軽趣向好作選166

 昨日は詰とうほくでした。パラ原稿載せ忘れで心配したのですが、久しぶりの石川さんをはじめ10名の方に参加いただき、握り詰候補作品や新作を出し合ったり、更にはAIでWebの図面をKifファイル変換できないか、と試したりでにぎやかに過ごしました。次回は8月22日(土)を予定。新しく狙っていた会場があったのですが、既に予約済でした。残念。ということで、例によってこれから抽選申込しますので会場は追って案内します。今度こそ原稿忘れないようにしないと。

 さて、今回は軽趣向好作選です。昨年惜しくも急逝された角さんの作品を紹介。
20260510sumi
▲73飛成△54玉▲14飛△44香
▲同飛△同金▲56香△55歩
▲同香△同金▲43龍△64玉
▲65歩△同金▲73龍△54玉
▲66桂△同金▲87角△76桂
▲同角△同金▲66桂△同金
▲43龍△64玉▲65歩△同金
▲73龍△54玉▲55歩△同金
▲98角△65桂▲同角△同金
▲53龍△同玉▲65桂△54玉
▲55金△63玉▲73香成△52玉
▲64桂△51玉▲52歩△61玉
▲53桂生まで49手。
 初手はこの一手で、更に3手目飛を浮いてみると比較的簡単に香合が最善とわかり、それを食いちぎって56香と打つとある程度輪郭が明らかになり、「龍を左右に振りながら下段の角を活用するんだな」と見当がつきます。実際66桂と跳ねて87角を歩をパクると76桂合が最善となり、同角、同金に66桂と打てば、すぐ次に98角と二枚目の歩も調子よくゲットできます。……が、これが作者の仕掛けた罠。76桂、同角、同金となった局面から66桂、同金、65歩、同金、73龍、54玉と調子よく進むものの、解説者曰く「歩だけでは1億枚あろうが詰まない」形です。66桂、同金のあとに、いったん龍の振り子を使って55まで金を誘導するのが正解で、これなら98角には65桂合とせざるを得ず、同角、同金で歩二枚の代わりに桂をゲットしつつ65金型にすることができ、53龍が決め手となって収束するトリックでした。
 微妙な局面の違いで振り子の回数を増やしつつも錯覚しやすいトリックを組み込んでおり、作者の得意気な顔が見えてきそうな見事な知恵の輪でした。

軽趣向好作選165

 去年からドラマのネット配信を見つつ、詰将棋を解図するのが生活パターンになってますが、年に1回、日ごろさぼっているツケを払わなくてはいけないパラの某イベントがありまして。今回も在庫を消費してなんとか義務を果たしました。来年はこの義務から解放されているかな。


 本日は軽趣向好作選です。
20260426hirose
▲78角△55玉▲56香△45玉
▲54香△67香▲同角△55玉
▲56歩△54玉▲55歩△同玉
▲56香△45玉▲53香成△55玉
▲54成香△同玉▲64角成まで19手。
 初手78角が香が品切れなのを見越した深謀遠慮の一手(56香合ができれば不詰)。55玉に対して、56香から54香で64を守っていたと金をハガします。同玉は64角成ですし、55玉も64角成~67銀で詰み。この67銀を消す67香合が最善の応手で、同角に55玉と中途半端な位置で踏ん張ります。
 これに対しては56歩~55歩で54香を消すのがうまい手段。56香~53香成と成れば、54成香と誘導する手が成立して収束します。ほぼ5筋と6筋のやり取りだけで成立しているのが不思議です。非常に精巧なカラクリの作品でした。


 GWは不在になります。次回更新は5月かな?あ、5月9日は詰とうほくです!しまった、原稿送付を忘れてました。いかんなあ。どうぞよろしくお願いします。


軽趣向好作選164

 昨日は詰将棋解答選手権の一般戦・初級戦が開催されましたが、これが終わるとそろそろ詰将棋全国大会が気になってくる頃。今年は大阪開催ということで、今日ホテルと飛行機を予約しました。楽しみです。


 さて、軽趣向好作選。前回少し重めでしたので、今回はいかにも、という作品を紹介しましょう。
20260412kaneko
▲51角成△34桂▲33飛成△32飛
▲同龍△同銀▲41飛△同銀
▲34香△32飛▲同香成△同銀
▲41飛△同銀▲36香△32飛
▲同香成△同銀▲41飛△同銀
▲38香△32飛▲同香成△同銀
▲43桂△同角▲41飛△同銀
▲23桂△32玉▲33香まで31手。
 右辺への逃走を防ぐ51角成は自然な出だし。34桂に33飛成とすれば42角成を防ぐ逆王手の32飛合が登場します。これを取り、同銀に41飛と捨てると以下香で駒を取っては逆王手が繰り返される趣向が展開されます。なお、12手目32香成を同角と取ると、趣向を繰り返したときに逆王手の飛が種切れになります。16手目同角は43桂~23桂以下。
 最後38香として香を入手すれば、32飛合に同香成~43桂と逃げ道を塞ぐ一手が入り、23桂~33香でピッタリ詰み。見た目にふさわしい愉快な手順が楽しめる好作です。

