詰将棋学校好作選59

 次回詰とうほくですが、やはり抽選が厳しく、予定していた5月16日ではなく、その前の5月9日となりました。場所は前回と同じく、生涯学習センター和室となります。どうぞよろしくお願いします。


 さて、今日は詰将棋学校好作選です。
20260308yamada
▲22香△同玉▲44角△12玉
▲11角成△同玉▲44角△33香
▲同角成△12玉▲22馬△同玉
▲33飛成△11玉▲13香△12歩
▲同香成△同玉▲13歩△11玉
▲12香△21玉▲31銀成△同金
▲11香成△同玉▲31龍△同龍
▲12金まで29手。
 いつもの山田氏作に比べると、手が付けやすく食指が動くところではないでしょうか。ただ、23香は同銀、同飛成に22歩で、22香は12玉、21角、22玉でいずれも難しそう。正解は後者で、22玉以下は33銀成、13玉、34成銀として、22玉は33角、31玉、41飛成以下、23歩は24角、22玉、33成銀以下で詰みます。
 したがって22香にはちょっと意外ですが同玉が正解。これには有力な手が色々見えますが、44角から11香を取りに行くのが正解となります。同玉に再度44角と据えると、13飛成が見えており33に中合が最善となりますが、香合が最善となるのは分かりやすいところでしょうか。
 33飛成、11玉の局面で13香から合駒の歩を取ると、なんと13歩~12香の重ね打ちが出現します。12への足場を残すため、というわかりやすい理屈ですが、それまでのやり取りでは一切出て来なかった筋ですので、「おぉっ!」という意外感がありますね。手順に鮮烈さはありませんが、完成度の高い作品と思います。

詰将棋学校好作選58

 詰とうほくの会場抽選申し込みしたのですが、予定していた5月16日(土)がほぼ予約不可になってました。少し申し込みはしたのですが、予備で5月9日(土)も申し込みしております。抽選結果はまたこのブログにて連絡します。全般的に競争率高めで、当たると良いのですが。。。


 今日は詰将棋学校好作選です。
20260223hattori
▲87飛△78玉▲57飛△68玉
▲66飛△57玉▲56飛△同玉
▲57金△55玉▲65馬△同と
▲44銀△54玉▲46桂△45玉
▲63馬まで17手。
 玉の周りに守備駒がなく、しかも攻方大駒4枚ですが、初手77銀は89玉で詰まず、66馬は97玉で届きません。87飛として78玉とされたとき、銀を見捨てて57飛と金を取り、更にその飛を見捨てて66飛と桂をパクつくのが服部流。57玉で逃げられそうですが、56飛とさらにこの飛を切れば、47玉は48銀、38玉、39銀でつかまります。
 56飛、同玉に57金と押さえて少しほっとしますが、55玉とされると54銀が浮いていて今度はなかなか届きそうにありません。ここで65馬と捨てるのが妙手でした。96角の効きを通して、44銀~46桂で最後は63角成まで。見事に「リ」の字が浮かび上がりました。
 読みにくい手の連続から馬捨ての妙手に美しい詰め上がりで作者らしさが存分に表れた短編です。


詰将棋学校好作選57

 また選挙ということで、街中も騒がしいですね。経済対策と言っては負担を減らすことを政策としてあげる政党が多いようですが、もともとお金というのは有限であり、そのお金をどこに注ぎ込むかという問題のはずで、ただ減税するというだけでは、最終的には更なる物価高になるだけではないかと。もっと未来を見据えた政策を強く押し出して欲しいなあ、と思います。上杉鷹山のような人こそが今求められている人ではないか、と強く感じる今日この頃です。

