詰将棋

軽趣向を楽しもう! -順次香成趣向⑨-

いよいよ最終回です。紹介するのはこちらの作品です。
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順次香成趣向なのに肝心の香がいません。ということは。
『▲58香△57香▲同香△46玉▲53香成△56玉
▲58香△57香▲同香△46玉▲54香△56玉
▲58香△57香▲同香△46玉▲55香△56玉
▲58香△57角▲同香△46玉▲37銀△35玉
▲26角△34玉▲35歩△44玉』
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 盤面にあれよあれよと4香が出現。これを成り捨てるわけですね。香が尽きたところで角合が出て、これを取って玉を下段に落としますが、香合は手数稼ぎのように見えて、実は違います。上図で54香や55香がないと、54成香や88角で簡単。香でスペースを埋める必要があるわけですね。
 さて、あとは4香を成り捨てて簡単かと思いきや。
「▲43成香△同玉▲53香成△32玉▲43成香△同玉
▲53香成△32玉▲43成香△同玉▲53香成△同玉
▲34歩△44香」▲同角△同玉▲88角△35玉
▲26銀△46玉▲79角△56玉
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なんと初形から88歩がなくなっただけの局面になりました。今までの手順のほぼ全体が巨大な繰り返しプロットになっているのです!ということで、ここからまた4香出現→成捨てが現れます。どうやってここから局面を展開するのかを含めてご鑑賞ください。
『▲58香△57香 ~ ▲35歩△44玉』
「▲43成香△同玉 ~ ▲34歩△44香」
▲97角△75歩▲44角△同玉▲88角△35玉
▲26銀△46玉▲79角△56玉
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『▲58香△57香 ~ ▲35歩△44玉』
「▲43成香△同玉 ~ ▲34歩△44香」
▲同角△同玉▲94飛△84歩▲88角△35玉
▲26銀△46玉▲79角△56玉
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『▲58香△57香 ~ ▲35歩△44玉』
「▲43成香△同玉 ~ ▲62龍△同玉▲92飛成△53玉▲34歩△44香」
▲同角△同玉▲88角△35玉▲26銀△46玉
▲79角△56玉
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『▲58香△57香 ~ ▲35歩△44玉』
▲43成香△同玉▲53香成△32玉▲43成香△同玉
▲53香成△32玉▲43成香△同玉▲54と△32玉
▲33銀△同玉▲34歩△32玉▲43と△同玉
▲53香成△32玉▲33歩成△同玉▲24と△32玉
▲33歩△21玉▲12成桂△同玉▲13と△21玉
▲22金まで267手。

龍置き換えで62歩を剥がした効果で、収束に入ります。★21玉が2手変化長ですが、これだけの巨大プロットを繰り返すキー設定が素晴らしい。大作という言葉がぴったりきますね。堪能していただければと思います。
ということで、順次香成趣向で連載してみました。どうでしたでしょうか。ご感想お待ちしております

軽趣向を楽しもう! -順次香成趣向⑥-

暑い日々が続いていると思ったら今度は台風。今日久しぶりに髪を短くしてきたのですが、どうも周回遅れな感じです(苦笑)。


さて、順次香成趣向の紹介も6回目。今回も凝った作品の数々を紹介します。
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▲64歩△53玉▲63歩成△43玉▲86と△65桂
▲35桂△54玉▲64と△同玉▲65香△53玉
▲43桂成△同玉▲63香成△65桂▲35桂△54玉
▲64成香△同玉▲65香△53玉▲43桂成△同玉
▲63香成△65桂▲35桂△54玉▲64成香△同玉
▲65香△53玉▲43桂成△同玉▲63香成△65桂
▲35桂△54玉▲64成香△同玉▲65香△54玉
▲66桂△53玉▲43桂成△同玉▲33桂成△同玉
▲34銀打△24玉▲16桂△15玉▲14銀成△同玉
▲69角△58香▲同角△同銀成▲25金△13玉
▲14香△22玉▲12香成△32玉▲24桂迄65手。

