詰将棋学校好作選56

 今日は休暇をいただいてました。ふらりと寄ったデパ地下でカワハギを見つけて鍋にしました。実家ではよく食べていたのですが、こちらではなかなか見なくて久しぶりの味。身離れが良くてちょっとだけ甘く、まあまあうまく出来ました。


 さて今日は学校好作選。こちらはこってり味の中編です。
20260119mizukami
▲33と△12玉▲24桂△13玉
▲25桂△同金▲16香△15桂
▲同香△14桂▲12桂成△同角
▲23と△同角▲14香△同角
▲33飛成△23角▲16香△15桂
▲同香△同金▲24龍△12玉
▲15龍△14金▲24桂△22玉
▲34桂△同銀▲33金△21玉
▲32金△同角▲12桂成△同玉
▲14龍△同角▲24桂△22玉
▲12金△23玉▲15桂まで43手。
 水上氏中編特有のいつもの右上の構図ですが、55歩がちょっと特異でしょうか。33とから右に追い詰めるのですが、24桂、13玉に25桂と捨てて16香と離して打つのが面白い手。14合には31角成、24玉、34と、同銀、13角、33玉、45桂以下。55歩はこの変化で55に逃げる手を消してます。
 そこで15に中合してから14合となりますが、歩合ですと12桂成、同角、33飛成、23角、15香、同金、14歩下で早いので連続桂合が正解。さらに23と~33飛成のあと、16香にも15桂合が最善で、初形から桂二枚捨てたのに、ここで持駒4桂となります。
 作意はまだこれから盛り上がります。24龍~15龍で金を取り、24桂を見せたところで14金合が粘りの受け(ここで桂が品切れ、というのも洒落てます)。24桂、22玉、33金、21玉のときに13桂を消す意味ですが、33金~32金が妙手。12桂成~14龍と金を取り、24桂から桂ツルシで詰めあがります。33金の前に34桂と詰め上がりに向けた伏線手まで入ってしまうのが流石水上氏という練られた手順です。まさしく完成品の一作でした。

軽趣向好作選158

 ブログ上の告知が漏れてました。次回詰とうほくは2月14日(土)13時より、前回と同じく生涯学習センターの和室となります。年賀詰鑑賞会も実施予定です。


 今年最初の軽趣向好作選。看寿賞作家の戯作です。
20260112yamaji
▲27銀△17玉▲26銀△28玉
▲37銀△19玉▲59飛△18玉
▲58飛△19玉▲28銀△18玉
▲39銀△19玉▲18飛△同玉
▲38飛成△17玉▲28龍△16玉
▲25龍△17玉▲28銀△18玉
▲27龍△29玉▲37銀△29玉
▲28龍△49玉▲48龍まで31手。
 飛2枚と銀4枚を配置した無防備図式で、しかも飛一枚が成れる位置にあり、すぐ詰みそうに見えるのですが27銀~26銀には飛を回らせないようにする17玉~28玉で粘ります。37銀に19玉としてしまうと28銀、同玉、58飛では19玉で詰まない形。ここで落ち着いて59飛~58飛で飛の位置を変え、更に28銀~39銀と銀の位置も変えるのがうまい手段。18飛~38飛成とついに龍を作ることに成功します。28龍から25龍として、39銀を37に戻して収束します。
 とぼけた玉の動きで無防備ながら知恵の輪的雰囲気を出している佳作です。


詰将棋学校好作選55

 今年からチョコザップに通うことにしました。今までは外でジョギングだったのですが、冬は雪降ると厳しく、また最近いつも走っているコースの近くに熊が出て流石に怖くなりました。外走るのに比べると少し物足りない気がしますが、その分色々なマシンを気軽に楽しめるのは良いかも。


 さて、今日は学校好作選。超短編です。
20260104ikidumari
▲17飛△27桂生▲57馬△38玉
▲39金△同桂成▲47馬まで7手。
 普通に57馬では38玉で全く届きません。桂の効きに打つ17飛が好手で同桂成は37金まで。合駒も57馬~39金で簡単に詰みそうですが、ここで玉方も移動中合の桂生で抵抗します。これに対してかまわず57馬から39金で同桂成と取らせて47馬で詰みあがります。
 最近復活した行き詰まり氏。この頃の発表作は紛れよりも形重視の作品が多いようで、本作もわずかな駒数から洗練された手順を見せています。


明けましておめでとうございます。

20260101ichi
恒例の年賀詰になります。40手台。例年より更に軽めになっており、年賀詰っぽい雰囲気になっているかと。お屠蘇の酔い覚ましにぜひ。

今年もなんとか週1ペースで更新していきたいと思います。よろしくお願いします!

