無料ブログはココログ

 

  •  

軽趣向好作選61

 緊急事態宣言は宮城県は延長されませんでしたが、他はほぼ9月末まで延長されました。実は全国大会は中止になっても、九州は行こう、ということで旅行予定していましたが、福岡が対象に入っており、断念しました。今回のプランについては、緊急事態宣言延長区域が対象の場合はキャンセル料なしとのことで、助かりましたが、改めて「旅行業界の方は大変だなあ」と感じさせられました。

 今回は久しぶりに軽趣向好作選を。
20210912ohtsuki
▲17飛△26玉▲27歩△同成香▲同飛右△15玉
▲17香△16桂▲同香△同玉▲28桂△同成香引
▲17飛△26玉▲27歩△同成香▲同飛右△15玉
▲17香△16桂▲同香△同玉▲28桂△同成香
▲17飛△26玉▲27歩△同成香▲同飛右△15玉
▲17香△16角▲同香△同玉▲17飛△26玉
▲15角△同歩▲27飛△16玉▲17歩迄41手。

 見た目どおりの成香ハガシ。1枚目の成香を取って17香と打ってみると、例えば銀合とかは取って17歩~16銀で詰むので桂合となり、「あ、これで成香を呼べばいいんだ」と腹落ちします。全部ハガしたときどうなるのかな?と見てみると、角合とするのが最善であるのがわかり、最後は15角捨てから気持ち良く突き歩詰となります。軽趣向の見本として、最適なサンプルになる作品と思います。

20210912hotta
▲23飛△31玉▲53角△42桂▲33飛成△21玉
▲23龍△31玉▲42角成△同玉▲54桂△31玉
▲33龍△21玉▲43角成△12玉▲34馬△21玉
▲23龍△31玉▲42桂成△同玉▲33馬△53玉
▲43馬△63玉▲54馬 迄27手。

 こちらは狙いがつかみにくい初形。53角と打ったとき、歩合は33飛成、12玉、32飛成、22飛合、34馬、13玉、35角成以下駒余りとなります。42桂合は手順中の34馬を防いだ手。これに対しては33飛成~23龍と変換した後、42角成と取りますが、同玉にいったん54桂と打つのが肝要。31玉に33龍から今度は角を馬に置き換えるのがうまい手順で、31玉に戻して42桂成と成り捨てれば、6手目の局面から23飛・角を龍・馬に変換したことになります。これにより33馬~43馬として収束できる仕掛けです。少ない駒数で変化を含めて知恵の輪的な世界を表現できていて、うまいなあと感じさせられる作品でした。

 

軽趣向好作選60

 ネタはつきないもので、軽趣向好作選も60回。今回は特にお気に入りの2作品を紹介。
20210814tonami
▲21銀△13玉▲23金△同玉▲32馬△13玉
▲14馬△22玉▲32馬△13玉▲31馬△23玉
▲15桂△同と引▲32馬△13玉▲14歩△同と
▲同馬△22玉▲32馬△13玉▲31馬△23玉
▲15桂△同と▲32馬△13玉▲14歩△同と
▲同馬△22玉▲32馬△13玉▲31馬△22飛
▲14歩△23玉▲15桂△33玉▲22馬△同玉
▲23飛△31玉▲32銀成△同玉▲43金△41玉
▲21飛成△31香▲同龍△同玉▲33香△22玉
▲32香成△12玉▲23桂成△同玉▲33金△12玉
▲22金迄61手。

 自陣と金はありますが、それ以外はごく自然な初形。21銀~23金と思い切って32馬を据えれば、馬桂歩による精巧なハガシ趣向が展開されます。最終的に香を吊り上げると、11地点が空くので32銀生、12玉、13歩が打てて詰み。つまり、このハガシ趣向は打歩詰回避のために行われていることになります。
 最終的には15香型を作る前に31馬に対して22飛合と手を変えますが、以下も自然な捌きで打った桂も綺麗に成り捨てて収束して文句なし。ちなみにこの収束で15桂と打つ手があり、これならと金を全部剥がされる前に22飛合とすれば良さそうですが、その場合は桂を余計に持駒に残せるので、同馬、同玉に34桂合で詰みます。都合良く出来ているものですね。
 詰四会作品展での発表作で、ハガシ方がちょっと渦潮をイメージするので命名もピッタリ、と思いきや、作者曰く「51のと金が『成る”と”』だから」とのこと。オヤジだなあ(笑)。

20210813chijiiwa
▲31飛△21歩▲同飛成△同玉▲32歩成△11玉
▲21と△同玉▲31角成△11玉▲23桂△同成香
▲12歩△同玉▲24桂△同成香▲13歩△23玉
▲32馬△13玉▲25桂△同成香▲14歩△24玉
▲33馬△14玉▲26桂△同成香▲15歩△25玉
▲34馬△15玉▲16歩△同成香▲同馬△同玉
▲17香△25玉▲26歩△同玉▲27香迄41手。