軽趣向好作選163

 今日は解答選手権。前半の部の5問目が難問だったんだとか。どんな作品だったのか、見るのが楽しみです。


 さて、お疲れの方に、今日は軽趣向好作選。ただちょっと重めです。


20260329ariyoshi


 なんだかどこから手を付けたら、という難しそうな初形なんですが、なんとここから趣向手順が展開されます。どんな手順でしょうか。


▲66銀△同玉▲22馬△65玉
▲32馬△55玉▲66銀△同玉
▲33馬△65玉▲43馬△55玉
▲66銀△同玉▲44馬△同馬
▲56金△同と▲67龍△同と
▲56金まで21手。
 馬の効きが玉の逃げ道(54)をふさいでいる状態なのですが、この退路を空けても良いよう、66銀と捨てるのが肝となる一手。同香は65金、44玉は43金以下ですので同玉ですが、これで22馬とし、さらに65玉に32馬とすることで馬鋸が成立しています。74玉は75銀以下持駒の金銀を活かして詰み。55玉としたところで更に66銀捨てからの馬鋸を繰り返していきます。44まで近づけて54に効きを作れば同馬と取らざるを得ず、56金からの華麗な収束が実現します。
 銀を消費しながら近づく馬鋸というのは珍しく、希少価値のある作品と思います。

軽趣向好作選162

 生まれて初めて、看寿賞推薦の投票を行いました。去年は結構解答も出していたので、自信をもって、私好みの作品を推しました。最近の受賞傾向とはちょっと違うかもしれないかな。でもいいんです。好きなんで(笑)。皆さんも投票いかがでしょう。ネットから可能です。(こちら


 今日は軽趣向好作選。今日から2015年8月号の作品紹介。まずはいかにも、という中編。
20260315uetani
▲25金引△16玉▲28桂△同馬
▲27銀△同馬▲28桂△同馬
▲26金△同玉▲36馬△16玉
▲25銀△15玉▲27桂△同馬
▲16銀△同馬▲27桂△同馬
▲25馬まで21手。
 25金引は自然な初手で、16玉のとき、28桂~27銀~28桂で馬を28地点の逃げ道封鎖に使いながら銀を消去します。これで26金~36馬で網を絞ります。25銀、15玉でこの銀を消去すれば詰み。ということで、今度は27地点の逃げ道封鎖に馬を使いながら銀消去するストーリーです。最初から最後までリズム感の良いパズルでした。

軽趣向好作選161

 1日ということで、久しぶりに映画を見てきました。選んだのは「木挽町のあだ討ち」。原作を読んでなかったせいもあり、とても楽しめました。ちょっとじーんと来ますね。北村一輝が特によかったと思います。


 さて、今日は軽趣向好作選です。
20260301mishima
▲17金△36玉▲26金打△同馬
▲38飛△37馬▲26金△45玉
▲46歩△同馬▲37桂△同馬
▲48飛△同馬▲75飛△同馬
▲37桂まで17手。
 これ、解説必要なんですかね。下手なこと書くよりも、とにかく並べてみてほしいです。特に47歩消去した後の収束の美しさは絶品。たったこれだけの配置でどうしてこう上手く出来るのでしょう。ただただ拍手あるのみ。傑作です。


軽趣向好作選160

 来週14日は詰とうほくです。前回と同じく仙台駅東口の生涯学習センターでの開催。今のところそれなりに暖かくなりそうです。年賀詰鑑賞会も実施予定。ぜひおいでください。

 ちょっと重い目の作品紹介が続いたので、今日の軽趣向好作選は超短編を。

20260208kajishita
▲27角△26玉▲38角△36玉
▲47角△45玉▲36角まで7手。
 角の一回転の最短手数。ちょっと考えただけだと不可能に感じますが、玉位置を16から45まで移動させるのが驚愕の発想で見事実現しました。変化設定が巧みで、それほど多くの駒を配置せずに達成しているのも素晴らしく、記録にふさわしい作品と思います。

