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冬眠蛙好みの短編 番外編 斉田喜道氏作

斉田喜道氏作 パラ中学校発表(修正図)

▲43金 △同玉 ▲52銀 △32玉 ▲43金 △23玉

▲33金 △同桂 ▲21飛 △32玉 ▲54馬 迄11手。

 

持駒が強力ですが、玉方の守備陣のブロックもなかなか手強く、迷うところです。

初手53飛では43香、同飛成、同玉とした後、ちょっと駒が足りそうにありません。43金~52銀で手がかりを作ります。同玉で詰まないように見えますが63金~53飛~54馬でぴったり。作意の感触がします。

しかし32玉と逃げられると、今度は詰みそうでなかなか詰みません。邪魔な桂を成捨てたいところですが42桂成は同歩で続かないし、33金が一見うまそうに見えますが冷静に同桂と取られてペケ。冬眠蛙はここでだいぶ悩みました。

43金とわざと重く打って33金とすべらせるのが絶妙の手順です。23に玉位置を移したので同桂に両王手を間接的に見せる21飛が成立し、ようやく詰みに至ります。この金を打ってすぐ捨てる筋はたまに見るのですが、こんな端正な実戦形で、しかも焦点捨てで出てくるとは!正に驚きです。

紹介時にも触れましたが、発表時は24金が歩だったため余詰が成立しました。本当に惜しいです。余詰順もちょっと普通はありえないだろ、という順ですので、我こそは、という方は考えてみてください。

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