軽趣向好作選160

 来週14日は詰とうほくです。前回と同じく仙台駅東口の生涯学習センターでの開催。今のところそれなりに暖かくなりそうです。年賀詰鑑賞会も実施予定。ぜひおいでください。

 ちょっと重い目の作品紹介が続いたので、今日の軽趣向好作選は超短編を。

20260208kajishita
▲27角△26玉▲38角△36玉
▲47角△45玉▲36角まで7手。
 角の一回転の最短手数。ちょっと考えただけだと不可能に感じますが、玉位置を16から45まで移動させるのが驚愕の発想で見事実現しました。変化設定が巧みで、それほど多くの駒を配置せずに達成しているのも素晴らしく、記録にふさわしい作品と思います。

詰将棋学校好作選57

 また選挙ということで、街中も騒がしいですね。経済対策と言っては負担を減らすことを政策としてあげる政党が多いようですが、もともとお金というのは有限であり、そのお金をどこに注ぎ込むかという問題のはずで、ただ減税するというだけでは、最終的には更なる物価高になるだけではないかと。もっと未来を見据えた政策を強く押し出して欲しいなあ、と思います。上杉鷹山のような人こそが今求められている人ではないか、と強く感じる今日この頃です。

 さて、詰将棋学校好作選。今回は長編作です。
20260201hashimoto
▲35角△24飛▲同角△同玉
▲35角△33玉▲44銀成△23玉
▲25飛△24香▲同飛△13玉
▲23飛成△同玉▲25香△24角
▲同香△13玉▲23香成△同玉
▲56角△34香打▲同角△同香
▲25香△24角▲同香△13玉
▲23香成△同玉▲41角△32香
▲同角成△同歩▲25香△24角
▲同香△13玉▲23香成△同玉
▲33成銀△同玉▲43と△23玉
▲33と△同歩▲41角△32飛
▲同角成△同玉▲42桂成△23玉
▲25飛△24香▲同飛△13玉
▲23香成△同玉▲25香△24飛
▲同香△13玉▲22香成△同玉
▲32成桂△11玉▲21成桂△同玉
▲25香△22桂▲同香成△同玉
▲25香△23桂▲同香生△同玉
▲15桂△32玉▲24桂△21玉
▲41飛△31角▲同飛成△同玉
▲53角成△22玉▲31角△11玉
▲23桂生△21玉▲54馬△43香
▲同馬△同桂▲22香まで95手。
 初形で玉方の持駒が飛金歩のみで1~4筋は歩が打てないので、角打には飛合が最善。35角から44銀成で舞台を作り、持駒変換が始まります。最初は飛→香→角という上田氏作でお馴染みの変換になります。角を手にしてまず56角で32香を移動させますが、ここでは飛合は同角、同香、33飛以下なので香合。25香に24飛合は同香、13玉、22香成以下で詰み。再び角を手にして、今度は41角。ここでは32飛合が効きそうに見えるのですが、実は同角成、同歩に53飛として早詰。出題時はここで転倒した解答者が続出しました。ここも香合が正解で、またこれを25香から角に変換します。
 ここで33成銀~43とが局面を打開する妙手順で、33とと捨てると同玉には42角で詰むので同歩とせざるを得ず、これには再び41角と打つことが出来ます。今度は33地点がふさがっているので32飛合で手数を稼ぐことができます。25飛から持駒を香に変換し、25香と打つと、もう角合はできない(23香成~32角で詰み)ため、24飛とせざるを得ず、22香成から収束に向かえる、という仕掛けです。やや長めの収束で、逃げ方の希望限定もありますが、よく上部だけでまとめきったものと思います。
 巧妙なキー設定と不規則な持駒変換で、なかなか楽しめる作品になっていると思います。少し現代的な香りがしますね。

 

軽趣向好作選159

 ここのところ仙台も寒い日が続いてます。今日は少し雪も積もりました。冬眠日和です(笑)。
 今日の軽趣向好作選は難しい目の一品。
20260125hashimoto
▲23歩△同玉▲24飛打△32玉
▲33香△同玉▲34飛△42玉
▲43歩△同玉▲44飛△52玉
▲53歩△同玉▲54飛△62玉
▲63歩△同玉▲64飛△72玉
▲73歩△83玉▲84飛△73玉
▲74飛左△82玉▲83歩△同玉
▲84飛△72玉▲73歩△62玉
▲63歩△同玉▲64飛△52玉
▲53歩△同玉▲54飛△42玉
▲43歩△同玉▲44飛△32玉
▲43金△22玉▲23歩△同玉
▲24飛△13玉▲14歩△12玉
▲21飛成△同玉▲24飛△22香
▲32銀△12玉▲22飛成△同玉
▲24香△12玉▲23香成まで63手。
 持駒にある飛とたくさんの歩、それに14飛配置から2枚飛による横追いかな、という見当はつきますが、初手左から飛を打つ筋(たとえば52飛は32金で逃れ)
や12歩成とする手、さらに2手目31玉の変化(34香以下)等実はかなり濃いです。そういったもろもろを振り切って24飛打と据え、右に追うのですが、幻惑的な81歩・82歩配置はどのような意味があるのでしょうか。
 その舞台効果は72玉のあたりから明らかに。73歩に同玉と取ると、74飛、82玉、83歩、同玉、84飛であまり変わらないのですが、実は73歩には83玉と躱して、84飛に73玉とするのが細かい手数稼ぎ。82歩があると74飛右以下で追ったとき、81飛成とできないので詰みません。そこで73玉にいったん74飛左として82玉を強要します。(83玉は73金、92玉、93歩以下)
 84飛から折り返しますが、ここでも破調があり、73歩、同玉、74飛右以下ではなく、62玉とよろけて64飛右以下が正解で、73歩を残すことで74飛-83飛成型を消しています。43に金を据えて最後は1筋まで戻して21飛成~24飛で収束。うまく合駒が限定できてます。
 序の難しさが趣向の内容とバランスを欠くようにも感じますが、一見単純そうな趣向の中に精緻な仕掛けがあり、表現の奥深さを感じます。