空き王手での順次香成趣向はこの作品で初めて登場しました。桂中合を絡めて香が途中下車せざるを得ない構造が素晴らしい。
利波さんからもらった図面ですとタイトルが無いのですが、確か作者の駅名シリーズの1作のはず。「立川」でしたっけ?
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▲95歩△84玉▲83角成△同玉▲73香成△84玉
▲74成香△95玉▲96歩△85玉▲75成香△94玉
▲95歩△83玉▲74成香△92玉▲83成香△同玉
▲73香成△84玉▲74成香△95玉▲96歩△85玉
▲75成香△94玉▲95歩△83玉▲74成香△92玉
▲83成香△同玉▲73香成△84玉▲74成香△95玉
▲96歩△85玉▲75成香△94玉▲95歩△83玉
▲74成香△92玉▲83成香△同玉▲73香成△92玉
▲84桂△91玉▲81金△同玉▲72桂成△同銀
▲同成香△91玉▲82銀△92玉▲81銀生△91玉
▲82成香△同玉▲72龍△91玉▲92龍まで65手。

車井戸趣向のように、成香が後ろに下がってから前に進み捨てられていく趣向。89金と79龍の2枚で成立させているのが作者の手腕だなあと思います。たとえば趣向手順中95歩に同玉は86金、同玉、89龍、87合、85成香以下。
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▲18金△16玉▲17金打△15玉▲16金打△14玉
▲13桂成△同玉▲12と△同玉▲11桂成△同玉
▲21と△同玉▲31歩成△11玉▲21と△同玉
▲32桂成△同玉▲42歩成△同金▲33と△同玉
▲23歩成△34玉▲25金△23玉▲24金△32玉
▲33金△同玉▲23香成△34玉▲24成香35玉
▲26金△24玉▲25金△23玉▲24金△32玉
▲33金△同玉▲23香成△34玉▲24成香△35玉
▲25成香△36玉▲27金△25玉▲36金△24玉
▲25金△23玉▲24金△32玉▲33金△同玉
▲23香成△34玉▲24成香△35玉▲25成香△36玉
▲26成香△37玉▲27成香△38玉▲28成香迄71手。

再登場の真鍋氏。こちらは金送り趣向との融合で、打った金を全部捨てる予定調和的な味わいがとても良いと思います。ただ、出題時は右上の玉の逃げ方で結構な数の誤解者が出たとか。
さて、本当は100手を超えるような超長編はこの企画では取り上げない予定だったのですが、いざ鑑賞してみると、本当に良く出来た作品が多く、やはり紹介したくなってしまいました。
というわけで次回は手数の長い作品の紹介を予定しています。気長にお待ちください。

会合2連チャン

 酷暑という表現がピッタリきてしまう暑さですね。さて、そんな中、先週は全国大会、そして今週は詰とうほくと参加してまいりました。全国大会の方は少し遅れての参加でしたが、予期せぬ10回目の参加ということでメダルまでいただいてしまいました。ありがとうございます。初めてお会いした方を含め、たくさんの人とお話しできました。特に知る人ぞ知る名作家、斎藤仁士さんと長く話をできたのが嬉しかったです。
 続いて今週は詰とうほく。冬眠蛙が引っ越しのときに出てきた本に佐原さんが載っていた話ですとか、出たばかりの中編名作選、久しぶりに来られた荒川さんの本の収集方法等。また石川さんの未発表作をいくつか解かせてもらいました。ストックあって羨ましい。(^-^;
 二次会では会合100回の話も出ましたが、結局これ!といった案は出ませんでした。いかにも詰とうほくらしい。まあ、まだもう少し先なので、ゆっくり考えましょう。
 次回詰とうほくは10月20日を基本線にして予約してみることになりました。またよろしくお願いします。
 来週には順次香成趣向を更新するつもりです。が、土曜に角さんと飲む予定なので、飲み具合によっては(以下略)
 そういえば、全国大会の記念詰将棋がまさに順次香成趣向で偶然?とはいえ驚きました。岩本さんのコメントどおりでちょっと可笑しかったです。ではでは。

