90年代の超短編を振り返る。17
このシリーズは久々の更新になりますね。
当時の詰棋界を牽引していた山田氏の超短編。配置駒数がちょっと多めですが、氏ならではの手順が展開されます。解答はコメント欄に。
あ、そうそう、「超短編に9手は入るのか?」という疑問が某所にありました。冬眠蛙的には一桁モノということで一応ぎりぎり境界線上ですが、確かに違和感あるかもしれません。あ、ちなみに今回のは7手詰です。
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このシリーズは久々の更新になりますね。
当時の詰棋界を牽引していた山田氏の超短編。配置駒数がちょっと多めですが、氏ならではの手順が展開されます。解答はコメント欄に。
あ、そうそう、「超短編に9手は入るのか?」という疑問が某所にありました。冬眠蛙的には一桁モノということで一応ぎりぎり境界線上ですが、確かに違和感あるかもしれません。あ、ちなみに今回のは7手詰です。
前に書いた資格試験の受験日が近づいてまいりました。その資格試験の練習問題をやってみたら、ほんと難しくて、これはキビシイなあ、って感じです。ちなみに前に「事業仕分けで存続が危ぶまれている」と書いたのですが、結局生き残ってしまい、『来年もある』という安心感が萎えかけたやる気に追い打ちを…(笑)。
それ以外にも少し忙しいので、若干ブログの更新頻度が落ちると思います。ご了承ください。
前回のケース2については『間接両王手を除く』という条件をつける必要がある、という内容になっていますが、それに対して、『間接両王手だけではないのでは』という意見をメールで頂戴しました。
例示の図も付いていましたので紹介します。
『ピンされていなかった玉方の駒が合駒を取った瞬間にピンされるケース』という注釈がついてます。さあこれはいかがでしょう?
実はこの詰上がりも昔実際に発表され、だいぶ物議をかもしたそうです。それ以降の作例がない、ということはこれは前回のCASE3とほぼ同様の扱いか、と思われます。
提示いただいた○○さん(載せていいって書いてなかったので一応伏字にします)からは『合駒を取った瞬間に攻め方の駒が詰上がりに新たに貢献するケースは、2手で局面が動いたものとみなされる』というコメントをいただきましたが、この表現はなかなかうまいと思われますので、CASE3を改訂しておきます。
CASE3:合駒を取った瞬間に詰むが、攻め方の駒が詰上がりに新たに貢献するケース
解答的視点・作品的視点での現在の扱いは前回記事のとおりです。○○さん、ありがとうございました。
珍しく出張等も入り、間があいてしまいました。
今回は『CASE2:王手をかけた駒以外の駒でその合駒を取った瞬間に詰む場合』を整理します。
わかりやすく1手詰で。不透明人間さんの提示例とほぼ同じで31角までが作意です。で、31角に対して22合は同龍と王手をかけた駒以外で取ってそのまま詰みます。
この例は、現代詰将棋では先日のケースと同様に、解答的視点でも作品的視点でもほぼ完全な無駄合で扱われています。
では、このケースも常に問題なく見て良いのか、というと、実は穴があります。
33飛成としたとき、23に合駒を打つと、同歩成で取った瞬間に詰みます。間接両王手と呼ばれる形です。
で、これも同様に完全な無駄合なのか、というと違っています。過去に一度だけ、この形で詰上がりだ、と主張する作品をパラで見たことがあるのですが、あまり解答者からも受け入れられなかったようで、以降この詰上がりは登場していません。つまり、この形は、
解答的視点:合駒をした場合も正解とみなされる。
作品的視点:作品として気になるものであり、解説上も間違いなく触れられる。
ケースになっているようです。
したがって、上図のケースは正確には、「CASE2:王手をかけた駒以外の駒でその合駒を取った瞬間に詰む場合(間接両王手を除く)」というのが正確なところかと思います。で、下図は「CASE3:間接両王手を利用した詰上がり」として分別しておきます。
なお、たとえば下の図で、
33飛成、同龍、23歩成までの詰上がりを作意とした場合の2手目23合はやはり同歩成で詰みますが、これは無駄合として割り切れているのではなく、同手数駒余りによる劣位順として割り切れている、と整理すべきかと思います。
さて、ではいよいよ整理の開始です。
まずは簡単そうなケースから。
アンケート①で最初に挙げた例です。この22合については、
『王手をかけた駒でその合駒を取ると、取った瞬間に詰むケース』
とします。
"王手をかけた駒で"と入れたのは、後でそうでないケースも出て来るからです。"取った瞬間に詰む"も同様に取った瞬間は詰まないケースも考察する必要があることによります。
