軽趣向好作選141
昨日は詰とうほくでした。若干離れた中央市民センター開催になったうえ、生憎の天気となってしまい、ちょっと参加者減かな、と心配したのですが、久しぶりの戸村さんを含めて今回も11名参加でにぎわいました。利波さんの握り詰や戸村さん、小笠原さんの新作を解いたり、類作チェックしたり、馬屋原さんからいただいたUraさん作の改作案の話題であっというまの4時間でした。次回は8月23日か30日で調整しています。結構空きが少なくて、ちょっと心配。当選すると良いですが。
さて、今日は軽趣向好作選。看寿賞特別賞を受賞した傑作です。
▲55銀△同桂▲65銀△同香
▲64金△同香▲63銀△同歩
▲53金△同歩▲43銀△同桂
▲44金△同桂▲45金△同角
▲46桂まで17手。
大量の持駒でびっくりするかと思いますが、なんとこれが17手詰。つまり、先手は全て持駒を打つ手の詰将棋です。さて、ではどのような手順なのでしょうか。
目を引くのは持駒の桂ですが、玉の周囲は守備駒が効いており、足場に出来そうなのは46地点くらい。でも初手46桂では45玉で全然詰みません。では45銀、同角と塞いで46桂なら…44玉で駄目。なら44地点を44金で塞いでからやれば。でも53玉とされると42が抜けちゃいますね。では53地点をなんとか塞げれば。53金、同玉を詰ますためには。そこで気づきます。55地点で桂を飛ばしてから6筋の駒を全部吊り上げる手順が必要なのだと。そして、その順番は55銀からが正解です。初手65銀では53玉で詰まないので、最初に桂を跳ねさせて香筋を通すことになります。
これで正解にたどり着きます。55銀からスタートして、65→64→63→53→43→44→45と玉の周辺に時計回りに捨てて、46桂まで!!よもや、と思われる手順をごくシンプルな構図で実現しました。軽趣向好作選75でも紹介した独特の発想の光る作者による、夢のような手順。この年の看寿賞特別賞を受賞した傑作です。
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