軽趣向を楽しもう! -順次香成趣向④-

 もうすぐサッカーのセネガル戦ですね。0時キックオフということで、さすがに生観戦は自重すると思いますけど、寝付けなさそう(笑)。
 さて、軽趣向を楽しむ企画の第4回になります。前回最後に紹介した橋本氏作の解答から。
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▲32歩△41玉▲42歩△同銀▲31歩成△同銀
▲42歩△同銀▲32金△同玉▲33歩△同銀
▲23香成△31玉▲32歩△41玉▲42歩△同銀
▲31歩成△同銀▲42歩△同銀▲32成香△同玉
▲33歩△同銀▲23香成△31玉▲32歩△41玉
▲42歩△同銀▲31歩成△同銀▲42歩△同銀
▲32成香△同玉▲33歩△同銀▲23香成△31玉
▲32歩△41玉▲42歩△同銀▲31歩成△同銀
▲42歩△同銀▲32成香△同玉▲23角生△43玉
▲44歩△33玉▲34歩△24玉▲25歩△15玉
▲37馬△16玉▲26馬 迄63手。


前回紹介した筒井氏作と同じ消去目的で、57手目34歩と打つ手を可能とするために、24から26の3枚の香を消去します。歩の使い方が絶妙で、両玉と打歩詰をうまく利用して、1サイクルで4枚の歩を消費しています(最後は除く)。収束で3枚の歩がさらに必要ですが、「この作品のために歩は18枚あるんじゃないか」と思うほどピッタリ。持ち歩18枚の作品は結構多く発表されていますが、その中でも至高の一品と思います。

 本作のように、香を消すまでのサイクルに工夫をするのが、この趣向では主流となっています。走りとなったのはこの作品あたりでしょうか。
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▲35銀△25玉▲26銀引△14玉▲15銀△13玉
▲14歩△22玉▲33と△同玉▲43香成△34玉
▲44成香△25玉▲26銀引△14玉▲15銀△13玉
▲14歩△22玉▲33成香△同玉▲43香成△34玉
▲44成香△25玉▲26銀引△14玉▲15銀△13玉
▲14歩△22玉▲33成香△同玉▲43香成△34玉
▲44成香△25玉▲26銀引△14玉▲15銀△13玉
▲14歩△22玉▲33成香△同玉▲43香成△34玉
▲44成香△25玉▲26銀引△14玉▲15銀△13玉
▲14歩△22玉▲34桂△21玉▲31歩成△同玉
▲41と△21玉▲22歩△同銀▲同桂成△同玉
▲42飛成△34玉▲35銀△25玉▲14銀△同玉
▲12龍△13歩▲26桂△25玉▲34銀迄83手。


銀知恵の輪との組み合わせといった趣ですね。14歩の有無の違いでうまいこと玉を22に誘導して香成を実現します。収束も(龍は残るものの)うまく捌けていて、60年以上前の作品とは思えないセンスですね。

 次は私の好きな作家のひとり、塩野入清一氏の作品。
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▲23金△同銀▲同と△同金▲14歩△同金
▲23金△同玉▲24銀△同金▲33歩成△13玉
▲14歩△同金▲23と△同玉▲24銀△同金
▲33香成△13玉▲14歩△同金▲23成香△同玉
▲24銀△同金▲33香成△13玉▲14歩△同金
▲23成香△同玉▲24銀△同金▲33香成△13玉
▲14歩△同金▲23成香△同玉▲33飛成△同金
▲同角成△同玉▲34金△32玉▲31と△同玉
▲21歩成△同玉▲22角成△同玉▲14桂△同香
▲33金打△21玉▲22歩△11玉▲12歩△同玉
▲23金上△11玉▲21歩成△同玉▲22金左 迄65手。


