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軽趣向好作選63

 来週のイベントのための切符を買いに街に出たのですが、以前ほどではないにせよ、やはり活気が戻ってきてますね。良かったなと思う反面、若干まだ不安もあったりします。

 さて本日は軽趣向好作選です。
20211023horikiri
▲31金△11玉▲12歩△同飛
▲33馬△22飛▲12歩△同玉
▲34馬△23飛▲24桂△22玉
▲44馬△33飛▲23歩△同玉
▲45馬△34飛▲35桂△33玉
▲25桂△同と▲55馬△44飛
▲同馬△同玉▲56桂△33玉
▲34香△同玉▲44飛△33玉
▲42飛成△22玉▲31金△同玉
▲31龍まで37手。

 馬鋸に対して一枚の駒が合駒で応じるのはたまに見ますが、本作は駒を取りながら遠ざかる馬に対し、退路を確保するために飛が同じように鋸で馬の道をなぞって移動合を繰り返します。比較的単純な意味づけで実現できているように見えますが、構図の取り方には試行錯誤もうかがえます。
 25桂が良いアクセントで、これがないと後で25から抜け出されます。最後は初手に打った金を捨ててうまくフィニッシュ。なお、61飛は収束42飛成のところ、42銀生の余詰筋を防いだものです。

20211023sugawa
▲53銀成△同玉▲44角△54玉
▲64金△同玉▲55角上△54玉
▲53角成△同玉▲44角△54玉
▲53角成△同玉▲44銀△54玉
▲55銀△53玉▲54銀△同玉
▲44金迄21手。
 
 ゴリゴリに飛角銀が凝り固まった初形。44金と打つと65玉と隙間に逃げ込まれて捕まりません。
 となれば53銀成からほぐしていくしかないのですが、44角、54玉(63玉は55角以下)に手拍子で53角成とすると同桂で不詰。64金から55角上と開くのが勇気のいる手で、75玉には64角以下同手数駒余りで詰みます。
 54玉と決まれば2枚角を全部捨て、最後に35銀をうまく繰って54に誘導すれば、当初指したかった44金で詰みとなります。ちょっと変化が厚すぎる感はありますが、これだけ攻め駒が強い中、このムシの良い手順を成立させた作者の腕力には拍手あるのみです。

冬眠蛙第5作品集 第20番+第19番解答

 再来週にちょっとしたイベントを予定しております。あまり大ごとにする予定はないので、終わってから報告します。無事に開催できるといいなあ。

 本日は第5作品集。第20番です。
0520
 冬眠蛙の感覚ですと、だいたいこの頃から詰将棋の新作募集要項に「ネットを含めて未発表のもの」が加わった感じです。それまでは結構フツーにブログに創作過程の図を載せてましたね。この図は近代将棋に発表後、ブログの「今月の新作」シリーズとしても取り上げました。見覚えのある方もいらっしゃるかもしれませんが、四百人一局集には本図を収録しています。

○第19番 解答
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▲22銀△14玉▲25銀△同桂
▲13銀成△同玉▲25桂△14玉
▲13桂成△同玉▲14香㋑△23玉
▲13香成△同玉▲25桂△14玉
▲23銀△同玉▲32角成△12玉
▲13桂成△同玉▲33飛成△同金
▲31角成△同飛▲25桂△12玉
▲13歩△11玉▲33馬△同飛
▲12金迄33手。

㋑同玉は25銀、13玉、24銀、14玉、15銀以下。

 この作品の狙いはズバリ「手の感触」。積み崩し的な手順を繰り返して微妙に局面を変えていく。8手目14玉となった局面で邪魔になった25桂を捨てに行くが、実は23香も邪魔駒で14香に23玉、13香成、同玉とすると、今度はまた25桂と打つ必要がある、というあたりは今見てもうまく出来ていると思う。
真T「打っては捨てるリズムは心地よくていいですね。こういうの大好きです。解いた後何回も並べたくなります(実際何回も並べてしまいました)。というわけで満足できました。しかし、この逆算は作っているときが1番楽しめそうですね」
詰将棋2級「やさしいとの言葉を信じて解きました。確かに手数の割にはやさしかったです。30分ぐらいでした。素人目から見ても配置にも無駄ゴマがなく捨て駒連続のすばらしい作品でした。中編のお手本だと思います」
 実は本作、新聞に発表した短編を逆算しなおした作品。こういう作り直す楽しさも詰将棋の一面。なかなか本作みたいにうまくいくものではないが、それだけに、
自作でもベストテンに入れたい作品。

