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軽趣向好作選142

 仙台はここのところ気温の低い日が続いてます。私寒がりなんですよねえ。今日から6月なのでこれからは暖かくなるかな。

 さて、今日は軽趣向好作選。有吉氏の2作品です。
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▲19飛△79銀▲同飛△98玉
▲88金△同飛成▲89銀△同龍
▲同馬△87玉▲81飛△96玉
▲78馬△95玉▲77馬△94玉
▲76馬△93玉▲85桂△92玉
▲93歩△81玉▲54馬△同金
▲72香成△91玉▲82成香△同玉
▲73飛成△91玉▲92歩成△同玉
▲93桂成△91玉▲82成桂まで35手。
 18飛の効きがなければ77馬で詰むので、19飛は打ちたくなる一手。ただ、これに対して79銀合が粘りのある一手。ここまで近づけることで、97金寄、同角成、76馬の筋には88玉で逃れることが出来ます。
 ここからが少し驚きで、88金~89銀として飛を手に入れ、81飛の遠打が飛び出し、更に馬追いで下段に追い込む手順が展開されます。桂打から93歩で遠打の飛を取らせ、更に54馬捨てから収束します。おそらく遠打から作り始めたと思いますが、捨て合で近づけた飛を最後にしっかり働かせるあたりは流石の演出です。
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▲47金△同玉▲48飛△36玉
▲58馬△26玉▲27歩△同玉
▲39桂△同と▲18金△16玉
▲17歩△26玉▲28飛△37玉
▲27飛△46玉▲47飛△36玉
▲44飛△26玉▲38桂△同と
▲24飛△37玉▲27飛△46玉
▲47飛△36玉▲43飛成△26玉
▲23龍△37玉▲27龍△46玉
▲47龍まで37手。
 こちらは3手目に据えた飛が回転する趣向。途中開き王手で展開するのが面白い。意味づけは非常にシンプルで、桂を取り、2回目に飛を成ることで収束しますが、46歩が消えて55角の筋が通るので、2回目に入る前に38桂捨てが必要になる(省略すると27飛、38玉で逃れ)のがちょっとしたポイント。この55角は22にも効いているため、2回目の飛の成る位置も限定されており、気が利いてますね。
 ほぼ全ての舞台装置を作るところから始まるので、趣向にたどり着いたときには嬉しくなります。

 

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