パラ7月号と自作改作
……が届きました。賞選考の記事を読んで喜びをかみしめています。実はどのあたりが評価されたのか分からず、受賞の言葉がちょっと書きにくかったのですが、正直な気持ちを書きました。読んだミステリが何かは詮索しないよう(笑)。
さて、パラパラと結果稿を読んで、どこかで見覚えのある手順だなあ、と思ったのがヤング・デ・詰将棋④の鈴川氏の作品。はてどこで見たんだっけと少考のあと、気づきました。ブログ出題の自作でした(笑)。
43手詰。当時の記事を探し当ててみたら、「別の作品を作っていて出てきた収束を逆算したもの。ただし、この収束自体は森田氏作で前例あり」と書いてありました。森田氏作は「春霞」に所収の実戦形だったと記憶しています。(ただ、この後何かの記事で、更にこれよりも前の作品で同じ収束のものがあったのを見たような。違っていたかも。)
それはさておき、この収束ですと、飛を縦に使う紛れをクリアするのが必須で、鈴川氏作は52銀で済ませているところを自作では45飛としています。これは大駒を置くのを厭わない悪い癖が出たものと思うのですが、54銀がなんのために置かれたのか今見ると全く分からない。ちょっと調べてみました。
結論は、というと、「10手目の変化を詰ますための配置だが、銀である必然性はなし」。一体何を考えていたのでしょう。普通歩ですよね。
この図を更に見て、「もしかして46角も馬に出来るのか」と更に欲をかいてみましたが、流石に駄目でした。
いずれ本作、ちょっと途中の手順に緊張感がなくて、第5作品集選定の際に外れました。鈴川氏の手数は短いものの、初形を美しく保ちつつ、味のある紛れの入った作品を見て、「やはりセンスのある人は違うなあ」と感心しました。
宮城県もやっとWEBでワクチン接種の申込ができるようになり、早速予約しました。30分くらいで全て枠が埋まったようで、早めの日が取れてよかったです。副作用があまり出ないといいなあ。ではでは。
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看寿賞おめでとうございます。すでに2回くらい獲られているものと思い込んでいました。たくさん好作発表されているのに!
ところでヤン詰④ですが、私も自分の別作の余詰手順から派生してできたものです。もとは右上隅の図でしたが、左へ追い出して大道棋風の金合と味良い飛捨てが出ることが分かったので、銀だけ置いて作意として成立させました。香打から入るならそれを限定打にする45飛配置が自然だと思います。
どうせこんな都合のいい収束なら先行作がいろいろあるだろうと思ったのでヤン詰に出したのですが、それで正解でした。冬眠蛙さんの43手も、4枚の香でチクチクやっていく流れでうまくまとまっていますね。
投稿: 鈴川優希 | 2021/07/08 00:23
ありがとうございます。
作図動機同じでしたか!なかなかの偶然ですね。桂香打ち換えは本当に味のある逆算で感心しました。
投稿: 冬眠蛙 | 2021/07/08 19:27