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2014年2月

短評のチョイス

前回の記事で「注意しないと」と書いたのですが、実はもう手遅れだったようで、月曜病院に行ったらインフルエンザの診断。今日やっと社会復帰しました。やれやれです。

 

 さて今日は取り留めのない話を。パラを読んでいると、短評の数、選び方というのは結構、担当者の方のカラーが出るものだなあ、と思います。手数が長くなればなるほど、短評もだんだん長くなるようで、短大や大学だと、解説もしっかり書かないといけないし、スペースのやりくりが大変なんでしょうねえ。

 一方で小学校あたりだと解答が多いので、短評を載せたくとも多すぎて、という事情も。で、当たり前といえば当たり前なのですが、作品がそうであるように短評も「うまいと思わせる短評」と「イマイチ伝わらない短評」といったレベル差があります。ここをどう取るか、というのは、解説した経験では、結構な悩みどころです。

 冬眠蛙が短コンの解説をしていたときは、幸い問題数が多いこともあり、「短評を付けてくれた解答者は最低でも1個は必ず載せる」ことを原則としていました。自分の解答経験から言って、「短評書いたのに載らない」というのは寂しいものなので。一方で、「全部に短評を丁寧に書いた方と、数個だけ短評を書いた方を同列に扱ってよいものか」という思いもあり、結構バランスにも気を使う。この短評の選択は毎回結構時間かかります(笑)。私だけですかね。

 前に「これはユニークだ」と思ったのは金子(義)さんの選び方で、『作者の狙いが伝わりやすいタイプの作品だと、その狙いに評が集中するが、あえてそれに触れない短評を選ぶ』というもの。なるほど、そういうやり方も悪くないな、と。確かにほぼ同じ文面の短評、って必ずありますし。片方だけ載せると「なんで俺の名前じゃないの?」って思われるわけで。でも、できれば作品の狙いに触れた評は見たいかなあ、という気もします。

 他にもホメ評と貶し評の混合とか、あぶり出しだとお約束の字形を入れた短評とか、結構いろいろな要素があるもの。詰パラの楽しみ方の1つとして、「短評のチョイス」というのも見てみてはいかがでしょうか。

金成憲雄氏作品紹介7

この作品紹介シリーズは某所に解答と短いコメントを付しているのですが、もしかして見てる人、ほとんどいないでしょうか。なんか思ったよりミク●ィの利用率が低いみたいで。少し気になります。まあそれを見込んでる、ってのもあるのですが。

さて、今回は中編です。

Kanenari7

20手台。初形曲詰ですが、氏の作品ではこれ1個です。ちなみにあぶり出しはありません。軽めの手順で楽しめますヨ。

 

やっと少し暖かくなってきたのですが、若干風邪気味。仙台インフル警報出てるんですよねえ。注意しないと。ではでは。

 

三輪勝昭さん個展第15回 解答

▲36金上△55玉▲54金△同玉▲45金△同玉
▲35金△54玉▲43銀生△同銀▲53馬△55玉
▲65金△同飛▲45金△同玉▲56銀迄17手。
(詰上り「マ」の字)

作者「小味な手は三輪好み。派手な手が一手あれば好作なんですが」

 駒数が多く、大変そうですが、手は限られており、有力な手がそのまま正解になっているので、難しくはないはず。それでも、54金と馬筋を通した後、45金~35金と置き換える手順、43銀生~53馬~65金の流れ、最後に45金と捨てて4金すべて捨駒にするところなど、演出のうまさは流石と思います。
 なお、23歩は43銀生、同玉の変化に必要なのですが、73桂はどうやら不要駒のようです。置かなくても「マ」の字には見えるので、儲けたかも。

** 短 評 **

羅刹國さん(43歩)『「マ」ですか。初手金寄としたくなる。』
☆35地点に効かす方が有利になってます。

太刀岡甫さん(5歩)『最近忙しかったので、久々の解答です。微妙な局面の違いによる手順限定にはいつも驚かされます。ウ「マ」年、今年もよろしくお願いします。』
☆実は作者からも「ウマ年なのでこの字を正月に」と指定されてました。

さわやか風太郎さん(18歩)『4三銀捨てが2筋3筋の歩の顔を立てた巧い手。お賽銭の供しすぎで金がなくなりました。マ、いいか』
☆正月らしいうまい短評。1歩余計にあげたいとこです。

後藤満さん(2歩)『あぶり出し還元玉のシリーズ出題でしょうか?金銀の捌きが巧みで心地よい。次回が待ち遠しいです』
☆あ、えーと、偶然並んだだけです(笑)。今回のは…さて。

國吉進さん(10歩)『見事マの字があぶりだされました。その才能素敵ですね!』
☆10歩に到達しました。いつもありがとうございます。後日PDF版作品集を送付します。

