軽趣向好作選111

 詰とうほくは来週2月24日(土)13時からとなります。場所は仙台駅東口歩いて5分の生涯学習センター。連休中日、仙台で遊んでみませんか?


 本日は軽趣向好作選です。
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▲22歩△11玉▲12歩△同玉
▲23と右△11玉▲21歩成△同玉
▲32と△同玉▲43と直△41玉
▲42歩△51玉▲52歩△61玉
▲62歩△71玉▲72歩△同玉
▲73と左△81玉▲82歩△71玉
▲61歩成△同玉▲51歩成△71玉
▲61と△同玉▲52と△同玉
▲63と上△42玉▲33と右△41玉
▲42歩△31玉▲32歩△21玉
▲22歩△11玉▲12歩△同玉
▲23と上△11玉▲21歩成△同玉
▲22と直まで49手。
 豆腐図式で4段目にと金が並び、持駒歩11枚ということで叩いてはと金を3段目に持っていく手順だな、という見当はつきますが、特有のヤヤコシイ変化がともないます。2手目31玉は32歩、41玉、42歩以下左に追い、71玉に72歩、同玉、73歩と連打するのが好手で詰み。11玉には12歩~23と右とし、そのと金を32に捨てて33と右…とすると、実は後で詰まなくなります。24とを収束まで温存して43と直が正解。41玉に42歩以下歩を並べて73にと金を据えて打った歩を成り捨てていくリズムが心地よいです。最後に22歩~12歩~23とで序奏と同じ手順が現れて(これが作品名の由来だそうです)詰みます。
 変化・紛れで適度な深みを与えつつも軽い捌きで一往復で還元玉。いつもながら見事な相馬流豆腐図式でした。

詰将棋学校好作選12

 昨日、初めてオルレなるものを体験してきました。10キロ程度のコースで100メートル程度の高低差を何度か歩いたのですが、今のところ筋肉痛がありません。明日か……。


 本日は学校好作選です。
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▲79金△同銀生▲67飛打△同馬
▲同飛△68銀打▲78銀△同玉
▲89金△67玉▲78金△同玉
▲89馬△同玉▲23角△98玉
▲89金△87玉▲78角成まで19手。
 入玉で56馬も強力に睨みを効かせていますが、79金~67飛打でその馬を強引に無力化します。68合は78銀~89金で詰むのでやむを得ず同馬としたうえで、78銀~77金の筋を消す68銀打で抵抗するのが最強の頑張りになります。77金を消され、代わりに89角では69玉で王手が続かず困ったかに思いますが、ここで89金で飛を取らせて78金!が凄い捨駒。なんと68銀打の局面で67飛は邪魔駒だったのです!89馬と更に捨てて23角が狙いの一手で、この手を67飛が邪魔していた、ということですね。
 やや強引な導入ですが、飛が邪魔駒であることを隠すミスディレクションになっており、なるほどと思わせます。こういったインパクトのある手を前面に出す作品は昨今では貴重かもしれません。


 何度もすみませんが再来週は詰とうほくです。Uraさんの欠席は残念ですが、近郊の皆様、ぜひおいでください。

軽趣向好作選110

 2月号到着しましたが、先週お話ししましたとおり、詰とうほくの案内を載せ忘れています。もう一度告知を。

◎次回詰とうほく

〇日程:2月24日(土)13時~17時
 ※連休の中日です。
〇会場:生涯学習センター 会議室
〇会費:出席者数にて割り勘

さて、今日は軽趣向好作選です。

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▲13角△58玉▲69金△同龍
▲57角成△同玉▲93角△58玉
▲49金△同龍▲57角成△同玉
▲68金まで15手詰。
 左右から角を遠打し、龍を左右に振り、打った角を成り捨てる。この繰り返しだけで成立させる詰将棋。夢のような手順です。初手93角、58玉、49金では同玉、56桂、48歩で詰まない、それだけのシンプルな理屈で成立できるというスマートな着眼が羨ましい限り。後世に残したい楽しい傑作です。


次回詰とうほくの開催案内+年賀詰解答

 既にX(旧ツイッター)でも書きましたが、凡ミスでパラ2月号会合案内に次回詰とうほく日程を載せるのを忘れてしまいました。以下のとおりとなります。ぜひよろしくお願いします。


◎次回詰とうほく
〇日程:2月24日(土)13時~17時
 ※連休の中日です。
〇会場:生涯学習センター 会議室
〇会費:出席者数にて割り勘

せっかくなので年賀詰解答を掲示します。
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▲74金△同玉▲73桂成△64玉
▲63金△54玉▲53金△同と
▲81馬△63銀▲同馬△同と
▲43銀△64玉▲63成桂△同玉
▲73金△64玉▲74金△同玉
▲66桂△63玉▲54銀成△62玉
▲74桂△61玉▲65飛△同飛
▲62歩△同飛▲同桂成△同玉
▲63飛まで33手。