詰将棋学校好作選56

 今日は休暇をいただいてました。ふらりと寄ったデパ地下でカワハギを見つけて鍋にしました。実家ではよく食べていたのですが、こちらではなかなか見なくて久しぶりの味。身離れが良くてちょっとだけ甘く、まあまあうまく出来ました。


 さて今日は学校好作選。こちらはこってり味の中編です。
20260119mizukami
▲33と△12玉▲24桂△13玉
▲25桂△同金▲16香△15桂
▲同香△14桂▲12桂成△同角
▲23と△同角▲14香△同角
▲33飛成△23角▲16香△15桂
▲同香△同金▲24龍△12玉
▲15龍△14金▲24桂△22玉
▲34桂△同銀▲33金△21玉
▲32金△同角▲12桂成△同玉
▲14龍△同角▲24桂△22玉
▲12金△23玉▲15桂まで43手。
 水上氏中編特有のいつもの右上の構図ですが、55歩がちょっと特異でしょうか。33とから右に追い詰めるのですが、24桂、13玉に25桂と捨てて16香と離して打つのが面白い手。14合には31角成、24玉、34と、同銀、13角、33玉、45桂以下。55歩はこの変化で55に逃げる手を消してます。
 そこで15に中合してから14合となりますが、歩合ですと12桂成、同角、33飛成、23角、15香、同金、14歩下で早いので連続桂合が正解。さらに23と~33飛成のあと、16香にも15桂合が最善で、初形から桂二枚捨てたのに、ここで持駒4桂となります。
 作意はまだこれから盛り上がります。24龍~15龍で金を取り、24桂を見せたところで14金合が粘りの受け(ここで桂が品切れ、というのも洒落てます)。24桂、22玉、33金、21玉のときに13桂を消す意味ですが、33金~32金が妙手。12桂成~14龍と金を取り、24桂から桂ツルシで詰めあがります。33金の前に34桂と詰め上がりに向けた伏線手まで入ってしまうのが流石水上氏という練られた手順です。まさしく完成品の一作でした。

軽趣向好作選158

 ブログ上の告知が漏れてました。次回詰とうほくは2月14日(土)13時より、前回と同じく生涯学習センターの和室となります。年賀詰鑑賞会も実施予定です。

 今年最初の軽趣向好作選。看寿賞作家の戯作です。
20260112yamaji
▲27銀△17玉▲26銀△28玉
▲37銀△19玉▲59飛△18玉
▲58飛△19玉▲28銀△18玉
▲39銀△19玉▲18飛△同玉
▲38飛成△17玉▲28龍△16玉
▲25龍△17玉▲28銀△18玉
▲27龍△29玉▲37銀△29玉
▲28龍△49玉▲48龍まで31手。
 飛2枚と銀4枚を配置した無防備図式で、しかも飛一枚が成れる位置にあり、すぐ詰みそうに見えるのですが27銀~26銀には飛を回らせないようにする17玉~28玉で粘ります。37銀に19玉としてしまうと28銀、同玉、58飛では19玉で詰まない形。ここで落ち着いて59飛~58飛で飛の位置を変え、更に28銀~39銀と銀の位置も変えるのがうまい手段。18飛~38飛成とついに龍を作ることに成功します。28龍から25龍として、39銀を37に戻して収束します。
 とぼけた玉の動きで無防備ながら知恵の輪的雰囲気を出している佳作です。

 

詰将棋学校好作選55

 今年からチョコザップに通うことにしました。今までは外でジョギングだったのですが、冬は雪降ると厳しく、また最近いつも走っているコースの近くに熊が出て流石に怖くなりました。外走るのに比べると少し物足りない気がしますが、その分色々なマシンを気軽に楽しめるのは良いかも。


