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2019年1月

軽趣向好作選5

 第4回で紹介しました志駒屋十政氏作について、「馬鋸や龍鋸等の長手数作品は軽趣向と分類されるのか」というコメントを解答欄魔さんから頂きました。個人的には手数が二桁で盤面全体の駒が散らばっている感じでなければ軽趣向と言っても良いのかなあ、と考えています。ただ、確かに90手位になるとちょっと長すぎますかね。

 

 というわけで、今回はより軽趣向らしい作品を紹介。

 

 

20190127hirai

 

▲37銀△同飛生▲47角△同飛生▲48桂△同飛生

 

▲27龍△35玉▲47桂△同飛生▲24龍△36玉

 

▲37歩△同飛成▲48桂△同龍▲27龍△35玉

 

▲47桂△同龍▲36歩△同龍▲24龍迄23手。

 

 

 

 

 

 

 近年守備駒を翻弄する作品がはやりましたが、本作は打歩詰を打開するために敵駒の飛を利用します。桂を持っていることで、生で抵抗していた玉方は途中で成ることを余儀なくされ、また同じ手順を繰り返せば36歩が打てる、という仕組みで、手順が完全限定なのは気持ち良いところ。ほとんど悩むところが無いのですが、十分に楽しい作品と思います。

 

 

 

 先週風邪をひいてしまい、この土日はほぼ家で過ごしました。来週の詰とうほくまでに治れば良いのですが。あ、ちなみにインフルではありませんので、ご安心ください。以前も案内しましたが、今回は場所が中央市民センター(リンク)になっていますので、お間違いありませんよう。

詰とうほくに関するお伺い+軽趣向好作選4

 今月号のパラにも載せましたが、次回詰とうほくは2月2日(土)に中央市民センター2階和室にて開催いたします。で、それは良いとしまして、その次の開催をどうしようか、迷っております。例年ですと次は4月ですが、それだと今月中に抽選申込が必要。ただ、開催時期変えるのもアリかなあ、と。4月・7月だと解答競争や全国大会と被ってしまうんですよね。いっそ、2・5・8・11月の開催ではどうだろうかと思っております。いつも参加いただいている方で、反対意見等ありましたらご連絡いただければと思います。

 

 さて、今回は軽趣向好作選を。

 

20190120shikoma

 

▲39香△同と▲55馬△38玉▲56馬△37玉

 

▲55馬△38玉

 

~馬ノコで92桂を取って戻る~

 

▲55馬△38玉▲56馬△37玉▲29桂△同桂成

 

▲55馬△38玉▲65馬△37玉

 

~再び馬ノコで馬を遠ざける~

 

▲82馬△38玉▲92馬△37玉▲36金△同玉

 

▲47角△45玉▲46歩△同玉▲83角成△49と

 

▲47馬△45玉▲56馬△35玉▲34馬△同飛

 

▲36歩△44玉▲45歩△同玉▲46歩△55玉

 

▲56金△64玉▲65金△73玉▲74金△82玉

 

▲12龍△93玉▲92龍△同玉▲73金△81玉

 

▲82歩△91玉▲83桂△92玉▲71桂成△93玉

 

▲83馬まで95手。

 39香を入れてから馬ノコが始まります。92桂を取って戻ってくるだけなら普通ですが、本作の場合、29桂を入れた後、もう一度92まで遠ざかるのが作者の工夫。後の手順を見ればわかるように、取った角で開き王手を行なう時に成るための仕掛けです。作例はいくつかありますが、この作品が最初だったと記憶しています。

 

 おそらくはこの何もない所に遠ざける馬ノコが作図の出発点だったはずで、そこから良く最初の往復を入れられたなあ、と感心しています。いったん馬を近づけるのは、29桂に同との変化(48金、同飛、38歩、同飛、36金、同玉、46馬迄)に備えるため。

 

