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2025年5月

詰将棋学校好作選42

 米騒動がなかなか収まらないうちに、年金についても変な動きに。どうも思うんですけど、政治家の方はどうして、現実を見せようとしないんですかね。私の中では、もう日本はどうやって痛みを分かち合いつつ、将来に向けて何を捨てなければならないかを議論しなければならない、という感じなんですが、皆うまい話しかしないんですよね。現実を認識させつつ、将来のビジョンを見せて欲しいものです。

 本日は詰将棋学校好作選。一桁モノです。
20250525nuita
▲77桂△74玉▲85桂△83玉
▲73桂生△72玉▲61桂成まで7手。
 ノンストップで桂が四段跳ねする超短編です。前例はどのくらいあるのでしょうか。香二枚並べつつ、54銀の余地を残す仕組みが秀逸で、ごくシンプルな仕組みで実現しました。ちゃんと桂を跳ねる選択だったり、桂成とする余地も残しているのが深みを与えています。変化・紛れを含めて味わっていただければと思います。

軽趣向好作選141

 昨日は詰とうほくでした。若干離れた中央市民センター開催になったうえ、生憎の天気となってしまい、ちょっと参加者減かな、と心配したのですが、久しぶりの戸村さんを含めて今回も11名参加でにぎわいました。利波さんの握り詰や戸村さん、小笠原さんの新作を解いたり、類作チェックしたり、馬屋原さんからいただいたUraさん作の改作案の話題であっというまの4時間でした。次回は8月23日か30日で調整しています。結構空きが少なくて、ちょっと心配。当選すると良いですが。

 さて、今日は軽趣向好作選。看寿賞特別賞を受賞した傑作です。
20250518hirose
▲55銀△同桂▲65銀△同香
▲64金△同香▲63銀△同歩
▲53金△同歩▲43銀△同桂
▲44金△同桂▲45金△同角
▲46桂まで17手。
 大量の持駒でびっくりするかと思いますが、なんとこれが17手詰。つまり、先手は全て持駒を打つ手の詰将棋です。さて、ではどのような手順なのでしょうか。
 目を引くのは持駒の桂ですが、玉の周囲は守備駒が効いており、足場に出来そうなのは46地点くらい。でも初手46桂では45玉で全然詰みません。では45銀、同角と塞いで46桂なら…44玉で駄目。なら44地点を44金で塞いでからやれば。でも53玉とされると42が抜けちゃいますね。では53地点をなんとか塞げれば。53金、同玉を詰ますためには。そこで気づきます。55地点で桂を飛ばしてから6筋の駒を全部吊り上げる手順が必要なのだと。そして、その順番は55銀からが正解です。初手65銀では53玉で詰まないので、最初に桂を跳ねさせて香筋を通すことになります。
 これで正解にたどり着きます。55銀からスタートして、65→64→63→53→43→44→45と玉の周辺に時計回りに捨てて、46桂まで!!よもや、と思われる手順をごくシンプルな構図で実現しました。軽趣向好作選75でも紹介した独特の発想の光る作者による、夢のような手順。この年の看寿賞特別賞を受賞した傑作です。

 

詰将棋学校好作選41

 次の土曜日、5月17日は詰とうほくです。場所が変わりまして、青葉区中央市民センターですので、ご注意ください。
 さて、今日は学校好作選です。短編曲詰の傑作です。
20250511mizoguchi
▲46桂△同桂▲94飛△74桂
▲63銀生△同香▲65銀△55玉
▲66金△同桂▲54飛△同銀
▲64馬△同香▲54馬△同龍
▲56銀打まで17手。
 94の成銀を取ると55玉で上に逃げられます。そこで初手46桂。55玉は82馬、64歩、65馬、同玉、83馬が好手順で詰み。同桂に94飛と取れば、55玉には66銀、56玉、92馬で詰みます。この92馬を防ぐ74桂中合が最強の抵抗。63銀生、同香、65銀、55玉、66金に同桂を用意しています。作意はここから更に大駒3枚捨てで畳みかけ、56銀打までで鶴の巣籠もりの詰上がりが実現します。
 駒取りこそありますが、密度の高い短編曲詰で申し分ない作品と思います。


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