと思い悩んだ」

☆そっちでも詰む位だから、それは有力に見えますよね(涙)。

凡骨生さん「26銀の一手だが巧く感じる」

不透明人間さん「この金の使い方は好きだ」

☆同感です。

けんちゃん「初手に少考したが、玉方の絡みが薄い」

きたさん「詰め難い感はあるが飛躍した手がない」

☆核となる手があるともっと良い、というとこでしょうか。

占魚亭さん「飛車2枚が捌けてまずまず」

嵐田保夫さん「俗筋からの故塚田九段流のスッキリとした詰め上がりに好感」

☆実は余詰指摘は作者のみ。それだけ作意がキレイだったわけで、なおのこと申し訳ありませんでした。

☆追記:すみません、コメントが2通漏れておりました。

羅刹さん「重い尻金から鳴くようにポン、ポン捨てる。キレイな対々和のできあがり」

☆最後はロンですか。

ほいさん「尻金から仕事して捨て、フィニッシュも決まっている。清涼感150%の清々しい作。余詰が残念」

☆あ、指摘1名おられました。昔の詰研会報なら指摘点もらえてましたね(笑)。

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