軽趣向好作選88

 なかなか更新しにくい状況で、今回は手早く1題紹介します。新年出題の解答よろしければぜひ。
20230108ogasawara
▲16銀△同飛▲同馬△同玉
▲17飛△25玉▲26歩△同玉
▲27銀△25玉▲16銀△26玉
▲28飛△同と▲27歩△同と
▲同銀△25玉▲16銀△26玉
▲38桂△同馬▲27歩△同馬
▲同銀△25玉▲36銀△26玉
▲27飛△16玉▲17歩△15玉
▲16歩△同玉▲17飛△26玉
▲15角△同香▲27銀△25玉
▲15飛△同玉▲16香△25玉
▲17桂迄45手。
 駒交換からはじまって17に飛を据えるまでが序奏。銀を上下に動かしながら18とと47馬をハガシます。角を入手したところでどう使うのかが考え所。今度は36銀と逆に動かし、26玉に27飛~17歩~16歩で15桂を消すのがうまい手順でした。17飛~15角で香を取れば詰上がります。
 ちょっとした転調があると作品価値がぐっと上がる、良いサンプルだと思います。

 

2023新春特別出題

あけましておめでとうございます。本年も冬眠日記をよろしくお願いします。
例年どおりの特別出題を。昨年と同じ趣向なので表裏2題で出題しちゃいます。
202301011 202301012
両題とも47手。まさしくたまたまです(笑)
。序奏をすぎれば小川さんの方が易しいかな?
●解答(最終手と手数だけでOKです)と短評を募集します。コメント欄にいただくか、こちら(←クリック)にメールください。ソフト解答でも結構ですが、その場合、その旨もコメントいただければと存じます。締切は1月末までとします。
●コメントいただいた方に昔作成したPDFの詰将棋小冊子を送付します。よろしくお願いします。

軽趣向好作選86

 前回記事について、その後ちょっと思ったんですけど、例図①で2筋の下の方に玉方の歩があったり、関係ないところに4枚香が配置されていた場合に「22合」だと正解なんですけど、「22歩」「22香」はやっぱり誤解になるんですかね。または極端な話全然関係ないところに歩以外の全部の駒が花駒として配置されているときは「22歩」以外は誤解?寒いとしょうもないこと考えちゃうんですかね(笑)。

 今日は軽趣向好作選ですが、資料フォルダに発表年月間違えて登録した作品があって、ちょっとだけ遡って紹介となります。
20221224takemura
▲45桂△同飛▲44と△同飛
▲45桂△同飛▲35角△52玉
▲64桂△同飛▲63と△同飛
▲64桂△同飛▲74角△同飛
▲62と迄17手。
 角が出る場所を塞いでいると金を消すため、桂をうまく使う手順は過去にもある手順です(筆者も1作ある)が、これを左右で繰り返す着眼が素晴らしい。まさにコロンブスの卵です。持駒趣向にもなっている上に使用駒にも統一感があり、完成品だと思います。

20221224tonami
▲23銀成△同玉▲41角△12玉
▲42龍△22桂▲同龍△同玉
▲32香成△12玉▲22成香△同玉
▲33歩成△12玉▲22と△同玉
▲32飛生△23玉▲36飛生△12玉
▲22金△同玉▲32飛生△23玉
▲35桂△同金左▲同飛生△12玉
▲22金△同玉▲32飛生△23玉
▲35桂△同金上▲同飛生△12玉
▲22金△同玉▲32飛生△23玉
▲35桂△同金▲同飛生△12玉
▲22金△同玉▲32飛生△23玉
▲35桂△同角▲同飛成△12玉
▲32龍△22桂▲21角△12玉
▲22龍△同玉▲32角左成△11玉
▲23桂△同銀▲12歩△同銀
▲同角成△同玉▲23銀△11玉
▲22銀成まで69手。
 密集形で一見23銀成、同玉で続かないように見えますが、41角がうまい手で取ることも合駒することも出来ず、42とを取らせるしかありません。合駒を食いちぎって香、歩を成り捨てて飛筋を通したところで飛生を繰り返すハガシ趣向が登場します。生の意味づけも簡明で、普遍性のある楽しい手順となっています。
 35桂に対して金で取る順番は非限定で、最後は同角とせざるを得ず収束に向かいます。この手順も趣向の延長のような雰囲気で、最後は14を塞いでいた銀も呼び出してはがし詰上がり。最終形と初形を対比したくなる逆算に拍手。

