詰将棋学校好作選64

 仙台もそろそろ夏日になってきました。やはり今年の夏も暑くなるんですかねえ。エアコンがそろそろ古くなってきてて、ちょっとガクブルです。

 今日は詰将棋学校好作選を。
20260517shingae
▲55桂打△64玉▲75金△同馬
▲63桂成△同玉▲55桂右△64玉
▲63桂成△同玉▲75桂△64玉
▲63桂成△同玉▲62銀成△同銀
▲55桂△64玉▲65歩△55玉
▲64角△45玉▲72馬△63桂
▲同馬△同銀▲57桂△同と
▲46龍まで29手。
 初形と作者名であぶり出しを期待できます。となると、初手は55桂右とかで形を整えに行きたくなりますが、それは作者の思うツボ。まず一旦75に馬をおびき寄せる必要があり、そのために2枚桂が効いている65に更に桂を打つのが正解です。75金と捨てて63桂成と積み崩し、ここですぐに馬を取るのではなく、55桂右とするのが心憎いばかりのやりとり。同とや同金は75桂、64玉、63桂成、同玉のときに62銀成を取ることができず、早く詰みます。64玉には63桂成と成り捨て。つまり2手目の時点で既に47桂は邪魔駒となっていたのです。なんとうまく出来ているのでしょう。
 今度こそ角を取りますが、その取った桂も同じく63に成り捨てます。さらには62銀成で取った桂をみたび55に据えるのが気持ち良い一手。同金では55がふさがるので41角以下。64玉には65歩~64角と据えれば詰上がりが見えてきます。最後も桂合が出てくるのは統一感がありますね。
 名手新ヶ江氏面目躍如の「リ」の字でした。

軽趣向好作選166

 昨日は詰とうほくでした。パラ原稿載せ忘れで心配したのですが、久しぶりの石川さんをはじめ10名の方に参加いただき、握り詰候補作品や新作を出し合ったり、更にはAIでWebの図面をKifファイル変換できないか、と試したりでにぎやかに過ごしました。次回は8月22日(土)を予定。新しく狙っていた会場があったのですが、既に予約済でした。残念。ということで、例によってこれから抽選申込しますので会場は追って案内します。今度こそ原稿忘れないようにしないと。

 さて、今回は軽趣向好作選です。昨年惜しくも急逝された角さんの作品を紹介。
20260510sumi
▲73飛成△54玉▲14飛△44香
▲同飛△同金▲56香△55歩
▲同香△同金▲43龍△64玉
▲65歩△同金▲73龍△54玉
▲66桂△同金▲87角△76桂
▲同角△同金▲66桂△同金
▲43龍△64玉▲65歩△同金
▲73龍△54玉▲55歩△同金
▲98角△65桂▲同角△同金
▲53龍△同玉▲65桂△54玉
▲55金△63玉▲73香成△52玉
▲64桂△51玉▲52歩△61玉
▲53桂生まで49手。
 初手はこの一手で、更に3手目飛を浮いてみると比較的簡単に香合が最善とわかり、それを食いちぎって56香と打つとある程度輪郭が明らかになり、「龍を左右に振りながら下段の角を活用するんだな」と見当がつきます。実際66桂と跳ねて87角を歩をパクると76桂合が最善となり、同角、同金に66桂と打てば、すぐ次に98角と二枚目の歩も調子よくゲットできます。……が、これが作者の仕掛けた罠。76桂、同角、同金となった局面から66桂、同金、65歩、同金、73龍、54玉と調子よく進むものの、解説者曰く「歩だけでは1億枚あろうが詰まない」形です。66桂、同金のあとに、いったん龍の振り子を使って55まで金を誘導するのが正解で、これなら98角には65桂合とせざるを得ず、同角、同金で歩二枚の代わりに桂をゲットしつつ65金型にすることができ、53龍が決め手となって収束するトリックでした。
 微妙な局面の違いで振り子の回数を増やしつつも錯覚しやすいトリックを組み込んでおり、作者の得意気な顔が見えてきそうな見事な知恵の輪でした。