軽趣向好作選157

 年の瀬を迎え、急に冷え込んで参りましたね。今日は軽趣向好作選です。ちょっと大がかりですが、年末の大掃除みたいな雰囲気の楽しい作品を。
20251227tonami
▲15銀△同と▲24銀成△同と
▲13と引△25玉▲36銀△同玉
▲37銀△25玉▲36銀△同玉
▲46金△同玉▲37と△55玉
▲56と△64玉▲65と左△73玉
▲74と左△82玉▲83と左△81玉
▲92歩成△71玉▲82と寄△62玉
▲73と寄△53玉▲64と寄△44玉
▲55と寄△35玉▲46と寄△25玉
▲36と寄△34玉▲45と寄△43玉
▲54と寄△52玉▲63と寄△61玉
▲72と寄まで45手。
 駒配置に一瞬たじろぎますが、実は結構手が限られています。36銀~37銀~36銀を見つけてしまえば、あとは楽しいと金追い。81で折り返して25まで追った後、36と寄からまた折り返せば最後は下段で詰み。気が付くと盤面は18枚のと金と歩だけになります。作者らしい手順と演出が楽しめます。


 少し早いですが、今年最後の更新となります。本年も冬眠日記をご覧いただき、ありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。

詰将棋学校好作選54

 SNSで書いたのですが、使っていたPCのバッテリーが寿命を迎えつつあったため、買い替えしてデータを移植しました。以前のよりちょっとだけ画面が大きめで見やすくなったのですが、キー配置が微妙に違っていて、良く使うBACK SPACEとEnterのキーの位置の違いに未だ慣れません。意外なところに落とし穴があるものですねえ。

 気を取り直して、今日は学校好作選。ちょっと現代風の力作です。
20251221ida
▲54金△同馬▲53銀△同玉
▲52馬△44玉▲35金△同桂
▲45金△33玉▲42馬△23玉
▲22桂成△同飛▲24馬△同玉
▲54龍△25玉▲47角△同香成
▲34龍△36玉▲35龍△27玉
▲39桂まで25手。
 序奏から濃い手の連続で迫ります。54金でわざわざ龍筋を閉ざしてから53銀とは味良い。実は龍筋よりも46への馬効きを外すのが重要です。
 同玉に52馬で舞台装置を据えて、35金~45金が更に重量級のパンチ。33玉には42馬~22桂成と成り捨て、桂のいた34に金を滑らせる…のではなく、24馬と思い切って捨てるのが正解。54龍から47角が決め手となり、最後は初形からは思いもよらなかった桂ツルシでの幕切れとなります。
 序奏の変化は現代作に比べるとまだおとなしい方かもしれませんが、一手一手に力強さを感じる、作者らしい作品です。


軽趣向好作選156

 べらぼう、終わりましたねえ。途中ちょっとわかりにくい展開もありましたが、楽しく見れました。終わり方が洒落てましたね。
 さて、今日は軽趣向好作選です。
20251214tanikawa
▲26馬△同玉▲37銀△17玉
▲28金△同銀成▲同銀△26玉
▲37銀△35玉▲46銀△44玉
▲55金△53玉▲54金△同玉
▲55銀△63玉▲64銀△62玉
▲73銀打△同金▲同銀生△53玉
▲64銀生△44玉▲55銀△53玉
▲63金△同玉▲64銀△62玉
▲54桂△71玉▲72金△同玉
▲73銀成△71玉▲82成銀まで39手。
 19角を軸にした斜め追い趣向。ただ、玉が下がらずに元に戻る変化が残っていて気を遣わされます。
 28金から銀で押していき、55金から金を取った後、62まで追ったときに、73金は51玉で逃れるので、73銀打から精算するのですが、銀を手放したので53玉と戻り、64銀生にも44玉と逃げる抵抗が成立します(銀が持駒にあればここで55銀打)。
 仕方なく55銀と戻り、千日手模様になるところ、63金と捨てて戻る手を予防するのがうまい一手。62玉には54桂を据えれば初志貫徹で銀が82まで進んで詰上がります。簡単な趣向でもちょっとした破調で楽しめる作品になる好例です。

