軽趣向好作選113
まず最初に、次回詰とうほくは5月18日(土)に、前回と同じ生涯学習センターで、今度はミーティング室となりました。ちょっと狭めの部屋ですが、その分会場費は安いです。ちゃんと原稿出さないと(汗)。
さて、本日は軽趣向好作選です。
▲48歩△37玉▲38歩△36玉
▲55と上△46歩▲37歩△同玉
▲47歩△同玉▲56龍△36玉
▲45龍△47玉▲39桂△同と
▲56龍△36玉▲28桂△同香生
▲45龍△47玉▲48歩△37玉
▲29桂△同香成▲47歩△同玉
▲56龍△36玉▲28桂△同成香
▲37歩△26玉▲46龍△同馬
▲27歩△同成香▲同銀△同玉
▲28香 まで41手。
この作者とこの持駒で趣向を期待してしまいます。48歩に37玉は一見38歩と拠点を作られて損に見えますが、55と上、46歩に37歩と結局捨てるので手数稼ぎになっています。47歩、同玉(59馬は46龍)として56龍、36玉、45龍、47玉で繰り返しの形。これを打開するひとつめのカギが39桂で、まず28地点の利きを外します。今度は56龍、36玉型にして28桂捨て。これを同香成は収束に直結するので同香生が正解。更に48歩を据えて45龍・37玉型にして29桂が好手。同ととすると38歩、26玉、15銀以下で、この38歩が打歩詰にならないのが28桂捨ての効果です。
したがって29桂には香で取るのが正解ですが、香成とせざるを得ないため56龍、36玉型を作り直して28桂とすれば27歩が打歩詰にならない形になり収束します。最後龍が消えるのは流石ですね。
香成らせ自体はある筋ですが、玉の可動域を広げることでより精巧なカラクリとなっていると思います。29桂、同歩成も論理的に入れられそうですが、桂の枚数が足りないのがちょっと惜しいところです。
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コメント
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伊藤正氏作の先打突歩詰の流れを汲む作だと思う。
『中編名作選Ⅱ』に収録できなかったのは残念(こういうのが好きなので)。
投稿: 解答欄魔 | 2024/03/20 20:59
なるほど、構図は確かに伊藤氏作ですね。
宮原さんの作品は本当にどれもセンス満点ですよね。これから紹介する作品もかなり好作です。
投稿: 冬眠蛙 | 2024/03/20 22:07