詰方角と守備金の効きを上手く使って1サイクルで銀歩を消化します。シンプルながら良くできた仕掛け。収束は綺麗にまとまっています。「饗宴」にも収録された作品です。

 本日最後に紹介するのはこちら。解答は例によって次回に。
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7月の詰とうほく予定

 すみません、告知したつもりがすっかり抜けていました。7月の詰とうほくは、7月21日(土)13時より、前回と同じく、生涯学習センター和室での開催となります。全国大会明けとなりますが、ご都合つく方のご参加をお待ちしております。なお、その次の週の28日(土)は角さんと会う予定です。一緒に会う方を募集しておりますので、あわせてお声掛けください。
 ちなみに会合といえば、大学の先輩の名前をパラの会合報告で見かけて驚きました。私が新入生のとき、先輩にパラを見せてもらっているので、少なくとも昔は会員だったはず。一般戦全題正解はさすがだなあ、と思いました。
 ところで、軽趣向作を楽しむ企画があると良いなあ、という個人的願望で始めた連載を3回ほど行いましたが、反応が全く無くて、ちょっとガッカリ。あんまりニーズないのかなあ。ちなみに順次香成趣向は(めげずに)もう2・3回予定しています。その次の趣向は何が良いか、ご希望があればコメント欄にいただければ。でも作品探すのが結構大変ですかね。今回は利波さんに全面協力いただきました。ありがとうございました。

軽趣向を楽しもう! -順次香成趣向③-

 パソコンを買い替えました。ずっと使い慣れたWin7からようやくWin10へ。それほどわかりにくい、という訳ではなく、ひと安心。ただ、Edgeのフォントが変えられないのは残念だなあ。もう少し読みやすくしたいんですが。
 
 さて、シリーズ3回目。まずは前回の宿題?の解答を。
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▲53歩成△同銀▲44歩△同銀▲53香成△同銀
▲44歩△同銀▲53香成△同銀▲44歩△同銀
▲53香成△同銀▲44歩△同銀▲53香成△同銀
▲48飛△44香▲同飛△同銀▲45金△43玉
▲44香△同銀▲54金まで27手。

最初の53歩成、同銀に同馬は32玉、同香成は44玉で詰まずこの銀は取れずの銀となっています。44歩と叩いて銀をうまく使いながら4香をすべて成捨てし、質駒となっている48金を取って詰まします。コミカルな感じですが、少し易しすぎますか。

 易しすぎる原因は、慣れた人なら、「ああ、4枚香を成り捨てて68飛で金を取るんだな」と、仕組みが一見して分かってしまうこと。
 この趣向の場合、『たくさんある香を成る理由』が必要で、多くの作例で見られるのが、
①香の後ろに飛、または龍を置いて、香と龍の違いを使って収束するもの
②最後の香を成ることで遮られていた大駒の効きが通り、それによって収束が可能となるもの
の2パターン。前回紹介した高木氏作は①、上の自作は②ですね。ただ、最初に紹介した角氏作はどちらでもなく、成る香の微妙な意味づけの違いで趣向を成立させました。では、他にはどんな意味付けの作例があるか、見てみましょう。
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▲82歩成△同玉▲72歩成△91玉▲92歩△同玉
▲93歩△同桂▲84桂△91玉▲82と△同玉
▲73香成△81玉▲72桂成△同角▲同成香△92玉
▲83角△91玉▲82成香△同玉▲73香成△81玉
▲72角成△同角▲同成香△92玉▲83角△91玉
▲82成香△同玉▲73香成△81玉▲72角成△同銀
▲同香成△91玉▲92歩△同玉▲83銀△同玉
▲73香成△92玉▲82成香寄まで45手。

この作品は成り捨てるのは2枚だけで、残りの2枚の成香で収束します。では最初の2枚はなぜ成り捨てるのか、というと2枚の角を剥がすため。打歩詰を使いつつ、剥がし趣向と組み合わせることで、72に歩・桂・角を成る独特な手順になりました。序奏も良く、形も洗練されていますね。