 初手から必然手が続きます(いかにも形から作った、という感じですねえw)。54まで追ったところで53金が多少思い切った手で、81馬と桂を入手するのが継続手段。66桂~74とを防ぐ銀合が最善で、これに対しては同馬~43銀と手を変えます。馬を切って73金~74金とこの金も捨てて66桂で足掛かりを作ります。この桂を跳ねて飛捨てで打歩詰を打開すれば詰上がりです。
 右に配置した駒が捌けないのと、65飛のタイミングが限定できなかった(62玉、74桂の前でも成立)するのが残念。後者は85飛を95龍にすれば防げますが、ここは初形曲詰を優先しました。手順はまあまあ好みです。

詰将棋学校好作選11

 最近Pythonを少し勉強してます。データベースとか編集できるといいんだけど。

 今日は学校好作選です。
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▲21歩成△12玉▲22と△同玉
▲14桂△同歩▲32香成△12玉
▲13歩△同玉▲35角△24銀
▲25桂△12玉▲13歩△11玉
▲44角△33桂▲22成香△同玉
▲33香成△31玉▲53角成△21玉
▲43馬△11玉▲12歩成△同玉
▲23成香△同玉▲35桂△12玉
▲13香△同銀▲23桂成△11玉
▲33馬△22香▲12成桂△同玉
▲13桂成△同玉▲25桂△同香
▲24銀△12玉▲23銀成△21玉
▲22成銀まで49手。

 持駒は多いですが手は比較的限られています。21歩成に同玉は31香成なので12玉と粘りますが、22と、同玉に14桂が手をつなげる好手。35角に対しては33に効かせる合駒が必要ですが、24角合は作意どおり進めて33香成のところ33桂成が成立しますので、25にも効かせる銀合が最善です。
 今度は33桂は香で取りますが43馬、11玉とした後、一旦築いた13歩~33成香を崩して、香を入手しつつ35桂を据えるのが急所。12玉に13香~23桂成が気持ち良い手順です。11玉と抵抗するのが最善で33馬に22香合とした後、更に12成桂~13桂成~25桂と打った駒を捨ててはまた打つ気持ち良い手順で詰みに至ります。
 適度に読ませつつ、難しくはなく、更に気持ち良い手順。最近の中編にはない心地よさを感じるのは筆者だけではないはずと思います。

軽趣向好作選109

 昨日ははじめてたま研にお邪魔しました。久しぶりの方も多い中、宗時さん、宗岡さんとは初めてお話しできました。菊田さんも言っておられましたが、やはり刺激になりますね。ありがとうございます。

 本日は軽趣向好作選。
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▲52角△51玉▲96角成△59と
▲57香△同馬▲52飛△41玉
▲57飛成△96飛▲52角△51玉
▲96角成△57金▲52飛△41玉
▲57飛成△96金▲52金まで19手。

 初手は必然手ですが、3手目の96角成が面白い一手。63角成だと作意どおり進んで57飛成のときに63とになり、その後52角~63角成としても入手できるのが歩なので全然詰みません。また、85角成だと5手目57香に同金とされ、52飛、41玉、57飛成に85馬と角を取りながら52に効かされてしまう、という巧い仕掛けが用意されています。
 96角成の場合は57香には同馬として、52飛~57飛成のときに先手に渡す駒を角にすることで早詰を回避するのですが、また52角~96角成が成立してしまいます。これを見越して96馬は飛で取るのですが、96角成には57金とせざるを得ず、今度こそ52飛~57飛成で金を入手して大団円です。
 玉方の取る駒を絞る限定打は有名な浦壁氏作をはじめ作例も多いですが、飛角の特性を利用して繰り返し手順にする構想が秀逸で、他に例を見ない楽しい作品になっています。

詰将棋学校好作選10

 今回の震災は新潟で体験。すごい横揺れでした。住んでいるすぐ近くで隆起も起きており、改めて怖さを感じました。

 本日は学校好作選です。
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▲54馬△同桂▲53銀△同角
▲33龍△35玉▲25銀△26玉
▲29香△15玉▲24龍△同桂
▲16歩△同桂▲24銀まで15手。