 持駒と成香配置が目立つ初形。いきなり飛打で合駒を食いちぎり、32歩成~21とは軽い伏線。31角成とすれば、こちらは馬桂歩を使った6手一組の追い趣向となります。26桂で桂を使い切りますが、16歩から精算すれば、最後はなんと4香詰。なるほど、これで成香配置なのか、と作者のユーモアにニヤリとさせられます。手順もさることながら、個人的には命名が良いです(笑)。

 雨が降り続いていて、仙台も今日は20度前半。九州や中国地方は大変な大雨になっているようで、お見舞い申し上げます。皆様どうぞ気を付けて。

 

軽趣向好作選59

 オリンピック、毎日盛り上がっているのは良いのですが、スポーツのイベントはさておいて、大河ドラマくらい続けてくれるといいのに。渋沢栄一はどちらかというと明治維新後が本格的な活躍のはずなのになあ。

 さて、本日は軽趣向好作選を。
20210801hiramatsu
▲27銀打△25玉▲26歩△同銀▲同銀△同玉
▲27銀打△25玉▲37桂△同角成▲26歩△同馬
▲同銀△36玉▲37銀引△25玉▲17桂△同角成
▲26歩△同馬▲同銀△36玉▲37銀引△25玉
▲69角△58歩▲同角△同と▲17桂△同歩成
▲16角△同と▲26歩△同と▲同銀△同玉
▲27歩△25玉▲17桂△36玉▲16龍迄41手。

 27銀打~26歩はこうやるところですし、37桂~26歩で19角を剥がすのも想像がつきますが、26同銀に36玉と逃げた形で詰みそうでなかなか詰みません。37銀引~17桂と39角を読んで剥がすのが好手順。あれ、でもまだ36玉と逃げられます。
 ここで37銀引と追いなおして、69角で歩を入手するのが妙手でした。47への合駒は17桂、同歩成、26銀、36玉(同玉は37角以下)、37銀上、27玉、17龍、38玉、27角以下。58歩合とせざるを得ないのですがここで得た歩を使って16歩を剥がしにいくのが更なる好手段。最後は27歩~17桂(37桂も可)でピッタリ詰上がります。
 この初形から角銀だけでなく16歩まで剥がすのは予想外の展開で、69角のスパイスも良く効いており、秀作と思います。

 

ありがとうございます。+軽趣向好作選58

 既にご存知の方もいるかと思いますが、自作が令和2年の看寿賞短編賞をいただくことになりました。今まで細々と続けてきた甲斐がありました。思い起こせば今までいろいろな形でいろいろな方にお世話になりました。厚く御礼申し上げます。
 第5作品集を現在作成中である関係で、既に作品解説はこのブログに掲載しており、またパラの来月号に受賞のことばも載せさせていただきますので、あえてここで作品を振り返ることはいたしません。ご了承ください。

 本日も軽趣向好作選を。

20210626ichihara

▲24金打△22玉▲13金△21玉▲12金△同玉
▲24金△21玉▲12角△22玉▲13金△11玉
▲21角成△同玉▲12金迄15手。

 3筋の壁には触らず、15金・16香の力をバックに打った金が突進します。12に捨てたところで24金と今度はこちらの金を活用。12角を打って捨てる手を挟んで同じ軌道を描くのが軽妙です。難解とは無縁でかつ手順は楽しく、表紙にうってつけの作品だと思います。

20210626honma
▲12銀△同飛▲同角成△同玉▲21銀△同玉
▲32銀△同歩▲31金△同玉▲41金△同玉
▲52銀△同歩▲51金△同玉▲61金△同玉
▲71角成△同玉▲72歩△同玉▲73飛打△61玉
▲81飛成迄25手。

 持駒趣向ですが、見たままにどんどん捨てて左側に無理やり玉を引きずり出します。途中32銀や52銀に同玉ですと金打ち~桂取り~角成の筋があって早い。ぴったり全部使いきって61まで持ってくれば、71角成が実現して以下は易しい収束となります。持駒飛が必須の趣向ですが、うまいことピッタリ金銀8枚まで持ってこれたものです。

 
 小川さんからの紹介で、第1回YouTube詰将棋コンテスト(←クリックで開きます)を解いてみました。11手以内34題ということで、色々な作品がそろっており、かなり苦労しつつも楽しめました。評点ルールも工夫されていて、結果を見るのが今から楽しみです。今月末まで解答期限ありますので、興味を持たれた皆さんはご覧いただければと思います。

 