 作者はこの頃、馬ノコを多く手掛けていましたが、その中でも独特の面白さがある作品でした。

短コン感想

今年も解説やりませんので、パラ12月号の短コンの感想を載せておきます。例によって厳しめの評価です。ご了承のほどを。解いてからだいぶ経つので、答忘れてしまったものも。。。
1・初手に1票投じます。A
2・手成りですねえ。C
3・大駒4枚でよくこの初手を入れられたもの。A
4・ちょっと想定外の回転。B
5・初手32銀でないのは良いです。C
6・68と見せかけて48。B
7・ちゃんと63角も考えました。B
8・ガツンと音のしそうな攻め方。B
9・類型的ですかね。C
10・あまり不利感ないですかね。C
11・派手ではありますが。C
12・前のと姉妹作?C
13・以前にお見掛けした名前のような。勘違いかも。
   初入選おめでとうございます。C
14・秋元作を思い出しますね。論理は全く違っていて、楽しめました。A
15・少ない駒数で出来てるのは実力の証。B
16・一人時間差の趣。B
17・綺麗ではあります。C
18・感心しました。こういう捨て合も出来るんですね。A
19・さすが短編の名手、完成されてますね。B
20・見えてから確認しちゃうタイプ。初手限定は良いですね。B
21・捨てる順番に注意。B
22・手刀を切るように一手一手。B
23・この作者の作品はいつも良く練られていて感心します。B
24・意外と狭いので易しかった。C
25・初手が…ねえ。C
26・たった5枚で良く成立できるものですね。B
27・23金が打ちにくい分易しい。C
28・詰上がりが透けてます。C
29・いやあ、うますぎます。A
30・もう一手欲しかった。C
31・85角で作れたらよかったのですが。C
32・なるほど、これで44桂限定なんだ。B
33・2択。ハズレだった…。C
34・ナラズとかの芸風ではないですもんね。C
35・お~、そう来ましたか。B
36・ある筋、ですかね。C
37・色々ありそうで、ない。C
38・冬眠蛙的には変長で、そのキズを賄えるほどには…。C
39・これは楽しい。アイディアを実現する手腕にA。
40・雰囲気はありますが。C
41・ほっと一息。C
42・この逆算だと形がほぼ出来上がってて…。C
43・誤解がたくさん出そう。B
44・一瞬の不利感。C
45・角成に誘われます。B
46・初手は別の手にしたいところ。C
47・手の含みが多くて作者らしさを感じます。B
48・いかにも出番待ち、という風情。C
49・初手の選択を加えるアレンジ。B
50・あぶり出しの収束のような雰囲気。C
3連複なら18・29・39ですが、例によって大きく外しそうな気はします。捨て合作品がだいぶ減りましたね。流行の移り変わりを感じます。ではでは。

日本酒の記録(2018年12月)

 今日で正月休みがおしまい、という方も多いのでしょうか。前にも書きましたが仕事が入ったせいで冬眠蛙は4日は休めず。まあ仕事始めの日に出ないのは逆にこそばゆい感じもするので、ちょうどよかったのかも。
 さて、いったん昨年に戻って、日本酒の記録を。
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まずは山形の「雅山流」の「極月」。袋取りという手法で集められたお酒なのだそうで、華やかな香りと澄んだ味わい。これは美味しかったです。また飲みたい。
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つづいて三重の木屋正酒造の「高砂」。創業200周年の記念とのことでまずはめでたい。ちなみに箱からして凄そうですが、そのとおり、実は昨年買った中で一番高いお酒でした。以前紹介した「而今」と同じ酒造なのですが、而今とは違って、力強い味わいを感じました。日を置いて飲むとさっぱりとした感じが出てきてちょうど良かったかな。
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昨年最後に家で開けたお酒は地元宮城の「蔵王」の純米大吟醸中取り(これも製法のひとつです)。販売店限定商品だそうで、最近人気の銘柄でもあり迷わず購入しました。芳醇かつ嫌味のない甘口で楽しんでおります。

 なお、写真は撮ってませんが、年末年始に帰った新潟で飲んだ市島酒造の純米酒「夢」が、雑味のない辛口でとても美味しかったです。お求めやすい銘柄ですので目にされた方はぜひ。ちなみに酒造名ですが、冬眠蛙とは何の関係もありません(笑)。
 今月はあまり飲めないかもしれないなあ。。あ、でも飲み会は少ないので逆に家で飲みたくなる機会は増えるのかも。ではでは。

謹賀新年

今年もよろしくお願いします。
20190101
平成31年ということで初形「31」の31手詰。ちょっと収束にキズがあります。本当は違う収束にするつもりだったのですが、うまくいきませんでした。。。ご笑覧ください。

 急な仕事が入って、1月はかなり忙しくなる予定。詰とうほくを2月2日にしておいて正解でした。ご参加お待ちしております。

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