軽趣向好作選159

 ここのところ仙台も寒い日が続いてます。今日は少し雪も積もりました。冬眠日和です(笑)。
 今日の軽趣向好作選は難しい目の一品。
20260125hashimoto
▲23歩△同玉▲24飛打△32玉
▲33香△同玉▲34飛△42玉
▲43歩△同玉▲44飛△52玉
▲53歩△同玉▲54飛△62玉
▲63歩△同玉▲64飛△72玉
▲73歩△83玉▲84飛△73玉
▲74飛左△82玉▲83歩△同玉
▲84飛△72玉▲73歩△62玉
▲63歩△同玉▲64飛△52玉
▲53歩△同玉▲54飛△42玉
▲43歩△同玉▲44飛△32玉
▲43金△22玉▲23歩△同玉
▲24飛△13玉▲14歩△12玉
▲21飛成△同玉▲24飛△22香
▲32銀△12玉▲22飛成△同玉
▲24香△12玉▲23香成まで63手。
 持駒にある飛とたくさんの歩、それに14飛配置から2枚飛による横追いかな、という見当はつきますが、初手左から飛を打つ筋(たとえば52飛は32金で逃れ)
や12歩成とする手、さらに2手目31玉の変化(34香以下)等実はかなり濃いです。そういったもろもろを振り切って24飛打と据え、右に追うのですが、幻惑的な81歩・82歩配置はどのような意味があるのでしょうか。
 その舞台効果は72玉のあたりから明らかに。73歩に同玉と取ると、74飛、82玉、83歩、同玉、84飛であまり変わらないのですが、実は73歩には83玉と躱して、84飛に73玉とするのが細かい手数稼ぎ。82歩があると74飛右以下で追ったとき、81飛成とできないので詰みません。そこで73玉にいったん74飛左として82玉を強要します。(83玉は73金、92玉、93歩以下)
 84飛から折り返しますが、ここでも破調があり、73歩、同玉、74飛右以下ではなく、62玉とよろけて64飛右以下が正解で、73歩を残すことで74飛-83飛成型を消しています。43に金を据えて最後は1筋まで戻して21飛成~24飛で収束。うまく合駒が限定できてます。
 序の難しさが趣向の内容とバランスを欠くようにも感じますが、一見単純そうな趣向の中に精緻な仕掛けがあり、表現の奥深さを感じます。

軽趣向好作選158

 ブログ上の告知が漏れてました。次回詰とうほくは2月14日(土)13時より、前回と同じく生涯学習センターの和室となります。年賀詰鑑賞会も実施予定です。

 今年最初の軽趣向好作選。看寿賞作家の戯作です。
20260112yamaji
▲27銀△17玉▲26銀△28玉
▲37銀△19玉▲59飛△18玉
▲58飛△19玉▲28銀△18玉
▲39銀△19玉▲18飛△同玉
▲38飛成△17玉▲28龍△16玉
▲25龍△17玉▲28銀△18玉
▲27龍△29玉▲37銀△29玉
▲28龍△49玉▲48龍まで31手。
 飛2枚と銀4枚を配置した無防備図式で、しかも飛一枚が成れる位置にあり、すぐ詰みそうに見えるのですが27銀~26銀には飛を回らせないようにする17玉~28玉で粘ります。37銀に19玉としてしまうと28銀、同玉、58飛では19玉で詰まない形。ここで落ち着いて59飛~58飛で飛の位置を変え、更に28銀~39銀と銀の位置も変えるのがうまい手段。18飛~38飛成とついに龍を作ることに成功します。28龍から25龍として、39銀を37に戻して収束します。
 とぼけた玉の動きで無防備ながら知恵の輪的雰囲気を出している佳作です。

 

軽趣向好作選157

 年の瀬を迎え、急に冷え込んで参りましたね。今日は軽趣向好作選です。ちょっと大がかりですが、年末の大掃除みたいな雰囲気の楽しい作品を。
20251227tonami
▲15銀△同と▲24銀成△同と
▲13と引△25玉▲36銀△同玉
▲37銀△25玉▲36銀△同玉
▲46金△同玉▲37と△55玉
▲56と△64玉▲65と左△73玉
▲74と左△82玉▲83と左△81玉
▲92歩成△71玉▲82と寄△62玉
▲73と寄△53玉▲64と寄△44玉
▲55と寄△35玉▲46と寄△25玉
▲36と寄△34玉▲45と寄△43玉
▲54と寄△52玉▲63と寄△61玉
▲72と寄まで45手。
 駒配置に一瞬たじろぎますが、実は結構手が限られています。36銀~37銀~36銀を見つけてしまえば、あとは楽しいと金追い。81で折り返して25まで追った後、36と寄からまた折り返せば最後は下段で詰み。気が付くと盤面は18枚のと金と歩だけになります。作者らしい手順と演出が楽しめます。


 少し早いですが、今年最後の更新となります。本年も冬眠日記をご覧いただき、ありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。

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