詰将棋学校好作選53

 次回詰とうほくは2月14日(土)に前回と同じく生涯学習センター和室で開催することとなりました。毎年恒例の年賀詰投票、今年もあるかな?よろしくお願いします。


 さて、今日は詰将棋学校好作選です。
20251207kiyoyama
▲23桂△12玉▲21角△23玉
▲12角打△22玉▲31銀生△11玉
▲22銀成△同玉▲32角成△同玉
▲52飛△43玉▲34角成まで15手。
 玉の周りに駒が一切配置されていないのですが、44銀の効きが強いので気を遣うことになります。
 23桂として22玉に11角を見せます。12玉には21角が取れない捨駒で調子良く見えますが、23玉で手が止まります。12角打と上部に逃がすような手が実は正解で、14玉には16飛、15香、32角成で角2枚の効きで捕まえる仕掛けです。
 ただ、22玉と逆に踏ん張られると、32飛には11玉でにっちもさっちも行かない状態になります。ここで31銀生から22銀成と捨てるのが意表の手段。32角成~52飛でピッタリ捕まっています。42銀が邪魔駒になっていたのですが、それまでの手順で活用されているのと、52飛が見えにくい分、なかなか邪魔に見えないのが手順の妙です。簡素形の好作でした。


軽趣向好作選155

先週は岡山まで旅行に行ってました。いわゆる結婚記念日というヤツで、まあなんとかやってこれた、というところ。岡山城、後楽園、倉敷美観地区を満喫。いいところですねえ。片道5時間の新幹線でしたが、おかげで予定していたパラ高校とプルーフゲームまでは解くことが出来ました。


諸都合で今回も軽趣向好作選です。
20251130iwata
▲26桂△同香▲25銀△同香
▲24金△同香▲23銀△同香
▲13金△同玉▲31角△14玉
▲12龍まで13手。
見た目の4香のインパクトに加えて、その香を全部一路ずつ上げれば詰む、という愉快な構成。詳しい解説は不要ではないでしょうか。いかにも岩田さんらしいユーモアあふれる作品です。

軽趣向好作選154

 そろそろ今年も終わりに差し掛かりました。毎年衝動買いを含めて結構音楽配信を購入してます。昨年のベスト3は上から順に「さよーならまた明日/米津玄師」「二度寝/CreepyNuts」「生者の行進/椎名林檎とAI」でした。今年は今のところ「Prema/藤井風」「劇上/YOASOBI」「JANE DOE/米津玄師、宇多田ヒカル」がベスト3かな。藤井風は同じタイトルのアルバムも良かったです。


 さて、軽趣向好作選。ちょっと今回は濃い目。
20251116suzukawa
▲29香△28角▲同香△27飛
▲同香△同玉▲26飛△同玉
▲29香△28角▲同香△27飛
▲71角△44香▲同角成△同歩
▲27香△同玉▲26飛△同玉
▲29香△28角▲同香△27銀
▲35角△同桂▲16と△36玉
▲37歩△同玉▲73角△36玉
▲46角成まで33手。
 何はともあれ初手は29香と打ちます。普通に27合ですと16と、36玉、46と。捻って28歩も16と、27玉、17と、36玉、46と、25玉、28香以下です。ということで46に効かせる28角捨合が登場します。同香としたとき、今度は27合に16と、36玉、37香以下の手順があります。27飛合はその37香を同飛成と取る目的です。
 27飛合には同香と取り、その飛をすぐ26に捨てて引き戻します。これで初形から持駒の香が角に変わりました。もう一度29香と打つと、再び28角捨合~27飛合が出現します。37に打つ香がないので27飛合の方は他でも良さそうに見えるのですが、実は27他合には35角と捨てるうまい手があり、同桂に37歩と打つ筋を防ぐため、やはり飛合が最善です。
 これを同香、同玉と取って26飛と捨てると、首尾よく香二枚を角二枚に交換。ただ、ここで全く有力な手がなく首をひねることになります。実は27飛合とした瞬間に71角と捨てるのが妙手でした。同金は17角、15玉、71角成以下、62合は17角、15玉、62角行成で詰み。44香合が最善(桂合は16と、36玉、45角以下)で、これを取り、再び27香~26飛~29香を繰り返します。持駒が元に戻ったので同じようですが、44地点が埋まったのが大きな違いで、今度は27飛合は37角と打つ手が成立します。以下36玉は47と、45玉、36角以下。このとき44に逃げられない仕掛けです。
 ということでその36に効かす27銀合が最善になるのですが、先ほどの35角が決め手となり、詰みに至ります。

 連続合による豪快かつ緻密な持駒変換に意表をつくキーを織り交ぜた傑作です。


«詰将棋学校好作選52