 さて、詰将棋学校好作選。今回は長編作です。
20260201hashimoto
▲35角△24飛▲同角△同玉
▲35角△33玉▲44銀成△23玉
▲25飛△24香▲同飛△13玉
▲23飛成△同玉▲25香△24角
▲同香△13玉▲23香成△同玉
▲56角△34香打▲同角△同香
▲25香△24角▲同香△13玉
▲23香成△同玉▲41角△32香
▲同角成△同歩▲25香△24角
▲同香△13玉▲23香成△同玉
▲33成銀△同玉▲43と△23玉
▲33と△同歩▲41角△32飛
▲同角成△同玉▲42桂成△23玉
▲25飛△24香▲同飛△13玉
▲23香成△同玉▲25香△24飛
▲同香△13玉▲22香成△同玉
▲32成桂△11玉▲21成桂△同玉
▲25香△22桂▲同香成△同玉
▲25香△23桂▲同香生△同玉
▲15桂△32玉▲24桂△21玉
▲41飛△31角▲同飛成△同玉
▲53角成△22玉▲31角△11玉
▲23桂生△21玉▲54馬△43香
▲同馬△同桂▲22香まで95手。
 初形で玉方の持駒が飛金歩のみで1~4筋は歩が打てないので、角打には飛合が最善。35角から44銀成で舞台を作り、持駒変換が始まります。最初は飛→香→角という上田氏作でお馴染みの変換になります。角を手にしてまず56角で32香を移動させますが、ここでは飛合は同角、同香、33飛以下なので香合。25香に24飛合は同香、13玉、22香成以下で詰み。再び角を手にして、今度は41角。ここでは32飛合が効きそうに見えるのですが、実は同角成、同歩に53飛として早詰。出題時はここで転倒した解答者が続出しました。ここも香合が正解で、またこれを25香から角に変換します。
 ここで33成銀~43とが局面を打開する妙手順で、33とと捨てると同玉には42角で詰むので同歩とせざるを得ず、これには再び41角と打つことが出来ます。今度は33地点がふさがっているので32飛合で手数を稼ぐことができます。25飛から持駒を香に変換し、25香と打つと、もう角合はできない(23香成~32角で詰み)ため、24飛とせざるを得ず、22香成から収束に向かえる、という仕掛けです。やや長めの収束で、逃げ方の希望限定もありますが、よく上部だけでまとめきったものと思います。
 巧妙なキー設定と不規則な持駒変換で、なかなか楽しめる作品になっていると思います。少し現代的な香りがしますね。

 

詰将棋学校好作選56

 今日は休暇をいただいてました。ふらりと寄ったデパ地下でカワハギを見つけて鍋にしました。実家ではよく食べていたのですが、こちらではなかなか見なくて久しぶりの味。身離れが良くてちょっとだけ甘く、まあまあうまく出来ました。


 さて今日は学校好作選。こちらはこってり味の中編です。
20260119mizukami
▲33と△12玉▲24桂△13玉
▲25桂△同金▲16香△15桂
▲同香△14桂▲12桂成△同角
▲23と△同角▲14香△同角
▲33飛成△23角▲16香△15桂
▲同香△同金▲24龍△12玉
▲15龍△14金▲24桂△22玉
▲34桂△同銀▲33金△21玉
▲32金△同角▲12桂成△同玉
▲14龍△同角▲24桂△22玉
▲12金△23玉▲15桂まで43手。
 水上氏中編特有のいつもの右上の構図ですが、55歩がちょっと特異でしょうか。33とから右に追い詰めるのですが、24桂、13玉に25桂と捨てて16香と離して打つのが面白い手。14合には31角成、24玉、34と、同銀、13角、33玉、45桂以下。55歩はこの変化で55に逃げる手を消してます。
 そこで15に中合してから14合となりますが、歩合ですと12桂成、同角、33飛成、23角、15香、同金、14歩下で早いので連続桂合が正解。さらに23と~33飛成のあと、16香にも15桂合が最善で、初形から桂二枚捨てたのに、ここで持駒4桂となります。
 作意はまだこれから盛り上がります。24龍~15龍で金を取り、24桂を見せたところで14金合が粘りの受け(ここで桂が品切れ、というのも洒落てます)。24桂、22玉、33金、21玉のときに13桂を消す意味ですが、33金~32金が妙手。12桂成~14龍と金を取り、24桂から桂ツルシで詰めあがります。33金の前に34桂と詰め上がりに向けた伏線手まで入ってしまうのが流石水上氏という練られた手順です。まさしく完成品の一作でした。

詰将棋学校好作選55

 今年からチョコザップに通うことにしました。今までは外でジョギングだったのですが、冬は雪降ると厳しく、また最近いつも走っているコースの近くに熊が出て流石に怖くなりました。外走るのに比べると少し物足りない気がしますが、その分色々なマシンを気軽に楽しめるのは良いかも。


 さて、今日は学校好作選。超短編です。
20260104ikidumari
▲17飛△27桂生▲57馬△38玉
▲39金△同桂成▲47馬まで7手。
 普通に57馬では38玉で全く届きません。桂の効きに打つ17飛が好手で同桂成は37金まで。合駒も57馬~39金で簡単に詰みそうですが、ここで玉方も移動中合の桂生で抵抗します。これに対してかまわず57馬から39金で同桂成と取らせて47馬で詰みあがります。
 最近復活した行き詰まり氏。この頃の発表作は紛れよりも形重視の作品が多いようで、本作もわずかな駒数から洗練された手順を見せています。


詰将棋学校好作選54

 SNSで書いたのですが、使っていたPCのバッテリーが寿命を迎えつつあったため、買い替えしてデータを移植しました。以前のよりちょっとだけ画面が大きめで見やすくなったのですが、キー配置が微妙に違っていて、良く使うBACK SPACEとEnterのキーの位置の違いに未だ慣れません。意外なところに落とし穴があるものですねえ。