 今年は29日より実家に帰るため、年内の更新はおそらく最後です。皆さん本年もありがとうございました。来年1月1日に例年どおり特別出題を予定しております。ぜひご解答およせいただければと思います。よろしくお願いします。

棋譜表記

 昨日は東京に行っておりまして、その帰りに久しぶりにパラの作品を解図。せっかくなので、ただいま解答作成中です。

 ふと思い出したのですが、以前SNS上で目にした「パラの棋譜表記方法」。ちょっと考えてみます。
202212171
 この局面だと玉方は22に合駒をする一手ですが、特に指定はなく、次に桂を打って詰上がりとなります。この場合、解答はどう書けば良いでしょう?
 同じ理屈で、次の図の応手はどう書きますか?
202212172

 例図①はパラですと「22合」と記載しているようです。駒の種類の記載はありません。どれでも良い、というわけですね。ただ、例図②になると一見同じく「22合」で良さそうですが、厳密には22銀と上がる手も22合のひとつ、として考えられるので、「22合と書いたときに正解とされるのか」は微妙です。まあでも流石に大丈夫かな?
202212173
 例図③はどうでしょう。この図面ですと「23合」のときにそれが角や桂だと24龍で駒が余るので、厳密には正解にできない気がします。
 私の場合、基本的に表記は指し将棋と一緒にの書き方にしていますが、例図①は「22合」、例図②は「22歩」、例図③は「23香」ですね。ちょっと中途半端になっていたな、と思います。

 他にもパラの特徴的な表記があります。一作見てみましょう。
202212174
結構難しかったりしますが、手順は初手71の飛に81に銀を合駒します。その後、92歩、同玉、62飛と進んだ際に、更に82に銀を打つのが正解です。この手順はパラではどう書かれているか、というと以下のとおり。
「71飛、81銀合、92歩、同玉、62飛、82銀打
普通の指し将棋表記だと、あとの方の82銀打はそのとおりですが、先の方の「81銀合」は「81銀」の記載だと思います。これも明らかにパラの記載パターンなのですが、2手目も6手目も両方とも打っているのに片方は「合」、もう片方は表記なしなので、ちょっと違和感ありますね。

 ちなみにあくまでもこれはパラの記載の仕方がこう、というだけであり、実際は解答を出すときに「合」を入れなくてもちゃんと正解扱いです。ただ、普通の指し将棋と違う記載にするメリットって何かあるんですかね。ちょっと疑問だったりします。
 冬眠日記では、今後は指し将棋と完全一致した書き方にしようかと思ってます。ご意見あればいただければ。

軽趣向好作選86

 「鎌倉殿の13人」、いよいよ大詰めですねえ。今年のはここ数年の中で一番面白くて、毎週欠かさず見ています。一時は「この流れで本当に終わるのか」と思うレベルのペースでしたが、キッチリ納められるもので、感心しています。来年は久しぶりの家康主人公。単体での主人公だと滝田栄以来かな?これも楽しみです。

 本日は軽趣向好作選です。今回は短編2作品。
20221211suzukawa
▲46銀△同香▲66銀△同飛
▲56歩△同飛▲64銀生△同飛
▲67桂△同飛成▲44銀生まで11手。
 かなり印象的な初形で、飛香の効きを搔い潜れば詰むのは分かるのですが、相手にするのが飛なので、動いた後の横効きも注意しなければならず、頭が混乱しそうです。
 46銀と最初に4筋の香を動かすのが正解で、44銀生までの詰上がりを目指すのですが、9筋の飛の効きを外すために66銀~56歩と準備工作が必要で、先に62飛を動かすことで64銀生~67桂が成立します。この配置から4枚の銀全て動く手順を編み出すセンスに拍手。

20221211fukawa
▲37金△同桂成▲47銀△同成桂
▲46金△同成桂▲45銀△同成桂
▲37金まで9手。
 8手かけて盤面の桂を成桂にする魔法のような手順。原型で駒を成駒に変換するテーマ自体は類例も多いのですが、桂を成桂にするのは創作難易度はかなり高い。それを極限まで配置も紛れもそぎ落とし、純粋にテーマだけを抽出して表現することで、より多くの人に楽しんでもらえる作品に出来たのは素晴らしいと思います。
 盤面七色の生駒配置で遊び心を徹底しているのも小憎らしい演出で、短編趣向の傑作です。

