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波崎黒生「一番星」出版記念作品展 結果発表②

つづいて②を。

▲31馬△22歩▲同馬△同玉▲26龍△同と
▲32歩成△同玉▲34龍△22玉▲24龍△11

▲13龍△12金▲23桂△21玉▲22歩△同金
▲11桂成△31玉▲42銀成△同玉▲43龍△31玉
▲41銀成迄25手。

2手目22桂合の変化が難関。25桂と一本捨てるのがうまい手で、同とに22馬、同玉、32歩成、13玉、73龍で詰みます。…が、この変化はあくまでも前菜。22歩合がメインディッシュです。

これに対しては25桂と捨てずに同馬、同玉と進むのですが、ここで自然な24龍は11玉、13龍、12歩、23桂、21玉で打歩詰。これを回避すべく、32歩成~34龍~24龍と回り道するのが不思議な手段で、33歩が消えているので先ほどの逃れ順に進むと22歩が打てる仕掛け。
ただし、すぐに32歩成では11玉で詰みません。この変化を詰ますため、桂合の変化では縦に使った75龍を、作意で26龍と捨てる伏線手が成立しています。さすがの構想ですが、少し変化が難しすぎて損をした感はあります。発表をためらわれたのはそれが理由かも。

**解答者コメント**

羅刹さん「不詰感がぱない。33歩が悪役すぎる。2手目桂合の変化も見もの」

塚崎彰仁さん「竜の大回転 26竜が本当にスカッとしました」

有吉弘敏さん「あっさりしています。正解かどうかあまり自信がないです」

金少桂さん「打歩詰回避のための33歩消去、その変化のためにさらに龍捨てで15とをどけておくのが面白い。2手目22桂合、6手目25角合の変化に苦戦。22桂合の変化では76龍が別方向で活躍したのも良かった」

荒川貴道さん「難しいですね。第一感をことごとく裏切られる展開でした。桂馬を打ちたいのになかなか打てず結局15手目まで保留でした。難問でした」

三輪勝昭さん「結構考えたけど僕には難し過ぎたので、柿木に解いてもらいました。作意だけ見ると33歩の消去が面白いだけですね。2手目歩と桂合以外は22同馬~24龍で簡単。歩桂合に24龍は11玉でダメ。そこで15との移動が浮かびます。25桂、同と、16龍が浮かびますが、これは投資し過ぎ。取りあえず歩合は22同馬から26龍としてみる。25歩合なら24龍、11玉に15龍がある。同とで取りあえずと金を無力化出来た。意味は分からないけど(笑)。以下24龍ではダメだけど、32歩成から33歩を消して24龍なら打歩にならず解決です。26龍の意味がない?捨てないと32歩成を取ってくれない。11玉に14龍のためでした。22桂合ならどうなるか?22同馬、同玉。んー詰まない。25桂、同と、22馬、同玉、32歩成、同玉、34龍、22玉、14桂以下。25桂捨ては、この14桂のためだけじゃなく、32歩成、11玉に14龍のためでもあるけど。でも歩合との違いが良いところ。変化によって成立したりしなかったりを読むのが楽しい作品でした。が、僕は解いてないので全く良さが分からない作品でした」

名無し名人さん「5手目24龍では後に22歩が打歩詰になるので、33歩消去が伏線となるわけですね。すぐに32歩成は11玉で駄目なので、26龍捨てが英断の一手でした。しかし2手目桂合の変化で32歩成が登場してしまうのが難点かも」

今川健一さん「5手目の26竜が変化に備えた好手。以下、駒捌き良し、の好局」

詰将棋1級さん「33歩が邪魔駒になると気づいて自信ないですが解けたと思います。ただ先に歩を成捨てるのはやりにくかったですね」

山下誠さん「難解さはないが、3四龍から合利かずで寄せる龍の動きがユーモラスですね」

橋本哲さん「33歩消去とそのための26龍捨てということですか。なるほどね」

隅の老人Aさん「何とも不思議な32歩成には参りました」

占魚亭さん「33歩の消去が重要なポイント。消さずに24竜として何度も失敗しました」

小山邦明さん「この作品も丹念に変化を読まなくてはいけないのでかなり大変でした」

たくぼんさん「変化伏線の26龍がお見事、但し76龍がタテに使い難いだけに考えやすい所もありますね」

波崎さんらしさの漂う2作、いかがでしたでしょうか。「一番星」にはその名のごとく、星のように光る作品が揃っています。今回当選されたかった方も、ぜひご購入を検討いただければ、と思います。

**当選者**

羅刹さん(先になりますが、お届けにあがります)
詰将棋1級さん(送付先ご連絡ください)
橋本哲さん(角さんより連絡があります)

たくさんのご解答、ありがとうございました!

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