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冬眠蛙第5作品集 第23番+第22番解答

 もう年の瀬ですね。今年も年賀詰を1月1日に掲載予定。昨年と同じく、小川さんからもいただいており、懸賞出題にしたいと思っています。ご解答よろしくお願いいたします。

 第5作品集紹介は来年までかかることになりました。今日は第23番。
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くだらないことですが、タイトルを英語のままにするか、日本語にするかで少し迷ってます。いっそ取ってしまおうかと思ったり。軽趣向ですが、駒が多くなってしまったかな。

○第22番 解答
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▲74飛打△63玉▲64飛△73玉
▲82銀生△同角▲74飛右△63玉
▲64歩△同角▲同飛△72玉
▲73歩△71玉▲62飛成△同玉
▲52銀成△同玉▲64桂△42玉
▲53角△32玉▲31角成△同玉
▲81飛成△41香▲42角△32玉
▲41龍△同玉▲52桂成△同玉
▲53角成△51玉▲52香△41玉
▲42香△32玉▲42馬△21玉
▲22香成△同玉▲33歩成△11玉
▲22と△同玉▲25香△24銀
▲同香△13玉▲23香成△同玉
▲33馬△12玉▲13歩△同玉
▲24銀△12玉▲23銀成△21玉
▲22成銀迄61手。

 令和2年の年賀詰で初形「R2」。もともと年賀詰に気合を入れるタイプではなく、このときも「まあ出来なかったら出来ないで今回はナシにしよう」くらいで気軽に作り始めたところ、なんとなくものに出来そうだったので頑張ってみた、というのが実情。特に41香合~52桂成までの手順が自分としては上出来で、偶然収束に捨て合が入ったり、左辺に残る73歩が変化と余詰防止の両方に働く等、運も味方した。
 TETSUさんの「詰将棋おもちゃ箱」の年賀詰投票2位で、そちらから短評を掲載。
山下誠「『R2』の初形から途中逆王手の香合が現れて、驚くほど手が続く力作」
小池正浩「序の趣向的手順、中盤の逆王手、よくできていると思います」
太刀岡甫 「よく捌けて、収束の粘りも良い」
 改元時に発表した軽作「R1」を含めて、現時点でR4まで作成しているが、ネタ切れで青息吐息。一桁のうちは続けたいが、どうなることやら。

K氏からの質問に対する回答の代わりに。

 ここのところ、ずっと頭にとめていた質問がありまして、今回はそのネタで一席。

 その質問はある高名な詰将棋作家であるKさんからいただき、なかなか回答できてなかったものです。その質問は「あなたの創った短編でどの作品が会心作なんですか?」というもの。ちょっと意表をつかれました。実はここで出しているミニ作品集や普段書いているブログの記事でも「会心作」とか「自作のベスト10に入る」と言っている作品はほぼ中編です。
 考えてみたのですが、なかなか答えは出ませんでした。発表作の半分くらい?は短編なので我ながら変なものだなあ、と思ったものです。ただ、基本短編作家ということで、逆に短編に対する眼は厳しいものになるのかな、と。
 今にして思えば「Kさんはどうなんでしょう?」と返しで聞けば良かったです。すごくたくさん名作があるので。

 ただ、「これは完璧!」という作品はないですが、もちろん好きな自作はありますし、またありがたいことに、本やネット記事に取り上げていただいたり、賞をもらったりした作品も多くあります。今回は回答の代わりに「あまり有名ではないけど、作者として納得できる作品」をいくつか紹介したいと思います。手順はミニ作品集か過去記事に記載されてますので図面だけ。リンク張りましたが、頭4個はクリックするとPDFが開きます。ご注意を。
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第1作品集の第15番。手順の展開が好み。

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第2作品集の第16番。自作では珍しい、手順の組合せを主題とした作品。

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第3作品集の第24番。この○○○の不思議な感触は自作でも随一かと。

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第4作品集の第17番。やさしくて楽しい、リズミカルな手順。

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第5作品集の第10番。逆算でうまく○○が入った。

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第5作品集の第4番。手順構成の自分らしさ。

短編ということで全部17手以内です。中には「へぇ、こんなんが好みなのか」と言われそうなのもあるかも。ま、好みも時代によって変わりますので。ご笑覧ください。

軽趣向好作選65

 2年ぶりくらいの出張で大阪に行ってました。大阪に行くのは多分20年ぶりくらいで、街が大きくてびっくり。土曜日帰りだったので道頓堀や通天閣を観光。偶然でしたが三桂クラブの前を通りました。良い場所にあるんですね。

