軽趣向を楽しもう! -順次香成趣向①-

 前回お願いした件について、利波さんからリストを送っていただき(ありがとうございます!)、だいぶ作品が揃いました。利波さんの意見も確認しつつ、作品を選んでいるところですが、まずは導入を。

 厳密に定義するとなると意外と難しいのですが、順次香成趣向は縦に何枚か香を並べて、それを先にある方から順に成っていく趣向、といったところでしょうか。
 なんだか言葉にするとまどろっこしい。とりあえず1個例題をでっちあげてみますか。

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▲32歩成△11玉▲21と△同玉▲32香成△11玉
▲21成香△同玉▲32香成△11玉▲21成香△同玉
▲32香成△11玉▲21成香△同玉▲32香成△11玉
▲21成香△同玉▲31飛成まで27手。

どうでしょう。この例題ですと4枚の香を並べて全て成り、かつ捨てていますが、3枚位でも十分趣向と言えると思います。また、全部を成り、捨てるとも限らないのですが、3枚くらいは成らないとと趣向っぽさが薄い感じですかね。

ちなみに、香を成る位置はすべて一緒の作品が多いのですが、実はそうでないケースもありました。

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▲32歩成△11玉▲21と△同玉▲31香成△11玉
▲21成香△同玉▲32香成△11玉▲22成香△同角
▲12歩△21玉▲32香成まで15手。

 詰ますのに必要な歩を31に置くことで、最初の歩は当然32にしか成れませんが、次の香は質駒取りになります。また、収束の打歩打開のため、21成香と捨てて次の香は32に成る必要がある、という仕掛けです。簡明ですがちょっとクスリと笑いたくなる手順ですね。作者が今年の年賀詰に本作を選んだのも、よくわかる気がします。

 さて、ではこの順次香成趣向はどのように発展できるのか、これは!という作品を次回以降紹介していきたいと思います。(引き続き、推薦作があればご教示いただくようお願いします。hirokiichishima@yahoo.co.jpまでメールください)

記憶違い?

 週末に引越しました。まだ開けていないダンボールだらけで、落ち着くのは相当先になりそう。今回思ったのは、思い切って捨てる(または売る)ことの大事さでしょうか。前の家では使っていたものでも、新居では使い道が無さそうなのがチラホラ。わざわざ狭くしているみたいで泣けます。

 さて、順次香成趣向の投稿にコメントをいただき、ありがとうございます。EOGさんの紹介で護堂氏作は図面入手できました。もう一つが昨日コメントにも書きましたが、どうも記憶が間違えているようです。図面のイメージは49に詰方飛、2筋に香を4枚並べて順次香成していき、確か最後の香は成らない作品だったかなあ。利波さんがKifを送ってくれる、というので期待してみます。

 引越のドサクサで、PCの画面のヒビが広がってしまいました。限界近そう。出費痛いなあ…。

図面教示希望+α

 パラ4月号表紙の「作者の言葉」でも書いたのですが、軽い趣向作の紹介コーナーが欲しいな、と。詰とうほくで言ってみたところ、「おもちゃ箱で良いのでは?」と言われたのですが、どういえばいいんですかね、啓蒙作だけではなくて、埋もれてしまいがちな軽趣向の好作を紹介していきたい。それで新しいアイディアが浮かぶかも。というのは欲張りすぎですか。

 そんなこと考えているのは私だけかな、という気もするのですが、試しに一度、このブログ上でやってみたいな、と思います。サンプルとして取り上げるのは、「順次香成趣向」でいきます。冬眠蛙の知識だけでは全然足りないので、ここをご覧になった方で、
①順次香成趣向の好作、と呼ばれて思い当たるもの
②または香成趣向の新作
…をご紹介いただければ、と考えております。あまり大作だと紹介も大変ですので、どちらも手数は長くても二桁でお願いします。

あと、手元に図面が無くて教えて欲しい順次香成趣向の作品が2個あります。こちらもどなたかご教示いただけると幸甚です。
③護堂浩之氏作「立川」(饗宴に載っていた)
こちらは作品名を覚えているのでまだ探せるのですが、