坂本栄治郎さん(31歩)『金が、全て捌けて、最終マークンのマの字のアブリ出しは見事でした。』
☆マー君、どうですかねえ。環境が変わるって大変だし。2ケタは行ってほしいですけど。

占魚亭さん(16歩)『盤上の金4枚の捌きが見事すぎます』
☆易しく気持ちよく、好評でした。

他に名無しの解答(短評なし)がお一方。メールアドレス書くわけにもいきませんので、次回はぜひお名前もお願いします。

金成憲雄氏作品紹介5・6

どうしたんですかねえ。この雪。上越新幹線が終日運休ってあまり聞いたことないんですが…。

もう外に出る気力も起きないので、今週は2作紹介します。発表月一緒で手数も両方一桁です。

Kanenari5

Kanenari6

三輪勝昭さん個展 第16回出題

昨日からの腰痛がひきません。予想していたとはいえ、久しぶりの雪かきは応えます。。。

さてでは、第16回出題を。

Miwa25

10手台。難しくはないですが、ちょっとした一工夫が必要です。


解答・短評を募集いたします。以下のメールアドレスに3月15日(日)までに解答をお寄せください。
送付先  hirokiichishima@yahoo.co.jp
本記事のコメント欄に、という場合、解答は入力せず、感想のみとしていただくようお願いいたします。

1回解答いただくごとに1歩ポイントを贈呈します。10ポイント溜まると三輪さんのミニ作品集をゲットできます。
・10歩溜まったところで、三輪さんのミニ作品集を送付いたします。(他に以前使っていた賞品があります。そちらをご希望の場合はご連絡ください)

こなーゆきぃー

というわけで、ツイッターでも書きましたが、大雪のせいで高速バスが本日全滅とのこと。新幹線でなんとか戻ってまいりました。予定外に早い到着となり、ブログの更新ができてしまうわけです。(ちなみにmi●iも更新しました。手順見たい方はどうぞ)

仙台はバスやめちゃうだけあって、すごい雪。それがシャーベット状になって路線バスもすごい揺れ具合でした。あー明日の通勤やだなぁ。

東京の方も真っ白ですねえ。皆さん大変じゃないでしょうか。ということで、標記の曲の有名な動画を見てみました↓。でも今日も来なかった……。

金成憲雄氏作品紹介4

今週末は所用で新潟に戻るため、予約投稿です。あと、この日曜が三輪さん個展の第15回出題の解答締切となっております。見た目ほど難しくないはずでしので、トライしてみてくださいね。

今回は高校クラスの作品です。ちょっと面白い手があります。

Kanenari4

解答手順と私的な感想はmi●iに掲示しているのですが、前述の事情で月曜まで載せられません。ご了承ください。

金成憲雄氏作品紹介3

第2回で「全部で58題」と書きましたが、フェアリー・必至以外の作品の手数分布は、パラの学校の手数範囲で書くと、

○小学校クラス(7手まで)…4作
○中学校クラス(9~11手)…9作
○高等学校クラス(13~17手)…12作
○短期大学クラス(19~29手)…18作
○大学クラス(31手~49手)…8作
○大学院クラス(51手以上)…4作

となっています。ちなみに最長が61手詰ですので、中編が中心とは言えそうです。だからと言って、短いのがつまらない、というわけではありませんので、お楽しみに。

さてでは3作目を紹介します。

Kanenari3

中学校クラスの短編。テイストは80年代のそれに近い気がします。

ノイジーマイノリティの時代

たまに真面目な話を。

最近多く目にするのが「○○の抗議で△△を中止した/修正した」のようなハナシ。これってどの程度の声が上がると見直しするもんなんでしょうね。例えば、某コンビニチェーンで企画した「フォアグラ弁当」なんて、そんなに批判が殺到するようなハナシにも見えないのですが…。

ただ、これだけネットやSNSが普及すると、「○○は良くない」という意見に対して、「そんなことない」というコメントは普通やらないけど、同感するヒトは当然同じようにコメントするわけで、たとえ全体からみると少数派であっても、一定の意見数には達しやすいと思います。

なので、ある程度公的な場に対するアクションを行なう場合は、『方向性に対する強靭な意思』が今まで以上に求められる時代なのだなあ、と感じました。

ちなみに、詰将棋作家と呼ばれるヒト達は結構こういったことに耐性が強そうな気がします。『この作品は○○のキズが目立つ』とか言われても、『オレはそのキズよりも作品の狙いが勝っているとみているから発表したんだ』みたいな。違ってたらゴメンナサイ。

あ、ちなみに私、フォアグラ弁当、1回食べてみたかったなあ(笑)。ではでは。

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