 さて本日は軽趣向好作選を。
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▲74桂△66歩▲同香△76玉
▲77と△同玉▲78金△66玉
▲67金△55玉▲56金△44玉
▲45金△33玉▲34金△22玉
▲23角成△21玉▲87馬△11玉
▲77馬△21玉▲76馬△11玉
▲66馬△21玉▲65馬△11玉
▲55馬△21玉▲54馬△11玉
▲44馬△21玉▲43馬△11玉
▲33馬左△22歩▲同馬左△同金
▲同馬△同玉▲23歩△12玉
▲13歩△同玉▲24金打△12玉
▲13歩△21玉▲22歩成△同玉
▲33金直△11玉▲12歩成△同玉
▲23金直△11玉▲22金直迄59手。
 

 初手2拓で、なんとなく54に飛びたくなる形。74玉は56角成があるので66合として同香に76玉、77と、同玉、78金で金追いに入ります。調子よく22まで追い込みますが、54桂が使えそうで使えず、23金も23角成も届きません。実は初手は74桂が正解で、こうすれば22玉に23角成~87馬で今度はなんと馬鋸が展開される仕掛けです。32で精算されると早いので33馬左に22歩としますが、以下歩の数がピッタリ足りて詰みます。
 実は本作、全国大会握り詰の優秀作。91とあたりはその制約でこれ以外は駄目だったと聞いています。使用駒制約がなければ他の配置もアリなんでしょうか。作品集を編まれる際は直されるのかも。
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▲81龍△84歩▲74角△同玉
▲83龍△85玉▲94龍△74玉
▲75歩△同銀▲83龍△85玉
▲86歩△同銀▲76銀△同と
▲94龍△74玉▲73角成△同玉
▲83龍△64玉▲65歩△同銀
▲63龍迄25手。

 三角氏の得意芸のひとつ、ミニ知恵の輪。龍が83と94を行き来して75歩消去~76銀で65とをずらすことで、73角成~83龍~65歩が実現します。単純な仕掛けですが変化を加えて鍵を見えにくくしているところに熟練の技を感じます。2手目84香合は94角、95玉、84龍、同玉、83角成、85玉、94馬、74玉、75香以下。また、84桂合は香合と同じ手順で75香の代わりに75歩、同と、同と、同銀、83馬、85玉、77桂まで。ちょっとこの変化が長すぎる感あり、自分だったら74角から始めたかも。初形の枚数減るので気持ちは良くわかります。

 

冬眠蛙第5作品集 第22番+第21番解答

 次回詰とうほくは2月5日(土)13時からで、駅近くの生涯学習センター和室が取れました。いつも会場の抽選申込を2つの市民センターで7~8個予約して1~2個当たって選んでいるのですが、今回はなぜか5個も当選していてびっくり。当然1個だけ確定させて残りはキャンセルするのですが、どういう抽選システムになっているのかな。

 さて、本日は第5作品集紹介。第22番から長編に入りますが、私らしい軽めの作品ばかりです。第22番は令和2年の年賀詰です。
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 年賀詰を作品集に収録するのもどうかな、とちょっと思ったのですが、よく考えたら第2作品集にもフツーに収録していました(笑)。そんなに肩肘張らず、気に入ってる作品を選んでいるのでまあ良いかな、と。60手台です。

○第21番 解答
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▲24桂△同銀▲33金△同銀
▲同銀成△同玉▲44銀△34玉
▲45金△同桂▲36香△44玉
▲45香△53玉▲52飛成△同玉
▲43銀△61玉▲72金△同玉
▲82馬寄△61玉▲53桂△62玉
▲73馬△53玉▲54銀成△同玉
▲64馬△45玉▲55馬△36玉
▲46馬△27玉▲37馬△同龍
▲同馬△18玉▲17飛△29玉
▲38銀△39玉▲28馬△同玉
▲18飛△同玉▲19香△同玉
▲29金迄49手。
   
 馬追いのミニ趣向入りの歩なし煙。序奏をどう入れるかで少し悩んだが、舞台装置となる香を打つ手が入る逆算を選択した。いくつか候補を作った中では一番易しい手順になったが、全体の雰囲気には合っていると思う。最近は煙詰は各種さまざまな傑作が作られているが、私は趣向手順が入った中で駒が消えていくのが好きで、自分としてはお気に入り。
たくぼん「珍しく早めに解けました。それにしても単なる駒交換も少なくキレイな手順ですね。私の好みジャストミートといった感じでしょうか。簡単かと思いきや4四銀や最後1七飛は考え込みました。後回しにするのがもったいないくらい一気
に解きたくなるそんな作品でした」
凡骨生「棋形から右下で詰むと予想して取り掛かりました。馬引きまでに持ってゆく手順が易しいながら巧いです」
谷口翔太「序は変化読みで難しい。中盤は斜めに香が並んで、趣向を察知。収束は、蛙さんらしいキビキビさで決まります。いつ解いても、気分が良くなるのが、煙。今回も解けて嬉しくなりました」
 ちなみにこの詰上がり、全駒煙には向かない収束かな、と思っていたのだが、実はちゃんと全駒煙の作例あり。興味のある方は調べてみていただければ。

 

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