次回詰とうほく日程+過去作解説

 次回詰とうほくは2月18日(土)で生涯学習センター和室となりました。久しぶりに和室取れましたが、実は会議室の方がやりやすい?次回意見を聞いてみます。個人的には横になれる利点も捨てがたいのですが。(何のために行ってるんだw)

 もうだいぶ前ですが、スマホ詰パラに一作、お蔵入りにしていたモノから発表してました。今日はネタもないので試しに解説してみます。
202204
▲57馬△46桂▲34金△同玉
▲25銀打△35玉▲24銀△36玉
▲25銀△同飛▲同桂△39龍
▲31飛△25玉▲43馬△同桂
▲26歩△同玉▲15銀△同香
▲48馬△37金▲27香△16玉
▲36飛成△同金▲15馬△同玉
▲16歩△同玉▲17香 まで31手。

 前にもどこかで書いた記憶がありますが、自分がネタがないときに好んで作る香打での詰上りからの逆算です。
 3手目34金と13手目31飛がセットとなる伏線で、3手目24銀、36玉、25銀と進めると、同飛、同桂、39龍で飛を可成地点から打つことが出来ません。そこで34金から25銀~24銀として金を消去するわけです。なお、飛を打つ場所は31限定で、33飛は25玉、26歩、24玉ですし、32飛だと25玉、43馬、同桂、26歩に14玉、15銀、23玉で不詰です。
 26歩、同玉に15銀が最後の伏線で、ここで吊り上げた香を最後に食べて詰む仕掛けです。これに対して16玉は17香、25玉、47馬、36歩、同馬、同龍、26歩以下。48馬、37金を先に入れてしまうと、先ほどの変化手順の47馬が出来ず不詰です。飛馬を最後に叩ききって香打までの詰上がり。まあまあ気持ち良いでしょうか。ただ、全体的に駒数が増えすぎで、狙いの実現に拘り過ぎたかな、とは思います。31飛の遠打がもう少しスマートに入れば最初の伏線は入れなかったかもしれません。

 スマホ詰パラは玉方の応手は自動処理ですので、詰方の妙手はあるけど全部を読むのは大変、という本作みたいなタイプは少し向いているかな、と思って出してみました。コメントいただいた皆さん、ありがとうございました。リベンジ、というわけではないですが、現在もう1作、今度は過去作の改作図を投稿しています。「ふろっぐ2」というハンドルネームを見かけたら、どうぞよろしくお願いします。

軽趣向好作選85

 W杯、今年は全試合中継ということで、夜の時間つぶれちゃいますねえ。今日の日本は残念でした。


 今日は軽趣向好作選。軽めと重め?の2作品。
20221127tonami
▲21銀△22玉▲32銀成△同金引
▲12金△同玉▲21銀△22玉
▲32銀成△同飛▲12金△同玉
▲21銀△22玉▲32銀成△同金
▲12金△同玉▲21銀△22玉
▲32銀成△同玉▲31金△22玉
▲42龍まで25手。

 21銀から金を取るしかない形で、金を取れば簡単そうですが、同金引で馬の効きが11まで通るため21金は詰まず、結局12金から剥がす手順を繰り返すことになります。次の32銀成に同飛は少し意外ですが、よくよく考えると飛を後に残すと、最後の32銀成、同玉のときに42飛で1手詰でした。収束は呆気ないですが、馬の効きと後で渡す駒を弱くするというごく単純な理屈で手順を完全限定に出来ているのは巧いですね。

20221127kaneko
▲38銀△同角生▲47金打△同角生
▲36金打△同角生▲17飛△27歩
▲同飛△同角生▲47金打△26玉
▲15銀△25玉▲36金上△同角生
▲35金△同角▲26歩△同角
▲14銀△24玉▲25歩△同角
▲13銀生まで25手。

 作者名と持駒で尻込みしそうですが、38銀と取ってみるとごく自然に手が繋がることがわかります。同角成でも47金打以下1回転する手順になるのですが、作者が用意したのはなんと角生での1回転。15銀、25玉の局面でその意味が判明します。以下の捌きも見事で、特に打った金を36に捨てて後の打歩詰を予防するあたり、感心あるのみです。
 2手目48玉は49金、同と寄、27銀以下で力押しの手順で詰み。この変化が作意に比べてだいぶ重いので、冬眠蛙だったら(好みの問題ですが)46をと金にした上で詰方29金、玉方38銀配置にしたかもしれません。いずれ、成でも生でも一回転成立できる構図はなかなか得難いもので、打歩モノで一世を風靡した作者らしい作品です。


