記念詰将棋解答①
今回の無理矢理記念出題に、ご祝辞・ご解答をいただいた皆様、大変ありがとうございました。ではまず小川さん作から。
▲61馬 △82玉 ▲72馬 △同角 ▲71銀 △73玉
▲82銀打△同と ▲62銀生△84玉 ▲85歩 △75玉
▲86金 △65玉 ▲76金 △同金 ▲66金 △同金
▲64飛 △56玉 ▲66飛 △45玉 ▲47龍 △35玉
▲25金 △同玉 ▲26飛 △同玉 ▲36龍迄29手。(詰上り「フミ」の字)
まずは小川さんに作っていただいた「フミ」の字。もちろん名前を出した上でリクエストしたのですが、一文字ずつ2個という予想を見事に裏切られてビックリ。この2文字なら1作で出来る、とは思いませんでした。まずはその発想に脱帽です。
序奏の駒取り2連発も驚きですが、その後の82銀打~62銀がまた指しにくい手順。83香成や64銀といった手もかなり続くので、よく余詰まないものと思います。86金~76金で飛を奪えば、後は易しかったのではないでしょうか。それでも25金~26飛は気持ち良い手順と思います。
作者の言葉『9月27日、蛙さんからメールあり「今度結婚するので、祝賀詰を頼む」とありました。「祝賀詰ならば、変化、マギレを少なくして、優しさが第一だなあ?」と、つぶやいていた。それなのに、本図はそれと正反対になり、「申し訳なし」。
作品名「フミ4」とあり、これは4作目です。しかも、「序盤の駒取、6手目93玉の変化が長く、小川らしくない」の注意書きがしてあります。投稿図は「フミ1,2,3」の中から選ぶべきだった。「後の後悔先に立たず」です。』
最初は少し易しめでしたが、あまり骨がないのも、という思いがあったのか、何度も改作いただきました。少し変化が厚めですが、不動駒が減った分、形になったときの安心感が出ますね。
○解答者コメント
たくぼんさん‐「Aさんも人が悪い。序が結構紛れが多くて苦労しました。64銀が詰まないとはね。
でもきっとフミさんは素直なよい奥様だと思います」
☆いや、この作品くらいですかねえ(笑)
中村雅哉さん‐「「ミ」の字部分と収束は見えているのに、導入部でつまずき
苦戦。3手目72馬が見えず83香成~84歩と思い込み「クミ」かな、と予想していましたがコメント欄を見て「?!」。ようやく72馬~71銀に気づきましたが、93玉と逃げるものと思い込みまた混乱。73玉逃げで「フミ」になるとわかってようやく作意が見えました。93玉の変化の割り切り方は読めてません(笑)。
そこを抜ければ気持ちよく手順が進みます。盤面を広く使った見事な仕上がりで、素晴らしい結婚祝いだと思いました」
☆93玉は94歩、同と、82銀生以下。かなり長い変化ですので、どうぞ読み飛ばしください(笑)。盤面広いとあぶり出しらしさが出ますよね。
鈴川優希さん‐「ちょっと駒取りの多さが気になるところもありますが、収束はかっちり決めましたね。奥様のお名前、「フミ」さんが鮮やかに浮かびました」
☆終わり良ければすべてよし、です。
有吉弘敏さん‐「難解。詰め上がりはかなり早く想像がついたのですが、序が難しい。実は詰め上がりから創作するつもりで逆算して解きました」
☆収束が初形から少し透けてますので、そういう解き方もアリですね。
今川健一さん「6手目、93王 or 73王、どちらに行こうかと迷います。蛙さんも令夫人への結婚申し込み迄には、ずいぶんと迷った筈?ここで73王と決まれば、あとはスイスイ。返事は「OK」。詰上げて、この作品の表題を考える。題して、「大江山」。その意は?」
☆百人一首にあったような…。調べてみます(汗)
山下誠さん‐「6四飛からの収束は軽快。「フミ」さんとは可愛らしいお名前ですね」
☆平仮名なんですが、当時としてはかなり珍しい?あまり人のこと言えませんが。
蛇塚の坂本さん「右下に桂香が有るので玉を右下に持っていくと推理し玉を押して行きました。駒がほとんど消えて行ったのが気持ち良かったです」
☆これで左上だけで詰ましたら犯罪クラスのタチの悪さかも。
占魚亭さん「ヒントで何の字を作ればいいのか分かり助かりました。フの字が難しかったです」
☆やはり難しかったですか。最初にヒント出しちゃえばよかったですね。
奥鳥羽生さん「詰上り文字形を想定するが、なかなか82が埋まらない・・・。守備力削減のために、早く83とを取ってしまいたかったが、(取って簡単に詰むように見えるが、同角・同玉ともに不詰。)最終的に取らずに、82に残すのは予想外でおもしろい手順。最後もきっちり纏まっている」
☆82銀打~62銀の逆モーションは良い味ですね。
三輪勝昭さん「序盤がすこぶる不満だが、61歩は持駒の予定だったのかな?
以下は駒を二次活用する手が多いのが感じ良い」
☆61角成からスタートできれば確かに味良いですね。初手はほぼ必然なので、手は付けやすくなったと思います。
次回は冬眠蛙作を掲載します。
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