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2022年11月

軽趣向好作選85

 W杯、今年は全試合中継ということで、夜の時間つぶれちゃいますねえ。今日の日本は残念でした。


 今日は軽趣向好作選。軽めと重め?の2作品。
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▲21銀△22玉▲32銀成△同金引
▲12金△同玉▲21銀△22玉
▲32銀成△同飛▲12金△同玉
▲21銀△22玉▲32銀成△同金
▲12金△同玉▲21銀△22玉
▲32銀成△同玉▲31金△22玉
▲42龍まで25手。

 21銀から金を取るしかない形で、金を取れば簡単そうですが、同金引で馬の効きが11まで通るため21金は詰まず、結局12金から剥がす手順を繰り返すことになります。次の32銀成に同飛は少し意外ですが、よくよく考えると飛を後に残すと、最後の32銀成、同玉のときに42飛で1手詰でした。収束は呆気ないですが、馬の効きと後で渡す駒を弱くするというごく単純な理屈で手順を完全限定に出来ているのは巧いですね。

20221127kaneko
▲38銀△同角生▲47金打△同角生
▲36金打△同角生▲17飛△27歩
▲同飛△同角生▲47金打△26玉
▲15銀△25玉▲36金上△同角生
▲35金△同角▲26歩△同角
▲14銀△24玉▲25歩△同角
▲13銀生まで25手。

 作者名と持駒で尻込みしそうですが、38銀と取ってみるとごく自然に手が繋がることがわかります。同角成でも47金打以下1回転する手順になるのですが、作者が用意したのはなんと角生での1回転。15銀、25玉の局面でその意味が判明します。以下の捌きも見事で、特に打った金を36に捨てて後の打歩詰を予防するあたり、感心あるのみです。
 2手目48玉は49金、同と寄、27銀以下で力押しの手順で詰み。この変化が作意に比べてだいぶ重いので、冬眠蛙だったら(好みの問題ですが)46をと金にした上で詰方29金、玉方38銀配置にしたかもしれません。いずれ、成でも生でも一回転成立できる構図はなかなか得難いもので、打歩モノで一世を風靡した作者らしい作品です。


11月の詰とうほく

 昨日、11月の詰とうほくを開催しました。初参加のぼうぎんさんや久しぶりのhiroさん、利波さんで総勢9名での開催。ぼうぎんさんは将棋世界やスマホ詰パラで活動中とのことで、作品たくさんお持ちでした。センスの良い短編が多くて、楽しく解きました。加えて利波さんの短コン作や冬眠蛙の年賀詰、それに11月話題作の鑑賞や短編を含め、結構な勢いの解図大会となり賑やかに過ごしました。やはり人が多いのは良いですね。今回は2次会も開催。楽しかったです。
 次回は2月11日か18日で抽選申込しました。最近アフターコロナなのか、申込数がだいぶ以前より増えてきました。ちゃんと当たると良いのですが。

 そうだ、パズル解かなくては。ちなみに8月号のパズルの若島氏作、石川さんと自分は同じ誤解していたことが分かり笑いました。今月も忙しい一方で問題も難しくて全解は厳しそうですが、なんとか2題解答まではたどり着きたいと思ってます。

軽趣向好作選84

 次の土曜は詰とうほくです。駅東口の障害学習センターの会議室といういつもより小さめの場所になります。あ、まだ会費払ってない。ちょっと事前に行く暇ないので、当日行くしかないか。

 本日は軽趣向好作選。
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▲42香成△同香▲62銀成△同玉
▲35角△同と▲69飛△68と
▲同飛△67と▲同飛△66と
▲同飛△65と▲同飛△同桂
▲63歩△52玉▲44桂△同香
▲53歩△42玉▲33桂右成△31玉
▲32歩△42玉▲52歩成△同歩
▲53桂生△同歩▲42歩△51玉
▲52歩△同玉▲43金△51玉
▲41歩成△同玉▲42金まで39手。

 香・銀・角と捨てて69飛とと金を取ったとき、美しいと金の4連合が登場します。歩合ですと、63歩から5筋に飛が戻って詰みという至って明快な論理です。これを全部取りきって、手にした5枚の歩を潤滑油に、盤上に置いた駒をうまく捌きながら詰ます手順は流石と思わせる内容です。少し考えさせる序奏~明快な主題~最短手順での収束と小品ながら上田氏の美学がうかがわれる作品です。


小川さんと語る会

 風みどりさんに協力いただいて、土曜日に1年ぶりに小川さんに会うことが出来ました。今回は風さんにお声かけいただき、桂花さん、ウマノコさん、Toshikiさん、ランスさんとも懇親。11月号の藤井さんの作品を解いて感想を述べあったり、小川さんの大型曲詰3作品を皆で鑑賞したり、社団戦の話題で盛り上がったり、更にはUmaさんの新作を解いたり、大変賑やかに、楽しく過ごしました。本当に皆さん、ありがとうございました。
 Dsc_0570

私のスマホ、カメラ機能がほんとひどくて、すみません。(;^_^A
風さん、本当にありがとうございました。しばらくおでんの生活が続くのでは(笑)。気が利かずすみませんです。

 ところで、当日は時間も遅かったこともあり、深い話題にならなかったのですが、Toshikiさんから昨年の看寿賞作品の渡辺氏作と昔伊藤正さんが発表された作品との関連性、更にはその伊藤正氏作と小川さんの「迷路」との関連性について言及がありました。戻って見てみると、なるほど面白い。3作品鑑賞できるよう掲示させてもらいます。

〇渡辺直史氏作(詰将棋パラダイス2021・7)

〇伊藤正氏作(詰将棋パラダイス2003・1)

〇小川悦勇氏作(詰将棋パラダイス1963・5)

比べてみると、渡辺氏の発想の柔軟さにも感心すると同時に、小川さんの掘り下げ方も改めてスゴイな、と思います。皆さんいかがでしょう。

 最近さっぱり創作できてないのですが、改めて刺激になりますね。まず石黒さんに約束したので、短大向け作品をもう一度仕上げたいと思っています。年内には投稿できると良いのですが。風さんの作業の方も改めて頑張ります。

 

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