詰将棋学校好作選63

前回の記事を書いている途中で気づいたわけですが、詰とうほくの会合案内原稿を送付するのを忘れていました。次回詰とうほくは今週末、5月9日(土)に詰とうほくを開催します。会場は仙台駅東口の生涯学習センター和室になります。よろしくお願いします。
 会合案内の原稿を忘れた、ということは前回詰とうほくの結果も忘れているわけです。個人名を載せるのも、ということで全部は載せませんが、2月14日(土)に開催し、総勢11名参加。TETSUさんの年賀詰鑑賞会を楽しみました。

 さて、今日は詰将棋学校好作選。今までも何度か触れていますが、このコーナーは、半期賞選考で担当の方から言及があった作品を紹介しています。
20260526ichishima
▲35銀△同歩▲56龍△46と
▲同龍△36桂▲17角△同玉
▲47龍△37角▲18歩△26玉
▲36龍△同歩▲38桂まで15手。
 初手15角では17玉でダメで、35角、同歩、同銀も17玉で打歩詰で逃れます。35銀と捨てて56龍とぼんやり引くのが正解。意外にここで合駒に困ります。香の効きを通す36桂が最強で、15角、17玉、47龍には27歩合でやはり打歩詰です。しかし、17角とあえて26に効きを残さない手がありました。同玉、47龍に27歩は今度は18歩で詰み。37角合が最善で、これには同龍と取らず、18歩から36桂を食いちぎれば、頭の丸い角合を逆手に取る桂ツルシが決まります。
 ……というのは実は誤解。実は56龍には46ととヤケクソ中合する手が成立します。龍を近づけているのですが、打歩詰があるので、結局17角~47龍とするしかありません。龍ソッポを利用したヤケクソ中合という極めて珍しい(というか、本作以降も見たことないように思います)テーマでした。自作の中では最も誤解が多かった(95名中35名誤解)のですが、手順全体の構成を含めて自作の中では完成度の高い作品で気に入っています。

軽趣向好作選165

 去年からドラマのネット配信を見つつ、詰将棋を解図するのが生活パターンになってますが、年に1回、日ごろさぼっているツケを払わなくてはいけないパラの某イベントがありまして。今回も在庫を消費してなんとか義務を果たしました。来年はこの義務から解放されているかな。


 本日は軽趣向好作選です。
20260426hirose
▲78角△55玉▲56香△45玉
▲54香△67香▲同角△55玉
▲56歩△54玉▲55歩△同玉
▲56香△45玉▲53香成△55玉
▲54成香△同玉▲64角成まで19手。
 初手78角が香が品切れなのを見越した深謀遠慮の一手(56香合ができれば不詰)。55玉に対して、56香から54香で64を守っていたと金をハガします。同玉は64角成ですし、55玉も64角成~67銀で詰み。この67銀を消す67香合が最善の応手で、同角に55玉と中途半端な位置で踏ん張ります。
 これに対しては56歩~55歩で54香を消すのがうまい手段。56香~53香成と成れば、54成香と誘導する手が成立して収束します。ほぼ5筋と6筋のやり取りだけで成立しているのが不思議です。非常に精巧なカラクリの作品でした。


 GWは不在になります。次回更新は5月かな?あ、5月9日は詰とうほくです!しまった、原稿送付を忘れてました。いかんなあ。どうぞよろしくお願いします。


詰将棋学校好作選62

 全国ニュースでも流れたのですが、家から歩いて5分のところに熊が出没してたまげました( ゚Д゚)。確かに広瀬川は近いんですけど、かなりそれでも街中の方だったんだけどなあ。とりあえず駆除されたようで、なによりです。

 今日は詰将棋学校好作選です。
20260419adachi  
▲61香成△41玉▲53桂△同銀
▲51成香△同玉▲62歩成△同玉
▲53歩成△同歩▲73銀△52玉
▲43銀△63玉▲54銀成△同玉
▲65金△同玉▲77桂△同銀生
▲64金△55玉▲56金△同と
▲44角△同桂▲65金打△45玉
▲25龍△35金▲55金△同玉
▲35龍△同香▲46金△同と
▲57龍△同と▲46金まで39手。
 この初形でこの作者ですので、否が応でもあぶり出しを期待してしまいます。
 61香成~53桂に同歩が難関ですが、42と~53角成とし、29龍を活用する順で詰みます。同銀には51成香~62歩成からは細い手をつなぐような手順が展開されます。43銀~54銀成とするのが気持ち良い捌き。更に65金~77桂。さらに56金とこちらの金も入手すれば、うっすらと形が見えてきます。
 65金打~25龍として金合を強要すれば、収束に向けて一気の捌き。最後は綺麗な市松模様が浮かび上がりました。
 作者も言っているように全体的に古典的な風合いですが、やはり徐々に形が見えてくるあぶり出しは楽しいですね。好評でした。