④平成元年位?のパラ大学院で確か真鍋浩氏作?
があったかなと。③は知人に貸したまま返って来ず、また④はパラ読者になる前で、たまたま借りたものに載っていたものです。薄い記憶で申し訳ないのですが、もしご存じの方がいらっしゃったら、よろしくお願いいたします。ある程度作品が揃えば、さっそく一回書いてみたいと思います。

予約投稿で書いており、実際はこれが載る頃は引越の真っ最中。早く落ち着くと良いのですが。ではでは。

日本酒の記録(2018年4月)

サッカーの新潟も弱いのですが、野球の楽天……。 気を取り直して、日本酒の記録を。先月ラストの青森の「豊盃」はさわやかな味わいであっという間に飲んでしまいました。続いて飲んだのがコチラ。

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 愛知のお酒、『醸し人九平次』。東京に行った際に購入したもの。ワイングラスで飲むのがオススメ、とラベルに書いているだけのことはあり、とてもフルーティーで美味しかった!また行く機会があったら買いたいお酒です。


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続いては和歌山の『紀土』の純米大吟醸スパークリング。これからの季節は特に発泡系が美味しい。これは去年の夏に飲んだ際に気に入ったお酒。期待が高すぎたせいか、美味しかったは美味しかったのですが、もう少し強い味でも良いのにな、と感じました。

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 更に、秋田新政酒造の「秋桜」。先々月の「エクリュ」とは姉妹品?で、酒米が違うのだそうです。残念ながら冬眠蛙にはあまり細かい知識はありませんが、これも美味しく飲めました。吟醸らしい香り高さがある割に、味わいは穏やかな感じです。町内会の役員の任期が終了し、報酬が出たのでフンパツしました。ヽ(´▽`)/

2018年4月の新作

 以前に、毎月新作を掲載していた頃がありました。今思えば冬眠蛙にはかなり過酷なノルマで、3年くらいやりましたけど、最後はもう在庫も尽きて、スッカリ抜け殻みたいな状態に。ということで、今回新作を載せますが、あまり無理はしません。記事タイトルも「2018年4月の新作」としてますけど、次回は5月、ということではありません。あしからず。

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40手台です。暗算でもいける位の難度ですが、スマホで作ったせいもあるかもしれません。軽い趣向作でお楽しみいただければと。

 前例に倣ってコメントを募集いたします。コメント欄(手順は書かないでくださいね)、またはメール(hirokiichishima@yahoo.co.jp)で頂戴できればと思います。一応締切は5月末までといたします。
 
以前のポイントもまだ記録が残っていますが、肝心の賞品の方が無い状態で、ちょっと思案中。PDF版ので良ければいくつかあります。

 ゴールデンウィークまっただ中でありますが、その翌週に引越を控えつつ、仕事もピークで、今年は慌ただしく過ぎていきそう。うまくいけば7月の全国大会の頃には落ち着いた状態で参加できるかな?


4月の詰とうほく

 昨日、詰とうほくを開催しました。急に暑くなったのですが、Uraさん、suikyouさん、利波さん、岩本さん、小池さん、尾形さんに加え、久しぶりに谷本さんも参加されて、いつもながらのノンビリ開催でした。利波さんが持ってきたサライの将棋特集号(別冊が詰将棋集)や山川さん作の詰将棋カルタや古い詰将棋の本の話題の他、皆でデパートを解図したりして楽しみました。
 
岩本さんが持ってきた南海電鉄フリーペーパーに載っていた衝撃的な詰将棋でも盛り上がりました。勝手に転載するのもどうか、ということでリンクを貼っておきましょう。(コチラ)一般的な知識だとこんなものなのかなあ。ヒントなしでは解けない難問ですね(笑)
 
著作権(50年が有効)の話題から、現在活動されている最高齢詰将棋作家はといった雑談で小池さんの博識ぶりに感嘆。あれ、結局山田さんだったんでしたかね。

 今日の例のパレードの関係で、二次会の店が空いているか危ぶまれましたが、辛うじて1階が空いていて、またノンビリと過ごしました。谷本さんの指将棋の話題が面白かった。最近は指し将棋も強豪の作家の方が多い印象なんですけど、どうなんでしょうね。あと、岩本さんからは、奈良の美味しいお酒を教えてもらいました。今度探してみます。