これについては現状は
解答的視点:仮にこれを33馬、22合、同馬まで3手詰とした解答があった場合、誤解扱いとなる
作品的視点:作品として気にされることはなく、解説上「有効・無駄」と触れられることもない
言ってみれば「ほぼ完全な無駄合」で一般的に扱われています。
仮で無駄合の純度的なものを視点別に5点満点で設けるとしたら、両方とも5点つけても良いかと思われます。中には「変同駒余りもなるべく避けるべき」というご意見の方もおられるかと思いますが、「一般的には」ということでお許しください。別に変同駒余りがあるから評点を下げる、ということを否定するものではありません。
今後もこういったペースで進めます。
さて、2回のアンケートでたくさんのご意見をいただいた無駄合/有効合の設定についてですが、解く立場と創る立場の両方のご意見が聞けて、大変面白い内容でした。改めて御礼申し上げます。
これから現行の出題形式における無駄合/有効合のハナシを若干深掘りします。なお、個人的には最終目的は2個です。
①:採点する場合で○にできるケースと×にできるケースを迷わないで済むようにすること
②:作品の選択、あるいは解説をする場合に合駒絡みの変長を意識するケースと気にしないケースがあることを理解すること
……うーん、大丈夫かな、自分。あんまし期待しないで読み進めてくださいね。あ、ちなみに目的の中で「ケース」という言葉を多用していますが、完全な定義を行なうという意味ではない、ということを指しています。
まずはこれから検討を進める前提を。これも2個あります。
①無駄合であることの条件は、"or条件"で考察する。
…これはどういうことか、と言いますと「条件1または条件2または…のいずれかを満たせば無駄合を主張できる」ということです。1個の定義で無駄合が説明できるほど簡単ではないのは、過去の論争でも自明のハナシです。誰かがある定義を作ると、その定義に属さないけど無駄合っぽい作例が必ず出ましたからね。たくさんパターンを出して、より良い条件にしていきたいと思います。
②無駄合かどうかを判定するのは、基本的に解答者目線で行なう。
これはどういうことか、アンケート②の図(下の図)で説明します。
半分くらいの方から有効合と回答されたこの図ですが、この図で作者目線を適用したときに、
『ワタシは作意を21龍、23合、14金までで設定した。したがって、22合は取ったところで作意は23合、14金で変わらないから無駄合である』
的なことを主張するのはナシですよ、ということです。
以上2点の前提を踏まえた中で、今後再び実例に戻ります。実例で明らかにすることは上記目的を踏まえ、「現代の出題形式における、"解答○×"と"キズとしての扱うレベル"の傾向」にしようと考えています。
あ、えーと、以前の『感想募集』自作改作詰将棋(下に図を再掲)について、早くも何名かの方から感想を頂戴しました。大変ありがとうございます。51手解の誤解がチラホラ出ておりますのでご注意を。まさに今回の改作の狙いの部分になります。
サッカー代表戦がイマイチ消化不良気味で、まあ元々そんなに期待してないんですが、でももうちょっとシュートの精度を高められないものかと。これでは客も減るよなあ。
さて、本日は久しぶりに連載モノを。本日はこちらです。
おなじみ塩見一族の行き詰まり氏の作品です。そんなに難しくはないはず。解答はコメント欄に。
新年会シーズンも終わったというのに、なぜか連日飲み会でヘベレケな冬眠蛙です。若干文章がワケわからなくなってるかもしれませんが、どうぞご容赦ください。
無駄合アンケート②にも大変たくさんの回答を頂戴しました。大変ありがとうございます。実はアンケート②に出した図は前に詰とうほくで話題になり、出席者の中でも意見が割れたモノです。
ちなみに冬眠蛙の個人的な感触では、アンケート②の例は無駄合です。ただし、そこで「なぜ無駄合なのか?」と問われたとき、明確な回答が出来るかというと、ちょっと自信がないなあ、というところです。ちなみに詰とうほくの出席者で無駄合だ、とした人の意見は『22合を取って同馬としたとき、以降の詰手順が変わらないから』というものでしたが、だとすると、アンケート①の下の図も無駄合でないとおかしい感じです(以降の手順は変わらないですよね)。
実は、もうひとつ、アンケート②の図が無駄合だとする理由はあります。理論的ではないのですが、実は
○アンケート①の下の図は、詰パラや詰将棋本では扱われていないか、仮に扱った場合でも変長として紹介される
が、
○アンケート②の図はごく普通に扱われており、解説でも変長とは触れられていない