 気を取り直して、今日は学校好作選。ちょっと現代風の力作です。
20251221ida
▲54金△同馬▲53銀△同玉
▲52馬△44玉▲35金△同桂
▲45金△33玉▲42馬△23玉
▲22桂成△同飛▲24馬△同玉
▲54龍△25玉▲47角△同香成
▲34龍△36玉▲35龍△27玉
▲39桂まで25手。
 序奏から濃い手の連続で迫ります。54金でわざわざ龍筋を閉ざしてから53銀とは味良い。実は龍筋よりも46への馬効きを外すのが重要です。
 同玉に52馬で舞台装置を据えて、35金~45金が更に重量級のパンチ。33玉には42馬~22桂成と成り捨て、桂のいた34に金を滑らせる…のではなく、24馬と思い切って捨てるのが正解。54龍から47角が決め手となり、最後は初形からは思いもよらなかった桂ツルシでの幕切れとなります。
 序奏の変化は現代作に比べるとまだおとなしい方かもしれませんが、一手一手に力強さを感じる、作者らしい作品です。


詰将棋学校好作選53

 次回詰とうほくは2月14日(土)に前回と同じく生涯学習センター和室で開催することとなりました。毎年恒例の年賀詰投票、今年もあるかな?よろしくお願いします。


 さて、今日は詰将棋学校好作選です。
20251207kiyoyama
▲23桂△12玉▲21角△23玉
▲12角打△22玉▲31銀生△11玉
▲22銀成△同玉▲32角成△同玉
▲52飛△43玉▲34角成まで15手。
 玉の周りに駒が一切配置されていないのですが、44銀の効きが強いので気を遣うことになります。
 23桂として22玉に11角を見せます。12玉には21角が取れない捨駒で調子良く見えますが、23玉で手が止まります。12角打と上部に逃がすような手が実は正解で、14玉には16飛、15香、32角成で角2枚の効きで捕まえる仕掛けです。
 ただ、22玉と逆に踏ん張られると、32飛には11玉でにっちもさっちも行かない状態になります。ここで31銀生から22銀成と捨てるのが意表の手段。32角成~52飛でピッタリ捕まっています。42銀が邪魔駒になっていたのですが、それまでの手順で活用されているのと、52飛が見えにくい分、なかなか邪魔に見えないのが手順の妙です。簡素形の好作でした。


詰将棋学校好作選52

 連休明けに詰パラが届きました。解図はいつもどおり短大から始めていますが、今月はただでさえ期末だというのに、記念作品展もなんか凄そうで、どこから手を付ければ良いのやら。後半の3連休でちょっと旅行を予定しており、そこでどのくらい解けるかなあ。


 さて、今日は学校好作選。こないだの詰とうほくでも少し話に出したのですが、90年代のパラの大学院はほとんど煙詰が無く、今回が初めての紹介になります。


20251109soekawasouma
▲78と引△58玉▲68と△同玉
▲78と△58玉▲49と△同玉
▲77桂△38玉▲39金△27玉
▲28金△同と▲同馬△36玉
▲37歩△35玉▲26銀上△同香
▲同銀△同玉▲27香△35玉
▲17馬△45玉▲47香△55玉
▲65と△同と▲54金△同金
▲同馬△同玉▲53馬△同玉
▲65桂△64玉▲75と△同玉
▲74金△同銀▲同成桂△同玉
▲73桂成△同と▲同と△同玉
▲72桂成△同と▲同と△同玉
▲62歩成△同と▲73歩△同と
▲61銀△71玉▲72歩△同と
▲同銀成△同玉▲73歩△同玉
▲74歩△同玉▲75歩△同玉
▲76歩△同玉▲77香△同龍
▲同と△同玉▲78飛△67玉
▲69龍△57玉▲58飛△47玉
▲49龍△37玉▲38飛△27玉
▲29龍△16玉▲36飛△15玉
▲26龍△14玉▲34飛△13玉
▲24龍△12玉▲13歩△11玉
▲21桂成△同玉▲22龍△同玉
▲23歩△同玉▲24金△22玉
▲33飛成△21玉▲12歩成△同玉
▲23金△21玉▲22金まで111手。
 現代詰将棋を代表するアーティストお二人の競演。まずは右辺に追います。初手78と寄ですと、58玉、68とに59玉で桂が跳ねられないので注意。77桂の気持ち良い跳ねだしから28金で上部へ。26地点で精算して27に香を据え、ついで17馬から47香としたところで香と歩が規則正しく並ぶ形になり、後半への期待が膨らみます。
 ただ、その後半につなぐまでに54金から馬を切り、更に53馬とダイブする妙手が現れます。65桂跳ね、64玉のあたり、ちょっと補足感じますが、75とで龍筋を通して74金から8筋の銀とと金を全部精算してしまいます。62香を入手して同とに対してそのと金も剥がすと、いよいよステージが整います(途中図)。
202511092
 73歩から玉を舞台に上げて77香から龍を入手し、78飛から飛龍追いで玉を再び右辺へ。17玉からは縦に追い、24龍から13歩を据えれば大団円です。
 78飛以降の趣向手順のステージを構成する7段目の駒は歩でも良いわけですが、67の香にすることによって逆算を進めるのが流石の着眼。ただ、47・27と規則性を持たせて配置した3枚の香については、その筋が通った状態で逆算を進めるのは本来容易ではないはずで、53馬の妙手も織り交ぜて実現してみせたのは流石です。解答者29名全てA評価!で満点を獲得しました。