軽趣向好作選57

 つみき書店で発行された「怒涛 山本昭一詰将棋作品集」を購入しました。2003年に刊行されたものに作品を新たに収録したものだとか。「メタ新世界」や「二人三脚」といった有名作品のほか、軽趣向やミニ煙、初期の軽作や未発表作も含めてバラエティに富んだ作品が収録されています。冬眠蛙は詰将棋歴が全く重なっていないので、知らない作品も多くあり楽しめました。つみき書店のリンクはこちら。Amazonでも取り扱っています(冬眠蛙はこちらを利用)ので、興味のある方はぜひご購入を。

 本日は軽趣向好作選。長めの作品を1局紹介します。

20210620misumi

▲37桂△同金▲26歩△同成桂▲34角△14玉
▲15歩△同玉▲16歩△14玉▲23角成△25玉
▲34馬△36玉▲45馬△25玉▲34馬引△14玉
▲15歩△同玉▲26金△同香▲16歩△14玉
▲23馬△25玉▲34馬上△36玉▲28桂△同と
▲45馬△25玉▲34馬引△14玉▲15歩△同玉
▲19飛△同と▲16歩△14玉▲23馬△25玉
▲34馬上△36玉▲28桂△同歩成▲45馬△25玉
▲34馬引△14玉▲36馬△同金▲15歩△同玉
▲17飛まで55手。

 最初10手で舞台装置を整えて、二枚馬による知恵の輪がはじまります。最初に45馬・34馬型を作るのは26金に同玉とされる変化に備えたもの。同香に16歩と据えなおし、36まで追って28桂と焦点に捨てるのがポイントとなる一手です。同金は37歩、同歩成は45馬~34馬引~36馬があるので同とですが、19成桂が落ちており、14までまた追って15歩~19飛でこれを剥がし、もう一度36まで追って28桂とすれば、今度は同歩成とするしかありません。先ほどの45馬~34馬~36馬引が実現して綺麗に収束します。
 最初に37金型にする何気ない序奏がうまく、知恵の輪の鍵となる57飛の横利きを見えにくくする効果があります。作者のセンスがうかがわれる好作です。

 昨日は将棋日本シリーズの仕事で仙台に来られていた角さんとお会いすることが出来ました。昨年はコロナで中止になったので2年ぶり。短いながら楽しいひと時を過ごすことが出来ました。角さんありがとうございました。

 

次回詰とうほくのお知らせ+軽趣向好作選56

 次回詰とうほくについては、8月21日(土)13時からで、いつもの生涯学習センターの和室が取れました。よほどのことがない限り、開催します。二次会はどうかな?できれば黙食でなくやれるようになっていると良いのですが。

 本日は軽趣向好作選です。

20210606takahashi

▲25銀△15玉▲16銀△26玉▲27銀△17玉
▲18銀△同玉▲54馬△28玉▲27馬△39玉
▲49銀△29玉▲39飛△同玉▲38馬迄17手。

 馬飛の威力を背景に紐のない状態で25に打った銀が18までノンストップで下っていきます。25銀や16銀に同玉は33飛成として13龍に回る筋があって詰みます。また27銀に15玉は35飛以下。25銀・15玉型との差がうまく使われてます。18銀に28玉は1手詰なので流石に取るしかなく、自然な収束につながります。この年大活躍した高橋氏、最近は休眠中のようですが、また作品を見せて欲しいものです。

20210606kubo
▲76金△56玉▲83角成△46玉▲47歩△同桂生
▲36飛△55玉▲65馬△45玉▲35飛△46玉
▲64馬△56玉▲74馬△46玉▲36飛△55玉
▲66金△45玉▲56馬△同と▲46歩△同と
▲35飛迄25手。

 手成りで追って5手目36飛とすると45玉で打歩詰。これをどう打開するか、というのが鍵で、47歩はまずやってみるところですが、同桂生が好手で36飛に55玉、65馬、45玉でやはり打歩詰。56馬、同とと無理やり打開しても、46歩、同とで56が空くので詰みません。
 ここで35飛とした後、64馬~74馬と一歩遠ざかる馬鋸が作者の工夫。46玉、36飛、55玉のとき、66金とすれば、今度は56地点を金が押さえているので、56馬~46歩で収束できる、という仕掛け。この後に緻密な構想作を連発する久保氏のデビュー2作目の作品。当時暗算で気持ち良く解けて、嬉しくなりつつ感心したのを覚えています。

軽趣向好作選55

 5月は会場の関係で1回お休みとした詰とうほくですが、8月21日(土)または28日(土)で会場の抽選申込を行っております。まだ一部の会場は使えないみたいで、競争率が高くなる可能性があり、当選できるかどうかは分かりません。運よく両方当選したら、21日の方を優先しようかと考えていますが、都合が悪い方がいらっしゃったらコメントいただければと思います。

