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2023年3月

心理作

 今日スマホを見ていたら、「人はなぜ寿司の松竹梅のコースで竹を選んでしまうのか」といった内容の記事があり、興味深く拝見しました。なんでも、「竹」と「梅」のコースだけを示すと、だいたい半々になるんですが、「松」「竹」「梅」を用意すると圧倒的に「竹」>「梅」になるそうで、確かに自分もそうかもしれないな、と思う次第。
 これで思い出したのが、昔将棋世界?で見た神吉プロのエッセイで紹介されていた心理マジック。人に「1~4のなかで、どれか一つをすぐに選んでください」と言うと、大半の人は無意識に「1」と「4」を除外し、しかもなぜか残りでは大きい方の「3」を選んでしまう、というものです。冬眠蛙も見事に「3」で、全く同じ思考過程をたどってました(笑)。心理というのは面白いものです。

 詰将棋にも心理的にやりにくい手を主眼とした作品をたまに見かけます。個人的には特に短編では心理的にやりにくい手が入ると作品価値が大きく上がると感じており、うまく入った作品を見ると感心しています。自作でも少ないですがありまして、一局紹介しますね。多分はまると難しいかと。
20230319

 ただ、上で紹介したような「選択肢を多くすることで、中間的な候補手をより有力な手段に見せる」という作品にはあまりお目にかかっていないような気がします。ちょっと興味深いので作ってみたいのですが、いかんせんネタも時間もないです(笑)。もしも良い作例があったら教えていただければ。

 昼にNHK杯を取った方が夜には六冠に。いや~強い。これで詰将棋創作のセンスも抜群ときた日には、もう唖然とするのみです。本当に凄い人が出てきたものですね。ではでは。

軽趣向好作選90

先日ツイートしましたが、次回詰とうほくは5月27日(土)に青葉区中央市民センターの第3会議室で行うこととなりました。よろしくお願いします。

あっという間に3月になってしまいました。仕事に追われ、2か月何もできなかった。。。( ;∀;)
まずは軽趣向好作選で立て直し?を図ります。
20230304horikiri
▲16金△14玉▲24銀成△同玉
▲23と△14玉▲13と△24玉
▲25歩△同と▲23と△14玉
▲15歩△同と▲13と△24玉
▲34と△同玉▲37香△36歩
▲同香△35歩▲同香△24玉
▲23と△14玉▲36角△25香
▲同角△同と▲15歩△同と
▲13と△24玉▲27香△26桂
▲同香△同と▲25歩△同と
▲23と△14玉▲15歩△同と
▲13と△24玉▲36桂迄47手。

 金を捨てて24銀成~23ととした辺りで、「と金が13~23を往復する知恵の輪かな?」と見当が付きます。実際35とを15まで移動させて34とと香を取り、その香を36香と打つと35に捨て合せざるを得ず、筋に入った感触があります。
 が、36角とする手に25香合とするのが玉方の抵抗手段。同角、同と以下27香、26桂合のときに一歩不足で詰みません。実は34と、同玉のときに36ではなく37に打つのが正解で、35歩には同銀、33玉、34銀、42玉、43香生以下を見せて36歩、同香でもう一歩余計に稼いでおくのが巧妙なキーでした。これで27香、26桂合にもと金を15まで戻せるわけです。
 64歩の配置は残念ですが、知恵の輪の構造自体がシンプルな分、仕掛けの巧さが光る一局です。

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