 次回は4月21日(土)が第1候補で28日(土)が第2候補。第2候補だと詰工房とぶつかってしまうので、基本21日を狙いに行きたいと思います。抽選結果はまたここで報告します。

引越準備中

 来月に引越を予定しており、少しづつ荷造り中です。今よりは若干広くなるので、本棚を買って、ダンボールに詰めているパラのバックナンバーを全部すぐ手に取れるようにする、というのがささやかな楽しみです。
 中編名作選の解説をためらっている要因のひとつに、バックナンバーを今調べるのが大変、ということもあるので、環境が変われば参加するかも。そう急ぐ案件でもない、ということなのでちょっと考えてみます。ただ、前回のヘマもあるんでねえ。

 もう1個、困った事案があり、今この文章を打っているPCのディスプレイの左上部分に不注意でヒビを入れてしまいました。まだ辛うじて機能はしていますが、修理に出してウン万円取られる位なら、小さくても新しいのをと思案中。と言いつつ、今買ったら、引越の荷物が増えるだけですしねえ。。。まあしばらくは我慢かな。

 さて、次の土曜は詰とうほく。会場は13時より、生涯学習センター和室となっております。よろしくお願いします。午前中に町内会があり、もしかしたら例によって遅れるかも。会場費は既に払ってありますので、もし遅れたら事務室からどなたか鍵を受け取って開けていただければと思います。よろしくお願いします。

原型回帰型無駄合のマナー

 何月だったかは忘れましたが、ある馬鋸作品の出題時に、原型回帰型無駄合がある旨があらかじめ記載されていたことがありました。個人的に、「回帰型無駄合もここまで扱いが厳しくなったのか。時代だなあ」と感じたものです。昔だったら解説で触れられないこともままありましたからね。昨今はこの原型回帰型の無駄合が成立することが作品の減価事項と見なす方も多いようです。冬眠蛙的にはちょっと寂しい気もするんですけどね。原型回帰型無駄合を利用した名作も数多いですし。(ちなみに冬眠蛙の中では田島氏の「古時計」も完全作です)

 …と思ってたら、パラ4月号の結果稿の短大①で「46香に対して45香、44香と連続捨て合するのは5手目の局面から1枚増えるので無駄合」という解説を見ました。個人的には納得ですし、完全作であることに異議はありませんけど、馬鋸の捨て合が減価事項扱いされがちな中で、更に複雑なパターンなのに「いいんじゃない?」で済ませてしまわれるケースもあることには、ちょっと違和感がありました。

 上田吉一さんが「最近は非限定を皆気にしすぎ」的な発言をされている、というのをどこかで見ました。「詰将棋は解かれてナンボ」→「解答者が混乱しないよう配慮するのが作者のマナー」というのが冬眠蛙の考えなのですが、一方で過度な配慮までしなくてもいいのかも、と今回のケースで感じた次第です。

 次回詰とうほくまであと2週間となりました。(4/21の午後1時より生涯学習センター和室)仙台は今桜が見ごろで、多分21日は葉桜になっちゃっていますが、その分暖かくなっているはずですので、皆様ぜひ足をお運びください。ではでは。

日本酒の記録(2018年3月)

パラ4月号が到着。久しぶりに入選しております。長年の夢の表紙登場で、ようやく全コーナー入選を果たしました。もう思い残すことはありません(笑)。解答・感想よろしくお願いしますm(_ _)m

さて、3月に飲んだ日本酒の記録を。

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三重の『而今』の酒未来純米吟醸。この銘柄は同僚の方から教えていただき、ちょくちょく楽しんでいます。独特の酸味が特徴です。酒未来とは山形の酒米の名前。他の酒米に比べると、酸味が穏やかで、その分飲みやすく、香りも楽しめる気がします。開封してから2回目、3回目と飲むにつれ、香りが強くなった気がします。美味しくいただきました。

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続いて青森のお酒、『田酒』の純米吟醸百四拾。「田んぼの米のみを使う酒」という意味だそうです。春っぽいラベルに惹かれて購入。酸味と甘みのバランスが良くて、飲みやすいお酒でした。