 さて、今日は学校好作選。超短編です。
20260104ikidumari
▲17飛△27桂生▲57馬△38玉
▲39金△同桂成▲47馬まで7手。
 普通に57馬では38玉で全く届きません。桂の効きに打つ17飛が好手で同桂成は37金まで。合駒も57馬~39金で簡単に詰みそうですが、ここで玉方も移動中合の桂生で抵抗します。これに対してかまわず57馬から39金で同桂成と取らせて47馬で詰みあがります。
 最近復活した行き詰まり氏。この頃の発表作は紛れよりも形重視の作品が多いようで、本作もわずかな駒数から洗練された手順を見せています。


明けましておめでとうございます。

20260101ichi
恒例の年賀詰になります。40手台。例年より更に軽めになっており、年賀詰っぽい雰囲気になっているかと。お屠蘇の酔い覚ましにぜひ。

今年もなんとか週1ペースで更新していきたいと思います。よろしくお願いします!

軽趣向好作選157

 年の瀬を迎え、急に冷え込んで参りましたね。今日は軽趣向好作選です。ちょっと大がかりですが、年末の大掃除みたいな雰囲気の楽しい作品を。
20251227tonami
▲15銀△同と▲24銀成△同と
▲13と引△25玉▲36銀△同玉
▲37銀△25玉▲36銀△同玉
▲46金△同玉▲37と△55玉
▲56と△64玉▲65と左△73玉
▲74と左△82玉▲83と左△81玉
▲92歩成△71玉▲82と寄△62玉
▲73と寄△53玉▲64と寄△44玉
▲55と寄△35玉▲46と寄△25玉
▲36と寄△34玉▲45と寄△43玉
▲54と寄△52玉▲63と寄△61玉
▲72と寄まで45手。
 駒配置に一瞬たじろぎますが、実は結構手が限られています。36銀~37銀~36銀を見つけてしまえば、あとは楽しいと金追い。81で折り返して25まで追った後、36と寄からまた折り返せば最後は下段で詰み。気が付くと盤面は18枚のと金と歩だけになります。作者らしい手順と演出が楽しめます。


 少し早いですが、今年最後の更新となります。本年も冬眠日記をご覧いただき、ありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。

詰将棋学校好作選54

 SNSで書いたのですが、使っていたPCのバッテリーが寿命を迎えつつあったため、買い替えしてデータを移植しました。以前のよりちょっとだけ画面が大きめで見やすくなったのですが、キー配置が微妙に違っていて、良く使うBACK SPACEとEnterのキーの位置の違いに未だ慣れません。意外なところに落とし穴があるものですねえ。

 気を取り直して、今日は学校好作選。ちょっと現代風の力作です。
20251221ida
▲54金△同馬▲53銀△同玉
▲52馬△44玉▲35金△同桂
▲45金△33玉▲42馬△23玉
▲22桂成△同飛▲24馬△同玉
▲54龍△25玉▲47角△同香成
▲34龍△36玉▲35龍△27玉
▲39桂まで25手。
 序奏から濃い手の連続で迫ります。54金でわざわざ龍筋を閉ざしてから53銀とは味良い。実は龍筋よりも46への馬効きを外すのが重要です。
 同玉に52馬で舞台装置を据えて、35金~45金が更に重量級のパンチ。33玉には42馬~22桂成と成り捨て、桂のいた34に金を滑らせる…のではなく、24馬と思い切って捨てるのが正解。54龍から47角が決め手となり、最後は初形からは思いもよらなかった桂ツルシでの幕切れとなります。
 序奏の変化は現代作に比べるとまだおとなしい方かもしれませんが、一手一手に力強さを感じる、作者らしい作品です。


軽趣向好作選156

 べらぼう、終わりましたねえ。途中ちょっとわかりにくい展開もありましたが、楽しく見れました。終わり方が洒落てましたね。
 さて、今日は軽趣向好作選です。
20251214tanikawa
▲26馬△同玉▲37銀△17玉
▲28金△同銀成▲同銀△26玉
▲37銀△35玉▲46銀△44玉
▲55金△53玉▲54金△同玉
▲55銀△63玉▲64銀△62玉
▲73銀打△同金▲同銀生△53玉
▲64銀生△44玉▲55銀△53玉
▲63金△同玉▲64銀△62玉
▲54桂△71玉▲72金△同玉
▲73銀成△71玉▲82成銀まで39手。
 19角を軸にした斜め追い趣向。ただ、玉が下がらずに元に戻る変化が残っていて気を遣わされます。
 28金から銀で押していき、55金から金を取った後、62まで追ったときに、73金は51玉で逃れるので、73銀打から精算するのですが、銀を手放したので53玉と戻り、64銀生にも44玉と逃げる抵抗が成立します(銀が持駒にあればここで55銀打)。
 仕方なく55銀と戻り、千日手模様になるところ、63金と捨てて戻る手を予防するのがうまい一手。62玉には54桂を据えれば初志貫徹で銀が82まで進んで詰上がります。簡単な趣向でもちょっとした破調で楽しめる作品になる好例です。

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