軽趣向好作選71
花粉の季節のせいか、それとも仕事疲れか、体調がいまひとつ。熱はないのでコロナではないですが。
気を取り直して軽趣向好作選を。
▲38金△26玉▲36金△同銀生▲27金△同銀生
▲16金△同銀生▲17銀△同銀成▲27銀△同成銀
▲56飛まで13手。
作意は解説不要と言っていいのではないでしょうか。一枚の駒を連続で動かすのはここ数年流行しましたが、その走りと言っていいかもしれません。16金の焦点打から17銀で銀を成らせて27銀~56飛は胸のすく手順です。変化と紛れを両立させる5筋の配置に苦心の跡が窺えます。
▲23銀生△42玉▲43歩△同玉▲34銀生△32玉
▲33桂成△同角▲44桂△同角▲23飛成△同銀
▲同銀生△42玉▲43歩△33玉▲34銀生△32玉
▲33歩△同角▲23銀生△43玉▲34銀成△32玉
▲43銀△22玉▲23成銀△11玉▲12成銀まで29手。
銀を使った知恵の輪ですが、一手一手に変化がつきまとって手ごわい作品になっています。2手目42玉と歩を取るのは作意への短絡を防ぐためで、42歩を残しておくと33桂成、同角のときに23飛成が成立します。作意の44桂のときに23飛成は41玉で逃れます。
そこで詰方は44桂と一工夫して23飛成から銀を取りますが、今度は玉を42に逃がして43歩を打たせて33玉とするのが粘りのある手順。34銀生、32玉のときに43歩が邪魔になっています。この歩を消去する33歩~23銀生が決め手で43銀を実現して詰みに至ります。最後の34銀は成らないと44に抜けだされるので要注意。収束もう少し締められれば、というのは強欲でしょうか。角氏らしい厚みのある中編です。
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