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2025年9月

詰将棋学校好作選49

 今年はサンマが豊漁で、肉付きも良い……までは良かったのですが、なんだか徐々にお値段も上昇中( ;∀;)。最近のインフレ傾向からして仕方ないのかもしれないですけど。


 さて、学校好作選は今日から1999年上半期に入ります。
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▲33歩成△同玉▲42銀△22玉
▲13香成△同玉▲14飛△22玉
▲24龍△23金▲同龍△同玉
▲24金△32玉▲12飛成△同馬
▲33金まで17手。
 初手は龍筋を通す33歩成で自然ですが、同馬と馬が近づくので少しやりにくい。実は24銀と打って同馬は43龍、32玉は33銀成、同玉、42角、同玉、41飛以下。
 同玉に42銀と打ち換えします。同玉なら41飛以下。22玉が最善。24龍で詰みそうですが、23金合で逃れます。ここで13香成~14飛とまた打ち換えるのがうまい。22玉に対して24龍として今度は23金合には同龍が成立する仕組みです。24金~12飛成で収束もうまくまとまりました。
 シンプルな初形から、変化も作意も味良く仕上げられており、手筋物として理想的な仕上がりになっています。ベテランの実力発揮の短編でした。

軽趣向好作選150

 今週はTverで「隠蔽操作」を見ながら詰パラを解図。隠蔽操作は原作は好んで読んでました。杉本哲太と古田新太という渋いとしか言いようがない配役ですが、なかなか良い味出してますね。

 さて、軽趣向好作選、良く見ると分かりますが、2015年3月号が軽趣向満載でして、ずっとそこから紹介してました。今回から4月号紹介。この月もなかなか素晴らしい作品があり、しばらく紹介が続く予定です。
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▲16香△15歩▲同香△14歩
▲同馬△12玉▲32馬△13歩
▲同香成△同玉▲16香△15歩
▲同香△14歩▲同馬△12玉
▲13馬△21玉▲22馬△同玉
▲12飛△31玉▲32歩△42玉
▲43歩△同玉▲44香△53玉
▲54香△62玉▲31歩成△71玉
▲82飛成△同玉▲83歩△92玉
▲93歩△同玉▲94歩△同玉
▲84金まで41手。
 香を打つしかない初形ですが、16以遠に打つのが正解で、14歩合には同馬、12玉、13馬、21玉、22馬、同玉、24香、23歩、同香成、同玉、24香、同玉、26香、25歩、14飛とする筋がありますので、15歩と近づける1歩を稼ぐことが出来ます。14歩合に同馬~32馬として13歩合をぱくると、なんと香1枚を歩3枚に持駒変換したことになります。
 当然もう一度香を打ちます。今度は先ほどの変化が効かないので14歩合でいいような気がしますが、実は先ほどの変化の24香のところで23歩と打ち、31玉、32歩、42玉、43歩と先ほど変換して稼いだ歩を打つ筋が今度は生じており、結局もう一回15歩合・14歩合の連続捨合が必要となっています。12玉に32馬として2回目の持駒変換……というのは実は罠。以降の手順を見ると分かりますが、4筋と5筋を香で押さえるのが必要な仕掛けになっており、香2枚を残さなくてはいけません。13馬~22馬として以降は稼いだ歩をうまく使って9筋まで追い込んで詰みとなります。
 構図がシンプルな分、手順の成立は難しそうですが、精巧な仕掛けでクリアしており、作者の技量が窺えます。この作品発表の前月にも深い理論に基づく4銀連合を発表しており、軽趣向という感じではないですがこちらもなかなか見事なので動く将棋盤で紹介しておきます。

●広瀬稔氏作 詰将棋パラダイス 2015・3

詰将棋学校好作選48

 この土日は仙台はストリートジャズフェスティバルが開催されてました。毎年やってますが今回もとても楽しめました。大変多くの方が運営されているのですが、本当にありがたいことです。


 さて、本日は詰将棋学校好作選。中編の名工の技をご覧いただきます。
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▲85金△96玉▲88桂△同と
▲95金△86玉▲87歩△同と
▲53角△同銀▲96金△同玉
▲94飛△95飛▲63角△86玉
▲85角成△同飛▲96飛△同玉
▲85銀△86玉▲76飛△94玉
▲96飛まで25手。
 配置も持駒も強力なのですが、痒いところに手が届かないような難しさがあります。まず75金を85~95金と滑らせますが、普通にやると95金に同玉と取り、75飛に85桂合が玉方の妙手で詰みません。これを回避するため、95金の前に88桂と捨てておくのが周到な一手で、88と型にしておけば95金、同玉、75飛、85桂合は同飛で簡単、という仕掛けです。
 95金、86玉に87歩でと金を元に戻しておいて、53角と守備銀にぶつけるのが強烈な一手。同銀とさせて63地点の効きを外すのがポイントで、96金~94飛と鮮やかな連続捨てで63角が見えてきました。……が、ここで94飛を取らず95飛が玉方の抵抗。同飛は同玉、96飛、84玉でぎりぎり逃れます。構わずに63角~85角成と捨ててしまうのが正解で、同飛に96飛と捨てて見事に着地しました。
 爽やかな初形→こまやかな序奏→主題の大技→華麗な収束と言うことない完成度。さすが大橋氏、という作品です。

詰とうほく開催日変更のお知らせ+軽趣向好作選149

 次回詰とうほくですが、抽選が予備のつもりで申し込んだ11月1日(土)のみ当選となってしまいました。会場は元の駅東口に戻り、生涯学習センターの会議室となります。3連休初日ということで都合つけにくいかと思いますが、よろしくお願いします。どうしても都合悪い場合は他の会場に変更も考えますので、ご連絡ください。


 本日は軽趣向好作選。4桂持駒軽趣向の到達点ともいえる傑作です。
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▲13桂△31玉▲23桂△32玉
▲44桂△22玉▲14桂△12玉
▲11桂成△同玉▲21桂成△同玉
▲32桂成△同玉▲22桂成△同玉
▲44馬△31玉▲22馬△同玉
▲23銀成△11玉▲22成銀まで23手。
 物理的に桂で王手するしかない初形ですが、33桂では11玉で捕まらず、11玉に44馬を準備する13桂が正解。これに対する逃げ方も悩ましいのですが、正解は31玉。32玉でも良さそうですが、23銀成~36馬とする手があり、早く詰みます。31玉には銀の頭を軽くしておくべく43桂としたいところですが、正解は逆の23桂。32玉には44桂と打つしかなく、更に22玉には14桂と最後の桂を使うしかなく、12玉で息切れ……と思いきや、ここから11桂成(23桂とした効果)~21桂成~32桂成~22桂成とたった今連続で打った4桂を全部捨ててしまう、摩訶不思議な手順が現れます。
 駒取りもなく、本当に4桂連続で打って4桂連続で捨てただけですが、21玉が22玉に移動させられています。これによって44馬~22馬と捨てれば収束するわけです。
 桂を打つ場所で考えさせられ、また変化も深め(出題時は2手目32玉の誤解が続出しました)になっていることが、4桂連打⇒4桂連続捨てをより効果的に見せており、まさに解けたときに至上の悦楽を味わえる作品といえます。この年の看寿賞を受賞した作者の代表作のひとつです。

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