のです。なので、アンケート①の下の図の22合とアンケート②の図の22合には何らかの明確な差がある、という風に捉えていいのかな、と思う次第です。
「無駄合と有効合についてはルールとして明確にすべきではない」という意見もいただいており、実は冬眠蛙も同じ意見だったりするのですが、ルールとまでは言わないまでも、指針はあるべきかもしれないな、と思います。そうでないと、無駄合か有効合かが微妙なケースにおいて、合駒を記載した解答への○×判定ができませんし。
では、指針はどう考えるべきか、というのが次のお題です。…が、流石にそこまで突っ込むとシラフの状態の方がよいかと思いますので、また次の機会に書きます。ではでは。
ついさっきの7時のニュースで実家のすぐ近くが中継されてました。ウチ自体は住宅街なんですが、車で5分くらいすると、田園地帯です。この大雪で国道が通行止めになったとかで、仕方なく農道に向かった車が軒並み立ち往生したとか。まあこう言っちゃなんですが、真っ白になった農道は流石に無謀ですね。
仙台も昨日は結構積もり、久しぶりに雪かきしました。明日から気温が上がるそうなので、自然消滅に期待しましょう(笑)。こういった大雪の後の溶けかけの時期が最も車がスリップしたり、はたまた歩いていて転倒しやすいので、皆さんお気をつけください。
2回目の無駄合アンケートにも大変たくさんのコメントいただいており、本当にありがとうございます。実はまだ続くのですが、今日はお休みにしておきます。意外と自分と違う意見多いもんだなあ、って思いませんでした?次回からは若干ルールめいた話も少しする予定です。ではでは。
前回の「無駄合アンケート①」にものすごく多数のご意見をいただきました。気軽に出した話題なのでちょっとビビったりしている冬眠蛙です。
無駄合というのは詰将棋のルールの中でもスッキリしていないものの一つではあるのですが、ある程度ケース分類した中で、だいたいのめやすは出来ないものかなあ、などと思っております。…が、早速意見が割れてしまっていますが(笑)。
ちなみに、冬眠蛙の感覚としては前回の上図は無駄合、下図は有効合です。若干多数派かな?ただし、理由は若干みなさんと違っているかもしれません。それは今度書きたいと思います。
風さんの「両方とも有効合」の考え方はちょっと冬眠蛙的に新鮮で、考えさせられました。ただ、解答審査的な立場で見た場合、たとえば単純馬鋸に対して中合して作意より長手数にした解答について、果たして正解と認めるか、というと多分ワタシは正解にはしないかなあ。どうでしょう。
さて、今回もまた、無駄合か有効合かのアンケートを1個。
作意は▲21龍△同馬▲14金までの3手とします。
個人的な意見でかまいません。お気軽にご意見およせください。
上の2図、どちらも作意は33馬、同金、22香成迄。とします。
冬眠蛙的には…という考えは置いておいて、この2図において、2手目22合は有効でしょうか、無効でしょうか?またその理由は?というのがお題です。
ご意見等あればお寄せいただければ、と思います。
仙台は大雪です。ここのところ暖かい日が続いたので完全に油断していました。今ごろワタシの自転車は会社の駐輪場で雪をかぶっていることでしょう(笑)。
昨日四百人一局集の原稿を投稿しました。何、今頃?と言われるかもしれませんが、今日の門脇さんからの返信をみると、やはりまだセーフだった模様です。いやすみませんでした。
作品に迷っていることを前に記事で書きました。選考の基準として、「あまり作品として評価されなかった(目立たなかった)けど、個人的に気に入っている作品」をピックアップしました。該当がたくさんあるのが悲しいところ(笑)。
今日、その中の候補作品をつらつらと眺め、なんとなく弄ってみたところ、当時入れたくて仕方なかった手があっさり入ることが判明しました。全く気付かなかった筋で。ある意味天にも昇る気持ちの反面、「なんで当時気付かなかったんだ…」とガッカリする気持ちもかなり大きいです。うーん複雑。
こういうときに役に立つのがこのブログ、ということで、特別出題します。むろん過去作の改作なので、もう見た、という方も多いかとは思いますが、感想だけでもぜひぜひ。
手数は50手台です。感想いただいた方に、3月以降、短コンの短評を送付します(ズルイ)。自分のを出していない場合、どれかお好きな作品を1個選んでいただければと思います。
締切はとりあえず3月末まで、とします。
感想送付先→hirokiichishima@yahoo.co.jp
よろしくお願いします。
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