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こちらはまだ開けたばかり。同じく青森は弘前のお酒、「豊盃」の純米吟醸華想い。妻曰く、「香りがとても良くて美味しい!」だそうなのですが、ここのところ花粉症で鼻詰まり気味のため、香りが今一つ感じられない冬眠蛙。(;ω;)少し辛めで飲み口はとても良いです。最近少し鼻詰まりが納まってきたので、今日は香りも楽しめるかな。パラの表紙を肴に一杯やろうっと。

ちなみに先週は仙台市内で日本酒のイベントがあり、冬眠蛙も一日だけ行って楽しんできました。サッカーの中田英寿が代表をやっている会社が主催だそうで、本人も会場で普通に歩いており、ちょっとビックリ。最終日は上記の「而今」をはじめ、山形の「十四代」や山口の「東洋美人」等、なかなかお目にかかれないラインナップで、真昼間ではありましたが、だいぶやっちゃいました。スゴイ人出で、日本酒人気につながると良いですね。来年の開催は不明ですけど、楽しみです。

中村雅哉氏作看寿賞作品を勝手に解説

 以前の記事で、パラの名局ライブラリーに紹介されていた中村氏作が、主題である『時間差中合』に触れられていなかったのが気になったと書いたので、今回はこの名作を紹介したいと思います。中村さん、ご了承ください。

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 角を開いて開き王手する形ですが、先に結論を書きますと、この玉を詰ますには44を塞ぐのがポイントになります。持駒の銀を44銀と使うことになりますが、そのためには角を19まで引く必要があります。これは44銀、24玉のときに28龍と回るためですね。
 というわけで初手から19角!35玉、44銀、同桂と首尾よく目的を達成。ここで継続となる手段が46角と一旦戻し、45玉に37角と角の位置を変える手順です。35玉には25金!という好手が用意されています。(変化図)

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同玉の一手ですが、以下28龍、35玉、46銀で詰みとなります。角を37に移動しておいた成果ですね。

 では玉方はどこかで抵抗できたのでしょうか?もう一度変化図を見てみますと、25金、同玉に28龍と回る手を防ぐため、37角の瞬間に47に合駒をできなかったのか?という点に行き着きます。たとえば、ということで47に銀を打ってみましょう。

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これなら同龍、35玉、25金、同玉に27龍とは回れません。しかし、よく見なくとも、この局面は46銀の1手詰。残念ながら、この中合は成立しません。もう打つ手は尽きたのでしょうか。

違うのです。上の図は44を塞いだ後なので中合が成立しないのですが、初手19角のときに、先に中合しておく手があるのです!

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この瞬間であれば、46銀は44玉で詰みません。同龍と取るしかないので、先ほどの角を37に入れ換える手段を見事に防ぐことが出来ました。これが後では効かない中合を先にやっておく、『時間差中合』という新しい手筋です。

 この47の合駒選択が、歩が二歩で香が品切れ、桂は同龍、35玉、44銀、同桂、45龍、24玉、25金、23玉、34龍、12玉に24桂で詰んでしまうため、銀合とせざるを得ないのが玉方の泣き所。おかげで別の詰み筋が生じます。それが正解手順、という仕掛けです。

(解答)
▲19角!△47銀!▲同龍 △35玉 ▲44銀 △同桂
▲46角 △45玉 ▲54銀 △同香 ▲57角 △55玉
▲45龍 △同玉 ▲46銀 迄15手。

変化で右に角を引く手を頻繁に出しておいて、作意は57角とすっと左に引く手にしたのがニクイ構成。ただ、やはりなんと言っても本作は新しい中合に尽きるでしょう。詰将棋の世界の奥深さを改めて感じる名作でした。

この新しい手筋、後続作が今のところ知る限りでは出ていないようです。なかなか表現が難しいのは、今回改めて鑑賞しても分かりますが、昨今の優秀な若手作家の皆さんにはぜひチャレンジして欲しいものですね。

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今日は詰将棋解答選手権。藤井さん、全問正解で4連覇ですか…。詰みを探る手法が普通の解図と違うのかなあ、などと考えてみたりして。おめでとうございました。

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