 いきなり馬のダイビングから始まります。これは7手目25銀に対して34合とさせないよう事前に桂を移動させたもの。さらに3手目53銀が深謀遠慮の一手。同玉は43龍ですので同角の一手ですが、これで53を塞ぐことで25銀に対する45玉の変化を36龍、44玉、34龍までで詰ます狙いです。
 25銀を実現すれば、29香の遠打が決め手となり、以降龍を使って打歩詰打開で綺麗に収束します。ギリギリの形で2つの変化伏線を実現させた手腕に作者らしさを感じます。ちなみに98馬を87馬としたり、74香を歩にしては余詰。また74地点は4手目同玉の変化のため、埋める必要があります。

今年もよろしくお願いします。

年末から色々とありまして、ちょっと素直に新年を祝う気持ちにはなれませんが、一応準備していましたので作品掲示します。

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30手台。手順前後のキズがあります。

軽趣向好作選108

 来週は新潟に帰るため、今年は今日が最後の更新です。疲れた1年でした。歳ですかねえ。

 本日は軽趣向好作選です。
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▲42龍△23玉▲24歩△同飛
▲12龍△33玉▲25桂△同飛
▲42龍△23玉▲24歩△同飛
▲12龍△33玉▲55角△同銀
▲42龍△23玉▲35桂まで19手。
 28角で55桂を取りたくなる図で、初手45桂に誘われますが、同銀、55角、43玉で54が空いて失敗。桂を取る前に工夫が必要です。
 いったん23玉型で24歩、同飛として、12龍、33玉に25桂と逆に跳ねるのが巧い。54を空けずに37桂を消去すれば良い訳ですね。これで首尾よく55角と桂を取って……とすぐに餌に飛びつくのは作者の罠。同飛と取られると以下42龍、23玉で打歩詰です。桂を取る前にもう一度23玉型にして24歩、同飛と飛を無効化してから、再度33玉に今度こそ55角が実現します。最後は桂ツルシまで。
 ごく簡単な仕組みながら巧い仕掛けで2往復半を実現。
器用な作りが光ります。

詰将棋学校好作選9

 今日仙台は急激に冷え込みました。雪が積もらないと良いのですが。
 本日は学校好作選です。長編傑作!


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▲35歩△同角生▲43銀△33玉
▲42龍△44玉▲32銀生△54玉
▲43龍△64玉▲73龍△54玉
▲43銀生△44玉▲53龍△33玉
▲42龍△44玉▲45歩△同角
▲32銀生△54玉▲43龍△64玉
▲73龍△54玉▲53と△44玉
▲54と△同玉▲43銀生△44玉
▲53龍△33玉▲42龍△44玉
▲34銀生△54玉▲43龍△64玉
▲73龍△54玉▲45銀引△同金
▲43角△44玉▲53龍△33玉
▲34角成△同玉▲45銀△同玉
▲36金△同桂▲43龍△55玉
▲56金△64玉▲73龍△54玉
▲46桂△同角▲53龍まで63手。
 初手35歩に同角生とするのは後で打歩詰に誘致するため。43銀、33玉で角筋を避けて42龍、44玉とすると、うっすらと知恵の輪であることが見えてきます。さて、ではどのようなキーが隠されているでしょう。
 まず32銀生~43龍と左辺に追って73の歩を拾うのは見えやすい。その後でいったんまた42龍まで龍の位置を戻して45歩とその歩で叩きます。同金には32銀生、54玉、43龍、64玉、73龍、54玉の後で53桂成、44玉、54成桂と65の桂を消すのが巧い手段。こうすることで同角に43銀生、44玉、45銀、同玉、75龍と桂を取る手が生じます。以下65歩合には36金、同桂、37桂、55玉、67桂で詰み。
 ということで、45歩には同角が正解。この場合は65桂を消す順では46金の上部の利きが残るため、75龍、65歩合で駄目。ではどうするかというと、同じように73龍・54玉型を作った後で53と~54と、と今度は52とを消します。一見あまり効果がないようですが、もう一度42龍・44玉型にして34銀生とする手が成立します。同玉は45銀、同金、52角まで。このために52とを消去する必要があった、というわけです。
 34銀生には54玉としますが、落ち着いてもう一度73龍・54玉型を作ってから45銀引で角を入手します。その角も34に成り捨て(その前に53龍を入れておくのも流石です)、45銀以下収束に入ります。73龍・54玉型を作り直して46桂が決め手で、最後まで知恵の輪の雰囲気を壊さないあたり、作者らしい心配りです。

 オリジナリティの強い知恵の輪に、取る駒で邪魔駒が変わる対比を織り交ぜる手腕に嘆息するばかり。作者の代表作と言っても過言ではないかと思います。詰将棋ファンの創刊号(電子版でまだ購入可能なはずです)作者の作図メモが載っているのですが、ここには載せきれない細やかな心配りが記されており、本当に凄いです。ぜひお読みください。

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