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無駄合裁定

 次回詰とうほくは8月20日、場所が変わって青葉区の中央市民センターの第3会議室となりました。久しぶりの椅子席開催となります。抽選落ちまくってました(;^ω^)

 パラ6月号の記事で代役の平井さん解説の高11の途中図(下)で55歩が有効か無効か、という問題に関して編集部裁定が載っていました。
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55歩、同香に対して42玉と逃げた場合は有効合であるが、53金と受けた場合は55歩が無駄合となる。だから変長ではない」というのがその裁定です。ただ、ちょっと文面を表面だけ読むと何がなんだか?と思う方もいるのでは。ちょっとだけ付け加えると、「55歩、同香に対して42玉と逃げた場合は有効合であるが43歩以下早く詰むので割り切れており、53金と受けた場合は55歩が無駄合となる。だから変長ではない」というのが編集部の意図するところかと思います。今回は42玉と逃げる手が作意側の話ですが、仮に53金合が作意で、42玉と逃げる手が変化となるような作品だったとしても55歩合は同じく無駄合ということになるかと。
 つまり、定義としては「合駒を取る手以降のどこかで、玉方が取る手段が複数あり、そのどの手順においても、作意より早く詰むか、もしくは作意と同様に進めて取った駒が余る場合は、明確に無駄合」というのが裁定の本質で、冬眠蛙的には非常に分かりやすくて良いな、と思いました。
 ただ、ここで「明確に」とアンダーラインしたのがポイント。「上記を満たす場合で有効合になるケースがある」というわけではなくて、「上記を満たさなくても無駄合とみなされるケースがある」というのが面倒なところで、馬鋸・龍鋸の手数伸ばしの捨て合が有名なケースです。「作意とは異なる手順、かつ玉方が最善を尽くした場合でも盤面が合駒をする直前の局面まで再現でき、持駒が捨て合された分単純に増えていれば無駄合とみなす」というものですね。最近はこれを嫌う人がだんだん増えてきているようですが、冬眠蛙的には昔から見慣れていることもあり、どちらかというと「無駄合で良いのでは」という方です。解答する側からみるとややこしいという意見も尤もなのですが、これを利用した傑作もたくさんありますし。

 というわけで次回の軽趣向好作選はそれを利用した快作です。先に図面だけ紹介します。どこが素晴らしいのか、解図ソフトを使わずに(!)考えていただければ。ではでは。
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コメント

この裁定文の本質(意義)は、ジレンマ的状況において《55歩合は有効合or無駄合?》という判定を行わずに「変長ではない」という結論を導いている処にある、と私は考えています。

なるほど、それであえて「43歩以下早く詰むので割り切れており」が無かったんですかね。ただ、「変長ではない」だけだと55歩合をした解答は正解になってしまう?

《55歩合、同香、53金合以下15手駒余り》の解答だったら、「53金と受けた場合は55歩が無駄合になる」と述べている以上、○にはできないでしょうね。唯、現実的には、無駄合規定が曖昧(未確定)であるのが現状ですし、特に「55歩合、同香に42玉とされると“合駒で入手した歩”を使わないと詰まないので、55歩は有効合」という考えは(少なくとも建前論では)有力ですから、55歩合以下の解答も✕にはできない、というのが私の見解です。

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