詰将棋スクール…でしたっけ。

 ツイッターで先ほどつぶやきましたが、本日はもう冬眠蛙は溶けておりますので、軽めの話題で。

 前回「詰将棋サロン好作選」の話題を出しました。書いたとおり、好作のオンパレードなわけですが、一般の読者向けには少し難易度高めだと思うんですよね。冬眠蛙的には一部の超難解作以外はパラより将棋世界の方が難しく感じることが多かったような記憶があります。(最近は両方とも真面目に解いているわけではないので、傾向変わったかもしれませんが)

 そういった意味で、次に期待したいのが「将棋マガジン好作選」。確か「詰将棋スクール」というコーナーがあって、一桁手数の詰将棋が月6題載っていたと記憶してます。こちらの詰将棋だったら難易度も程よく、とっつきやすいと思います。森長さんとか若島さんといった一流作家の方々も発表されていましたので、発掘すればそれなりの好作が集まるかと思います。ちなみに若島氏作はものすごく前にこのブログでも紹介しました(こちら)。ぜひご鑑賞ください。

 冬眠蛙も初入選作をはじめ、何作か発表させてもらいました。1作紹介します。
20211009
ほんと最近、一桁モノ作れなくなったなあ。短コン参加とか夢のまた夢です。

軽趣向好作選62

 少し前に「詰将棋サロン好作選」が発売になりました。自作も3作ほど収録されております。選ぶのも大変だったかと思います。會場さんかな?本当にお疲れさまでした。Twitterでも話題になってますが、取り上げられなかった作品にも良い作品はたくさん。収録数に限りはありますし、選者によってどうしても好みはありますから仕方ないでしょうね。
 最近将棋世界もKindleで買えるようになっておりますので、好形好作を気軽に楽しみたい方はオススメです。ちなみにこの「詰将棋サロン好作選」もKindleで買えるので、どっちで買うか迷っています。先日書店で迷っていたら妻に「なんで買わないの?」と不思議そうな顔をされました。Kindleだと真面目に読むには文字が小さいかなあ。

 さて、本日は軽趣向好作選を。本日は知恵の輪2題。
20211003nomura
▲36角△15玉▲26銀△同玉▲37銀引△17玉
▲26銀△同玉▲27銀△17玉▲18銀△26玉
▲37銀△同玉▲47飛成△26玉▲27銀△17玉
▲38銀△26玉▲37銀△17玉▲46銀△26玉
▲27龍△15玉▲25龍まで27手。
 
 43飛を世に出せば容易に詰みそうなので方針はつかみやすく、取れない初手36角でいかにも筋、という感触ですが、15玉で粘られるとなかなか難しい。26銀のあと、46銀を消去するのは飛筋を通すため。ここで38銀を18に置きなおせば37銀~47飛成で待望の飛の活用が実現します。ここから18銀を再活用して46まで移動すれば35がふさがって詰み、という筋書き。このタイプの銀知恵の輪は多く出ており、もう一工夫欲しい気もしますが、全体的に味の良い手でまとめており、作者らしい味はあります。

20211003hirose
▲54龍△35玉▲44銀△34玉▲46桂△同と
▲55銀△33玉▲44銀△34玉▲53銀生△35玉
▲47桂△同と▲44銀生△34玉▲43龍△45玉
▲54龍△34玉▲33銀生△同玉▲45桂迄23手。
 
 54龍から44銀と据えて知恵の輪の舞台が完成。守備飛の効きがあり、精算すると飛のいた24に逃げだされます。それを避けながら詰ますわけですが、まず46桂とします。これは55銀、35玉に46銀で詰ますため。これで55銀には33玉とせざるを得ません。44銀、34玉で33歩が消えた状態となります。
 続いて行うのが、なんと53銀生として35玉に47桂で、わざわざ呼んだと金を元に戻す順。一見意味なさそうですが、今度は43龍から54龍として45歩を消します。これで4手目から33歩と45歩がなくなりました。もうお分かりでしょう。ここから33銀生、同玉、45桂と邪魔駒が消えた場所への着手で詰みという仕掛けです。
 手は限られていますが妙味に溢れており、また45歩を消す前に46と⇒47とを入れる順番も謎解き要素として申し分なく、非常に良く出来たパズルと思います。

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