 もっと凝った意味づけになっているのがこちら。
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この作品は、収束に入る手順を選択する権利を持っているのは詰方になっています(この趣向では珍しい)。76~79の全ての香を消去するのですが、消去しないまま収束に向かうとどうなるか。

▲72桂成△同玉▲63歩成△同玉▲73歩成△64玉
▲74と△53玉▲44銀△同龍▲同金△同玉
▲43飛△35玉▲33飛成△26玉▲22龍△37玉
▲27龍△48玉▲38龍△59玉▲49龍△68玉(失敗図)

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おわかりでしょうか。76~79全ての香を消去することで、69歩を打歩詰にならないようにする必要がある、というわけです。 
 では作意を。

▲72桂成△53玉▲63歩成△同玉▲73歩成△64玉
▲74と△53玉▲63と△同玉▲73香成△64玉
▲74成香△53玉▲63成香△同玉▲73香成△64玉
▲74成香△53玉▲63成香△同玉▲73香成△64玉
▲74成香△53玉▲63成香△同玉▲73香成△64玉
▲74成香△53玉▲44銀△同龍▲同金△同玉
▲43飛△35玉▲33飛成△34香▲同龍△26玉
▲25龍△37玉▲27龍△48玉▲38龍△59玉
▲49龍△68玉▲69香△78玉▲58龍△87玉
▲88龍△76玉▲77龍△85玉▲84成香△同玉
▲74龍△93玉▲92と△同玉▲82成桂△93玉
▲92成桂△同玉▲72龍△93玉▲82銀生△84玉
▲74龍△95玉▲94龍まで75手。

手順中の34香合が手数伸ばしの捨て合で、発表時はここで誤解した方が多数発生。この手数伸ばしが成立するのが4枚香を消去した場合のみ、というのが味わい深い。面白い作品と思います。

 さて、ではもう一作。解答は次回載せますどんな狙いでしょうか。
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軽趣向を楽しもう! -順次香成趣向②-

引越荷物の片づけが一向に進みません。家具選ぶのって大変ですね。。。

さて、連載2回目ですが、ちょっと前回記事の中の「香を成って捨てる」について、「こういう考え方もあるのか」と感心した作例があったので、今回はそれを紹介します。

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▲23銀△同玉▲33香成△同角▲15桂△同角
▲33香成△同角▲15桂△同角▲33香成△同角
▲34龍△12玉▲24桂△同角▲32龍△22成銀
▲34角成△11玉▲22龍△同玉▲23銀△11玉
▲12銀成迄25手。

 どうでしょう。工夫として、普通の順次香成趣向ですと、「香を成る手」と「香を捨てる手」は別なのですが、この作品の場合、香成に対してすぐに同角と取るので、香を成る手と捨てる手が同じになっています。
 これを実現するためには、本作で言いますと、同角に対し、同香成では詰まないようにする必要があるわけで、結構高度な作図では、と思います。ちなみに本作は15桂、14玉、32角成、15玉、33馬の変化設定がキーで、同香成だと33馬と引けない、という仕掛けになっていますね。

 冬眠蛙も1個作ってみました。もう少し工夫できそうな気もしますね。解答は次回。

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軽趣向を楽しもう! -順次香成趣向①-

 前回お願いした件について、利波さんからリストを送っていただき(ありがとうございます!)、だいぶ作品が揃いました。利波さんの意見も確認しつつ、作品を選んでいるところですが、まずは導入を。

 厳密に定義するとなると意外と難しいのですが、順次香成趣向は縦に何枚か香を並べて、それを先にある方から順に成っていく趣向、といったところでしょうか。
 なんだか言葉にするとまどろっこしい。とりあえず1個例題をでっちあげてみますか。

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▲32歩成△11玉▲21と△同玉▲32香成△11玉
▲21成香△同玉▲32香成△11玉▲21成香△同玉
▲32香成△11玉▲21成香△同玉▲32香成△11玉
▲21成香△同玉▲31飛成まで27手。

