軽趣向好作選23
NHKスペシャルの「ダビンチ・ミステリー」を見ました。どれが本当のダビンチ作品なのか、関係者の執念と熱気が感じられる面白い番組でした。詰将棋でも、AIで「どれが本当の看寿の作品なのか」とか分析できたりしたらスゴイなあ。
さて、軽趣向好作選。本日は九州勢のお二方の作品。
▲14歩△同玉▲12龍△13金▲同龍△同玉
▲11飛△12角▲14金△同玉▲12飛成△13飛
▲同龍△同玉▲11飛△12香▲14歩△同玉
▲12飛成△13飛▲同龍△同玉▲11飛△12桂
▲14香△同玉▲12飛成△13飛▲26桂△同香
▲25角△24玉▲13龍△同玉▲14飛△22玉
▲33銀成△同玉▲43歩成△22玉▲32と△同玉
▲12飛成△22歩▲42銀成△同玉▲22龍△32銀
▲43歩△41玉▲53桂△同香▲42歩成△同玉
▲52角成迄55手。
飛を使った持駒変換はある筋ですが、合駒が微妙に変わる仕掛けが秀逸。最初の金合は当然で、21に利かす角合。その角を入手することで25角~23銀生の筋が生じるため、その後は13は飛合にする必要があります。次の12香合は時間稼ぎ的な意味合いで、もう1サイクル回すと桂合が最善となり、26桂から収束に向かいます。雰囲気を壊さないまま、うまく歩合・銀合をひねり出して見事7種合を達成。合駒職人として名を馳せた堀切氏のセンスが光る傑作です。
▲27角△25玉▲16角△14玉▲25角△23玉
▲14角△12玉▲23角成△21玉▲22馬△同と
▲同香成△同玉▲23歩△21玉▲11香成△同玉
▲33角△12玉▲22角成迄21手。
シンプルな角追い。2手目両王手を避けて26玉は63角成~36馬で詰み。4手目以降も常に角成の筋があり、玉は一路開ける必要があります。詰方も角成をやりたいのですが、29とで根となる香を外されると詰まないので、常に両王手で追う必要があるわけで、結果としてまるでお互い協力しあっているような手順になっているのがユーモラスです。21まで徹底できるあたりはやはり作者の手腕のなすところでしょう。
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