軽趣向好作選164

 昨日は詰将棋解答選手権の一般戦・初級戦が開催されましたが、これが終わるとそろそろ詰将棋全国大会が気になってくる頃。今年は大阪開催ということで、今日ホテルと飛行機を予約しました。楽しみです。


 さて、軽趣向好作選。前回少し重めでしたので、今回はいかにも、という作品を紹介しましょう。
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▲51角成△34桂▲33飛成△32飛
▲同龍△同銀▲41飛△同銀
▲34香△32飛▲同香成△同銀
▲41飛△同銀▲36香△32飛
▲同香成△同銀▲41飛△同銀
▲38香△32飛▲同香成△同銀
▲43桂△同角▲41飛△同銀
▲23桂△32玉▲33香まで31手。
 右辺への逃走を防ぐ51角成は自然な出だし。34桂に33飛成とすれば42角成を防ぐ逆王手の32飛合が登場します。これを取り、同銀に41飛と捨てると以下香で駒を取っては逆王手が繰り返される趣向が展開されます。なお、12手目32香成を同角と取ると、趣向を繰り返したときに逆王手の飛が種切れになります。16手目同角は43桂~23桂以下。
 最後38香として香を入手すれば、32飛合に同香成~43桂と逃げ道を塞ぐ一手が入り、23桂~33香でピッタリ詰み。見た目にふさわしい愉快な手順が楽しめる好作です。

詰将棋学校好作選61

 詰将棋おもちゃ箱の2026年の年賀詰投票で今年も2位をいただくことが出来ました。昨年に比べるとだいぶ易しいのですが、逆にそれが評価されたのであれば、本当に嬉しいことです。ご投票いただいた皆さん、ありがとうございました。


 さて今日は詰将棋学校好作選。不完全作ですが、力作ですので、あえて紹介します。
202604070hamada
▲33銀生△同玉▲44銀△22玉
▲33銀生△同玉▲55角△23玉
▲24歩△32玉▲43飛成△同玉
▲46龍△52玉▲63金△同馬
▲同銀成△同玉▲66龍△74玉
▲64龍△85玉▲63角△86玉
▲84龍△76玉▲85角成△87玉
▲95馬△76玉▲94馬△65玉
▲64龍△56玉▲66龍△45玉
▲46龍△54玉▲44龍△65玉
▲64龍△56玉▲67馬△47玉
▲44龍△36玉▲46龍△25玉
▲58馬△24玉▲26龍△34玉
▲25馬△45玉▲46龍△54玉
▲43馬△63玉▲66龍△74玉
▲64龍△85玉▲52馬△86玉
▲84龍△76玉▲85馬△87玉
▲95馬△76玉▲94馬△65玉
▲64龍△56玉▲67馬△47玉
▲44龍△36玉▲58馬△27玉
▲47龍△16玉▲36龍△26金
▲49馬△15玉▲33角成△14玉
▲34龍△13玉▲23馬まで91手。
 序が結構難しく、出題時は特に銀2枚消去してからの43飛成~46龍のあたりで転倒された方が多かったようです。主題と関係ないところですが、この一歩控える46龍は作者的には入れたくなる一手でしょうね。
 主眼となるのは20手目の局面からの大駒3枚による追い趣向になります。雰囲気的には後年原図が発表された近藤真一氏の無防備煙に近いですが、追い方は微妙に違っています。比べてみると面白いかと。
 34手目56玉の局面で、54香が邪魔になっており、龍を一回転して消去し、67馬とすると47玉に44龍で右に追い込むことが出来ます。が、なかなか微妙に届きません。ここが作者の狙いで、実は右に追い出したのは46龍~58馬で24歩を消去するためで、25馬~46龍~43馬でもう一回左に追い、同じ手順を繰り返して36玉・44龍・55角・67馬型を作ることで58馬から収束に入れる仕掛けになっていました。24歩を消去することで15玉に33角成で収束することが出来ます。
 発表時かなりの高評価を得ましたが、発表時は残念ながら37手目58馬や51手目44龍等、複数の余詰があることが判明。68の銀が浮いているのがちょっとキツイかと思ったのですが、なんと詰方13歩配置でギリギリ二歩禁で逃れるようです。作者の執念に感心。EOGさん、ご連絡ありがとうございました。