11月の詰とうほく

 昨日、11月の詰とうほくを開催しました。初参加のぼうぎんさんや久しぶりのhiroさん、利波さんで総勢9名での開催。ぼうぎんさんは将棋世界やスマホ詰パラで活動中とのことで、作品たくさんお持ちでした。センスの良い短編が多くて、楽しく解きました。加えて利波さんの短コン作や冬眠蛙の年賀詰、それに11月話題作の鑑賞や短編を含め、結構な勢いの解図大会となり賑やかに過ごしました。やはり人が多いのは良いですね。今回は2次会も開催。楽しかったです。
 次回は2月11日か18日で抽選申込しました。最近アフターコロナなのか、申込数がだいぶ以前より増えてきました。ちゃんと当たると良いのですが。

 そうだ、パズル解かなくては。ちなみに8月号のパズルの若島氏作、石川さんと自分は同じ誤解していたことが分かり笑いました。今月も忙しい一方で問題も難しくて全解は厳しそうですが、なんとか2題解答まではたどり着きたいと思ってます。

軽趣向好作選84

 次の土曜は詰とうほくです。駅東口の障害学習センターの会議室といういつもより小さめの場所になります。あ、まだ会費払ってない。ちょっと事前に行く暇ないので、当日行くしかないか。

 本日は軽趣向好作選。
20221113ueda
▲42香成△同香▲62銀成△同玉
▲35角△同と▲69飛△68と
▲同飛△67と▲同飛△66と
▲同飛△65と▲同飛△同桂
▲63歩△52玉▲44桂△同香
▲53歩△42玉▲33桂右成△31玉
▲32歩△42玉▲52歩成△同歩
▲53桂生△同歩▲42歩△51玉
▲52歩△同玉▲43金△51玉
▲41歩成△同玉▲42金まで39手。

 香・銀・角と捨てて69飛とと金を取ったとき、美しいと金の4連合が登場します。歩合ですと、63歩から5筋に飛が戻って詰みという至って明快な論理です。これを全部取りきって、手にした5枚の歩を潤滑油に、盤上に置いた駒をうまく捌きながら詰ます手順は流石と思わせる内容です。少し考えさせる序奏~明快な主題~最短手順での収束と小品ながら上田氏の美学がうかがわれる作品です。


小川さんと語る会

 風みどりさんに協力いただいて、土曜日に1年ぶりに小川さんに会うことが出来ました。今回は風さんにお声かけいただき、桂花さん、ウマノコさん、Toshikiさん、ランスさんとも懇親。11月号の藤井さんの作品を解いて感想を述べあったり、小川さんの大型曲詰3作品を皆で鑑賞したり、社団戦の話題で盛り上がったり、更にはUmaさんの新作を解いたり、大変賑やかに、楽しく過ごしました。本当に皆さん、ありがとうございました。
 Dsc_0570

私のスマホ、カメラ機能がほんとひどくて、すみません。(;^_^A
風さん、本当にありがとうございました。しばらくおでんの生活が続くのでは(笑)。気が利かずすみませんです。

 ところで、当日は時間も遅かったこともあり、深い話題にならなかったのですが、Toshikiさんから昨年の看寿賞作品の渡辺氏作と昔伊藤正さんが発表された作品との関連性、更にはその伊藤正氏作と小川さんの「迷路」との関連性について言及がありました。戻って見てみると、なるほど面白い。3作品鑑賞できるよう掲示させてもらいます。

〇渡辺直史氏作(詰将棋パラダイス2021・7)

〇伊藤正氏作(詰将棋パラダイス2003・1)

〇小川悦勇氏作(詰将棋パラダイス1963・5)

比べてみると、渡辺氏の発想の柔軟さにも感心すると同時に、小川さんの掘り下げ方も改めてスゴイな、と思います。皆さんいかがでしょう。

 最近さっぱり創作できてないのですが、改めて刺激になりますね。まず石黒さんに約束したので、短大向け作品をもう一度仕上げたいと思っています。年内には投稿できると良いのですが。風さんの作業の方も改めて頑張ります。

 

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