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詰将棋学校好作選50

 X(旧Twitter)でも書きましたが、今週は出張で大阪に行ってました。金曜休暇を取れたので、某専門誌の編集部まで足を伸ばしましたが、編集長ご不在で残念でした。せっかくなので近くの大阪天満宮に行ったのですが、なんと全館工事中で見える場所にあるのは賽銭箱だけ(笑)。一応お参りしましたが、ご利益はあまり期待できなそうです。


 さて、今日は詰将棋学校好作選です。
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▲97銀△95玉▲94と△同玉
▲95歩△同玉▲96香△85玉
▲75金△同玉▲76歩△同玉
▲87銀△同玉▲89龍△97玉
▲79馬△96玉▲46飛△同角成
▲78馬△95玉▲77馬△94玉
▲76馬△93玉▲66馬△92玉
▲56馬△65歩▲同馬△91玉
▲98龍△81玉▲92龍△71玉
▲61と△同玉▲83馬△51玉
▲52歩△同金▲81龍△62玉
▲61龍まで49手。
 初手からして度肝を抜かれます。同玉は99龍、87玉、88歩、77玉、79龍以下。以下96に香を据えるところまではやってみる手ですが、85玉に75金~76歩がまたやりにくい。65玉は66歩として飛の横効きが通って詰み。さらに76玉に87銀と捨て、同玉(85玉は86銀左~75銀~79龍の筋で詰み。これも難しい)に89龍としてようやく筋に入ります。
 以下は79馬~馬による縦追いなのですが、74馬、91玉まで来たときに37角の効きが強く、これは詰みません。どこで間違ったのでしょうか。
 実は96玉のときに46飛と捨てるのが作者狙いの一手でした。同角成とさせておいて、馬で追うときに75馬-74馬ではなく、66馬-56馬と46に呼んだ馬にぶつけに行くことで、捨て合の一歩を稼げる仕掛けです。その歩を使って83馬~52歩で収束します。
 厚く深い序をようやく潜り抜けたところで、深謀遠慮の伏線手が飛び出す構成で、これを征服した解答者からは絶賛を浴びました。評点は2.9を超えましたが、「構想そのもので十分勝負できる作品なのに、序盤の変化をやたら煩雑にして間口を狭める必要もなかったのではないかという気がします」という担当の言葉には賛同します。

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