三輪勝昭さん個展⑫ 解答(アンケートつき)
⑫の解答を。作者のコメントが長いので、また2回に分けます。
▲46金 △同玉 ▲57銀 △36玉 ▲55桂 △58銀生
▲66飛 △56角 ▲同飛 △同桂 ▲14角 △25角
▲同角 △45玉 ▲36角 △同玉 ▲45角 △同歩
▲35飛 △同香 ▲25銀迄21手。
(詰上り「セ」の字)
駒の塊みたいな状態の初形で、手がつけにくそう。でも良く見て整理すると、①前に効く駒があれば37に打って簡単⇒②合駒で稼ぐためには69飛を世に出すしかなさそう⇒③67銀と68銀が邪魔⇒④68銀は47桂を跳ねれば動かすしかない⇒⑤68銀は57金を捨てて57銀と置き換えれば良い⇒⑥馬の力の有無の差があるので、④よりも⑤が先、という思考に辿り着きます。
予定どおり66飛まで実現できたのですが、玉方も角合で抵抗します。ここから14角とすれば25の捨合もまた角の一手。同角から36角と捨てると、45桂が盤面から消去されたことに気付きます。ここに角を捨てて35飛が決め手。25銀で見事に「セ」の字が浮かび上がります。
初形こそゴタついてますが、理路整然とした作りで個々の手の手触りも良く、個人的に好みの作品です。
作者「48金は銀でも良さそう。僕は金も銀も好き嫌いはないのでどっちでも良いのですが37歩、同ととなった時、同金より同銀引の詰上がりの方が好き。でも創作中は金にしていました。理由は27玉に28香と出来そうな形だったから。(曲詰でなければ詰方36歩、玉方19と、49とを置けば入いる気がします)色々配置を変えてみましたが出来そうにない。
でも字崩れなら可能?それが次の図。
柿木将棋は44歩だと11手目28香で38金を指摘して来ます。44香だと通りました。完全作の自信はありませんが、手順は満足です。
どうせ横にも縦にもズレているので字崩れでも良かったかなとも思っていますが、皆さんコメントお願いします」
ということで、ご覧の皆様も上の図(今回の出題図)と下の図でどちらが好みか投票いただければ幸いです(投票いただいた方には1歩ポイント進呈します)。
ちなみに冬眠蛙は圧倒的に上ですねえ。理屈っぽい方が好みなもので。あとなんといっても、自分で解けるレベルですし(笑)。
« 三輪勝昭さん個展⑪ 解答 | トップページ | 三輪勝昭さん個展⑫ 解答者コメント »
「詰将棋」カテゴリの記事
- 全国大会in甲府と編集長の長編(2024.07.15)
- 今年もよろしくお願いします。(2024.01.03)
- 詰将棋全国大会(2023.07.22)
- 郵便事情と看寿賞感想(2023.07.02)
- 5月の詰とうほく+パラ3月号発表作(2023.06.03)
出題図(上の図)が好き。
初手から一つの狙いに邁進しているのが嬉しい。
下の図は途中まで進まないと何をしていいのか分からない。専門誌ならそういう高い難度が要求されるでしょうが、こういうブログでの解答募集なら誰でも解きたくなるようなそこそこ易し目が希望です。
投稿: さわやか風太郎 | 2013/01/07 18:43
18銀字崩れ図ですか、発表図が理路整然と考えれば解ける面白さが魅力で、字形に問題ない図がある以上この図は参考図ですね。
発表図はサイトに適した作品と自負していますし、結果解説で参考図を載せて頂き作者はこんな嬉しい事はありません。
僕の創作技法として、後に捨てる又は最後に動かす駒は一度何でもない手で打っておく。と言うのが最高に好きなんですよね。
15飛は打てませんでしたが動かしています。
26銀は打っています。
「後で味良く捨てる駒は一度何でもない手で打っておく。」こういつも強く意識して創作しています。
これは、味の良い手の追究をテーマとする僕が手の味を良くするすこぶる有力な方法だと思っています。
投稿: 三輪 勝昭 | 2013/01/08 17:31
三輪さんとは5月以降、メール交換あり。
既に、70局近く未発表図を拝見しています。
作風も凡その見当がつきます。
今回のアンケートですが、A爺も出題図に1票です。
理由は余りゴチャゴチャするのが嫌いだから。
と、言いながら自分でもゴチャゴチャした作品を作る、自己嫌悪に落ちている。
投稿: 隅の老人A、 | 2013/01/12 17:18