 本日は軽趣向好作選を。

20210523kanno
▲36と△同銀生▲27金△同銀生▲38歩△同銀生
▲17飛△27香▲同飛△同銀生▲39香△38歩
▲同香△同銀生▲17龍△27飛▲同龍△同銀生
▲38歩△同銀生▲36飛迄21手。

 銀生の繰り返し趣向。成らない理由は9手目の局面で一目瞭然。24に歩があるので10手目は香合とせざるを得ないのですが、そのおかげで39香でもう一歩補充でき、17龍から飛を入手すれば詰みに至ります。
 平易な仕組みでうまく出来ているのは作者らしいのですが、20手目はまあお愛嬌として、39香に対する合駒が香でも良いのは少し気になるところかもしれません。

20210523iwataichishima

▲43金△同玉▲32銀打△33玉▲22銀生△42玉
▲31銀右生△33玉▲34歩△同銀▲22銀引生△42玉
▲43歩△同銀▲同銀成△同玉▲32銀打△42玉
▲31銀右生△33玉▲34歩△同角生▲22銀引生△42玉
▲43歩△同角▲同銀成△同玉▲32角△42玉
▲31銀生△33玉▲34歩△同馬▲22銀引生△42玉
▲43歩△同馬▲同角成△同玉▲32角△42玉
▲33銀成△同桂▲43歩△31玉▲21角成△同玉
▲11歩成△同玉▲12歩△21玉▲22歩△31玉
▲32歩△41玉▲42香迄57手。

 銀の送りによるハガシ趣向。趣向自体はそれほど妙味を感じさせない(ここが自分の主な受け持ちだったんですが…笑)ものの、角生が出たり、32の駒が角になることによって31銀生に変化が生じるところ、更には収束33銀成と手を変えるところ等、細部はうまく出来ているのではないかと。収束を付けながら桂香図式に出来たのもちょっと気が利いていると思います。岩田さん(残念ながらこの作品発表の数年後にご逝去されました)のセンスが光る作品です。

軽趣向好作選54

ゴールデンウィークも終了しましたが、コロナが一向におさまりませんね。実家の新潟にも帰れず困ったものです。今月のパラの表紙の言葉にもありますが、苦しんでいる方も多いと思います。一刻も早く、日常が戻りますよう。

今回も軽めの作品を紹介します。

20210509tsumaki

▲34銀打△32玉▲54馬△31玉▲22角△同玉
▲44馬△31玉▲32香△同玉▲33銀生△23玉
▲34馬△13玉▲14銀△同玉▲24馬迄17手。

64の馬が24まで移動する趣向。手順自体はごく普通ですが、2手目42玉の変化(33角~32香~54馬~21馬!で早い)や5手目33香の紛れ等、細かいところまで配慮が行き届いているのが流石です。適度に考えつつ、気が付いたら馬が24まで移動しており、ちょっとでも「おぉ!」と言ってもらえれば作者としても本望ではないでしょうか。

軽趣向好作選53

少し落ち着きました。これから若干更新ペースを上げたいと思います。

今日は軽趣向好作選を。前回に引き続き、高橋氏の作品を紹介します。

20210425takahashi

▲23桂△12玉▲24桂△13玉▲25桂△14玉
▲13桂成△同玉▲12桂成△同玉▲11桂成△同玉
▲13龍△21玉▲33桂△同歩▲22歩△32玉
▲14角迄19手。

 桂打~成捨て趣向ですが、間に無駄手がありません。初手13龍は21玉とされ、33桂、同歩としても22歩の打歩詰が解消できません。そこで23桂~25桂と打って14玉と角を取らせ、それを全て成り捨てることで14角を原型消去する、シンプルかつ美しい趣向が成立しているわけです。

 この時期の作者の作品は他もセンスに溢れたものばかりですので、ぜひバックナンバーを探していただければと思います。

軽趣向好作選52

書いておりましたが、久しぶりの更新となります。今月下旬くらいまではちょっと落ち着かないと思います。


今日は軽趣向好作選を1作だけ。


20210404takahashi


▲25金△23玉▲35桂△12玉▲23桂成△同玉
▲34金△14玉▲15歩△同玉▲27桂△14玉
▲24金△同玉▲35角成△23玉▲45馬△34歩
▲同馬△14玉▲25馬△23玉▲35桂△12玉
▲23桂成△同玉▲34馬△14玉▲15歩△同玉
▲25馬迄31手。


3手目すぐに34金だと14玉で15歩が二歩になるので、35桂~23桂成で邪魔駒消去します。今度は15歩が打てますが、27桂と据えた後、この桂もまた35桂~23桂成と捨てることになるのがなんとも味わい深い手順。35角成~45馬で1歩稼ぐのを間に挟むのがまた上手く、主題の意外性を増していて、良い演出だな、と思います。易しいながら解いて楽しい知恵の輪で、冬眠蛙好みの作品でした。




より以前の記事一覧