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夏休み特別出題 解答

お待たせしました。

▲46桂 △同飛成 ▲65銀 △同玉 ▲83角成△74桂
▲66金打△54玉 ▲55歩 △同龍 ▲同金 △同玉
▲45飛 △54玉 ▲66桂 △同桂 ▲65馬 △同銀
▲55飛 △同玉 ▲45金 迄21手。

「隅の老人A」こと小川さんと三輪さんのブログで大変お世話になっているお二方の合作です。まずは作者の言葉を。

小川さん「合作図ですが、三輪さんに収束図を考えていただき、A爺が逆算を担当して遊びで交換していました。合作図はかれこれ10作くらいは有ると思います。冬眠日記の合作図「P」は、詰将棋パラダイス700号の記念で作りました。(三輪さんから説明されていると思いますので詳しくは省略します)」

…ということで、ではその三輪さんは。

三輪さん「収束の9手が三輪案ですが、この素材であれば誰もが74桂合の形にするでしょう。66金の重ね打ちが面白い手。意味は45飛に同銀と取られたら金を1枚余分に持っていてもしょうがない。46桂に同飛生を期待しますが、その時は66金打とする必要がない。生=妙手、成=俗手と言う固定観念から残念な気持ちになるでしょうが、生に作意の66金打にしてしまうと詰まないので比較すると面白いと思います」

三輪さんの言葉でほぼ言い尽くされてしまった感もありますが、55から叩きたくなるところを逃げ道封鎖で46桂とするしかなく、そのおかげで55に効きができてしまうので、65銀から迫るしかなくなるのが、苦しいところを手を繋いでいく感じで面白い。
66金打がやはり最難関でしょう。ここを潜り抜けると、三輪さんの用意した華麗な収束が待っています。持駒を多くできているせいでしょうか、すっきりした印象のある作品でした。

** 短 評 **

羅刹國さん(48歩)「まあ、普通の内容かなあ」
☆あえて言うと、核となる手が無いので、印象がやや平板になるのは弱点でしょうか。個々の手は結構味良いですけどね。

ikz26さん(1歩)「駒取りが余りなく、非常に綺麗な曲詰という印象です。筋がよすぎる(勿論褒め言葉)のですらすらと解けましたが、66金打のところで一回待った。66金打以下清算になってしまうのは少し残念ですが、66金打がアクセントになっているという見方もできそうです」
☆ikz26さんは初解答。ありがとうございます。さすがに見てるなあ、という感じですね。

斎藤吉雄さん(1歩)「2手目打歩に誘う飛車不成かなぁ等と考えました。全体に「センスの良い作品」という印象でわたし好みです」
☆斎藤さんも初解答。やはり好みですか。なんとなくわかります。2手目は私もそう感じました。生だと簡単なんで、あれ違うのか、みたいな(笑)。66金打、54玉の局面で46桂だと同飛生で詰まないので、初手に跳ねておくことで成を強制、みたいな筋にできないかな、等とちょっといじってみたりして。もちろん作者も考えたでしょうね。

坂本栄治郎さん(36歩)「5六銀の移動させるのに終止していたように思います。ですが初手桂捨てで龍を引き付ける手は凄いと思いました。これからも素敵な作品をよろしくお願いいたします」
☆56銀が動けば簡単、というところから入ると易しいかも。ちなみに合作はまだありますので、続編をお楽しみに!

嵐田保夫さん(18歩)「今回は“P”の字ときましたか」
☆作者の言葉のとおりなんですが、合作は回避されたのかな?

占魚亭さん(21歩)「少々骨のある序ですが、桂合まで辿り着けば後は快適。大駒2枚を消す折り目正しい収束に好感が持てます。ところで、作者は三輪さんと誰なんでしょう?」
☆名前が実は「スミノエ」さん→「隅のA」さんということで。はい。

さわやか風太郎さん(23歩)「緊張感たっぷりの手順に圧倒されっぱなし。で、詰上がってみれば、何と炙り出し」
☆締めていただきました。20手台でしたので、7名はまずまず健闘でしょうか。ありがとうございました。また次回もお願いします。

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コメント

飛の成を強制する手筋は37角、同飛成〜46桂、同龍なら可能かも知れない。
小川さんも考えたかも知れないけど、僕はこの字ではやりたくない。
既に「ミ」の字でやっているし、他の字(未発表作)でなっちゃったのがある。
僕は曲詰でその手順はイージーパターンと思っているので、避けれるなら避けたい。
実を言うと飛を打って反対側に捨て、飛を捨て飛を打った地点に馬や金で詰ますのがそもそもイージーパターンなんです。

この作品小川さんの創作部は感触の良さがあると思っています。

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