どうでしょう。この例題ですと4枚の香を並べて全て成り、かつ捨てていますが、3枚位でも十分趣向と言えると思います。また、全部を成り、捨てるとも限らないのですが、3枚くらいは成らないとと趣向っぽさが薄い感じですかね。

ちなみに、香を成る位置はすべて一緒の作品が多いのですが、実はそうでないケースもありました。

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▲32歩成△11玉▲21と△同玉▲31香成△11玉
▲21成香△同玉▲32香成△11玉▲22成香△同角
▲12歩△21玉▲32香成まで15手。

 詰ますのに必要な歩を31に置くことで、最初の歩は当然32にしか成れませんが、次の香は質駒取りになります。また、収束の打歩打開のため、21成香と捨てて次の香は32に成る必要がある、という仕掛けです。簡明ですがちょっとクスリと笑いたくなる手順ですね。作者が今年の年賀詰に本作を選んだのも、よくわかる気がします。

 さて、ではこの順次香成趣向はどのように発展できるのか、これは!という作品を次回以降紹介していきたいと思います。(引き続き、推薦作があればご教示いただくようお願いします。hirokiichishima@yahoo.co.jpまでメールください)

図面教示希望+α

 パラ4月号表紙の「作者の言葉」でも書いたのですが、軽い趣向作の紹介コーナーが欲しいな、と。詰とうほくで言ってみたところ、「おもちゃ箱で良いのでは?」と言われたのですが、どういえばいいんですかね、啓蒙作だけではなくて、埋もれてしまいがちな軽趣向の好作を紹介していきたい。それで新しいアイディアが浮かぶかも。というのは欲張りすぎですか。

 そんなこと考えているのは私だけかな、という気もするのですが、試しに一度、このブログ上でやってみたいな、と思います。サンプルとして取り上げるのは、「順次香成趣向」でいきます。冬眠蛙の知識だけでは全然足りないので、ここをご覧になった方で、
①順次香成趣向の好作、と呼ばれて思い当たるもの
②または香成趣向の新作
…をご紹介いただければ、と考えております。あまり大作だと紹介も大変ですので、どちらも手数は長くても二桁でお願いします。

あと、手元に図面が無くて教えて欲しい順次香成趣向の作品が2個あります。こちらもどなたかご教示いただけると幸甚です。
③護堂浩之氏作「立川」(饗宴に載っていた)
こちらは作品名を覚えているのでまだ探せるのですが、

④平成元年位?のパラ大学院で確か真鍋浩氏作?
があったかなと。③は知人に貸したまま返って来ず、また④はパラ読者になる前で、たまたま借りたものに載っていたものです。薄い記憶で申し訳ないのですが、もしご存じの方がいらっしゃったら、よろしくお願いいたします。ある程度作品が揃えば、さっそく一回書いてみたいと思います。

予約投稿で書いており、実際はこれが載る頃は引越の真っ最中。早く落ち着くと良いのですが。ではでは。

2018年4月の新作

 以前に、毎月新作を掲載していた頃がありました。今思えば冬眠蛙にはかなり過酷なノルマで、3年くらいやりましたけど、最後はもう在庫も尽きて、スッカリ抜け殻みたいな状態に。ということで、今回新作を載せますが、あまり無理はしません。記事タイトルも「2018年4月の新作」としてますけど、次回は5月、ということではありません。あしからず。

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40手台です。暗算でもいける位の難度ですが、スマホで作ったせいもあるかもしれません。軽い趣向作でお楽しみいただければと。

 前例に倣ってコメントを募集いたします。コメント欄(手順は書かないでくださいね)、またはメール(hirokiichishima@yahoo.co.jp)で頂戴できればと思います。一応締切は5月末までといたします。
 
以前のポイントもまだ記録が残っていますが、肝心の賞品の方が無い状態で、ちょっと思案中。PDF版ので良ければいくつかあります。

 ゴールデンウィークまっただ中でありますが、その翌週に引越を控えつつ、仕事もピークで、今年は慌ただしく過ぎていきそう。うまくいけば7月の全国大会の頃には落ち着いた状態で参加できるかな?


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