詰将棋学校好作選51

 仙台はここのところ一気に寒くなりまして、コタツもストーブも早くも登板が必要となっている状況です。次の土曜、11月1日は詰とうほくです。今のところ少し暖かくなる予報のようですが、天気も変わりやすいですので、皆さまお気をつけてお越しください。場所は仙台駅から歩いて10分ほどの宮城野区生涯学習センターとなります。


 さて、今日は詰将棋学校好作選です。よく練られた中編です。
20251026mizukami
▲24飛成△12玉▲34馬△23歩
▲15龍△21玉▲33桂△22玉
▲14桂△11玉▲21桂成△同玉
▲22桂成△同玉▲44馬△33角
▲34桂△21玉▲11龍△同角
▲同馬△同玉▲33角△12玉
▲22角成まで25手。
 盤面は僅かに6枚。飛馬2枚で簡単に詰みそうですが、持駒が頭の丸い桂だけなので、意外に苦労します。
 24飛成から34馬は23に合駒されるだけにやりにくいのですが、銀等の強い合駒ですと同馬、同桂、14龍がありますし、23香合は同馬、同桂、14香なので歩合しかありません。そこで15龍とソッポに引くのが好手。13歩合は24桂、22玉、32と、同金、同桂成、同玉にいったん24桂と捨てるのが好手で、以下同歩、44桂、22玉、32金以下で詰み。
 15龍には21玉と逃げるのが最善ですが、13桂、22玉、14桂打てるのが15龍とした効果。そして21桂成、同玉、22桂成と打った桂を両方捨てて、玉を22に移動させるのが玄妙な手順になります。44馬からの収束もうまく龍捨てでまとまりました。
 2手目の変化で14龍を読むだけに、歩合のときの15龍の味はまた格別。いかにも作者らしい、味の良い中編になっています。

詰将棋学校好作選50

 X(旧Twitter)でも書きましたが、今週は出張で大阪に行ってました。金曜休暇を取れたので、某専門誌の編集部まで足を伸ばしましたが、編集長ご不在で残念でした。せっかくなので近くの大阪天満宮に行ったのですが、なんと全館工事中で見える場所にあるのは賽銭箱だけ(笑)。一応お参りしましたが、ご利益はあまり期待できなそうです。


 さて、今日は詰将棋学校好作選です。
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▲97銀△95玉▲94と△同玉
▲95歩△同玉▲96香△85玉
▲75金△同玉▲76歩△同玉
▲87銀△同玉▲89龍△97玉
▲79馬△96玉▲46飛△同角成
▲78馬△95玉▲77馬△94玉
▲76馬△93玉▲66馬△92玉
▲56馬△65歩▲同馬△91玉
▲98龍△81玉▲92龍△71玉
▲61と△同玉▲83馬△51玉
▲52歩△同金▲81龍△62玉
▲61龍まで49手。
 初手からして度肝を抜かれます。同玉は99龍、87玉、88歩、77玉、79龍以下。以下96に香を据えるところまではやってみる手ですが、85玉に75金~76歩がまたやりにくい。65玉は66歩として飛の横効きが通って詰み。さらに76玉に87銀と捨て、同玉(85玉は86銀左~75銀~79龍の筋で詰み。これも難しい)に89龍としてようやく筋に入ります。
 以下は79馬~馬による縦追いなのですが、74馬、91玉まで来たときに37角の効きが強く、これは詰みません。どこで間違ったのでしょうか。
 実は96玉のときに46飛と捨てるのが作者狙いの一手でした。同角成とさせておいて、馬で追うときに75馬-74馬ではなく、66馬-56馬と46に呼んだ馬にぶつけに行くことで、捨て合の一歩を稼げる仕掛けです。その歩を使って83馬~52歩で収束します。
 厚く深い序をようやく潜り抜けたところで、深謀遠慮の伏線手が飛び出す構成で、これを征服した解答者からは絶賛を浴びました。評点は2.9を超えましたが、「構想そのもので十分勝負できる作品なのに、序盤の変化をやたら煩雑にして間口を狭める必要もなかったのではないかという気がします」という担当の言葉には賛同します。

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