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2022年3月

冬眠蛙第5作品集付録・図面入れ替え②

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第1作品集25番の改作。前回の記事を掲載した後、ツイッターで『過去作の改作については「この図で発表したかったなあ」という悔いの方が残ります』と書きましたが、この作品はその最たるもの。ただ、本当にありがたいことに、2010年にこのブログで再出題させてもらい、たくさんコメントをいただけました。本当にありがたい限りです。

当時の解説を第5作品集に納めるつもりです。リンクは以下で。コメントをあわせ、全5回です。
解説1
解説2
解説3
解説4
コメント


軽趣向好作選70

先日の地震は驚きました。体感としては震度6くらいに感じましたが、皆さん被害はありませんでしたでしょうか。しかし、なかなか気が抜けないですね。

軽趣向好作選は今回で70回。それを記念して、というわけではなく、今回はちょっとした問題作を紹介。
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▲23桂成△11玉
『▲33馬△21玉▲43馬△11玉
▲44馬△21玉▲54馬△11玉
▲55馬△21玉▲65馬△11玉
▲66馬△21玉▲76馬△11玉
▲77馬△21玉▲87馬△11玉
▲88馬』△21玉▲98馬△32歩
▲同馬△11玉
『▲33馬…▲88馬』△同角成
▲12歩△21玉▲33桂打△31玉
▲32歩△42玉▲52香成△43玉
▲53香成まで59手。
 桂香を全部使っており、かつ33に桂の効きがあるため、99角はいますが馬鋸が成立します。43馬に32銀は同馬、同歩、12銀、31玉、43桂以下。
 というわけで、99角に狙いを付けて馬をどんどん引いていきますが、98まで引き付けたところで32歩が妙防。同馬とせざるを得ず、もう一度馬鋸を繰り返すこととなります。でまた8段目まで引き付けるのですが、今度は98馬に対して32歩とするのは原型復帰型の無駄合なので、88馬の時点で同角成と取って収束します。
 26手目32歩とした局面と、仮に46手目21玉として98馬に32歩とした局面は持駒以外全く同じなので、前者は移動(退路開け)だからこその有効合ということになります。これを面白いと捉えるか、屁理屈と捉えるかは皆さんのセンスとなりますでしょうか。実はちょっと後に、同じ系統の作品を紹介予定です。そちらもお楽しみ?に。

冬眠蛙第5作品集付録・図面入れ替え①

第5作品集の紹介は前回で終了しております。で、これから先は第1~第4作品集の図面の入れ替えの紹介となります。

〇第2作品集 第14番
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▲85金△96玉▲95金△同香
▲87銀△97玉▲88銀△同玉
▲77馬△79玉▲13角△89玉
▲78銀△同桂成▲79角成△同成桂
▲85飛まで17手。
 作意は不変。3手目87銀打や7手目86銀打の紛れとの対比が狙い。作品集収録図は以下のとおり。
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3手目97銀~77飛等の紛れ筋で、開き王手で飛が成るのを防止するための74歩だが、他の配置の工夫でカットできることが判明した。全体的な構図も良くなったと思う。

〇第3作品集 第5番
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▲75角△63玉▲64香△54玉
▲53飛△同玉▲42飛成△同玉
▲63香生△51玉▲42金まで11手。
 収束3手からの逆算モノ。こちらは作品集収録図は下図。
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第3作品集を作る際の柿木将棋を使ったチェックで余詰が判明したため、57とを追加したものだが、一枚増える上に作意とのバランスも悪く、気にかけていたもの。57と無しの図で半期賞をいただいた作品だが、この図では無理だっただろう。平行移動や駒配置の工夫で、なんとか見られる図にできた。

この2作はほぼ作意は不変ですが、作意も含めて変更した作品もあり、それを次回に紹介します。

 

軽趣向好作選69

 ……の前に、次回詰とうほくについて。5月28日(土)の13時から17時に、前回と同じく生涯学習センター和室が取れました。コロナも落ち着いていると良いのですが。


 では今回の軽趣向好作選を。
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▲54飛△同玉▲45銀△55玉
▲56銀△54玉▲32角生△63玉
▲62と△同香▲41角生△54玉
▲66桂△同香▲32角生△53玉
▲43角成△63玉▲52馬△54玉
▲55歩△同銀▲43馬△63玉
▲64歩△同銀▲52馬△54玉
▲46桂△同香▲43馬△63玉
▲55桂△同銀▲52馬△54玉
▲45銀まで37手。
 飛を捨てて56に銀を据えるまでが序ですが、そこから先がややこしい。結論を書くと大きく2つの鍵があって、最初の鍵は53歩を消しつつ52に馬を据えること。そのためには64歩を打つ余地を作る必要があります。66桂と打てば64に打つ余地が出来そうですが、7手目すぐに66桂と打つと63玉と下がられて詰まず。そこで32角から62とと捨てて41に角を置くことで66桂を可能とにします。ここで角生とするのがポイントで32角成に43歩合とされる手を防いでいます。細心の注意を払って66桂を実現し、32角生とすれば53玉とするしかなく、最初の鍵をクリアしました。
 もう一つの鍵は44香を移動させること。そのためには46で睨みを効かす銀をどかさないといけません。64まで誘導するのですが、63馬・63玉の形で55桂~64歩でストレートに実現できそう。ところが52馬、54玉、46桂、同香で移動は実現するのですが、その後55歩には44玉と香の移動した場所に逃げられてしまいます。いったん52馬、54玉に55歩で移動、さらに43馬、63玉に64歩で移動と桂を温存するのが正解。これで46桂、同香のあと、43馬、64玉に55桂で55を埋め、45銀が実現しました。
 インパクトのある手はありませんが、細部まで練りこまれた手順はまさしく金子氏。見事な作品と思います。私だったら初手は入れないかなあ。まあ好みの問題ですが。

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▲45銀△同龍▲66飛△55玉
▲67桂△同と▲54金△同龍
▲46銀△同香▲65飛△56玉
▲55飛まで13手。
 下が抜けているのですぐに飛を動かしたくなりますが、ギリギリのところで45銀を入れます。47玉には58飛、37玉、36金、27玉、18銀、16玉に52角成で詰み。また同香は66飛、55玉、64銀、44玉、36飛以下。これも同手数駒余りでギリギリ割り切れます。
 同龍にも66飛なのですが、55玉に67桂として、54金と龍を戻すのが意表をつく手段。一見何のために捨てたのかわからないのですが、46銀、同香とここを塞げば65飛~55飛で詰みます。
 作りは以前紹介した中村雅哉氏作と似ていますが、手順の緊張感のせいか全く違う世界に見えるのは不思議ですね。


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