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2018年3月

中村雅哉氏作看寿賞作品を勝手に解説

 以前の記事で、パラの名局ライブラリーに紹介されていた中村氏作が、主題である『時間差中合』に触れられていなかったのが気になったと書いたので、今回はこの名作を紹介したいと思います。中村さん、ご了承ください。

Nakamurah2506

 角を開いて開き王手する形ですが、先に結論を書きますと、この玉を詰ますには44を塞ぐのがポイントになります。持駒の銀を44銀と使うことになりますが、そのためには角を19まで引く必要があります。これは44銀、24玉のときに28龍と回るためですね。
 というわけで初手から19角!35玉、44銀、同桂と首尾よく目的を達成。ここで継続となる手段が46角と一旦戻し、45玉に37角と角の位置を変える手順です。35玉には25金!という好手が用意されています。(変化図)

Nakamurah25061_2

同玉の一手ですが、以下28龍、35玉、46銀で詰みとなります。角を37に移動しておいた成果ですね。

 では玉方はどこかで抵抗できたのでしょうか?もう一度変化図を見てみますと、25金、同玉に28龍と回る手を防ぐため、37角の瞬間に47に合駒をできなかったのか?という点に行き着きます。たとえば、ということで47に銀を打ってみましょう。

Nakamurah25062_2
これなら同龍、35玉、25金、同玉に27龍とは回れません。しかし、よく見なくとも、この局面は46銀の1手詰。残念ながら、この中合は成立しません。もう打つ手は尽きたのでしょうか。

違うのです。上の図は44を塞いだ後なので中合が成立しないのですが、初手19角のときに、先に中合しておく手があるのです!

Nakamurah25063
この瞬間であれば、46銀は44玉で詰みません。同龍と取るしかないので、先ほどの角を37に入れ換える手段を見事に防ぐことが出来ました。これが後では効かない中合を先にやっておく、『時間差中合』という新しい手筋です。

 この47の合駒選択が、歩が二歩で香が品切れ、桂は同龍、35玉、44銀、同桂、45龍、24玉、25金、23玉、34龍、12玉に24桂で詰んでしまうため、銀合とせざるを得ないのが玉方の泣き所。おかげで別の詰み筋が生じます。それが正解手順、という仕掛けです。

(解答)
▲19角!△47銀!▲同龍 △35玉 ▲44銀 △同桂
▲46角 △45玉 ▲54銀 △同香 ▲57角 △55玉
▲45龍 △同玉 ▲46銀 迄15手。

変化で右に角を引く手を頻繁に出しておいて、作意は57角とすっと左に引く手にしたのがニクイ構成。ただ、やはりなんと言っても本作は新しい中合に尽きるでしょう。詰将棋の世界の奥深さを改めて感じる名作でした。

この新しい手筋、後続作が今のところ知る限りでは出ていないようです。なかなか表現が難しいのは、今回改めて鑑賞しても分かりますが、昨今の優秀な若手作家の皆さんにはぜひチャレンジして欲しいものですね。

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今日は詰将棋解答選手権。藤井さん、全問正解で4連覇ですか…。詰みを探る手法が普通の解図と違うのかなあ、などと考えてみたりして。おめでとうございました。

今川健一さんを悼む

 このブログでの詰将棋出題に良く解答をいただいていた今川健一さんが亡くなられたとのことで、とても残念です。短コンの解説でも好んで評を使わせていただいていましたが、ポイントをつかみつつも、自分の好みをうまく表現される方でした。難解な作品も普通に解答されていた印象ですが、どちらかというと易しい作品に対して高評価をされており、昨今の詰将棋の風潮を作る一因になったのでは、と感じています。天国でも引き続き詰将棋を楽しんでいただきたいと思います。ご冥福をお祈りいたします。

 今日はNHK杯の決勝戦をテレビ観戦。途中、かなり後手が良くなった気もしたのですが、飛角交換から一気に勝負がついた、という感じでしょうか。ああいう戦型は本当に怖いですね。振り飛車党で、かつ相振り飛車は可能な限り回避してしまう冬眠蛙には絶対に指せません(笑)。優勝された山崎八段、おめでとうございました。

日本酒の記録(2018年2月)

 以前より結構いろいろな所の日本酒を飲んでおり、一応写真も撮ってるんですけど溜まるばかりなので、月1ペースでこのブログに感想をのっけることにしました。完全に自己満足の世界です。(◎´∀`)ノ
 
というわけで先月飲んだものを。

Dsc_0279_2

 新政酒造の「エクリュ」。新政酒造は秋田県のお酒。冬眠蛙的には東北で一番酒を飲むのは秋田県人だと思います。やはり良いお酒が多いですね。新政酒造はさわやかな甘口といった感じでとても気に入っています。これもとても美味しかったです。

Dsc_0287

 つづいて、地元宮城の新澤醸造店の「伯楽星」純米吟醸おりがらみ。フルーティな味わいでほんの少し甘味も感じます。地元ということもあって、同じ銘柄の純米大吟醸も飲んだことがあるのですが、冬眠蛙的にはどちらも美味しく飲めたなあ、という印象です。

 ちなみに、美味しく飲めた、といっても、1回に飲むのはせいぜい1合ちょいです。最近ちょっと増えつつあるのですが(笑)。いずれ、これくらいの量で、その分ちょっとお高めな酒を楽しむのが冬眠蛙流です。

 パラ3月号到着しました。相変わらず短コン予想が大外れ。まあでもAを付けた作品が優勝したので、少しはセンス良くなったかな?
 ざっと読んだ中で気になったのは「名局ライブラリー」。中村さんの看寿賞受賞作が載りましたが、受賞の決め手となった「時間差中合」が一切紹介されていないというのは、私が作者だったらガッカリ。今度ここで紹介しますか(笑)。ではでは。

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