軽趣向好作選163

 今日は解答選手権。前半の部の5問目が難問だったんだとか。どんな作品だったのか、見るのが楽しみです。


 さて、お疲れの方に、今日は軽趣向好作選。ただちょっと重めです。


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 なんだかどこから手を付けたら、という難しそうな初形なんですが、なんとここから趣向手順が展開されます。どんな手順でしょうか。


▲66銀△同玉▲22馬△65玉
▲32馬△55玉▲66銀△同玉
▲33馬△65玉▲43馬△55玉
▲66銀△同玉▲44馬△同馬
▲56金△同と▲67龍△同と
▲56金まで21手。
 馬の効きが玉の逃げ道(54)をふさいでいる状態なのですが、この退路を空けても良いよう、66銀と捨てるのが肝となる一手。同香は65金、44玉は43金以下ですので同玉ですが、これで22馬とし、さらに65玉に32馬とすることで馬鋸が成立しています。74玉は75銀以下持駒の金銀を活かして詰み。55玉としたところで更に66銀捨てからの馬鋸を繰り返していきます。44まで近づけて54に効きを作れば同馬と取らざるを得ず、56金からの華麗な収束が実現します。
 銀を消費しながら近づく馬鋸というのは珍しく、希少価値のある作品と思います。

詰将棋学校好作選60

 週末は久しぶりに東京に遊びに行ってました。いくつか観光地を回ったのですが、外国人観光客が多かったものの、中国人は前より少なく感じましたね。そのせいか、どこもあまり並ばず、無駄な時間は少なくすみました。


 さて詰将棋学校好作選は今回から2000年下半期です。ちょっと分けあって今日は超短編から。
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▲63銀△同銀▲64飛△同銀
▲44銀成△65玉▲21馬まで7手。
 有力な手がたくさん見えますし、結構どの手も続くのですが、微妙に届きません。そのような中で63銀というのは見えた人は少なかったのではないでしょうか。この手は続く64飛に対して53玉とされる手を消しているのですが、ちょっと意味が見えにくいうえに、わざわざ64飛が取られるよう銀を持ってきてしまうわけで、相当な難手になっていると思います。
 さらに64同銀に対して44銀成と成るのも逆モーションで気づきにくい一手。最後の21馬で納得できるのですが、この詰上がりが一目で見えた人はいないのではないでしょうか。行き詰まり氏の面目躍如の好作です。

軽趣向好作選162

 生まれて初めて、看寿賞推薦の投票を行いました。去年は結構解答も出していたので、自信をもって、私好みの作品を推しました。最近の受賞傾向とはちょっと違うかもしれないかな。でもいいんです。好きなんで(笑)。皆さんも投票いかがでしょう。ネットから可能です。(こちら


 今日は軽趣向好作選。今日から2015年8月号の作品紹介。まずはいかにも、という中編。
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▲25金引△16玉▲28桂△同馬
▲27銀△同馬▲28桂△同馬
▲26金△同玉▲36馬△16玉
▲25銀△15玉▲27桂△同馬
▲16銀△同馬▲27桂△同馬
▲25馬まで21手。
 25金引は自然な初手で、16玉のとき、28桂~27銀~28桂で馬を28地点の逃げ道封鎖に使いながら銀を消去します。これで26金~36馬で網を絞ります。25銀、15玉でこの銀を消去すれば詰み。ということで、今度は27地点の逃げ道封鎖に馬を使いながら銀消去するストーリーです。最初から最後までリズム感の良いパズルでした。

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