ちえのわ雑文集と宮原さん
5月号の標記コーナーで昨年看寿賞をいただいた短編を、中編賞を受賞した宮原さん作といっしょに大崎氏にとりあげていただきました。ありがとうございます。今回はそれを見た感想を。
大崎氏は「市島さんも宮原さんもL1合を取らない高木手筋を作ろうと思って作ったわけではないだろうけど」と予想されていますが、実は……そのとおりです。こちら(←クリック)で解説してますが本当は7手目同馬を作意にしようと思ってました。理由は大崎さんが書かれている「作りやすいのはL1合を取ってL2合には入らず、収束に分岐する手順だろう」というのとは少し違っていて、「謎解きとして、その方が奥深さが出る」というものでした。理想は同じコーナーで紹介されている宮原さんの11手詰で、これは当時見たときも、なんてスマートなんだろうと思ったものです。
ただ、宮原さんの中編の方は、大崎氏の「作ろうとして作ったわけではないだろうけど」ではないんではないかな、というのが市島の予想です。「高木手筋を梃にして4段跳ねが出来る」というのが作者の直感としてあったに違いないと思うんですよね。だって宮原さんですから。いろんな人に言ってますが、彼の作品を見たり解いたりしたときに一番才能とセンスの違いを感じます。最近は作品をコンスタントに発表されていて嬉しい限り。今後も楽しみにしています。
その4段跳ねの作品はYouTubeで詳細に鑑賞できます。埋め込んでおきます。丁寧に解説されてますので、ぜひご覧ください。
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