詰将棋学校好作選32
昨日の記事はちょっと力入ってしまって、そこかしこで表現がヘンになってました。修正かけてますが、いかがでしょうか。
来週は新潟に戻る予定もあり更新できないかもしれないので、2日連続ですがアップします。
▲32銀成△同飛▲31金△同飛
▲13桂△同香▲31銀成△同玉
▲43桂△同金▲41飛△22玉
▲55馬△44桂▲同馬△同金
▲42飛成△32金▲同龍△同玉
▲24桂△41玉▲61飛成△42玉
▲31龍△同玉▲32金まで27手。
12に逃がしても飛が取れる形ですが、初手32金では12玉、34馬、23歩合として、以下22金、同玉、33銀でかなり追えますが届きません。32銀成といきなり手がかりを捨てるような手から入り、31金から精算するのが意表の手順。その前に13桂とひとつ入れるのが巧みな一手で、12飛を打てるようにしておくのがポイントとなります。
とはいえ、8手目31同玉の局面では足掛かりになる駒がなさそうなのですが、ここで43桂が好手で、同玉に41飛と拠点を築き、22玉に55馬と寄ってギリギリのところで合駒を稼ぐのが巧い手段でした。41飛と63飛が43を押さえているので、33合は同馬!と食いちぎる手が成立します。44合が正解なのですが、同馬、同金、42飛成で2枚龍の筋が実現。これを防ぐ44桂合~32金合の組合せが最善(44他合は32金のときに33飛成として早詰)になりますが、今度は同龍と切って落とし、24桂とすれば収束に入ります。頼った2枚の飛を両方とも消して見事頭金までとなりました。
これといった主眼手がないのは作者的には珍しいかもしれませんが、薄い攻めを巧みにつなげる手順が印象に残る佳作です。
ちなみにこの半期、作者は短大でもなかなかインパクトのある作品を発表されています(下図)。どうしても変長が消せなかったとのことで、最高得点でしたが作者自身が「賞には選ばないよう」と告げていたのだとか。作者の姿勢が窺われますね。
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